ゆるキャラブームで最近はいろんなキャラクターが登場している。青森県津軽地方在住、あるいは北東北の高速道路・幹線道路などをよく通る方は、このキャラクターを目にしたことがあるかもしれない。
葉っぱが帽子をかぶって運転中
これもゆるキャラに該当するのでしょうか?
これは青森県弘前市のバス会社「弘南バス」のエコ運動のシンボルマーク。特に名前はない模様。
1年前の2008年10月から、「君なら出きるエコへのチャレンジ」として、業務運転中のエコドライブのみならず、それ以外の家庭などの場面でも節水・節電等に全社員あげて心がけようという運動。
公式サイトでの紹介(gif画像) http://konanbus.com/top_gif/echo_drive_main.gif
だから、「エコドライブ」というより「エコライフ」の方が適切な言葉かもしれないが、乗合・貸切全車両の後部やイトーヨーカドー弘前店1階のバスターミナルにこのシンボルマークのステッカーが貼られている。
貸切車と路線車
弘南バスは古い車両が多く、信号待ちなどで自動的にエンジンを切る「アイドリングストップ」機能付きの車両はとても少ない。対応していない車両でむやみにエンジンの停止・起動を繰り返すと、故障の原因になると聞いたことがあるが、そのためか弘南バスでは信号待ちではエンジンを止めない。でも、バスターミナルなどでは、到着してただちにエンジンを止めることが多く、この運動が浸透しているようだ。
僕ははじめはこのキャラクターの目つきが気持ち悪いと思っていたが、見慣れるとなかなかかわいく思えてきた。名前を付けてキャラクターグッズでも売り出してはどうかな?
一方、秋田県中央部のバス会社。
こちらも後部にステッカーが貼ってあり、「グリーン経営認証 交通エコモ財団」とある。
交通エコモ財団は「交通エコロジー・モビリティ財団」といい、交通機関のバリアフリーや環境対策を推進する組織らしい。大手鉄道会社も加盟している。
財団の事業の1つが、このグリーン経営認証。環境に対して客観的に見て一定の取り組みを行っている事業者を財団が審査・認証・登録する制度。
この制度は、バス会社の場合、会社一括で認証を受けるのではなく、営業所ごとに認定されるらしい。調べてみると、秋田のバス会社で認証を受けたのは秋田営業所だけ。残りの秋田東・臨海・男鹿・五城目の4営業所はリストに載っていないし、実際その4営業所所属のバスにはステッカーが貼られていない。
2年ごとに更新される制度で秋田営業所は今年初めに更新されているが、他の営業所では認証すら受けていないことになる。なんとも中途半端。
未認証の4営業所分は申請していないのか、審査で落っこちたのか知らないが、つまり秋田市内で見かけるこのバス会社の車両でも、半分以上はステッカーを貼っておらず、認定対象外ということになる。
そもそも、認証を受けていても乗客にとってはメリットは感じない(会社イメージが良くなり経営が安定するとか間接的にはあるのだろうけど)。認証や更新には手数料・審査料なんかをがっぽり取られるのかもしれない。認証を受けていなくても弘南バスのようにきちんと取り組んでいる会社もある。だったら、弘南バスのようにオリジナルキャラのステッカーの方で充分じゃないだろうか。
弘南バスに話を戻して、ほかにも弘南バスはしっかりしているなと感じる点がいくつかある。
弘南バスの車内には、乗客から意見を募る郵送料受取人負担のハガキが置いてある。さらにそれらの意見を定期的にまとめ、その返答とともに1枚の紙にしてバスターミナルに掲示している。
「お褒め/ご要望/お叱り」などと分類している
かつての秋田市交通局も「お客様の声ハガキ」を車内に設置していたが、返答の公開まではしていなかった。個人的には、送り主にさえしっかり対応すれば、他の客にまで公開する必要はないと思うし、掲載されている苦情の多くも「運転士の挨拶がない」とかあまりに基本的なことすぎる気もするが、真摯に利用者の声に耳を傾け、対応しているのはよく分かる。
メールで間違いを指摘してもちゃっかり修正してお礼のメールもよこさない(←シツコイですが)ような某バス会社とは雲泥の差。
また、この時は「運転士がマイクを使って案内をちゃんとしているかどうか」について限定の社外モニターを募集していて、少しでも利用者の声を聞き、それをサービスに生かそうという会社の意識の高さが分かる。(3か月間に10回バスに乗ってその状況をレポートすれば、3000円分の回数券をくれるそうだ)
会社の意識といえば、今年の春、弘南バスのダッシュボードに金色に光るものが置かれているのに気づいた。
写真を拡大してみると、黒い書類挟み(運行日誌などを挟むのだろう)に金文字で「企業理念/安全輸送最優先うんぬん」などと書いてあり、弘南バス株式会社の企業理念が書いてあるようだ。全車両ではなかったが、何台か同じように置いて走っている車両を見かけた。
ダッシュボードに置いて、対向車や通行人の目に触れることを前提として作ったものではないだろうか。自社とその理念に誇りを持っているからこそできることだと思う。何となく頼もしい。
何度も繰り返すが、地方のバス会社は厳しい経営状況に置かれ、どこも苦労している。だから、多くの人に利用してほしいし、政府や自治体ももっと関わってほしい。
でもバス会社側も、民間企業とはいえ、その地域の住民の足である公共交通を担っているのだから、現場の社員から内勤社員そして経営者に至るまで全社員が、自社を頼りにしている乗客がいることを忘れずに業務を行ってほしい。
僕にはそうした企業の意識が案内表示やクレーム対応に反映されているように思えてならない。
葉っぱが帽子をかぶって運転中
これもゆるキャラに該当するのでしょうか?
これは青森県弘前市のバス会社「弘南バス」のエコ運動のシンボルマーク。特に名前はない模様。
1年前の2008年10月から、「君なら出きるエコへのチャレンジ」として、業務運転中のエコドライブのみならず、それ以外の家庭などの場面でも節水・節電等に全社員あげて心がけようという運動。
公式サイトでの紹介(gif画像) http://konanbus.com/top_gif/echo_drive_main.gif
だから、「エコドライブ」というより「エコライフ」の方が適切な言葉かもしれないが、乗合・貸切全車両の後部やイトーヨーカドー弘前店1階のバスターミナルにこのシンボルマークのステッカーが貼られている。
貸切車と路線車
弘南バスは古い車両が多く、信号待ちなどで自動的にエンジンを切る「アイドリングストップ」機能付きの車両はとても少ない。対応していない車両でむやみにエンジンの停止・起動を繰り返すと、故障の原因になると聞いたことがあるが、そのためか弘南バスでは信号待ちではエンジンを止めない。でも、バスターミナルなどでは、到着してただちにエンジンを止めることが多く、この運動が浸透しているようだ。
僕ははじめはこのキャラクターの目つきが気持ち悪いと思っていたが、見慣れるとなかなかかわいく思えてきた。名前を付けてキャラクターグッズでも売り出してはどうかな?
一方、秋田県中央部のバス会社。
こちらも後部にステッカーが貼ってあり、「グリーン経営認証 交通エコモ財団」とある。
交通エコモ財団は「交通エコロジー・モビリティ財団」といい、交通機関のバリアフリーや環境対策を推進する組織らしい。大手鉄道会社も加盟している。
財団の事業の1つが、このグリーン経営認証。環境に対して客観的に見て一定の取り組みを行っている事業者を財団が審査・認証・登録する制度。
この制度は、バス会社の場合、会社一括で認証を受けるのではなく、営業所ごとに認定されるらしい。調べてみると、秋田のバス会社で認証を受けたのは秋田営業所だけ。残りの秋田東・臨海・男鹿・五城目の4営業所はリストに載っていないし、実際その4営業所所属のバスにはステッカーが貼られていない。
2年ごとに更新される制度で秋田営業所は今年初めに更新されているが、他の営業所では認証すら受けていないことになる。なんとも中途半端。
未認証の4営業所分は申請していないのか、審査で落っこちたのか知らないが、つまり秋田市内で見かけるこのバス会社の車両でも、半分以上はステッカーを貼っておらず、認定対象外ということになる。
そもそも、認証を受けていても乗客にとってはメリットは感じない(会社イメージが良くなり経営が安定するとか間接的にはあるのだろうけど)。認証や更新には手数料・審査料なんかをがっぽり取られるのかもしれない。認証を受けていなくても弘南バスのようにきちんと取り組んでいる会社もある。だったら、弘南バスのようにオリジナルキャラのステッカーの方で充分じゃないだろうか。
弘南バスに話を戻して、ほかにも弘南バスはしっかりしているなと感じる点がいくつかある。
弘南バスの車内には、乗客から意見を募る郵送料受取人負担のハガキが置いてある。さらにそれらの意見を定期的にまとめ、その返答とともに1枚の紙にしてバスターミナルに掲示している。
「お褒め/ご要望/お叱り」などと分類している
かつての秋田市交通局も「お客様の声ハガキ」を車内に設置していたが、返答の公開まではしていなかった。個人的には、送り主にさえしっかり対応すれば、他の客にまで公開する必要はないと思うし、掲載されている苦情の多くも「運転士の挨拶がない」とかあまりに基本的なことすぎる気もするが、真摯に利用者の声に耳を傾け、対応しているのはよく分かる。
メールで間違いを指摘してもちゃっかり修正してお礼のメールもよこさない(←シツコイですが)ような某バス会社とは雲泥の差。
また、この時は「運転士がマイクを使って案内をちゃんとしているかどうか」について限定の社外モニターを募集していて、少しでも利用者の声を聞き、それをサービスに生かそうという会社の意識の高さが分かる。(3か月間に10回バスに乗ってその状況をレポートすれば、3000円分の回数券をくれるそうだ)
会社の意識といえば、今年の春、弘南バスのダッシュボードに金色に光るものが置かれているのに気づいた。
写真を拡大してみると、黒い書類挟み(運行日誌などを挟むのだろう)に金文字で「企業理念/安全輸送最優先うんぬん」などと書いてあり、弘南バス株式会社の企業理念が書いてあるようだ。全車両ではなかったが、何台か同じように置いて走っている車両を見かけた。
ダッシュボードに置いて、対向車や通行人の目に触れることを前提として作ったものではないだろうか。自社とその理念に誇りを持っているからこそできることだと思う。何となく頼もしい。
何度も繰り返すが、地方のバス会社は厳しい経営状況に置かれ、どこも苦労している。だから、多くの人に利用してほしいし、政府や自治体ももっと関わってほしい。
でもバス会社側も、民間企業とはいえ、その地域の住民の足である公共交通を担っているのだから、現場の社員から内勤社員そして経営者に至るまで全社員が、自社を頼りにしている乗客がいることを忘れずに業務を行ってほしい。
僕にはそうした企業の意識が案内表示やクレーム対応に反映されているように思えてならない。