広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

巨大掲示板と投票入場券'23

2023-03-29 20:20:15 | 秋田のいろいろ
4年に1度の統一地方選挙の年。秋田市では3月31日告示・4月9日投票の秋田県議会議員選挙と、4月16日告示・4月23日投票の秋田市議会議員選挙。
恒例の、選挙ポスター掲示場(選挙ポスター掲示板)と投票所入場券の話。

秋田市のポスター掲示場は、秋田杉の間伐材で作られた、木目が美しいもの。
近年の変化としては、2021年春に注意書きの文字の書体が、「ナール」から「新ゴ」に変更。直近の2022年初夏の参議院議員選挙では、掲示枠の番号の数字のサイズが小さくなっていた。※この記事参照
設置箇所は、2022年参院選では秋田市内573か所だったのが、今回は572か所と1つ減。なお、秋田県内では4301か所。

秋田市の統一地方選挙といえば、“巨大掲示板”。※前回2019年
後から実施の市議選は定員・立候補者が多いため、巨大になってしまうのは当然だが、そこに仕掛けがある。現在は、県議選の掲示板が見えている状態なのだが、それが“巨大で余白が多い掲示板”。
2023年版巨大掲示板
県議選は定員・立候補者が多くはないので、掲示板は小さくていいのだが、その余白が大きく取られている。
県議選用は、市議選用の掲示板の上に板を貼り付けて覆った構造になっていて、県議選終了後、それをはがせば、下に隠れていた市議選用が姿を現す。大きい市議選用掲示板を隠すため、全面を覆う必要があり、県議選用に余白が多い。
県議選と市議選の選挙期間は重複しないことを活用し、1つの掲示板で2つの選挙をこなす仕組み。

今回のNHKの報道によれば、高さ1メートル82センチ、幅7メートル28センチ。【4月5日アップの秋田魁新報電子版でも同じサイズ。】
2011年の当ブログでは、「縦2メートル25センチ(うち脚43センチ、本体182センチ)×横7メートル73センチ5ミリ(7735ミリ)」としていて、今は幅が45センチ5ミリ短くなった?

注意書き部分は、基本的には昨年と変わっていなそう。掲示枠の番号は、2021年と同じ大きな文字に戻った。
上に貼る県議選の板は、以前はラワン材を使うため、秋田杉のような木目は見られなかった。それが、今回から秋田杉材に変更されていた。

掲示板のその後。桜とともに


投票所入場券。
昔から秋田市では、1世帯に複数名の有権者がいる場合でも、1人にはがき1枚の入場券が届く。選挙ごとに紙の色が違い、(宛名や氏名でない)印刷された文字はモトヤ製フォント(モトヤ明朝、モトヤゴシック、モトヤマルベリ)が定番。
期日前投票が始まってからは、入場券の裏面(通信面)が、その案内と宣誓書になっている。あらかじめ記入して持参し、気軽に期日前投票ができる。2009年では裏面は縦使いだったのが、後(2019年までのどこかから)に横使いに。※2019年の入場券

新型コロナウイルス感染症流行後は、それに関連する注意書きが記載されるようになった。※2021年の入場券
今回の県議選用
宛名の上の「☆投票所においでの際は、」の次の行、コロナ流行後は、もっと太いゴシックで「マスクの着用をお願いします。」だったのが、「このハガキをお持ちください。」に戻っている。
政府が、3月13日以降のマスク着用は個人の判断との方針を示したのに合わせたようだ。

裏面
上の反転部分は「発熱や咳が出るなど体調のすぐれないかたは、投票所の係の者に声をかけてください。」だったのが、「こちらの面は、期日前投票用です。右側の宣誓書にご記入のうえ、お持ちください。」に戻った。
入場券・宣誓書から、コロナ関連の記述が消えた。

そして、期日前投票宣誓書部分に、新たな変化。
日付、氏名、生年月日、住所を記入するだけに変更された。
以前は、その下に期日前投票しなければならない「理由」が5項目記され、該当する項目に丸を付けるシステムだったのが、今回から廃止。
今回は、記入欄の上に理由(「事由」に表記変更)が列記されているが、丸を付ける必要はない。
(再掲)2019年の宣誓書
2019年の記事で取り上げたように、宣誓書の事由・理由の書かせかたは、自治体によりまちまち。
当時の千葉市などは、仕事か学業か冠婚葬祭か等々細かい事由まで尋ね、旅行等なら市外なのか市内のどこにいるのかまで記載させられていた。期日前投票をする人にしてみれば、面倒だし、罪悪感のようなものさえ覚えたかもしれない。期日前投票したい有権者の気持ちをそぎかねない書式だった。

千葉市のような厳しい宣誓書のせいなのか、全国的には、該当する事由が真に存在しないと期日前投票してはならないと思っていたり、ウソをつきたくないから示される事由以外では期日前投票しないという、生真面目なかたもいらっしゃるようだ。
実際には、「投票日は天気が悪そうだから」みたいな理由でも、適当に丸を付ければいいし(真実かどうか追求するほど役所もヒマじゃない)。そもそも「事由に該当する『見込み』である」ことを宣誓しているのであって、その「見込み」に該当しなくなっても、見込みだったのだから差し支えはない、という理屈が成立するはず。

丸だけで済んでいた秋田市は、そういう障壁がなく、それが秋田県の期日前投票投票率の高さの一因であろう。それがさらに改善された。
なお、千葉市もいつの間にか事由を尋ねない書式に改められていた。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田市の収集車の新車

2023-03-27 20:44:31 | 秋田のいろいろ
秋田市管轄の公園から出た、ごみや草・枝などを回収する、建設部の専用ごみ収集車(塵芥車)が更新時期を迎えていた
前回ちゃんとした写真がなかった、小さいほうの車

左・いつもの位置にいつもの2台
上の写真、右の軽トラックの隣。
新しい収集車!
納車されたばかりなのだろう。心配するまでもなく、指定納期に間に合った。
新しい2台は、ハイブリッド車の同サイズ・同型で、ナンバープレートも連番。
秋田いすゞ自動車が落札したので、いすゞ「エルフ」。

車体塗装は、秋田市環境部のごみ収集車由来の先代デザインは引き継がれず、真っ白。だけど、両側面後方には秋田市章と「秋田市」が若草色で記される。後面は未確認【4月4日追記】後面は真っ白で文字なし。
先代収集車や、バスのまんたらめ号では、秋田市所有の車両であることがまったく分からなかった(やまびこ号・せせらぎ号は正面行灯のみ表記)。別に隠す必要はないし、税金で購入(バスはリース)して、市民のための業務で走っている車なのだから、堂々と秋田市の名を記すべきだと思っていた。
「秋田市」だけではどこ所属でどんなごみを集めているのかまでは伝わらないし、真っ白なのはそっけなく、愛想なくもありますが…

秋田も暖かくなり始め、そろそろ公園がにぎわう季節。【4月4日追記】新年度4月4日には千秋公園から市内のどこかへ向かうのを目撃。さっそく活躍している。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田市の収集車2

2023-03-25 20:27:15 | 秋田のいろいろ
秋田市のごみ収集車(塵芥車)の続き。
かつては秋田市環境部が、直接ごみ収集を行っていた。黄緑色(若草色)に白帯という、独自の車体塗装の収集車を市が保有し、回収に回っていた。2010年までに、収集業務は外部委託となり、その収集車はなくなったかに思えたが、実はそうではなかった。
前回は、委託先の1つである、秋田市の外郭団体・公益財団法人 秋田市総合振興公社の収集車に、塗装デザインが引き継がれていることを取り上げた。直営時代よりは減っているが、一定の台数はあると思われる。
(再掲)秋田市総合振興公社の新しい塵芥車
今回は、それとは別に、今なお秋田市役所が所有する収集車について。
この車(2022年8月撮影)
緑系統の塗装で、所有者名など一切書かれていない収集車。
色の組み合わせは、秋田中央交通の路線バスと同じだけど、この組み合わせの車両は全国にいろいろある。※「キムワイプ」にたとえられたりするのだけど、後日また
タイヤホイールも若草色だ。公社の新しい車は無塗装
濃い緑を除外して考えると…
若草色に白帯、運転席屋根は白。つまり、秋田市の収集車と同じ。
標語が書かれる白い部分に、濃い緑色の帯を入れたデザインが、この車と言える。

この車が置かれる場所は、千秋公園内。千秋公園は秋田市建設部公園課が所管する。秋田市環境部の収集車と、関連があるに違いない。

冒頭再掲の総合振興公社の新しい車は、三菱ふそうの小型トラック「キャンター」だが、こちらは同社の中型トラック「ファイター」。最大積載量2550kgとの表示。
ヘッドライトの形状からして、1999年4月~2005年10月の通称「ニューファイター」。ナンバープレートは、前回最後に後ろ姿を掲載した、建都400年の標語が入った車よりも903番若く、けっこうな経年車。

後部には、
「富士重工」シール。赤地白抜きのブーメランみたいなのは、カタカナの「フ」
富士重工業(現・SUBARU)バスでは、バスボディの架装を行っていた。日産ディーゼルやいすゞなど、メーカーが違っても、富士重工ボディを載せたバスならば、見た目はそっくりになる。
塵芥車では、バスと似ているが、違う事情になっていた。
富士重工は2012年まで塵芥車を製造し、「フジマイティー」の名で販売していたそうだ。そのベースとなる車種は、各メーカーのトラックのままらしい。バスと反対に、見た目が違っても、フジマイティーなのだと理解した。
この車は、三菱ファイターをベースにしたフジマイティーで、走行部分としてはファイター、塵芥車部分はフジマイティーということなのだろうか?
前回の総合振興公社のキャンターは、塵芥車としては新明和工業の製造(シール貼付)。


この車だけでなく、
後ろにもう1台ある(2023年3月撮影)
日野自動車製で、ファイターよりは小さい「デュトロ」かな。最大積載量2000kg。
ナンバーはファイターと16違い。この車の塗装は、
ちょっと違う
後部の投入口部分には、白帯・濃い緑帯があるが、ごみを納める中央部分は黄緑1色。
実は以前はこれではなかった。
2018年7月撮影

【28日補足・この車は、フロントガラスの下に濃い緑帯が入っているのが特徴】
元々は、ファイターと同じデザインだった(白帯がやや下寄りだ)。修理などの一環で塗り替えまたは交換されたと思われる。遅くとも2022年9月には変更されていた。

この2台の役目。
2020年7月。中土橋にて
清掃など千秋公園の管理作業で出たごみを入れて運んでいる感じ。御所野(正確には河辺)の秋田市総合環境センター(ごみ処理場)へ持っていくのだろう。

小さい頃から千秋公園は身近な場所であり、収集車が置かれる場所もたまに通っていた。でも、ここに収集車があることに気付いたのは、この10年ちょっと(2000年代以降)だと思う。この車の先代の収集車が記憶にない。

推測になるが、環境部で収集車を持っていた当時は、その収集車がやって来て回収していたのではないだろうか。
完全委託により、環境部の収集車がなくなる。総合振興公社は資源ごみのみで燃えるごみは回収しないようだし、民間清掃会社に頼めば費用がかかる。
そこで、建設部が収集車を所有することにしたのではないだろうか。

さらに憶測だが、建設部の収集車は新規購入ではなく、環境部が使っていた車を、塗装を一部変えて転用したのではないか。
以上、推測・憶測。


ただ、千秋公園の掃除に2台も必要なのか。さらに、曜日を問わず、千秋公園に両方もしくは片方が不在だったり、千秋公園~処理場のルートではない道路を走るのも目撃していた。

2022年8月5日付「あきた市議会だより No.187」に答えと新たな情報が載っていた!
建設委員会での質疑から。
委員「今回購入を予定している塵芥車は、公園内のごみや草木の回収に使用するとのことですが、その具体はどうですか。」
建設部「同車両は、市内に800カ所以上ある街区公園や児童遊園地等において、町内会や公園愛護協力会などにより、草刈りや樹木の剪定などが行われた際に発生したごみや草木を、公園愛護協力会などからの連絡に基づき、回収する際の使用を予定しています。」
「現在使用している塵芥車」として、ファイターの後ろ姿も掲載。

なるほど。市職員や委託業者による千秋公園の管理に限らず、市内すべての公園で出たごみ(草や枝を含む)の回収をする車だったのか。
そして、「今回購入」ということは、車両が更新される?!

入札情報を調べると、その通りであった。
2台一括で購入。
2台同サイズで、ハイブリッド車。車体には文字が入りそうな感じ。塗装がどうなるかはよく分からない。
現在の車体は何も表記がなく、見た人は所属不明の怪しい収集車と思うかもしれない。環境部や総合振興公社の車体デザインを知る人が見たら、パクりか、中古車が流れて(市と無関係の)誰かの手に渡ったのかと思われるかも。文字はあるべきだ。

年度末だけに、まもなく指定の納期になる。
3月23日時点では納車されていなかった。半導体不足などで納期が遅れる事例もあるようだけど…→続きはこちら
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田市の収集車1

2023-03-23 20:49:41 | 秋田のいろいろ
日本国内なら、ほぼすべての土地で行われるサービスで、公営もあれば民営もあり、おおむね同じ形(型)ではあるが塗装は各地でまちまちの大きい自動車が、決められたルートを、途中で止まりながら走るもの、って何でしょう?

路線バス? たしかにそうですが、もう1つ。

ごみ収集車だってそうじゃないでしょうか。
ごみ回収は、基本的には(時刻やルートまでは公表されないが)“定時定路運行”だし、民間へ業務委託している自治体もあるし。
ルール(バスでは乗車方法や支払い方法/ごみでは分別や袋など)が各地で微妙に違うという点も、両者共通しそう。
そんな「ごみ収集車」の話。
国土交通省の区分では「塵芥車(じんかいしゃ)」、一般には「清掃車」と呼ばれることもある。※ここでは、ごみを圧縮して収められるパッカー車タイプの収集車を中心に扱います。
「はたらくくるま」の1作1番では、郵便車の次に「まちじゅうきれいに おそうじ せいそうしゃ」と歌われ、「ひらけ!ポンキッキ」の映像では東京都のものらしき青い収集車が登場する。

路線バスは、我々が直接見て・乗る機会が多く、愛好家も多いし、事業者による公式サイトもあって、車体塗装は各地でさまざまなことは常識。
ところがごみ収集車は、基本的には来るのを待つものではないし、バスほど頻繁には走らないし、愛好家も少ないようだ。
自分が出したごみをどんな収集車が持っていくのか知らない人も多いかもしれないし、収集車のデザインなど意識しないし、ネット検索してもほぼ分からない。恥ずかしながら、かつて4年間も、自分の出したごみを持っていってくれていた、弘前の収集車の姿も、その所属も知らない。
一般的には、昔のごみ収集車は、単色や線が入った程度が多かったようだ。現在は、きれいな色やイラストを描いた収集車も増えているようだ。


秋田市のごみ収集車(一般家庭が市指定集積場所へ出すごみの収集。事業系は除く)の塗装は、昔【24日補足・知る限りで昭和末期・1980年代後半時点】は専用というか1種類しかなかったはず。
しかし、現在の秋田市のごみ収集車は、多種多様。
なぜなら、ごみ収集業務は、秋田市環境部の車と職員で収集を行うの(いわば直営)をやめて、すべて民間委託されたから。
(おそらく2005年頃から段階的に委託し)2010年4月から完全委託。※資源ごみの1つ、古紙は若干違う形態だそうだが、それも直営ではない。

複数の企業に委託され、それぞれの受託企業の自前の収集車で回収しており、車体デザインもさまざま。メタリックブルー、メタリックグリーン、楷書体で「危険ですから近寄らないで下さい」とか書かれたの等々。
昔から事業系ごみ収集で見かけることがあった大手ごみ処理会社もあれば、ごみ収集もやっていたのかと思わされるビル管理会社もあれば、聞いたことがない会社もある。

では、かつては普通に見られた「秋田市のごみ収集車」はもうなくなってしまったのか、そして秋田市役所所有のごみ収集車もなくなってしまったのか。となるが、どちらもまだ存在する! ただ、かつての秋田市環境部所有ではないのだけれど。
2020年5月撮影(以下特記なき写真は同)。まだ新しそうな三菱ふそうキャンターの収集車
ベースの黄緑色は、秋田市のカラー「若草色」なのだと思う。
中央部に白く帯が入り、そこに標語(環境系と納税系)【標語については末尾参照】が書かれているこれこそが、秋田市のごみ収集車。
この車では、標語の前方に、秋田市ごみ減量キャラクター「エコアちゃん」も描かれる。

なのだが、エコアちゃんの下に書かれた所有者名が、「秋田市(昔は書いていなかったと思う)」でなく、
「公益財団法人 秋田市総合振興公社」
秋田市の外郭団体で、昔は「秋田市環境保全公社」だったのが、2005年に他の公社と合併して総合振興公社になったそうだ。

秋田市のごみ収集委託先は、純粋な民間企業のほか、この秋田市総合振興公社も含まれている【24日補足・公社は資源化物(資源ごみ)を担当し、家庭ごみ(いわゆる可燃ごみ)を民間各社が、地域を区切って分担しているようだ。】。
外部委託が始まる前から公社が存在していたが、その当時は、おそらく回収された資源ごみを仕分けするような、処理場での業務をしていたのではないだろうか。

収集業務を市直営で廃止した時点で、市で使っていた収集車を公社へ譲渡し、かつその車両デザインを引き継いだのだろう。
秋田市交通局(秋田市営バス)の秋田中央交通への移管でも、交通局から中央交通へバスが譲渡(車齢によって無償または有償)されたが、誤乗を防ぐために、車体塗装は塗り替えられた。ごみ収集車では、一般人が勘違いしても大した問題でないし、塗り替え費用もかかるから、デザインが残ったのか。

ただし、空きびん・缶【24日訂正・空き缶はパッカー車で回収しているとのこと】回収のトラック型の収集車では、シルバー系など違う塗装の新しそうな車も出現していた。
なお、パッカー型では特種用途自動車の8ナンバーだが、トラック型は普通貨物自動車扱いの1ナンバーで登録されている(全国的にそうなのだろうか?)。
パッカー車と同デザインで古そう。エコアちゃんにガムテープ、錆も出ている

新しそう。シルバー(グレー?)のエコアちゃんメイン
この調子では、パッカー型収集車も、代替時には新塗装になるかと危惧していた。
しかし、最初の写真のキャンターは、2010年11月モデルチェンジ(8代目)。総合振興公社が購入した車ということになり、とりあえずはデザインが新車にも継承されたと考えられる。

2018年4月撮影。年季が入った収集車
標語は「納税で 築く建都の 四〇〇年」。
「建都(けんと)」とは、関ヶ原の戦い後、佐竹氏が久保田城に入った年を指し、その400年後の2004年には記念事業が行われた(秋田市以外の城下町でも同時期に同じような事業あり)。
ということは、その前後に作られた標語で、15年程度は使われた収集車なのだろう。

消えてしまった秋田市営バスと同じく、これも「秋田市ならではのデザインの車」。まだしばらくは見られそう。
実は秋田市総合振興公社ではなく、秋田市所有の収集車が今も存在し、近日中にそれに変化が生じるらしいので、続く

【24日追記・収集車の標語について】標語は、かつては秋田市が市民から公募していたと思う。
現在は、公社が引き継いで募集している。2021年度と2022年度は、市内の小学生を対象に「資源化物に関連した標語」を公募。2021年度は「今年度購入する空き缶収集車1台(冒頭の塗装のパッカー車の写真掲載)」、2022年は「今年度購入する空きびん収集車1台(上と同じ正しい分別~のシルバーの写真掲載)」の両側面にそれぞれ違う標語(=毎回2作品選出、記念品は図書カード5000円分)を、小学校名・学年・氏名とともに掲載するとしている。2022年は半導体不足による納車遅れで、発表延期中。
パッカー車とトラックを交互に毎年1台ずつ更新しているということなのか、それとも何台も更新する中、うち1台だけ公募標語を掲出しているということなのか、どちらなのかは不明。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス

2023-03-21 23:02:55 | 旅行記
2022年10月に「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」が発売され、久しぶりの乗り放題旅行を楽しませてもらった。
それが好評だったからか、最初から計画していたのか、2023年3月2日~15日にその第二弾「鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス」が発売されることが、2022年末に発表された。10月と値段や効力は変わらず。少し迷って、再び出かけることにした。※前回の旅行記最後と今回分の秋田駅の宣伝について
今回・ファイナル

(前回)2022年10月版
券面は小変化。
名称に「ファイナル」が加わった影響かもしれないが、「JR東日本全線」の文字が小さくなって、「(乗車券・自由席特急券)」の位置が下がった。
下のメッセージは、
10月は「♢150年分の感謝の気持ちをこめて♢ ♢ステキな3日間をお楽しみください♢」。
今回は「つぎの150年へ、みなさまの笑顔とともに ♥ステキな3日間をお楽しみください♥」。


今回の行程は、
秋田→大宮→長野→高崎→越後湯沢(泊)越後中里→越後湯沢→上野→水戸→勝田→湯本(泊)湯本→日立→東京→浦和→大宮→秋田
とした。
4回の指定券は、往復の「こまち」と、上野→水戸の「ときわ」、日立→東京の「ひたち」。
常磐線水戸以北は列車本数が多くなく、特急は全席指定な上、行程の細部は流動的でもあるため、タイミングによっては現地で別払いで指定席特急券を買うつもりでいたが、余裕ある旅程にしていたおかげで、買わずに(普通列車利用)済んだ。上越新幹線、北陸新幹線は自由席。エリア外や私鉄など他社線の乗車もなく(バスは利用)、JR東日本パスのみでの移動となった。

ごぶさたの青森県へ行こうか、いなほに乗ろうかとも考えた。でも前回同様、関東以外のローカル線や本数が少ない在来線特急は、混雑するだろうからやめて、それプラス貧乏性なもので、新幹線に多く乗る、上記の行程になった。
10月よりも、(JR東日本パス以外のきっぷ利用も含めて)旅行する人が増えた印象はあった。それでも、希望の指定が取れないようなことはなく、おおむね快適だった。【22日補足・上越新幹線の自由席では、久々に座れない列車があった。北陸新幹線も含めて、列車を選べばガラガラだったのだが、上越新幹線は、需要に対して列車本数が少ないと感じた。】


JR東日本パス提示により、駅店舗等での買い物割り引きも、前回同様今回も実施。
今回は、全国旅行支援は利用しなかった(し損ねた)ので、駅コンビニNewDaysでのお土産購入にも使わせてもらった。3月1日~10日に、Suicaで1会計700円以上購入すれば、JREポイントが5倍になる「Suicaでおトクな10日間」も実施されていた(久々の実施。以前は200円でもよく、たしかポイント10倍だったような…)。
パスの利用者アンケートの中に、割り引き対象店舗で、合計いくら買ったかを問う質問があった。JR東日本グループの売り上げに、それなりの効果があったことだろう。

そのレシート印字。
旅立ちの朝は前回はおにぎり、今回はサンドイッチ。秋田にはNewDaysブランドは入荷しないので、たけや製パン系列リベール製
NewDaysでは、前回は「JR東日本パス10%引」だった(前回の記事参照)のが、今回は「東日本パス10%引」に略。秋田でも長野でも首都圏でも共通。

長野には「科の木(しなのき)」という、JR系列の土産や駅弁を売る店舗があるのだが、なぜか割り引き対象外。お菓子など主要な土産品はNewDaysにも同じ品がある(たぶん同価格)のだから、NewDaysで買わないわけがない。

NewDays各店舗での割り引きへの対応は、ばらつきあり。
NewDays秋田ぽぽろーど店前。大館から届く花善 鶏めし弁当は9時前後入荷とのこと(昨秋は8時で入荷していたような)
特筆すべきは、我らが秋田駅の店舗。10月も今回も同じく。
店の前に大きなポスターを置いて告知していた。しかも、それっぽい客には、会計時に店員さんが「JR東日本パスはお持ちですか?」と尋ねて、積極的に割り引きしようとしていた。
もちろん、品物といっしょにパスを提示すれば、直ちに割り引きを設定してくれた。

他地域では、レジカウンター周辺に小さい紙が貼ってある程度の告知が多かった。
「これでお願いします」とパスを見せても、「?……150周年のですね」などと、あまり慣れていない対応をする店員さんもちらほら。
地方だけでなく、首都圏でも同様。極めつけは、最後の最後に利用した、O宮駅新幹線改札内のNewDays。パスを見せたら、それらしき操作をしたので安心したものの、後でレシートを見たら、割り引きされてなかった!!!

JR東日本クロスステーション運営の駅弁屋では、1000円以上購入で10%引き。
前回は「鉄道150年記念割引 10%」。新宿駅の駅弁屋 頂のほか、東京駅の駅弁屋 祭もたしかその表記。
今回の駅弁屋 祭は「1000円以上購入割 10%」。運営会社は同じ、高崎駅の駅弁屋 上州は「10%値引き」。統一されていないし、味気ない表記。


前回の旅行記のような順を追ってではなく、今回は順不同でアップしていきたいと考えています(大宮のダイエー浦和のイトーヨーカドーは、別カテゴリーでアップ済み)。続きは駅弁から
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田駅 1階乗換改札廃止

2023-03-19 23:12:19 | 秋田のいろいろ
2023年3月18日のダイヤ改正で、JR東日本 秋田駅の1階(地上)の在来線/新幹線乗り換え改札口(※)が廃止された。その廃止前の記録。
※改札口の正式な名称は不明。営業終了告知のポスターでは「新幹線ホーム乗換口」、労働組合紙では「北口乗換改札」、公式サイトの構内図では単に「在来線のりかえ口」としている。
略図。上が北。緑色が2階、グレーが1階ホーム、ピンク枠が新幹線改札内
↑無関係なので略したが、このさらに北側に、東西歩道橋「Weロード」が架かる。

乗り換え改札新幹線側に貼られた廃止告知
現在の秋田駅橋上駅舎(東西自由通路)は、1997年3月の秋田新幹線開業時にできたもの。上の図で下側の緑色部分。
自由通路に面して、中央改札口がある。改札外から、新幹線側構内、在来線側構内それぞれに直接出入りできる。構内から改札外に出なくても新/在を行き来できる乗り換え改札口もある(今回廃止の改札とは別で、今後も存続)。
中央改札と各ホームを結ぶ、改札内の通路の在来線側・西端には、駅ビル・トピコの中へ出入りできる「トピコ口(トピコ改札口、旧・南改札)」があったが、2022年4月10日で廃止された(関連記事)。

ぽぽろーどの北側(Weロードとの間)にも、在来線各ホームとつながる「北跨線橋」が架かる。北跨線橋は(そして各ホームそのものも)、先代駅舎時代からのもの。※先代駅舎では、西側地上に駅舎があり、南側にもう1本跨線橋があった。
北跨線橋の西端には、トピコとホテルメトロポリタン秋田(アルス)の接続部へ出入りできる「メトロポリタン口(メトロポリタン改札口、旧・北改札)」がある。
以上の各改札口は、どれも2階に位置する。1つだけ地上・1階にあったのが、今回廃止された乗り換え改札。

秋田駅のホームは、在来線1~8番線、新幹線11・12番線。
新幹線ホームは、在来線7・8番線と同じ面を共用し、行き止まりホームどうしが向かい合う形。新幹線開業以前は、7・8番線も、2~6番線同様に両方向から出入りできるホームだった。
この構造になったのは、在来線と新幹線の乗り換えが、階段なしで「平面乗り換え」できるようにとの意図だったのだろう。新/在(11・12と7・8)の境には乗り換え改札口が設けられ、それが今回廃止された。

したがって、元から行き止まりである1番線とともに、7・8番線も、奥羽本線の北方向、いわゆる“奥羽北線”の列車しか発着できない(追分まで奥羽本線を走る男鹿線の列車を含む)。
さらに、竣工当初の新駅舎には欠点があった。7・8番線には北跨線橋しかなくなったため、中央改札口やトピコ改札口と、7・8番線の間を直接行き来できなくなったこと。いったん、他のホームへ下りて、再度北跨線橋へ上って、下りる必要があった。

その対策として、後に、中央改札口側通路と北跨線橋とを、線路と並行につなぐ通路が設けられ、「駅のはなみち」と名付けられている(あまり浸透していない)。
Wikipediaによれば2005年頃、地下自動車専用道路・秋田中央道路の建設工事に伴い、トピコ口(と2番線への階段も?)が一時閉鎖されたための対応で、再開後も残されたものとのこと。
駅のはなみちから11・12番線。左が北跨線橋、その下が乗り換え改札

6番線停車中の列車の汚れガラス越しに乗り換え改札
↑手前のグレーの壁の出っ張りが駅社員の詰め所。左側にエアコン室外機、右面にドアがあり、正月にしめ飾りがかかっていた。その右の柱には「Akita」の駅名標

この地上乗り換え改札口を利用する人は少なかった。
他のホーム発着の在来線との乗り換えは、位置(目に付きやすさ)のためか、エスカレーター・エレベーターがあるためか、中央改札口側を利用する人が多い。
そして、7・8番線を発着する列車は、かなり少ないのも実情であった。
さらに、この乗り換え改札口は、始発から終電までではなく、営業時間が狭められていた。以前は、時間がもっと長かった可能性がある。

廃止直前の営業時間は、7時40分から18時20分まで。
利用できる新幹線は、上りがこまち14号からこまち46号まで。始発から2本と、最後の2本(うち1本仙台止まり)は利用できない。下りはこまち27号までで、最後の6本が利用できない。

7・8番線に入る奥羽北線方面の列車は、いずれも普通列車・快速列車。わりと最近までは特急つがるも使っていたが、2022年時点ではなくなった。中央改札口とのアクセスの悪さと、階段しかないためだろう。
今改正前は、下り(発車)は3本(男鹿線はなし)だが、乗り換え改札営業時間内は16時50分発青森行きのみ。上り(到着)は6本(うち1本男鹿線)で、営業時間内に5本(東能代始発7時17分着のみ時間外)。
改正後は、上り1本(青森始発10時29分着)が4番線着に変更された以外は、変わりなし。
【20日追記・乗り換え口営業時間内の7・8番線発着列車であっても、こまちの発着時刻とだいぶ離れた発着時刻のものが多かった。いちばん近いもので、男鹿始発7時59分着→こまち14号8時11分発。したがって、乗り継ぎ時間を持て余してしまうので、いったん改札外へ出て時間をつぶす乗り継ぎ客もいたことだろう。逆に言えば、スムーズに接続する列車は7・8番線発着ではなかった。】

メトロポリタン改札口から出入りしたい客は、地上乗り換え口を使うのが便利ではあるが、そういう人も少ないと思う。メトロポリタン口には自動改札機がなく、IC乗車券を用いる「新幹線eチケット」や「タッチでGo!新幹線」の利用者は、中央改札口へ回るように案内されている(5月のSuica導入後は、通れるようになるだろう)。

そんなわけで、構造的にも、時間的にも、使いづらいもしくは利用価値が低い乗り換え改札口であり、廃止されてもやむを得ないというところではないだろうか。
でも、7・8番線の列車と乗り換えする人は、地面(床面)はつながっているのに、中央改札口の乗り換え改札への上下を強いられてしまう。当初の平面乗り換えの配慮は、完全に消えてしまった。


いつも中央改札口を利用しているので、この乗り換え改札は、昔、入場券で入った時に1度通っただけだった。最後の記念に、中央改札口の在来線側から入場→駅のはなみち→北跨線橋経由で通ってみた。
北跨線橋を下りて7・8番線へ
7・8の表示の下に「秋田新幹線をご利用のお客様は、階段を降りて、反対側へお進みください。」

7・8番線に到着した列車の乗客向けの視点では、この階段が立ちはだかっているため、乗り換え改札口が見えない。そのための案内。
「こまち号のりば 階段は上らずお進みください」

北跨線橋の真下に入ると、改札が姿を現す。
在来線側は柱などに錆が出て、古さを感じさせる
乗り換え改札の建物は、ホーム全幅ではなく、わずかな余地がある。もちろん部外者は通り抜けられないが、東側は少し広くて「業務用通路」として扉がある。西側は狭くて開かない柵。上記の通り、こちら側に詰め所。
左が業務用通路。こまちは目と鼻の先

赤で「新幹線乗換口」
雪と寒さの対策だろう。在来線側・新幹線側とも、壁と自動ドアでしっかりと囲われている。
在来線側内部。意外に広いというか長い?
左に入場出場兼用の自動改札機が1通路、右は有人通路(ちゃんと人はいた)。開業時点では、自動改札機ではなかったから、駅員が入るラッチがあったのだろうか。
新幹線側から振り返って
右側は「きっぷ・チャージ」と書かれた近距離自動券売機。秋田から乗り換える在来線の乗車券や、Suicaのチャージができる。2021年春に設置されたと思われるので、廃止後は、5月の在来線Suica導入用にどこかへ転用されるだろうか。
こちら側の柱などはきれい

夜・営業時間終了後の新幹線側。緑で「在来線乗換口」

到着したこまち31号と、発車直前の東京行き最終48号(発車標は次発に切り替わっている)
新幹線ホームの途中には、「↑7・8番線」の案内はあるものの、乗り換え改札の営業時間案内はなさそうで、知らずに進んでしまう人がいたかも。照明が消えて暗くてなんとなく分かるけれど。

乗り換え改札跡は、どうなるのだろう。ドアをふさぐ程度にするのか、構造物をとっぱらって柵だけにするなどしてしまうのか。変化があればまた。
【追記】コメント欄にもある通り、廃止翌週には、ガラス部分が白いもので覆われて中が見えなくなかった。3月24日時点では、新/在両側とも真っ白で、文字やラインもなくなっている。また、在来線側は階段の脇が、プラスチックチェーン(8番線=業務用通路側)とプラスチックフェンス(7番線側)で封鎖され、階段より先へ進入できなくなっている。階段下の錆が出ていた柱に、木目風のものが取り付けられたようにも見えたが、詳細不明。

5月下旬に、新幹線側のドアが開いているのを目撃。社員が、台車で「中に何かを収納できそうな、青いプラスチックの箱」を搬入していて、すでに同じものが何個も中に置かれていた。したがって、何かを保管する場所として使っていることになる。近距離自動券売機は、搬出されずまだ残っていた。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イトーヨーカドーの今後/浦和店

2023-03-16 23:15:44 | 旅行記
懐かしいダイエーの今に続いて、イトーヨーカドーのこと。
3月9日、セブン&アイ・ホールディングスが、今後3年間(2026年2月末)でイトーヨーカドー14店舗を閉鎖する方針を明らかにした、と報道された(その後、創業者が亡くなった報道も続いた)。
この報道では「14店舗」のほか「32店舗(あるいは33店舗)」という数字も出てきて、ややこしい。
別の18店の閉店が以前から決まっていて、今回、新たに14店の閉店が追加。合計32店が閉店することになった、ということだそう。現在営業中なのは125店舗、2026年2月末には93店舗になる。
33店舗というのは、2023年3月5日に閉店した、東京都のイトーヨーカドー竹の塚店を含めてカウントしたもの。基準日が2月末、発表日が3月9日で、その間の閉店がややこしさを増した。

本件は、リークとかスクープとかではなく、中期経営計画の公式な情報。そして、14店舗や32店舗が具体的にどの店なのかは、明らかにされていない。「店舗は首都圏に集中させる」との方針は示している。

セブンアンドアイでは、西武そごうも含めて以前から、数だけ示しておいて、具体的な店舗名は明かさないという発表のしかたをしている。どの店を閉めるのか、決まっているのだろうに。
公式サイトに掲載された、今回の「中期経営計画のアップデートならびにグループ戦略再評価の結果について主な質疑応答(要旨)(https://www.7andi.com/ir/file/library/ks/pdf/2023_0309ks_02.pdf)」には、「IY の店舗閉鎖につきましては、ステークホルダーの皆様に配慮しながらご説明していく必要があると考えており、現段階で詳細の公表は差し控えさせていただきます」としている。

客や従業員の中には、自分が利用する/勤務する店がなくなるのではないか。なくなるのであれば、早く教えてほしいと思う人が多いのは、想像に難くない。
「ステークホルダー」とはあらゆる利害関係者のこと。一般的には顧客や従業員も含める。
セブンアンドアイとしては、お客や従業員に詳しく教えないことが「配慮」だと思っているのか、あるいはお客や従業員は、利害関係者ではないということなのでしょう。


それに、この中途半端な発表により、ネット上には憶測も出ている。見かけたものを挙げると、
・「北海道・東北に現在14店舗あるので、それらが閉店対象で、北海道東北から撤退ということなのでは」
→これは明らかに正しくなさそう。そもそも北海道東北は15店舗(アリオブランド2店舗を含む)だと思う。そして、以前から発表されていた18店舗のことを知らない発言だと思われる。北海道・東北が18店に一切含まれないとは考えにくい。【2024年2月18日追記・結果としては、店舗数はともかく現実になってしまった。末尾追記参照】

・「現在、首都圏とその周辺に93店舗、首都圏以外の全国各地に32店舗ある。存続/閉鎖の発表数と一致するため、地方完全撤退・首都圏周辺のみ存続になるのでは」
→なくはないのかも。面倒なので数えていないし、イトーヨーカドーが言う「首都圏」の定義が不明瞭なので決めつけはできない。これが正しいのであれば、早くその旨を発表するべきだ。


思わせぶりで人の心をもてあそぶようなセブンアンドアイのやりかたは好きになれない。閉店するのはしょうがないにしても、その手順とか伝えかたというのがあるのでは。客の気持ちに思いが至っていないのではないか。
セブンの経営不振と“物言う株主”に言われたことによる大量閉店なのだろうが、客と従業員――とりわけ首都圏以外の地方の――は置き去りにされているように感じる。田舎の店など、とっとと引き上げてしまえ、後はどうにでもなれと。
今どき珍しい、地方都市の駅前に立地しながら、幅広い世代に利用され、2020年11月にリニューアルされたばかりのイトーヨーカドー弘前店はどうなってしまうのか。弘前のみなさんは気がかりなことだろう。【その後は末尾の追記参照】


さて、今回、首都圏へ行って時間が余ったので、駅からのアクセスが良いイトーヨーカドーを探して、のぞいてみた。
JR浦和駅・西口
20年ほど前に1度だけ降りたことがあったが、その後、高架化されてきれいになっていた。
首都圏はいつどこに行っても、人が足早に行き交っている。だけど、浦和駅は人数は多いものの、東京駅や大宮駅と比べると、いくぶん穏やかに人が動いている感じがしなくもなかった。

ホーム・線路の本数が多くない分、駅東西間の通路の距離は長くなく、高架なので駅以外でも高架下で東西を行き来できる箇所があって、東口・西口どちらを利用しても大差ない。
駅ビル・アトレ浦和(セブン系のザ・ガーデン自由が丘浦和店も入る)のほか、東口には浦和パルコ、西口には伊勢丹浦和店などがある。

上の写真では、奥に伊勢丹が写っている。西口を出て右=北側にある。
目指すイトーヨーカドー浦和店もこの方向にあるらしいのだが、駅前からは見えなくて、不安になった。
伊勢丹脇と線路の間の広くはない道を北上し、雑居ビルなどが並ぶ1ブロックを通過。
右が高架、後方が浦和駅
高架沿いの道にぶつかる狭い「路地」のような道路(朝夕は歩行者自転車道規制)に面する建物の上に、「7&i」の看板が見えた。上の写真の角地は雑居ビルで、その1軒隣が、イトーヨーカドーらしい。こんな場所だとは思わなかった。
浦和駅から200メートルほど。弘前駅からイトーヨーカドー弘前店よりは少し近いが、弘前は駅から看板が見えて、大通り沿い。

この路地が、店舗の正面らしい。飲食店を中心とした商店街になっていて、人通りは浦和駅前よりも少し多いような気もするし、年齢層が若いかもしれない。
超広角で撮影
地下1階、地上4階建てと、あまり大きくない。
1972年6月、イトーヨーカドー30店舗目として開店したそうで、51年目の現在では古参店舗。
伊勢丹浦和店は1981年開店だそうで、それ以前は、浦和駅から店が見えたのかもしれない。

1976年10月、63店目の弘前店と比べる(むろん、その後にできた秋田店・現フォンテAKITAと比べても)と、外観や店内の天井高など時代を感じさせる。天井の低さでは、秋田OPA(元ジャスコ秋田店)やイオン仙台店(元ダイエー仙台店)のような雰囲気。

店舗前の駐輪場が自転車であふれている。
店内へ入ると、それほど混雑していない。まあ、標準的なヨーカドーの客数・客層ってところだろうか。同じ時間の弘前店だって、同じくらいは入っていそう。
売り場は手が入っていて古さはさほどないが、今の感覚では狭く感じる。

食品売り場には「IYマイレジ」なるものが。
首都圏、静岡、兵庫の店舗で導入されているそうで、スマホで読み取るレジ(※)とセルフレジを兼ねたレジのようだ。
※イオンでいうところの「レジゴー」。レジゴーでは、店がスマホを貸している(自前スマホでも可能だが、秋田では1人しか見たことがない)が、ヨーカドーは貸し出しはなく、必ず自前のスマホにアプリを入れないといけない。

2階と1階を軽く見て、3月で失効するnanacoのポイントをチャージだけして、店を出た。
そういえば、このnanacoポイントチャージが、セブン銀行ATMではできず、チャージ機はイトーヨーカドーにしかない(セブン-イレブンでは店員に申し出ないとできない)のが永年変わっておらず、不便。この点でも、セブンアンドアイはお客の気持ちに応えているとは言えない。

隣のさいたま新都心駅近くにも、イトーヨーカドー大宮店があるそうだが、1フロアだけのようなので、それよりは大きい浦和店へ行ったのだった。大宮店は1983年開店、さいたま新都心駅は2000年開業なので、それまでは駅前でない店だったのだろう。
人が多い、店が多い、首都圏。対して地方は… イトーヨーカドーのことだけでなく、いろいろなことで、今後も首都圏ひとり勝ちが続きそうで、地方は厳しくなっていくのだろうと思わずにはいられなかった。


【5月20日追記・同日配信東奥日報サイトより五所川原店について
イトーヨーカドー五所川原店が入るショッピングセンター「ELM(エルム)」を運営する、五所川原街づくり株式会社の株主総会が19日開かれ、社長が
閉店になる可能性は高いと思っている
「まだ正式な通達はないが(五所川原店が)いつ何があってもいいように準備を始めなければいけない」と述べた。
とのこと。
【7月1日追記】7月1日、青森の複数のマスコミが、イトーヨーカドー五所川原店が2024年3月頃に閉店する予定であることを報道した。
【7月5日追記】7月3日の陸奥新報サイトによれば、「今回、(青森)県内の弘前、青森、八戸沼館各店舗は対象になっていない。」とのことで、五所川原店のみが、まずは閉店するらしい。では「次回」があるのか、それはいつなのか、そこで残りの店舗はどうなるのか。それを知らせてほしい。

【2024年2月8日追記】その後、八戸沼館店は2024年夏頃閉店見込みであることが発表。
さらに2024年2月8日、弘前店と青森店も2024年内の閉店計画があり、青森県からイトーヨーカドーがなくなることが、複数のマスコミによって報道された。
予想できたことではあるが、現実になってしまうと衝撃的でもある。
【2024年2月18日追記】その他の店舗の閉店も明らかになり、イトーヨーカドーは北海道・東北・信越から撤退することになった。店舗数については、閉店を小出しに明らかにするものだから、報道でもまちまちでよく分からない。ほんとに好きになれないやりかたで、セブン&アイが嫌いになってしまう。
コメント (11)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダイエーWAON

2023-03-14 23:28:38 | その他もろもろ
家族分のマイナポイントのために、電子マネーWAONカードが、何枚か必要になった。
2011年6月30日の発売開始と同時に使い始め、物持ち良く今も大事に使っているご当地WAON「あきた元気!WAON」以来の購入。カード面の見た目で容易に区別できるよう、違う図柄のWAONにすることにした。

総合スーパー イオン(旧・ジャスコ、サティ)のサービスカウンターでは、全国各地のご当地WAONをラックに並べて売っている。改めて見てみると、秋田の店舗でも、西日本方面のものも含めて、選ぶのに迷うほどの種類が陳列されていた。
ただし、ホームページで紹介されている全種類ではないし、特に東北以外の遠方のWAONは在庫がなくなっても補充されていない感じ。
東北地方のイオンは、運営企業がイオンリテール株式会社からイオン東北株式会社へ移管(2020年3月に食品売り場のみ、2021年9月に全面移管)された関係があるかもしれない。イオン東北化後は、イオンリテール時代に入荷した在庫のみ販売し、新たなイオンリテール発行分の入荷はしない、ということなのかも???
【16日補足・イオン土崎港店へ行くと「ICチップ不足により、あきた元気!WAONなどの入荷が止まっている」旨の掲示が出ていた。そういう事情もあるのかもしれない。】

なお、秋田中央店はたまにラックの場所が変わるみたい(目立たない場所に追いやられている場合あり)だし、土崎港店はエスカレーター上り口と秋田銀行ATMへの通路に面してラックが置かれていて、選んでいると通行の妨げになりそうで気が引ける。イオン秋田中央店よりは、イオン土崎港店のほうがラインナップは豊富。


さて、今回紹介するWAON。「イオン」でない店で買った。
普通のWAON?
ご当地でない、シンプルなWAONなのだが、これは特殊。「イオン」では売っていないWAONなのです。
袋の裏面。バーコード部分に貼られたテープに注目

やっぱり普通の水色のWAON?
以前のこのタイプのWAONは、上部も水色で、右下に「AEON」ロゴのデザインだった。いつの間にか、上段が白帯になり、移動したロゴとともに「Lovely way to pay.」が表記されるようになった。

カード裏面上部の発行者表記。
イオンリテールのWAONであれば「WAON発行元・カード発行元 イオンリテール株式会社」となっている。イオン東北やマックスバリュ○○などの地域会社等(ホームセンターサンデーもかな)が売るものは、WAON発行元はイオンリテールで、「カード発行元」がその企業名になるのが原則らしい(ただし、上記、店舗運営会社変更とそれ以前からの在庫品などの都合上、そうではない場合もあることになる)。
今回のWAONは、
「カード発行元 株式会社ダイエー」
ダイエーで売られているWAONなのです!

未開封の袋に入った状態でも、WAONの発行会社を識別する方法があるようだ。
上の写真のように、裏面にバーコードがある。実際には、同封された「スタートガイド」に印刷されたバーコードが、袋の窓を通して見えている。バーコードは、WAONの種類ごとに異なる。
そのバーコードの横に、黄色いほぼ正方形が見えている。その中に小さく「(D)N」と書かれている。このカッコ内のアルファベットが発行元を示すらしい。ここではダイエーのD。
イオンリテール発行のWAONでは「(R)」。正方形の色や、カッコの後の「N」にも意味があるのだろうが、意味は不明。イオンリテール発行では、黄色や緑、「(R)」のみや「(R)*」等々がある。
【15日追記・ネット上の情報によれば、イオン北海道は(AH)、イオン東北は(ATH)、イオンタウンは(ATN)とのこと。】

ダイエー秋田店、弘前店になじみのある者(この記事など参照)として、撤退・縮小されて遠い存在になってしまったものの、今なお存在するダイエーが、WAONを発行していることは知っていて気になっていた。首都圏へ行ったついでに、大宮駅前のダイエー大宮店で購入した。
【6月3日補足・北海道東北からダイエーがなくなった現在では、大宮店が“最北のダイエー”だと思う。】

でも、カードのデザインには、実はちょっとがっかり。
事前に調べた情報では、ダイエー発行の普通のWAONは、左上にdaieiロゴがある(AEONロゴは右下に併記)らしかった。いつの間にか消されてしまったのか…
それに、「ダイエー特命宣伝部長 モッくん(とモコちゃん)」なる、木の切り株のキャラクターが描かれたWAONが発売されたとのこと。※なぜ木なのかというと「木曜の市」にちなむのだが、その木曜の市は今はやっていないのだとか。
大宮店サービスカウンターでもラックで売られていた。いくつかのご当地WAONはあったが、モッくんWAONらしきものは見当たらず、じゃあ、何も書いていないのがモッくんWAONなのかもと思って(※下記参照)、買ったのだった。
その後、(カウンターでない)レジそばに「モッくんWAON発売中」のPOPが出ていたが、その下のラックにカバーがかかっていたのが気になった。ダイエー公式ツイッターでは、2023年2月19日に「モッくんデザインの電子マネーWAONだよ♪ ぜひご利用くださいませ。」とツイートしているので、発売終了ではないと思う。売り切れ?
※実際のモッくんWAONは、ご当地WAONと同じく、袋の表面に大きな窓があって、券面が見える袋に入っているようだ。
昔のダイエーロゴとは違うロゴになってしまっているし、これはこれでいいとあきらめるというか納得することにした。

ダイエー大宮店のWAON購入レシート
レシートもすっかりイオン仕様になってしまったけれど、AEONロゴがないのはダイエーの意地か。だったらWAONにもその意地を…
そして、店長の名前とコメントが入るのも、ダイエーとしての伝統なのだろう(上の過去の記事参照)。
【16日補足・「イオン(リテール/東北)」の文字はWAON裏面でもレシートでも、自社ロゴの書体で印字されるのに対し、「ダイエー」はWAONでは一般のゴシック体、レシートでは丸ゴシック体で印字されている。カタカナの「ダイエー」のロゴ(書体)は特に決まっていないのだろうか。】

ちなみに、
イオン東北 イオン土崎港店のWAON購入レシート
どちらも「お買上商品数:0」。WAONは昔から消費税込み300円。その間に税率は5%→8%→10%と上がっているのだから、カード本体は実質値下げされていることになる。
ダイエーのレシートでは、下部で会員登録を勧めており、親切。
イオン東北では、未登録のWAONで決済した場合は、「WAON POINT会員募集中! 会員登録でおトクと安心をプラス! いつでも基本のポイント2倍! 詳しくは[WAON]で検索」が印字される。


ダイエー大宮店は、大宮駅西口を出て右前方にあり、ペデストリアンデッキでつながっている。
大宮駅西口を出た風景。右のビルにダイエーが入る
「DOM(ドン)」という商業ビルで、1982年に丸井とともにダイエーが核テナントとなってオープンした。ダイエー秋田店(秋田ニューシティ)より1年後。
DOM
以前は、ビルの多くがダイエーフロアだったが、2007年以降、何度かリニューアルされ(OPAが入った時期もあった)、ダイエー部分は縮小。2023年時点では、ダイエーの売り場は地下1階だけになり、実質食品スーパー。
以前は、こちら向きにダイエーマークが大きく出ていたはずだが、今は…
右上、東急ハンズの下に小さくdaiei
これと反対面には、屋上に大きいダイエーロゴが出ていて、大宮駅に入る上り新幹線の車窓から一瞬見えた。

往時と比べれば、ダイエーも寂しくなってしまったが、首都圏などではイオングループの食品スーパーの一翼を担う存在でもあるようで、とりあえずは消滅することはないのだろう。
寂しくなる以前に心配になるのは、イトーヨーカドーのほうである。続く
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央交通も復刻塗装

2023-03-12 22:35:58 | 昔のこと
公共交通機関の「復刻塗装(復刻カラー)」。
今は使われなくなった、昔の車体塗装/機体塗装のデザインを、一時的に再び採用すること。何らかの記念の名目で、一部の車両や機体限定で施されることが多い。
飛行機ではANAの「モヒカン塗装」が2009年から5年ほど復刻された程度のようだが、鉄道やバス会社では、ここ20年弱くらいの間に日本各地のあちこちで行われている。
車体に塗装をしなくても、ラッピングフィルム貼付でも対応できるようになったこと(※)や、特に鉄道では、それ目当てのイベントや集客が見こめることなどが原因だと思う。「昭和は良かった」とか「平成が終わった」とか、感傷的・感情的な理由もあるかもしれない。
※以下に紹介するJR東日本の復刻塗装は、ラッピングではなく、ちゃんとした塗装。

秋田周辺で、意識して復刻塗装を見たのは、2001年秋頃から盛岡地区のキハ58・キハ52形気動車で、国鉄時代の塗装(国鉄色)にされたのが最初だった。秋田県内では、花輪線で2008年春まで走っていた。
2003年、大館駅にて。キハ58 1504(のはず)
僕にとって、小さな頃に見て記憶していた塗装。この当時は、ほとんどの車両が、新しいデザインに塗り替え済みであったため、10数年ぶりの“再会“だったはず。
第一印象は、懐かしさとともに、若干の違和感。
色の塗り分けは記憶と違わないのだが、塗られた2色とも、記憶より「濃い」というか「どぎつい」ような、やや「派手」な色合いに感じた。何度か見ているうちに、こんなもんかなとも思うようになって、大きな違和感ではないのだが。
原因は、
・単なる記憶違い。時間の経過で「記憶が」色あせた。
・昔はそれほど丁寧な保守がされておらず、「経年と汚れで」色あせていたが、復刻時は塗りたてなので鮮やかで、しかも日頃の車体清掃も行き届いていたから。
・昔と復刻時では、使われた塗料あるいは塗装技術が違い、色味が異なる。
のどれかではないかと思っている。

1987年に国鉄がJR各社に分割民営化された直後、車両は国鉄時代のものを使い続けなければならなかったが、国鉄のイメージを払拭するために、各地で独自の塗装に塗り替えが行われた。
それから15年経って、今度は国鉄回帰。
この頃は、国鉄車両の廃車が進んでいて、その最後として、かつての姿を再現する意図もあったのだろう。

その後、近年。
国鉄車両はかなり少なくなった。国鉄塗装を復刻するにしても、国鉄塗装をまとったことがない、JR化後の車両で再現しなければならない。
車体形状が違うので、単なる塗り替えでなく、デザインし直す必要がある。中には、ムリがあるように感じるものもあるが、意外に似合ってしっくりするものもある。JR東日本では、キハ110系気動車は真四角なボディ形状が幸いしたのか、どんな塗装でも違和感がないし、E2系新幹線電車の200系塗装もいいと思う。
2023年、常磐線・勝田駅にて。国鉄特急色(485系など)のE653系電車
元「フレッシュひたち」の車両で、2014年までにいったん全車が新潟へ転属して「いなほ」などに使われるようになった。うち1本だけ、2018年に国鉄色に塗り替えられて勝田車両センターへ戻って、臨時列車や団体列車に使われている。
塗装は秋田総合車両センター(旧・土崎工場)で施工したようで、出場直前に目撃したのだが、やはり色が濃く感じた上に、形が違うのだから違和感が少なくなかった。
国鉄形式の特急車両とE653系とでは、前面形状やライト位置が違うから、その影響で側面の赤いヒゲがなんか違う存在になってしまっているのと、客席窓の位置が下にあるのか、窓の大きさのせいか、側面全体のバランスも違う感じ。
だけど、久しぶりに見たら、まあ、これもありかな。若干、色あせたようにも見えてなじんだのかも。

時代劇だって、今の役者が昔の人を演じているわけで、身長とか顔立ちとか、本来なら違和感があるはず。それを知らないだけで。
車両の復刻塗装についても、それと同じなのではないかと思うようになった。寛容な気持ちで、楽しく眺めるべきでしょう。



そして、バスの場合。
弘南バスが1年前(2022年春)から路線バスで実施中。周年記念などバス会社側が行ったのではなく、地元の愛好家たちが発案し、資金を集めて実現したらしい。さらに、2022年秋には2台目も登場したとのことだが、それはどういう経緯で実現したのかは不明。
1年前、(現在はなくなった鉄道の)開業100周年を迎えていた秋田中央交通では、やるつもりがないのねと決めつけていた。

ところが先週。
旧塗装をまとったいすゞエルガミオ(新しく入った中古車)が、同社秋田営業所に置かれているとの目撃情報がネット上に複数。
中央交通も復刻塗装をやるとは!!

中央交通の車体塗装は、細部の違いを含めるといろいろあるが、大きく分けると、現行塗装、先代塗装(1990年~1993年の導入車)、先々代塗装の3つになると思う。
先代塗装は、2016年頃までは秋田市内でもわずかに見られた。濃淡の緑色が使われ、前面(フロントガラス下)のラインも直線でデザインされて現行塗装に近いが、側面に社紋(社章)があった。
先々代塗装は、濃い緑でなく淡い緑色のみが使われ、前面の白いラインが直線でなく )V( で、窓より上がグレー。

今回復刻されたのは先々代の塗装。

弘南バスでは、塗装変更後も、既存の旧塗装車はそのまま使うことが多かった。だから、復刻塗装といっても、せいぜい10数年ぶりのことだった。
一方、中央交通では旧塗装車も塗り替えることが多かった。先々代塗装は遅くとも2000年にはすっかりなくなっていたはずなので、今回は20年以上(30年近く?)ぶりの復活になるかと思う。

会社設立102周年、開業101周年に当たる今、どういう名目でやるのだろうか【13日追記・1943年6月26日に、戦時統合によって「秋田中央交通」が発足していたから、今年は中央交通の名が付いて80周年には当たる。】。出発式とか報道発表はされるのだろうか【末尾の追記参照】。
知らない乗客にしてみれば、「中央交通の塗装が新しくなった!」と誤解されたり、「ヘンな色のバスが来た」と乗り過ごしてしまうかもしれない。中央交通に限らず、復刻塗装を行うほとんどの交通事業者に共通する問題点だけど。

どの営業所で運用されるかは、これはもう秋田営業所(大川反車庫)であってほしい(子会社を含む秋田市外でもいい)。元々の中央交通の車庫なのだから。
秋田市営バスの元利用者としては、臨海営業所には来てほしくないし、以前も述べたように、市営バスの塗装を復刻してそれを「中央交通が運行する」ということもしてほしくない(という複雑な心境)。

ともかく、やはりこの復刻塗装も寛容な気持ちで眺めたい。
現役当時の旧塗装をご存知のかたは、今のうちにそれを思い出し、そうでないかたも「秋田中央交通 旧塗装」で画像検索して見ておいて(先代塗装との違いに注意)、復刻車を実際に見た時の心づもりをしておいてはいかがでしょう。
往時の塗装と比べて、色が濃く、どきつく、派手に見えるかどうか。それに昭和のバスにはなかった車体形状、縦目ライト、大きな窓のエルガミオに、昭和の塗装がどう映えるか。そんな楽しみもできそう。

【追記】コメントいただいた通り、3月15日に「秋田200か1595」が秋田営業所と思しき運用(回送)に入っていたとの目撃情報あり。
その後、さらにもう1台、復刻塗装車がスタンバイしているらしい。

3月26日付秋田魁新報 社会面「ふきのとう」欄で報道された。ICカードAkiCaが26日で1周年を迎えることと、高齢者用ICカードシニアアキカの4月の完全移行に合わせた企画。中央交通の整備工場長が発案し、現行車体に合わせてデザイン。2台目となる1604号車の写真掲載。
夏ごろまでに計5台を導入し、秋田、臨海、五城目各営業所に配備する」とのことで、さらに3台増えることになる。
記事では「1990年ごろまで使用していた車両の塗装を再現したデザインの路線バスを導入した」とある(回りくどい言い回しだけどしょうがない)。弘南バスの復刻塗装の報道と同じく、「1990年ごろまで」というのが「その塗装が施された車両が『導入された』時期」なのか「その塗装が施された車両が『見られた』時期(いつまで走っていたのか)」があいまいになってしまっている。当ブログ本文の通り、1990年頃まで導入した車両に施され、その後、廃車や塗り替えられるまで10年程度は残っていたのが実際。

3月30日に2台目「秋田200か1604」の臨海営業所路線での運用を確認。
実車の写真など続きはこちら
コメント (15)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

川を渡る葛・冬編

2023-03-10 23:11:18 | 秋田の季節・風景
秋田市の旭川に架かる刈穂橋の下流で、葛が川を渡っていることを昨年夏に記事にした
電柱を支えるためのワイヤー(地支線)が、川を渡って(横切って)いて、それに、楢山登町側の左岸に生えたクズがからまって、対岸の旭南側へ向かって伸びていた。
その後。

夏が終わり、秋も過ぎ、落葉樹の葉もほとんどなくなった11月下旬。
楢山登町側・上流側から
クズの葉も大部分が落葉し、黄色くなった葉が若干残っていた。


12月初めに初めて雪が積もった。その直後。
下流側から。奥が刈穂橋
雪に当たって、すべての葉が落ちたようだ。枯れたツルは、おそらく緑だった頃と変わらない形でからまっていた。

完全に枯れてしまえば、もうツルを保持することはできないだろうから、この後、どう変化するか。
2023年1月上旬
1月経っても、ツルが落ちたり、動いて偏ったりはせず、位置は変わっていないようだ。ただ、全体に密度が少し落ち、まばらになったような気がしなくもない。水分が抜けたのか。

岸の土手に茂っていたほかの草も枯れたので、クズの根本がどうなっているか、ズームしてみると…
ごちゃごちゃ
よく分からない。複雑に絡まっている。
上流側から旭南側をズーム
下に大きくたわんだツルがあるが、茂っていた頃から、同じ形だったので、やはり変化なし。
寒さ厳しい1月下旬も変わらず。
超広角撮影ができるようになりました


だいぶ雪が融けて、
2月下旬

この状態で春を迎えることになりそう。今ある枯れたツルは、2022年だけでなく、2021年以前のツルも残っているのだろう。そこにさらに、新たに芽生えた2023年のツルがからまることになりそう。→2023年春の芽吹きとその後の繁茂
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いわての幕の内 やまびこ

2023-03-06 18:06:32 | 各地お土産・食べ物
2022年10月のJR東日本パス旅行記の実質最後。前回に続き、駅弁。

東京駅「駅弁屋 祭」。行きは昼時で大混雑に退散した。帰りは16時という時間帯のためか、客はそこそこ(少なくもなかった)、ただしラインナップもそこそこ。
そんな中で、存在を事前に知っていた商品が、多めに置かれていた。
東北新幹線(大宮-盛岡)開業40周年記念 いわての幕の内 やまびこ 678kcal 税込み1100円→パス提示・1000円以上購入で1割引により990円
一ノ関駅「斎藤松月堂」の商品。同社は「一関のしょう月堂」ブランドも併用。
一ノ関駅(+盛岡駅などでも販売)では「あべちう」と2社がしのぎを削っていたが、あべちうさんは2020年に廃業してしまった。

本品は、その名の通り、2022年の周年記念弁当。2022年12月24日には売られていたとのツイートがあるが、それ以降はなく、公式サイトにも出ていないので、期間限定商品で発売終了したのかもしれない。
「やまびこ」はもちろん東北新幹線の列車名から。
濡れおてふきはなし
お品書きの紙が添付され、40年前の開業時に販売していた「「やまびこ弁当」を少しアレンジして復刻しました。」とある。
実際には、10年前の30周年にも同じ趣旨の弁当が売られていて、それは今回とけっこう違うようだ。実質的には新規開発商品ではないかとの声もある。

エビフライ、玉子焼き、煮物は、幕の内弁当の定番。かまぼこはない。
そのほかは、なかなか珍しいものばかり。
ごはんの上には「ふりかけ(あおさ)」、ハート型の「ゆり根花びら」。ごはんは岩手県産ひとめぼれ。
ごはんの下が「岩手県産鶏肉の照焼き」、「れんこんきんぴら」。
エビフライ・玉子の下は「かじきの漬け焼き」、「盛岡じゃじゃ麺風うどん(自家製肉味噌)」。
右上は「ガリ生姜」、「一関名物あんころ餅」。

一関や平泉では、毎月のように餅をつき、いろいろな味付けで食べる文化がある。
梅干しもしょっぱい漬け物もなく、寿司でもないのにガリなのはかなり珍しい(口直しにはなって悪くはない)が、理由は不明。花巻の「金婚漬」なんか入れても良かったのでは?
盛岡じゃじゃ麺は、その名の通り盛岡市のものだから「風」が付いているのか。欲を言えばもう少し量があれば。
40年前に、これほどご当地ものを入れた弁当はなかったのではないかと思う。幕の内ではあるが、岩手、一関でしかあり得ない幕の内弁当だろう。

一ノ関駅弁は、かつてのあべちうも含めて肉系と(内陸部のわりに)魚介系商品に偏るきらいがあった。こんな幕の内弁当も、常時ラインナップに入れてもらえるとうれしい。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シウマイ炒飯弁当

2023-03-03 23:33:43 | 各地お土産・食べ物
2022年10月のJR東日本パス旅行記(前回の記事)の残り。新宿駅改札内の「駅弁屋 頂(いただき)」で買った駅弁。
崎陽軒 シウマイ炒飯御弁当(名称欄ではシウマイ炒飯弁当) 税込み1200円→パス提示・1000円以上購入で1割引により1080円
白米の普通のシウマイ弁当も長らく食べていなかったが、置いていなかった(JR東日本系店舗では扱わない?)し、以前食べた崎陽軒のほかの弁当もおいしかった(一例)ので、初めて見るこれもおいしいだろうと選んだ。
下手に撮れてしまいました
ごはんもおかずもたっぷり。
おかず。シウマイは4個。筍煮、鶏唐揚げ、あんずシラップ和えと、白米版と共通のおかずも入っている。シウマイは、白米版だと5個だから1個少ない。
ほかに、豚ロースかつ、彩りチンジャオロースーもあって、食べごたえがあり。

チャーハン。
僕はチャーハンというものを積極的に食べない環境で育ってしまったため、「これがチャーハンだ」という、信念というか基準になるものがない。味にしても、米がパラパラしているかどうかにしても。
そういうわけで、よく分からないが、まずくはなかった。白米じゃない駅弁も、たまにはいい。

以上、総合的にも食べごたえがあって、おいしかった。定価1200円だから、900円の白米のシウマイ弁当と並んでいれば、そっちを選ぶかもしれないけれど。

この商品は初めて見たわけだけど、崎陽軒では、以前からチャーハンにおかず(シウマイを含む)が付いた駅弁を出していた。
ホームページで調べると、690円でチャーハンの上にエビが載り、シウマイ2個、エビチリが付く「横濱チャーハン」、930円でシウマイ3個、唐揚げ、塩焼きそばなどが付く「炒飯弁当」と、2種類もあった(さらに別に「横濱ピラフ弁当」もある)。
本品「シウマイ炒飯御弁当」はそれらのリニューアルなどでなく、第3のチャーハン弁当となるが、ホームページに出ていない。

いろいろ調べると、シウマイ炒飯御弁当は、JR東日本の駅弁店舗(JR東日本クロスステーション運営)向け限定の商品ということらしい。少なくとも2016年には存在。
具体的には、新宿のほか、東京駅の駅弁屋祭では、現時点で売っている。あと上野、品川、大宮などはどうか? 横浜駅は崎陽軒直営店舗ばかりのはずだから、買えないかも。
カルビーのポテトチップスでは、プライベートブランドでないのに、コンビニ限定とかイオン系限定フレーバーのものがあって、やはりホームページでは存在があいまいになっている。駅弁でも、同じ事例があるのだった。

ところで、鳥インフルエンザにより鶏卵が品薄になっているとして、3月2日から当面の間、崎陽軒のチャーハン製品が変更されることになった。
炒飯弁当は販売休止、そのほかは「レシピ変更」で「「炒り玉子」の減量、「長ねぎ」、「チャーシュー」の増量」。プレスリリースには、「シウマイ炒飯弁当」1,200円の名も挙げられているが、写真は未掲載。


もう1つ、駅弁の記事が続きます
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

熱海駅TOICA改札機

2023-03-01 20:34:44 | 旅行記
2022年10月のJR東日本パス旅行記。東海道本線313系8000番台で、熱海まで戻った続き。
静岡・清水から熱海までは、Suica(エリアとしてはTOICA)で乗車した。

熱海駅は、(在来線は)JR東海とJR東日本の境界であり、TOICAエリアとSuicaエリアの境界である。ICカードで熱海駅を越えて、両エリアにまたがって利用することはできない。
また、TOICAエリアは長らく、隣の函南駅までで、熱海駅まで拡大されたのは2021年3月。

そんなわけで、今回初めて、JR東海側から来て、熱海駅でIC出場。
改札内から改札口
床面に「静岡・沼津・三島方面から交通系ICカードでお越しのお客さまは水色の自動改札機をご利用ください」。
JR東日本仕様の自動改札機が並ぶ中、1台だけ、JR東海仕様のIC出場専用の改札機が設置されていて、そこからしか出られない。紙のきっぷでは、乗車エリアに関わらず、東日本の改札機で出場可能。

ICカード乗車券のシステム上、改札機を分けないといけないのだろうが、入場時はその必要はないらしく、入場用はJR東日本の改札機しかない。
TOICAエリアとICOCAエリアの境界である米原駅でも、同じようになっているとのこと。

スマホアプリ「みるCa」で、この時の履歴を見ると…
一部抜粋。最上段が沼津→熱海の乗車
熱海の出場は「JR東海」所属の駅の扱いで、駅名はアプリには未登録のようで「0-0132(東海道本線)」と表示。JR東日本熱海駅とは「別会社の別の駅」を出たことになっているようだ。
【11日追記・Suicaのオートチャージは、JR東日本の在来線自動改札機での入出場時に、設定額を下回る残高だった場合に行われる(2023年時点)。したがって、JR東海エリアから来て、熱海駅で出場した場合には行われないことになる。】


TOICA出場のことは、床面のほか、ディスプレイやホワイトボードでも案内されている。そのホワイトボードが、イラスト入りで手が込んでいる。
熱海駅の在来線部分はJR東日本管轄だから、その社員が描いたと思われ、ほかに黒板アートの案内(季節のメッセージなど)もあるそうだ。
出場用白板は2022年春頃(細部は若干異なる)から目撃情報がある。ホワイトボードだけに、細かいかすれが多く生じている。左にいるのは熱海芸妓マスコットキャラクター「熱海まめっこ」。右が、熱海駅に来る普通列車の車両たちで、コメント付き。

右に縦書きされているのは「恐ろしく細い解説…オレじゃなきゃ見逃しちゃうネ」。
車両は、右下だけがJR東日本の電車。「首都圏で大歓迎!!」
ほかの3つはJR東海所属の電車。左上が313系8000番台、右上が373系、左下が211系。
それぞれ、「全静岡民が感動した。トイレ付クロスシート」、「1日1回しか(営業車では)熱海に来ないレア電車!!」、「静岡では今も現役!!」。

「JR東日本もクロスシートを導入して、感動させてほしい」とか「211系は東日本でも現役の路線があるよ」とか、ツッコみたくなる。
JR東日本の社員もしくは1つの駅が、JR東海の方針(車両導入や運用)について、あまり口出しをしないほうがいいような気がしなくもないですが…


ということで、あとははしょって、「踊り子」で東京、「こまち」で秋田へ帰った。
駅弁の話はまだありますが、旅行記はここまで。→駅弁の記事
今回も、中途半端で物足りない点も少々あったものの、楽しく無事に、久しぶりの旅を終えられて満足。鉄道150周年記念JR東日本パスに感謝。次は150年後とはいかなくても、(過去の事例からして)何年後かの何かの記念でないと、こんなきっぷは出ないだろうから、行ってよかった。
と思っていた、昨年末、2023年3月2日~15日を利用期間とする第2弾「鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス」が発売されることが発表!
秋田駅みどりの窓口前のパンフレット
「最後のチャンス! 好評発売中!!」は手書きのようだ。秋田駅には書道が得意な社員がいるのかな。
それにしても「最後のチャンス!」と達筆で言われると、逃すのは惜しくなってくる。→ということでまた利用しました
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする