広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

矛盾する看板

2018-01-31 23:58:10 | 秋田の季節・風景
雪まつりの時に行った、新屋の秋田公立美術大学。
新屋駅から続く線路跡の遊歩道が大学の敷地に差しかかるところに、美短当時は「敷地内での遊戯行為と車両無断乗り入れ」を禁ずる立て看板があった。4年制化後は、それが「関係者以外の立入りはご遠慮ください」と書き換えられて規制強化されていた。昨年はそれが裏返されていたのだが、今年は元通りになっていた。
(再掲)2015年撮影
大学側が、施設管理や安全・警備上、部外者を敷地内に入れたくないと考えるのは分かる。
しかし、専門学校時代の1962年から短大を経て、ずっと新屋にあって地域と共存してきた学校である。また、法人化したとはいえ私学ではなく秋田市が運営する公立大学だから、秋田市民の大学であり土地であるともとらえられる。
国立大学、少なくとも秋田大学や弘前大学の本部があるキャンパスではこのような看板はなく(あっても目立たず?)、多くはないけれど地元住民が通り抜けるのをたまに目にする(警備員が常駐していて、ある程度のチェックができているということもあるだろう。美大にはいなさそう)。もちろん、寮や人が立ち入ると研究に支障が生じる実験施設などは、明確に立入禁止になっているけれど。
遊歩道の延長である美大の倉庫棟~正面を通り抜ける程度なら、公式に認めてくれてもいいと思う。そういうことだって、立派な大学の地域との共生・地域貢献だろう。
【2月2日追記】この倉庫は国の登録有形文化財。特徴の1つである木造のひさし「雁木(がんぎ)」は、学内側(遊歩道の延長線上)からしか見られない。その見学者に便宜を図ってもいいだろう。

今回、その近くの大学のグラウンドに、新しい看板を見つけた。
「大学構内につき無用の立入禁止」
さすが美大だけに、デザインとしてはちょっと独特。犬の絵は遠目には馬のようにも見えるが、あごの線がギザギザしていて、シュナウザーっぽい。
【2020年4月9日追記】その後、2019年頃になると、各地の施設や店の犬立ち入りの可否を示すマークに、これとよく似た(ギザギザ部分は直線になっている)犬のシルエットを時々見かけるようになった。美大オリジナルでもなさそう。
首を細くすれば?
気になるは、看板が言っていること。
「自転車での通り抜け不可」「グラウンドの無断使用不可」「犬の散歩はマナーを守って」と読める。

裏を返せば「徒歩で通り抜けは可能」「犬の散歩はマナーを守れば可能」ということになる。タイトルで「無用の立入禁止」としているのに、そういうことはいいのだろうか?
さらに、下に並んだアイコンだけを見れば、「人禁止」「自転車禁止」でどっちも立ち入れない。

そして、この看板が適用されるのは、大学構内全般なんだろうか、それともグラウンド限定なんだろうか。設置位置としてはどちらにも受け取れるが、一般的に、グラウンドを人が通り抜けたり犬を散歩させたりすれば、グラウンドが荒れたり汚れたりする。整備が必要になり、まさに管理上好ましくないだろう。構内の通路は自由に通り抜けさせるとしても、グラウンドこそ立入禁止としてもいいだろう。それを許してくれるのならば、寛大。

何よりおかしいのは、看板が立っている場所が、道路や遊歩道外側に面さない確実に大学の敷地内であること。
つまり、これより手前に上記「関係者以外の立入りはご遠慮ください」の厳しい看板があるのだ。この黄色い看板を部外者が見ることはないはずなのに、こんなに寛大な対応をしていただいても…
※大学関係者向けの看板だとすれば、看板がここに立つ理屈は通るが、内容からして大学外の人向けの看板であろう。
【2月2日追記】「立ち入りはご遠慮」の看板は、大学正面側にはないので、正面からここまでは部外者が入ってきてもおかしくはない。それ用の看板なのかもしれないが、だとしたら、正面と裏(遊歩道末端)で厳しさが違うというのもまた矛盾している。

実際には、ある程度は黙認してくれているのだと思うが、看板記載通りに受け取れば矛盾だらけ。できること・できないこと、適用区域と設置場所をいまいちど検討してはどうだろうか。

※2019年1月現在、看板に変わりなし。
【2019年10月22日追記】その後、気になったので、大学事務局へ問い合わせてみた。すると、倉庫の見学などであれば立ち入っても構わず、したがって矛盾している看板の内容も見直したいとのこと。2019年秋の段階で、看板は更新されているようだ。この記事最後参照。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雄物川凍る

2018-01-29 23:44:36 | 秋田の季節・風景
厳しい寒さも、ひと段落して、とりあえずほぼいつもの冬。
極寒だった先週末、秋田市南西部を流れる大河・雄物川の光景。
秋田大橋下流・右岸(茨島側)から
手前の低木から向こう岸の低木までの間、おそらく400メートルほどが水が流れる川本体。
その半分以上が白くなって凍結している。凍結した上に雪が積もったのか。

秋田運河入口・新屋水門の上から。左から流れる水の一部がこの水門へ分かれる
凍っているのは茨島側で、新屋水門付近は全面が真っ白になっている。
いつもはごうごうと音を立ててたくさんの水が秋田運河へ導かれているのに、この時は表面上はその気配がなかった。おそらく、氷は表面だけで下では流れこんでいるのだろうけど。

雄物川本体の水門より下流側(雄物川放水路)の雄物新橋方向は、
こちらは右岸の氷が少なく、左岸側も凍っている

再び秋田大橋へ。

先日取り上げた、新しくなった河川名の看板。書体はフォントワークス製「スーラ」であると判明。
秋田大橋の上から上流方向。向こうの橋は羽越本線
ここも右岸側(写真左)が凍っている。この辺りは右岸側に中州みたいなのが普段からあるから、右岸側の水の流れが穏やかなのだろう。

雄物川が凍るとは寒さが厳しいことの現れではあるが、何年かに1度は起きている。2012年1月もそうだったし、記憶では2001年1月も。探してみたら…
写真があった
現在の秋田大橋の下流側すぐ隣にあった、トラス橋の先代の秋田大橋
橋の上から。今年の写真よりも川の中央部寄りで撮影したはず
見た感じ、今年よりもしっかり凍っている。
気象データを調べると、2001年1月中旬は、最低気温がマイナス6度台の日が6日間続いていた。今回よりもやや長く冷えこんだようだ。

今日現在、秋田大橋付近の雄物川の氷はすっかりなくなっていた。
水量が多い雄物川は、マイナス5度以下の冷えこみが数日間続かないと凍結せず、少しでも寒さが緩むと融けてしまうようだ。
今週後半からまた寒くなるとか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新屋かまくら2018

2018-01-28 20:24:54 | 秋田の季節・風景
27日、秋田市南西部の新屋(あらや)地区で、ミニかまくら点灯などの「第16回 あらや大川散歩道雪まつり」が開催された。※昨2017年

前日までのとても厳しい寒さは少しだけ緩み、18時前後の気温はマイナス2度台。風は弱めで、これまでの極寒と比べれば、出歩いてもさほどつらくない。雪は前日から新たにいくぶん積もって、積雪は25センチ強。
秋田公立美術大学側から。
恒例のミニかまくらを積み上げた表示

オブジェ風のもの
一瞬、風が強くなって、軽い吹雪に。
少し霞んだ美大正面「サークルプラザ」
今年も、レストハウスがある厚生棟(上の写真右側)は開放されていたものの、照明は控えめ。壁掛けポストも健在。
さらに、先日雄物川対岸から見たように、アトリウム棟とシンボルタワーは工事中。
覆われたシンボルタワー
昨年は大学院新築中で狭くなっていた、旧米倉庫を転用した倉庫棟前は、元に戻っていた。建物が増えても、あまり違和感なし。4年制化・大学院開設で、土曜の夜でも学生の姿は多くなった。

全体の来場者は例年並みにたくさん来ていたものの、本部前で餅つきなどが行われていたせいか、美大側を歩く人はやや少ないような気もした。
恒例の新屋高校の生徒扮するヤマハゲは、やたらと「勉強してるか」を強調して歩く。ヤマハゲは本来は、男鹿のナマハゲ同様、子どもたちに恐れられる存在かと思うが、昨年も感じたように、ここのヤマハゲはなぜか子どもに人気。今年も10人くらいの幼児~小学校低学年くらいの子がゾロゾロと後をついていった。彼らの目的って…

倉庫棟から新屋駅までの貨物線路跡の遊歩道側。

雪が降って間もないので辺り一面白いものの、量はさほど多くないから、高く積み上げられてはいない。同じようでいて、毎年、どこかが違う光景。

28日付秋田魁新報・秋田市地域面によれば、ミニかまくらの個数は「およそ3千個」とあるから、例年並み。でも、若干少なめなような気もした。
今年のミニかまくら、
こんなのが多かった
口の開き方が従来と違う、というか穴周辺の雪が融けて口が大きくなったり、さらにどんどん融けて消えていきそうなかまくらが目立った。
さらに新屋駅側の積み上げたかまくらは、
前のめり
※駅前の閉店したパチンコ屋は、昨年同様そのまま。
こんなに傾いてしまった
この数十分後には、崩れてしまっていた。
口が大きくなったり倒れたりしたのは、点灯開始から少し経っていたせいもあるかもしれないが、今年の雪質の影響ではないだろうか。
今年は気温が低いので、水分が少ない雪。だから固めづらく、いつもよりもろいミニかまくらになり、ろうそくの熱で容易に融けてしまったと考えられる。
雪像作りでは、水をまぜたりかけたりして強度を増すそうで、同じような処理をすればいいのだろうけど、一晩だけのものにそこまでやるのも大変でしょうね。

会場から県道56号線(西中前・新屋線のルート)を渡って、もう1本向こうの県道65号線(旧道・新屋西線のルート)沿いの酒造会社跡に、2017年に「秋田市新屋ガラス工房」がオープン。今回は、そちらでもミニかまくらが並べられたようだが、若干遠いのでパス。今朝の魁でも触れていなかった。

翌2019年の様子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒波襲来/タンクの雪

2018-01-26 00:19:59 | 秋田の季節・風景
東京でも雪が積もって、48年ぶりにマイナス4度まで下がるなど、全国的に寒波襲来。
秋田でも、横手方面は1メートル超の雪になり、全県的に冷えこんでいる。

秋田市は、正月以降消えていた雪が今週初めから再び積もったものの、量としてはあまり多くない。現時点で20センチ弱。吹雪く時もあるけれど、年に数度はあるレベル。
一方、寒さは厳しい。最低気温は22、24、25日はマイナス7度台という、秋田市ではあまりない気温。寝ていると鼻が冷たくて目が覚める(弘前ではたまに経験した)し、我が家のトイレ(いつもの冬なら水抜きしなくても問題なし)の水は凍結寸前の状態になった。
24、25日は昼間もずっとマイナスの真冬日で、街ごと冷え切っている状態。
25日。通町橋から旭川下流
上の写真の通り、25日は吹雪はだいぶ収まって、陽が射す瞬間も。護岸が白いのは、吹雪いて付着した雪が、寒さでそのまま残っているもの。
川は岸近くでところどころ凍結している。雄物川も凍っている(水面だけだろうけど)そうだ。【26日補足・秋田市での川の凍結は毎年ではないものの、寒さが続く時には時折見られる】→雄物川の凍結はこちらにて。
道路はこの程度の積雪
秋田市中央部では、除雪車はまだ出動していない模様。
寒くてもこの程度で済むのなら、融けてぐじゃぐじゃになるよりは、マシな気もする。

昨年今頃の秋田市は、積雪が50センチ近くになっていたのだった。
今回の寒波の峠は越えたみたいだけど、まだ寒中。これで終わるとは限らない。


さて、今回の寒波以前の写真ですが、楢山の東部ガス秋田支社のガスタンク(ガスホルダー)のこと。
昨年12月下旬
以前も取り上げたように、雪が降った直後は、球形のタンクの上側は着雪で白くなる。

昨年12月中旬
雪が降って少し経ったところ。このタイミングでは、奥の左側のタンクだけ雪がない。
これは、昨年塗り直されたタンク。横に回って近くで見ると、
つるつる
塗装が新しいためなのか、すぐに滑り落ちるようだ。

もう1つ気づいたのが、正面の竿燈の絵入りタンク。
拡大
別のタイミングでは、
1月中旬
いずれも、地色の緑の部分は雪が付いているのに、竿燈の提灯の輪郭に沿って雪がなく、絵柄が見えている。
緑色の部分に比べて、絵の部分のほうが雪が落ちやすいらしい。緑の上に絵の塗装を重ねて塗っている分厚さがあり、さらに細かい色の塗り分けで凹凸ができていて、より滑り落ちやすいということなんだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柿の飲み方・食べ方

2018-01-24 23:21:50 | 各地お土産・食べ物
カゴメの野菜・果物ミックスジュース「野菜生活100」では、季節限定商品をいろいろ出している。
2017年度は、全国各地の果物を使用したものをほぼ毎月1種類ずつ新発売し、それを数か月間発売するパターン。
昨年末売られていた2種
2017年10月17日から12月下旬までは「青森りんごミックス」を発売。トキなど青森県産4品種を使用した、野菜汁50%+果汁50%。味は想像どおり(やや甘さが強い。もうちょっと酸味があるのが好きだけど)。
1本195ml、93kcal。原材料欄は、野菜(ナスやダイコンも入っている)、果実の順で、果実の内訳は「ぶどう、りんご(青森県産100%)、パインアップル、レモン」。

これらとは別に、季節限定かつ「北海道・東北・関東甲信越静エリア限定発売」というのが、10月10日から12月下旬まで発売されていた。
それが 「庄内柿ミックス」。山形産の庄内柿(後述)を使用し、野菜汁50%+果汁50%。195ml、77kcal。
原材料欄の野菜の部分は、「青森りんごミックス」とまったく同じ種類と順番。果実は「パインアップル、りんご、かき(山形県産100%)、レモン」で、柿はあまり多く入っていなさそう。

ミックスジュースとはいえ、柿入りジュースなんて飲んだことがない。(夏に山形に行ったとき、それこそ庄内柿100%の缶ジュースを見かけたのだが、買い損ねていた。)
たしかに柿味。他の野菜や果実より入っている量が少ないものの、存在感があるようだ。【27日追記】パッケージにあるように「まろやかな甘み」だった。
カボチャあるいはニンジンっぽいような風味もした。どちらも材料に含まれているが、柿由来かもしれない。カボチャもニンジンも、そして柿もカロテノイドが多く、カロテノイド系の味のような気もする。
栄養成分表示欄には、カロテノイドやビタミンA効力については記載されていなかった。それなりの量が含まれていそうだし、それを期待して野菜ジュースを飲む人だっているだろうに。

柿のジュース、なくはない。


ところで、「庄内柿」について。
秋田辺りでは、柿といえば庄内柿だろう。柿の品種だと思っている人もいるが、品種ではなく、ブランド名。
品種名は「平核無(ひらたねなし)」といい、その山形県庄内地方から出荷されるものを庄内柿と呼ぶはず。新潟の「あんぽ柿」も同様に平核無のブランドだし、秋田県内で庭先に生えている柿も、おそらく8割は平核無。
最近は、秋田の店でも和歌山辺りの富有なども売られているが、数十年前までは平核無が圧倒的多数だったはずで、見慣れた形と距離的に近い産地である庄内柿が、柿の代表として広く認知されているのだと思う。

平核無は、その名の通り、種(タネ)がまったくなくて食べやすい。果肉が柔らかいのも特長で、個人的には富有より好き。
ただし、渋柿。 ※甘柿は日本の暖かい土地でしか見られない、世界的にはとても珍しい果物。
昨年秋、秋田市北部で発見した細長い柿。渋柿なんだろうけど初めて見たタイプ
渋柿を食べられるようにする渋抜き(脱渋=だつじゅう。厳密には水溶性タンニンを不溶化すること)の方法としては、木につけたまま放っておく(熟柿)とか干し柿もあるけれど、生で食べるには、アルコールや炭酸ガス(二酸化炭素)とともに袋に入れてしばらく置いておく。
家庭では焼酎のアルコールを使うのが一般的だけど、果実が比較的早く柔らかくなっていくので、日持ちに難。今は柿産地では、日持ちする炭酸ガスを使うそうだ(30年ほど前に「明るい農村」で見た出荷風景では、ダンボール箱に詰めた状態でアルコールのシャワーをかけていた。20年前には炭酸ガス脱渋が行われているという話を聞いた)。炭酸ガス脱渋は家庭でも、ドライアイスがあればできなくはないけど、加減が分からない(柿の重量の1割強のドライアイスが適量らしいけど)。

昨年、斬新な渋抜き法を知った。数年前に? マツコデラックスのテレビでやっていたらしい。
それは冷凍。
皮をむいてからラップで包んで、冷凍庫に入れるとのこと。
冷凍庫に入れて1週間くらいでいいそうで、やってみたら、本当に渋くなくなった!(若干、渋さが残ったものもあった。個体差か期間が短かったせいか。)
冷凍状態を保てばそれ以上熟すことはないし、作業が楽。冷凍庫内で場所を取るのが難点だけど。

渋抜きの仕組みとしては、柿の実を苦しめてアセトアルデヒドを放出させればいい(それがタンニンを不溶化させる)そうで、古くは風呂の湯に漬けたり、焼いたり、味噌漬けにするような方法もあったらしい。
冷凍庫を使うのも、その理屈に合うのだろうが、よく考えたもんだ。
産地の大規模な渋抜きでは、粉末アルコールを使うとか(何も入れずに)密閉包装するような方法も研究されているそうで、将来はもっと斬新な渋抜きが実現するかも。

冷凍した柿のもう1つの特長は食べかた。融かし具合によってはシャーベット状の食感が楽しめる。
既に渋を抜いた柿、あるいは甘柿で、じゅくじゅくになってしまったものの保存や食感を変える目的で冷凍することもできる。
冷凍柿、なくはない、というかアリ。来シーズンもやってみよう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茨島の雄物川にて

2018-01-22 00:16:27 | 秋田の季節・風景
先週の秋田市茨島(ばらじま)の雄物川(おものがわ)右岸の光景。
秋田大橋上流側から新屋方向。正面が大森山
対岸・新屋(あらや)地区を見ると、写真左端に何やら箱状の物体?!
少し上流側へ移動して、ズーム
一瞬、ジャンプ台か、はたまたロケット打ち上げ施設でも造っているのかと思ってしまいそうだけど、おなじみ秋田公立美術大学の建物が、工事で覆われているのだった。
大きな三角形がシンボルタワー、並ぶ小さな三角とその下の横長の建物が講義室もあるアトリウム棟【22日訂正・講義棟はアトリウム棟とつながっているものの別(覆われていない手前の建物)で、今回の工事の対象外のようです】。それらの外壁改修工事が行われているそうだ。コンクリート打ちっぱなしのため外観の劣化は素人目には分かりづらいけれど、築23年になるわけで、そんな時期なんでしょう。
27日は恒例の雪まつりが開催される。今年は少し違う光景になりそう。※雪まつりの様子
さらに上流側からシンボルタワーの裏側。奥は大森山のテレビ塔

工事完了後の姿


秋田大橋たもとに戻って。ちょうど1年前に気づいていたのだけど、
2017年1月撮影
河川管理者である国土交通省が設置した、川の名前の看板が、以前と違っていた。【11月21日追記】Googleストリートビューによれば、2015年8月までは以前のハングル表記もある看板だった。

この手の看板は、国直轄の一級河川であっても川(あるいは管轄する地方整備局や河川事務所)ごとにデザインが異なる。東海地方では、緑色ベースの看板を見たことがある。【昔は細かい決まりがあったそうだ。下の11月18日付追記も参照】
同じ雄物川の秋田大橋でも、設置時期の違いなのか、右岸と左岸で微妙に違いも出ている。
2009年撮影。新屋側
現状は不明だが少なくとも2012年9月時点では、対岸の新屋側はこれ【2018年11月時点でも、新屋側は写真と同じ看板】だった。茨島側も以前は同じもので、個人的には川の名前の看板といえば、この仕様。【23日追記】もっと昔は、英語表記が「Omonogawa River」だったか「がわ」までローマ字にした違う表記だった時もあったはず。ある時に全国的に表記の統一がされて、「Omono Riv.」になったようだ。
「国土交通省」が後から書き直されたようなので、2001年1月以前の建設省時代に作られたものだろうか。ただし、秋田大橋は2001年11月に新しくなっているので、その過程で移設された可能性もある。【下の11月18日付追記も参照】

秋田大橋の場合、両岸とも、川の名前は新屋側が漢字、茨島側がひらがな表記になっている。
茨島側では、少なくとも2009年8月から2015年9月の間、さらにこのような変更がされていた。
2013年撮影
「国土交通省」を消して、英字の下にハングルが書き加えられた。
道路や駅の案内表示だって、多言語とかいってごちゃごちゃ並べればいいってもんじゃないと思うけれど、川の名前にまで韓国語が必要だろうか。ひらがな面には漢字がないから、中国語では片面しか判読できないことになっているし。

そして、2017年1月までに、看板自体が新しくなった。
新しいせいか色味を変えたせいか、地色の青が濃くなった。枠のグレーがなくなって、全面が青。
文字は従来の日本語と英字に戻った。書体は同じ丸ゴシック体系ながら、別のフォントになった。以前のは道路の道案内標識でも使われている写研の「ナール」だろうか、新しいものは不明。【29日追記】新しい看板はフォントワークス製「スーラ」。この記事に画像あり。
【5月18日追記】秋田大橋の1つ上流・羽越本線の橋の茨島側の看板も、同じものに更新されていた。【11月21日追記】以前は看板がなかった羽越本線新屋側にも、同じ看板が設置されていた。
【11月18日追記】この記事後半の通り、これは「河川名看板」と呼び、本来は川の内側(川表)向きを漢字・外側(川裏)向きをひらがなとするように定められていたが、後に各河川国道事務所の裁量でデザイン等を決められるようになったそうだ。上の写真の秋田大橋新屋側は、原則とは裏表逆に設置していて、秋田河川国道事務所がそう判断したことになるが、その目的は不明(秋田大橋架け替えによる移設時に、何らかの理由で向きを変えたか誤ってしまった可能性もあるかも)。この記事後半参照。


堤防の自転車歩行者道の看板。
だいぶ薄れているけれど
秋田大橋~羽越本線の間で、同じものが同じような状態で2枚あった。
「国土交通省」だけくっきりしているので、建設省時代の設置。
消えかかった文字は「川の環境を守りましょう」「犬のふんは飼主の責任で!!」とある。かつては地色や絵の輪郭の中も色があったのかもしれない。
ブルドッグなんだろうか犬と、拾われようとしている落とし物。形がいかにもズバリ(アラレちゃんの影響を受けた?)だし、輪郭線の色もなんとも…

1枚だけこんなのも
2011年度の県立秋田工業高校のインターンシップで作られた原案とのこと。もうちょっと線が太くて色鮮やかなほうがよかったかもね。

写真の通り、秋田市は正月明けから先週まで、雪がすっかり消えていた。土曜の夜から雪がまた積もり、今はまた白くなっている。今週は真冬の天候が続きそう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セリオンタワーと呼ぶこと

2018-01-19 00:15:03 | 秋田のいろいろ
今日もひと様にケチをつけるような話で恐縮です。
プライベートな内々の話ならともかく、誰かに何かの固有名詞を伝える時は、極力正確な言葉を使うべきだと思う。他人(人に限らず組織なども含めて)の名前を、勝手に短縮したり言い換えたりするのは、失礼でもある。
例えば、NHKの各道府県庁所在地などにある放送・取材・営業の拠点のことを「支局」と呼んだり、秋田市役所の支所と公民館の機能を統合した出先機関を「市民センター」あるいは「サービスセンター」と呼んだり。※それぞれ正しくは「放送局」、「市民サービスセンター」。


秋田市土崎の秋田港にあるガラス張りの塔は「ポートタワー・セリオン」。
周囲に「セリオン○○」という付帯施設が別にあったり、3セクから市所有に代わったことで頭に「秋田」または「秋田市」が付いたり、道の駅・指定管理者制度になったりしてややこしいけれど、「ポートタワー・セリオン」の名は1994年のオープンから変わっていない。
僕を含む秋田市民の多くは、塔部分のみあるいは付帯施設を含めて一括して、単に「セリオン」と呼ぶ人も多い。

以前も述べたが、一方で、ネット上では秋田市(または近隣市町村)民や出身者で「セリオンタワー」と呼ぶ人が一定数いるようだ。それが、口コミサイトなどでもある程度使われてしまっているのだが、個人的には違和感を禁じ得ない。
「セリオン」だけだと、塔だけを指すのか近隣の他施設も含めるのか区別しにくい場面もあるだろうし、セリオンが塔であることを知らない人にはそれがナニモノか分からないから「タワー」を付けて誰にでも分かりやすくする意図なのかもしれない。そんな場合、「ポートタワーセリオン」だと長ったらしいし、「タワーセリオン」だと語呂が悪いし、「セリオンタワー」が言いやすくしっくり来るのだろう。
だけど、語順を入れ替えるのはいかがなものか。「タワー東京」「ツリースカイ」「ヨーカドーイトー」「イレブンセブン」と言っているようなもの。
【24日追記】企業名を正式に表記する時、その企業形態(「株式会社」など)が前に付くものと後に付くものが存在する。取引先など別の企業を呼ぶ時、そこを間違えるのは一般に失礼なこととされ、「前株/後株」といって注意を払う。セブン-イレブンの運営会社は前株の「株式会社セブン-イレブン・ジャパン」。ハイフンや中黒もあって要注意。例えば「セブンイレブンジャパン株式会社」などと書いてしまうのは間違いで、失礼になる。企業名でないにしてもセリオンタワーも同じことじゃないかと思うのだけど…
【2023年10月27日補足】東京都渋谷区に「セルリアンタワー」という超高層複合ビルがある。2001年竣工なのでセリオンのほうが先だが、セルリアンタワーの名が頭にあって、影響されてセリオンタワーと呼んでしまっている人もいるかもしれない。


「セリオンタワー」が正しくはなく便宜的な言いかただと理解して使うのならまだいいけれど、いつの間にかそれが正式名であるかのようになってしまっている人もいるようだ。
2012年にはNHK秋田放送局のローカルニュースの原稿の中で「セリオンタワー」とした(ポートタワー・セリオンの表記は1度も出ずに)ことがあった。メールで指摘して、今後気をつける旨の回答をいただいたが、その後は、とりあえず間違ったニュースには遭遇していない。
2012年6月16日更新のNHKニュースサイトより。一部省略

だったら同じ理屈で「スカイツリータワー」「アトリオンビル(企業としては実在)」「アルヴェビル」「こまち列車」「キタスカ役所(?)」「イオンスーパー」「いとくスーパー」などと言ってもいいはずだけど、そういう人は極めて少ない。(全国的に「ふじりんご」という言い方がたまに使われるが、これはその理屈か。)



さて、1月19日。土崎港西一丁目に新しくセブン-イレブンがオープンするのだが、その店舗名が、
「セブン-イレブン 秋田セリオンタワー前店」。
公式サイト「新店一覧」より
場所は、セリオン南東側の臨海鉄道の漁連踏切近く、県の港湾事務所の交差点の南西側。西一丁目の6番地。ストリートビューを見ると、かつては倉庫と事務所みたいのが何棟か建っている場所だったようだ。
セリオンは西一丁目の9番地で線路を隔てているし、ひいき目に(根本じゃなく駐車場の端から)計測しても200メートルは離れている。
したがって、「セリオン“前”店」と称することからして、若干無理がある(反対側のベイパラダイスのローソンのほうが近いのでは?)気もしなくはないが、やはり「セリオンタワー」は気になってしまう。むしろ単に「秋田セリオン前店」でいいのでは。
コンビニの店舗名など気に留める人は多くないだろうけど、店の名前が正式ではないもの由来というのは…

この店ができることを知ったのは、だいぶ早く昨年秋だったので、余計なおせっかいながら、セブン-イレブン本社へ正式な呼称に基づく店舗名ではないことを、意見として伝えておいた。回答は求めなかったので、どういう経緯があったかは知らないけれど、結局、セリオンタワーでオープンしてしまう。


あと、それ以前の問題として、この店はセリオンやそれを所有する秋田市とは、直接の関係はないはず。それなのに、他人が所有する「セリオン」という施設名を店舗名に用いること自体、どうなんだろう。
駅前とか県庁前とか大学前とか、公共性の高いものであれば当然のように各地で使われているが、名前を使われる施設(この場合セリオン)が、営利目的の民間企業の場合は、昔はともかく現在は厳しいのではないだろうか。
仮に、名称が商標登録され、その権利に厳しいであろう東京スカイツリーや東京ディズニーリゾートで同じことをしたら、訴えられるか使用料を取られるに違いない。
コンビニの場合、名前を使われる施設内にテナントとしてコンビニが入っている(スカイツリーではファミリーマート東京ソラマチ1F店と同B3F店がある)こともあるから、周りの無関係なコンビニに勝手に名乗られては、営業妨害にもなる。

秋田市の許可を得てセブンの店舗名にしたのなら、まさか「セリオンタワー」はないだろうから、勝手に名乗ったのだろう。
セリオンは、どちらかといえば公共施設的存在で、中にコンビニなど競合店はない。地元と共存していくことも必要ではある。
それを踏まえると秋田市としては、「無許可で名乗ってもまったく問題ない」のか「黙認してくれている」のか「このこと自体を知らない」のか、そのいずれかだろう。

それにしても、コンビニの店舗名って、誰がどういう基準で決めるのだろう。
本部から割り当てられるのではなく、オーナーの裁量が強いのだろうか。
どこに店を造るかは、周辺の客層や競合店を念入りに調査して決める(特に秋田でのセブンは後発だけにしっかり行っている)そうだが、名前については調査しないのかね。


ちなみに、周辺のコンビニの状況。
もう珍しくなくなったセブン-イレブンは、土崎地区にもいくつもあるものの、セリオン近辺はぽっかりと空白地帯だった。
ローソンは多く、上記、セリオンの反対側の向かい側に秋田ベイパラダイス店、逆方向7号線近くの新店舗と同じ側の3番地に秋田土崎港西一丁目店があって、その中間辺りにセブンができる。
また、ファミリーマートは土崎に少ない。しかし、かつては、セブン開店地の近くの7号線寄り(同じブロックの隣の隣くらいの既存ビルの1階?)、6番28号に「秋田土崎港店」があった。おそらく2010年7月16日オープンで、2015年12月31日閉店に閉店。跡はカーリースの店になっている。



オープンするお店にケチをつけてしまって申し訳ありません。繰り返しますが、コンビニの店舗名を気にする人は少ないだろうし、ご繁盛をお祈りします。
でも、秋田市民だったら、正しく「ポートタワー・セリオン」もしくは単に「セリオン」と呼んでやってほしいです。あえて間違った名称を流布する必要はないのではないでしょうか。

【2021年4月10日追記】
セリオンの下を通る、秋田臨海鉄道は2021年春で廃止。その踏切の1つに「セリオンタワー踏切」というのがあったそうだ。かつては「漁連踏切」という名前だったのを、2010年代前半頃に名称変更したらしい(他の踏切も同時に変更されたものがあるようだ)。

あと、「ピザパイ」という言葉を思い出し、セリオンタワーが連想された。子どもだった1980年代、大人たちはイタリア料理の「ピザ」のことを「ピザパイ」と呼んでいた。当時の喫茶店やファミリーレストランでもそうだったらしい。
当時はピザといっても何のことか分からず、「パイ」を付けて分かりやすくしたのだと思う。セリオン+タワーと同じ理屈になろう。
ただ、当時も今もパイといえばお菓子がイメージされ、少し違うが、ある程度の方向性は連想できただろう。1990年代以降、宅配ピザの隆盛などもあって、もうパイを付けなくてもピザ、そしてピッツアとして、老若男女ほとんどが知る食べ物となったわけだが、セリオンは…

※2021年に、土崎にもう1つ、店舗の命名に不満があるセブン-イレブンができた

※店舗の写真は、この記事(秋田県秋田港湾事務所について)に少々写っています。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スーパーのキャンペーン告知

2018-01-17 00:21:14 | 秋田のいろいろ
ひと様にケチをつけて申し訳ないのですが、そんな話。

正月明け、普段はあまり行かない、地元スーパーへ行くと、店内放送が耳に入った。
あらかじめ収録されたものが繰り返し流れていて、「一定額買い物すれば、抽選で新幹線の旅行にご招待」といった内容。スーパー独自のキャンペーンの告知だ。新幹線で行くからには首都圏方面かなと思っていると、「“つるおか”はちまんぐう」というフレーズが耳に入った。

「つるおか」っていうと、山形県庄内地方の鶴岡市? 秋田からわざわざ行くような八幡宮なんてあるの? しかも新幹線で?
気になって店内を探してポスターで確認。

ホームページ掲載のチラシより
「新幹線で行く!ロイヤルウイングでティークルーズ!/横浜中華街!鶴岡八幡宮!/ロマンティック横浜・鎌倉旅1泊2日!」
やたらビックリマークが多いけど、鎌倉の鶴岡八幡宮か。それの読みは「つる“が”おか八幡宮」でしょ!

僕は読みには自信があったけれど、表記はもしかしたら「鶴ヶ岡」かなと不安になったので、念のため正式な読みかたとともに調べてみると、「鶴岡」と表記して、「つるがおか」と読むのが正式だった。
ポスターの表記は合っていて、店内放送のナレーションが間違っている。

秋田から遠い鎌倉【17日訂正】鎌倉から遠い秋田でも、鶴岡八幡宮は一定の知名度があり、「つるがおか」と読むことは知らない人のほうが少ないだろう。これはちょっと恥ずかしいのでは。
ツアーを企画して、キャンペーンを実施するような人(旅行会社やスーパー本部)が知らなかったのだろうか。
放送のナレーションは、外部に委託して制作し、プロのナレーターが読んでいると思われる。どこの土地の人・制作会社かは知らないけれど、そういうプロなら、日本語・日本人の常識として「つるがおか八幡宮」は知っておくべきだと思う。
スーパー側が収録時点では充分に確認せず、納品された音声を聞いて間違いに気づいたものの、仕方なくそのまま使っているのかもしれないが、これでは不良品を納品されたのと同じこと。録音し直させるべきだった思う。(キャンペーン終了間際でも「つるおか」だったので、差し替えはしなかったと思われる)

【2月8日追記】関係ないけれど、新潟の「さどがしま」は、「佐渡ヶ島」などでなく「佐渡島」と書いて「さどしま」とも「さどがしま」とも読むそうだ。


ついでに、ポスターを詳しく見たら、行程表(スケジュール)もなんかちょっと。
このスーパーは、秋田市から青森県津軽地方にかけて店舗があり、その全店で実施しているキャンペーン。だから、当選者が新幹線に乗る駅は複数考えられる。


スケジュールでは、「秋田駅~新青森駅~盛岡駅---(はやぶさ・こまち10・12号)---東京駅」とある。
青森の当選者は新青森駅からはやぶさに乗るのは分かるけれど、この書き方では、秋田駅から乗る人もいったん新青森駅まで行かされてしまうようにも読める。10号・12号では前泊が必要になってしまうから不可能だけど。
さらに下の方に「※大館エリアより盛岡駅までバスにて送迎」ともある。たしかにそのほうが早いかもしれない。でも、離して表記しては分かりづらい。
「秋田駅(こまち)/新青森駅(はやぶさ)/大館エリア(バス~盛岡駅よりはやぶさ)---東京駅」みたいに書いたほうがいい。

あと、このスーパーは、青森市よりも弘前とその周辺町村のほうが店舗が多い。そこに住む当選者の人たちはどうすればいいんだろう。新青森か大館まで行くことになるのだろうけど、弘前周辺からそこまでは自腹なんでしょうか。秋田県の能代辺りの人も、秋田駅または大館まではどうするかということになる。
それに、オプションの食事のことを「OP」と表記しているのも、素人にはすぐには分からないよ。

チラシでは、「企画」がスーパー、「旅行取扱」として聞いたことがない東京より向こうに本社がある旅行会社の名前が掲載されている。
自分は応募すらしないからどうでもいいし、ほんとうにまったく余計なお世話だけど、見る人の立場になった、もっと分かりやすい表記ができるのに…


※翌2019年始も同じキャンペーンが、行き先を変えて同じ旅行会社による取り扱いで実施された。
しかし、2018年にこの記事で指摘した点が、どれも“改善”されている。店内放送は、その時たまたまかもしれないが、流れていない。
2019年は、「JALで行く! 一度は観てみたい! 日本伝統芸能「歌舞伎鑑賞」と国会議事堂内部見学・皇居外苑・情緒あふれる浅草散策2日間の旅」。
相変わらず盛りだくさんで長ったらしいタイトルだけど、ビックリマークは2つに減。
旅程表では「OPはオプション」との注記あり。

発着地は「秋田空港及び青森空港」で「空港までの送迎バスもございます!(別途料金)」。
空港までの送迎バスは、外れた人に約4万円の自己負担で同じ旅行に参加できるという説明部分に「5000円にてご案内いたします。」とあるが、無料の当選者はいくらなのか書いていない。
そして、送迎バスは、応募者の条件である秋田・青森県在住者なら、そのどこにでも迎えに来てくれるのだろうか。この点だけは、相変わらず説明不足。当選した人だけが考えることでしょうけど。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋工校舎その後

2018-01-16 00:29:57 | 秋田の季節・風景
秋田市保戸野の県立秋田工業高等学校の校舎が新しくなり、昨年春頃から古い校舎が解体されていた。※この記事後半
その後、正月時点では、
封鎖された正門から
旧校舎も、正門からまっすぐにあった昔の校舎をイメージしたと思われる同窓会館的な建物もすっかりなくなり、奥に隠れていた新校舎がこちら側からも見えるようになった。
旧校舎跡は、積雪でよく分からないが、ところどころ盛土があるもののほぼ更地状態。今年度まるまる、こんな状態だったことになる。あまりはかどっていないような気もしなくはない。
【16日追記】以前は正門からまっすぐの学校のメインストリート的場所だったはずであり、そこがこんな姿になってしまったのは、部外者でも寂しさを禁じ得ない。

旧校舎時代は、この旭川側が正門・校舎正面だったが、新校舎では、反対の泉踏切・保戸野桜町側が正面に変わったらしい。ただし、現在は工事途中であるため、旧正門脇から出入りすることになっている。


新校舎について。
旧正門から見て、奥の横に長い建物が4階建て、手前右に3棟ある建物が3階建て。工業高校だけに実習教室などもあるようで大規模。
外壁はどれも単色で、4階建てがコンクリートそのもののようなグレー、3階建てはオフホワイトというかライトグレーというか白っぽい。
正門の左方から。全体に白っぽい建物で雪と同化しそう
同時期に一体的に建設されたはずなのに、建物の色が微妙に違うのはどうしてだろう。意図があるのかないのか、素人目には揃えたほうがよかったと思えるのですが。

そして、以前にも取り上げた、“タワーもどき”。20年以上前に建てられた秋田市新屋の秋田公立美術大学(建設当時は秋田公立美術工芸短期大学)の「シンボルタワー」に似ているけれど、こちらの実態は単なる“板”だった。
旧校舎がなくなると、旧正門からまっすぐのところに、そのタワーもどきが根本まで見え、以前よりもしっかりと観察できる。
旧正門から
旧正門から見ると角度的にスラリとして美大に負けないくらいカッコイイ。でも、反対側の新しい正面側からでは、見えないのでは?
正門左方から見ると、ちょっと不格好。1階にはコカコーラの自販機?

タワーもどき部分の造りは、5階分の高さがあり、建物本体側はガラスが多用されている。
このタワーもどきの正体は、階段室と塔屋を兼ねたものではないだろうか。というか、階段室と塔屋部分を覆う板状のカバーがタワーっぽく見えるというか。

ちなみに美大のシンボルタワー【20日追記・美短当時の資料によればこちらも5階建て】も、階段があっててっぺん近くまで上ることはできるが、校舎本体からは独立しているので、それだけの存在【20日追記・学内唯一(後の増築部分にも設置)のエレベーターが設置されているはずで、バリアフリー施設としての意義はある】。窓はずっと少ない【20日補足・正面側にはハーフミラーらしきガラスの部分もある】。秋工のほうが実用面では意味がありそう【16日追記・でもそれは階段室・塔屋としてであり、そこを「覆ってタワーっぽく見せかける」意味は、素人には分からない。意味のあるなしでは言い尽くせないのがデザインなんでしょうけど】。

※同じ頃、元祖である美大ではこんなことになっていた。
※秋田工業の校舎整備の続き(リンク先後半)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五能線ダイヤ改正2018

2018-01-14 23:47:05 | 秋田のいろいろ
2018年3月17日のJRダイヤ改正の続き。
今回は、変更点が多い五能線について。「輸送体系変更」として「ご利用状況にあわせ一部列車の運転の取り止めや統合を図り、ご利用しやすい時間帯に列車を運転します。また、五能線の沿線観光活性化のため、新たに快速列車を運転します。」とある。
※時刻・始発/終着駅が大きく変わるダイヤもあります。間違っているかもしれません。利用の際は公式な情報で充分に確認してください。

まず、上り下り別かつ秋田県側・青森県側ごとに見ていく。
秋田県から青森県方向の下り。
秋田側。東能代→能代の1駅だけの区間列車の減便が今回もあり、東能代9時37分発、15時26分発が廃止。
東能代10時58分発深浦行きと、鯵ケ沢12時50分発弘前行きを、抜けていた深浦→鯵ケ沢をつなげて統合。東能代10時59分→弘前15時24分の全線通し運行となる。

青森側では始発地(深浦、鯵ケ沢、五所川原)の入れ替え、時刻の移動が多い。
朝(いずれも弘前行き)は五所川原始発が深浦始発に、深浦始発が鯵ケ沢始発にそれぞれ変更されるので、差し引き鯵ケ沢→五所川原で朝は1本増。
15時台の鯵ケ沢始発弘前行きが深浦始発になり、17時16分深浦始発弘前行きが廃止されるので、鯵ケ沢→弘前で夜は1本減。
ほかに、現在の最終列車は、深浦19時32分→鯵ケ沢20時27分/21時40分→弘前22時57分と、鯵ケ沢での接続が悪かった(実際は同じ車両を使うので、待ち時間が長いという意味になる)のが統合され、深浦19時32分→弘前22時26分になる。

以上、下りを1日トータルで考えると、東能代→能代-2、能代→深浦±0、深浦→鯵ケ沢+1、鯵ケ沢→五所川原±0(夜から朝に1本移動)、五所川原→弘前-1となるはず。


青森から秋田方向、上り。
秋田側では、能代→東能代の1駅列車は、廃止される下りの折り返しである能代10時30分発、16時03分発が廃止。10時30分発のところに、弘前始発の快速が新規に運行される(後述)。
深浦13時37分→東能代15時24分が廃止。

青森側。弘前→鯵ケ沢・深浦では、弘前11時19分発鯵ケ沢行きに相当するであろう1本が廃止。他の列車も時刻が30分~1時間近く移動する。9時台~最終列車までの間で、現在は深浦行き、鯵ケ沢行きそれぞれ4本ずつなのが、深浦行き4本、鯵ケ沢行き3本に。
一方、弘前6時23分発鯵ケ沢行きを、東能代まで延長の上、快速化(鯵ケ沢までは各駅停車)。弘前6時46分→東能代10時41分。

上り1日トータルでは、弘前→鯵ケ沢-1、鯵ケ沢→深浦+1(快速通過駅では±0)、深浦→能代±0(午後から午前に1本移動。快速通過駅では-1)、能代→東能代-2。



次に新規運行の快速について。
現在の時刻表上は、全線を通しで運行する上り列車はないが、実際には弘前9時39分→深浦12時14分/13時37分→東能代15時24分が、同じ車両による通しで運行されている。改正後は、上記の通り深浦→東能代が廃止されるので、これはなくなる。
通し運行扱いになるかどうかは、深浦など途中駅での停車時間の長短で決まるようなので、おそらく過去の時刻表では弘前発東能代行きも存在したはずだが、少なくとも最近はなくなっていた。

今回の改正では、別の時間帯に、正真正銘の全線通し運行、しかも快速列車が運行される(弘前6時46分→東能代10時41分)。
停車駅は弘前から鯵ケ沢までの各駅と北金ケ沢、千畳敷、深浦、ウェスパ椿山、十二湖、岩館、あきた白神、能代、東能代。鯵ケ沢以降は、リゾートしらかみと同じ停車駅。【17日訂正】リゾートしらかみが通過する北金ケ沢駅にも停車するので訂正します。実は、リゾートしらかみも、北金ケ沢駅でドアは開けないものの、必ず短時間停まる。どうも、運行や信号のシステム上、その必要があるらしい。新しい快速は、どうせ停まるのなら乗降もさせてやろうということなんだろう。それに、黄葉がきれいな大イチョウの最寄り駅だから、通年停車としたのかもしれない。
弘前から東能代まで、各駅停車では4時間半~5時間弱程度、リゾートしらかみでは3時間半。そこを、この快速は3時間55分で走るのだから、快速の名に恥じない立派なもの。

この快速列車の運行目的は「五能線の沿線観光活性化」だそう。
最近、秋田支社に限らず地方の路線では、「快速列車の停車駅を増やしたり、各駅停車化したりする(奥羽本線など)」ことと、「極端に利用が少ない無人駅を通過する各駅停車を快速とする(北上線など)」ことが行われる。
どちらも、実情に即してはいるのかもしれないけれど、あまり前向きではなく、「快速」だとしても名前負けしそうなものだと思っている。

五能線の快速は、利用が少なそうな無人駅を通過するからその意図もあるのかもしれないけれど、列車がなかった時間帯に新たに走ることと、所要時間や停車駅を考えると、本格的な快速で「沿線観光活性化」もウソではなさそう。
改正前のダイヤで、深浦近辺、不老ふ死温泉、ウェスパ椿山などに宿泊した人が、翌朝に東能代方面へ行こうとすると、列車は5時台、7時台の次は、11時のリゾートしらかみ2号まで間が空く。リゾしら運休時は、13時半までない。これでは、宿を朝食後チェックアウトして、東能代方面へ抜けるのは難しい。(弘前方面は9時台がある)
新しい快速は、9時頃に深浦を通ると思われるから、時間的にぴったり。そういう利用を想定しているのだろう。
おそらく、弘前・深浦方面からこの快速で来て十二湖駅で降りて、十二湖を散策して、後続のリゾートしらかみ2号で東能代方面へ向かうというコースも可能になる。
あるいは、弘前や五所川原に泊まって快速に乗れば、朝の五能線の車窓を存分に楽しむこともできそう。早起きになるけれど、五能線の海は午前中のほうが順光できれい(夕焼けはまた別として)。

たしかに観光用として使える快速になりそう。どのくらい利用者がいるかは分からないけれど。
快速に愛称を付けたがらない秋田支社だけど、せっかくだから愛称を付ければ、より分かりやすく親しまれることだろう。でも、「しらかみ」以外に五能線全線を象徴するものって、なかなかなくて難しいかも…
使う車両は当然、各駅停車と同じキハ40系気動車(ボックスシート・トイレあり。エンジン換装済み・冷房付き)で、2020年にはGV-E400系電気式気動車に替わるのだろう。せっかくなら、運行がない日のクルージングトレイン(先代リゾしら青池)編成や、使っていない先代ブナ編成を充てたら、サービスが良すぎるか…
【11月8日追記】2018年時点ではキハ40系の2両編成で運行され、鰺ケ沢駅からはワンマン運転とのこと。

それにしても、リゾートしらかみは臨時列車扱いの快速だから別として、五能線の定期快速列車といえば、深浦-青森を1往復していた快速「深浦」が2014年春に廃止されたのが記憶に新しい。わずか4年で、こんな形で快速が復活するとは。
しかも、「深浦」は五能線内は各駅停車だったから、五能線でちゃんとした快速運転をする定期列車は、これが初めてではないだろうか。



ここで下りの通し列車についても。
下りでは、新たに通しになる東能代10時59分→弘前15時24分のほかに、現在既に運行されている。名目上は東能代7時23分発1本だけ。現在は弘前に12時20分に着くが、改正後は東能代発は変わらず、弘前11時55分着と25分も早くなる。現在は、岩館で17分、鯵ケ沢で32分も停まるので、これらが切り詰められるのだろう。
このほかにも、列車番号は変わり、途中の待ち時間が長くなるが、東能代から弘前まで通しで走るダイヤがある。東能代16時30分→深浦18時22分/19時32分→鯵ケ沢20時27分/21時40分→弘前22時57分。
改正後も、東能代16時35分→深浦18時21分/18時56分→弘前20時15分(上記の通り鯵ケ沢での待ち時間がなくなる)と、存続。

※上りと下りで通し列車の本数が合わなくても、列車ごとの車両数が違うから、車両が余ったり足りなくなったりすることはありません。



最後に、快速「リゾートしらかみ」の変更点。停車駅が増える。
新たに5号が千畳敷駅に停車。これで上下2本ずつが停車、1本ずつが通過となる。
5号の停車は17時00分前後だと考えられるから、季節によっては夕焼けが見られるかもしれない(停車時間もまだ分からない)けれど、冬はもう真っ暗では?

さらに、全列車が、これまで通過していた藤崎駅に停車する。
藤崎は青森側の奥羽本線接続駅川部の1つ隣の駅。無人駅なので指定券は買えない。
秋田支社のリリースでは停車する理由を「りんご「ふじ」の発祥の地である藤崎町と連携し、新たな観光メニュー拡大を図るため」としている。

申し訳ないけれど、藤崎町といえば、農水省の試験場だったふじ発祥の地(跡地は弘大藤崎農場と県立藤崎園芸高校→弘前実業高校藤崎校舎)とジャスコ(イオン藤崎店)以外に思い浮かぶものがない。奥羽本線・北常盤駅側も藤崎町だけど、停車するのは藤崎駅なわけで、別の話になろう。
町の公式ホームページを見ても、観光地としてはいまいちピンとこない。リゾートしらかみ運行開始から20年以上経って初めて停まることになる藤崎を、観光地としてどうかたちづくっていくだろうか。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

JRダイヤ改正2018

2018-01-11 00:00:07 | 秋田のいろいろ
昨年12月15日、JR各社から春(3月17日)のダイヤ改正の内容が発表された。
いつものように、本社と各支社の資料をざっと見て興味を持った点をまとめておく。
※今後変更される可能性もあります。利用の際は、各自、公式な時刻表等で確認してください。

昨2017年の改正もそうだったけれど、今回の改正も、新路線開業など目玉となるポイントはなく、どちらかと言えば小規模。
まず、東日本以外。
●JR北海道 特急「北斗」がすべて「スーパー北斗」に
函館-札幌間の特急12往復のうち、旧型車(キハ183系)による特急「北斗」として残っていた3往復にも新型車両を投入して「スーパー北斗」化。1994年の登場から24年を経て、全列車がスーパー北斗になる。(スーパーこまちの時のように「スーパー」を取るわけではない)
キハ183系北斗には、何度か乗ったことがある。速さと快適さではスーパー北斗に劣るけれど、国鉄の雰囲気を漂わせ、ちょっと無理していそうに高速走行するのもまた趣き(?)があった。だから不具合が頻発したんでしょうけど。
乗ったことはないけれど、かつてはハイデッカーグリーン車やお座敷車両が連結された183系北斗もあった。
最後まで使われているのはこの高速対応タイプかな。稚内駅にて
改正後もわずかにキハ183系が残るのは、網走方面だけらしい。


●JR東海・小田急電鉄 特急「あさぎり」を「ふじさん」に改称
小田急線からJR東海・御殿場線へ乗り入れて、小田急新宿-御殿場間を結ぶ特急の列車名が変わる。※2012年に乗った
世界遺産登録による富士山ブームと外国人観光客増加を意識してのことだろうか。
昔は「富士」という特急(「さくら」とともに日本初の名前付き列車)があり、2009年まで九州方面の寝台特急として走っていた。だから、ありそうでなかった「富士山」という列車名が現実になる。山梨県側の富士急行の「フジサン特急」とちょっとまぎらわしい。
「あさぎり」は富士宮の朝霧高原(小田急経営のキャンプ場の宣伝も兼ねていたらしい)にちなむもので、1959年に「朝霧」として登場。歴史ある列車名が消えることになる。


それでは、JR東日本エリアへ。まずは遠方のトピックス。
●特急「スーパーあずさ」E353系に統一
1993年に、初代スーパーあずさ用として登場したE351系が撤退。JR東日本の車両形式名で初めて頭に「E」が付いた形式であり、車体が大きく傾く振り子式車両のため独特のスタイルの車だった。
後継車両の試作車ができたものの、なかなか本格導入されないなと思っていたら、昨年から増備が始まっていたのだった。
E351系。上諏訪駅にて
引退後のE351系は、他線区に転用されず廃車になるとのこと。3回くらいしか乗れなったけれど、もっと乗っておきたかった。


●快速「エアポート成田」名称廃止
横須賀線・総武線の快速電車のうち、成田空港へ行く列車の愛称「エアポート成田」がなくなり、無名快速になる。
1991年の成田空港駅開業時(CMで小泉今日子が「ジャンジャカジャーン。空港の真下まで乗り入れマシタ」と言っていた時かな)からこの愛称で、当初は空港始発も同じ愛称。2002年から空港発は無名、空港行きだけに名前があったそうだ。

たしかに、昔、初めて横須賀線に乗った時にエアポート成田が来て、「成田空港行き」にただでさえ戸惑う上、「エアポート成田」なんて名前が付いていたら、空港に行く人しか乗れない列車ではないかと、一瞬悩んだ。特急「成田エクスプレス」ともちょっとまぎらわしい。
でも、名前があったほうがどちら方面行きか分かりやすいという反対の見方もできる。秋田支社のような無名快速ばかりでは味気ないし、首都圏でも「アクティー」「ラビット」があるし。


●八戸線E130系気動車で統一(と3セク乗り入れ減)
以前少し触れた、公募調達により八戸線に導入される新型車両として、E130系気動車が製造され、昨年から順次投入中。スーパーあずさ同様、気づけば定期普通列車全車両が更新される。
その結果ということか、第3セクター・青い森鉄道から八戸線への乗り入れが廃止(朝の三戸発鮫行き2本)。

ところで、新潟県では、JR信越本線から第3セクター・えちごトキめき鉄道(妙高はねうまライン)に乗り入れる、新潟-新井間の快速列車2往復4本のうち、改正後は3本が直江津駅で分断される。直通列車(特急しらゆきは別)は1本だけになるようだ。
これも、今は115系電車で運行されているものが、E129系の増備により車両変更されることが関係していそう。

3セク側で新形式を受け入れるのが手間なのか、金銭面や利用実態も絡む複雑な事情があるのかもしれないけれど、新幹線開業により3セク化されていなければ、こんな事態にはならなかっただろう。同じ県内なのだし通しで乗りたい客はいなくもないと思うから、これも新幹線開業の影の部分と言えそう。

○そういえばGV-E400系
上の八戸線新車両の記事のメインだったのが、新潟地区と秋田地区(五能線・津軽線)に導入される電気式気動車(ハイブリッドではない)GV-E400系。先に新潟地区に導入され、秋田へは2020年度の予定。
新潟向けの最初の車両がこのほど落成し、まさに今、神戸の川崎重工から新潟へ甲種輸送されているとのこと。

新潟支社のダイヤ改正の資料には、このことは出てこないから、今春時点では本格的な営業運行はまだ行わないということでしょう。


昨年末撮影。右奥の秋田総合車両センター(旧・土崎工場)内の赤い車両に注目
八戸線で使われていた車両は、男鹿線・五能線と同じキハ40系であったが、冷房設置やエンジン換装は未施工の原型により近いものだった。
うち2両だけは、塗装を変えて座席をリクライニングシートに交換し、「うみねこ」の名前で運行されていた。別に「リゾートうみねこ」編成ができたり、東日本大震災のせいもあったのか、この車両は「キハ48 リクライニング車」と呼ばれるようになって、大湊線の臨時列車(快速「まさかり」など)などに使われていた。
それも運行されなくなり、昨年末には秋田総合車両センターの構内に留置されていた。おそらく他の八戸線の旧車両より先立って、廃車されるのだろう。


次に、秋田県周辺で、少し秋田にも関係する変更点。
●新潟駅在来線ホーム高架化(4月予定)
高架化工事が進む新潟駅。在来線ホーム(の一部?)の高架化も完成するらしい。
うち1つのホームでは、上越新幹線と在来線が向かい合う(隣り合う)構造となり、新幹線と特急いなほ(一部を除く)が、階段を使わず同じホームで乗り換え(対面乗り換え)可能になる。

九州新幹線博多開業前の新八代駅のような構造になるようだ。【12日訂正・コメント欄でご指摘いたいだたとおり、新八代駅とは少し違う構造になる模様】
新八代駅で接続する特急(博多方面)と新幹線(鹿児島中央方面)の指定席券を同時に購入すれば、両列車で同じ号車(席番も同じだったか?)の席が確保され、ホームを極力歩かなくて済むように配慮されていたのだが、新潟駅ではどうなるだろうか。

ごくまれに新潟駅で乗り換える者としては、ラインナップが豊富な駅弁やお土産を物色する時間がなくなってしまうだろうから、あまり使いたくない(新幹線を1本ずらしたい)。
あと、新幹線を利用せず「いなほ」に乗るだけでも、新幹線改札を通る必要も生じる。【12日訂正・予想図ではホーム上に自動改札機が設置されているので、いなほに乗るだけでは新幹線改札は無関係になる。ただ、その構造では新幹線との乗り換え客がホームを歩く距離は長くなるし、集中して流れが滞りそうだ。階段上下よりはましだろうけど】【3月26日追記・ホーム上の乗り換え改札は2か所設置されるとのこと】


●津軽線の編成両数見直し
津軽線は、青森から蟹田までは電化されていて、先の三厩までは非電化なので、電車と気動車の2種が走る。電車は秋田支社の701系電車。
今まで触れそこねていたけれど、2016年の北海道新幹線開業時からは、気動車も盛岡支社から秋田支社へ担当が替わっていて、五能線と共通運用になっているとのこと。
線路は盛岡支社管轄なのに、走る車両はすべて秋田支社というちょっと変わったことになった。

で、盛岡支社の資料は見出し程度なので詳細不明。どこをどう見直すのかは分からないけれど、増やすよりは減らすのでしょう。気動車はキハ40の単行(1両編成)が多かったはずで、これ以上減らしようがなさそう。
一方、701系は、3両編成が多かった印象がある。もしかしたら、それを2両編成に替えるのかもしれない。

※告知されなかったが、701系の3両編成の一部が2両編成化され、奥羽本線側でも編成が短縮される列車が出た。この記事など参照。


●羽越本線 酒田-鶴岡1往復廃止
新潟支社管内山形県庄内での短距離列車の減便。酒田8時18分発鶴岡行きと折り返し鶴岡9時29分発酒田行きがなくなる。
この運用は、秋田支社の701系電車(たしか2両編成)が受け持っていた。酒田以南では唯一の701系運用。
単純に701系がこの区間から撤退するとすれば、701系の運用区間が酒田までと、少し狭くなる。(他の鶴岡止まりの便が701系運用に替わる可能性もなくはないけれど。)
【12日画像追加】701系側面幕「快速 鶴岡」。LED化される前、幕を回しているところを撮影。このコマを使う機会はなかったことだろう
【2020年7月21日追記】上記の通り、2018年春改正では701系の鶴岡乗り入れがなくなった。しかし、2年後の2020年春改正で、昼前後の酒田-鶴岡1往復が気動車から701系2両編成に変更。再び701系が鶴岡に現れるようになった。


いよいよ、秋田県内へ。
●北上線さらに1本減
改正のたびに寂れていくように感じられる、岩手県北上と秋田県横手を結ぶ北上線。
昨年の改正では全線通し運行の下り8本、上り6本のうち、下り4本、上り2本を3駅だけ通過する快速化していた。

今回は、下り始発(北上5時31分)の快速1本が廃止される。
現在の2番列車に当たる6時10分発(現・6時13分)普通が始発となる。
言われてみれば、始発とその次で間隔が詰まっているし、横手に6時48分に着く早朝の下りでは、あまり利用者もいなさそう。

○横手発一ノ関行き廃止
いつの頃からかは知らないが、北上線から東北本線へ直通する上り列車があった。
横手10時43分発一ノ関行きで、北上線内は快速。北上12時00分着/12時10分発、一ノ関12時54分着。
これが横手【14日訂正】北上止まりになり、横手発はすべて北上行きになる。(一ノ関方面へは既存ダイヤを調整して接続あり)

直通だったのは、車両が所属基地の一ノ関へ戻る回送を兼ねていたという、運行上の都合だと思われる。
改正後は、北上始発8時41分発一ノ関行きというのが新設され、これが同じ役目を果たすようだ。

東北本線では、701系は110km/hで走れるのに対し、北上線のキハ100形は100km/hだから、北上から一ノ関までの所要時間は5分ほど余計にかかる。
でも、701系の15分後だからそんなに混雑しなかっただろうし、座席はボックスシート、しかも北上線から乗換なし。本線の線路を小柄で強力なキハ100が飛ばすのに乗ってみたかった(今後も北上に8時41分に行けば乗れるけど)。


●花輪線は特になし?
盛岡支社の資料に登場しないことから、今回は特になさそう。


やっと、秋田支社管内。
こまごまとしたことながら、いろいろあって、秋田支社のプレスリリースは9ページもある。今改正の中では、秋田支社がいちばん変更点が多いかもしれない。
また、多くの項目で「~のため」と改正の理由を記してくれているのが、律儀。
●「いなほ8号」時刻移動
羽越本線の上り特急の1番列車が、1時間以上時刻が繰り下がる。
現在秋田9時15分→新潟12時57分なのが、秋田10時35分→新潟14時05分となる。

上記、新潟駅での対面乗り換えの効果もあって、東京までの所要時間は48分短縮(あくまでかかる時間。到着時刻は、もちろん新幹線1本分後・約30分後になる)。
今は直前に秋田9時03分発の酒田行き普通列車があり、その次の酒田行きは12時08分。
いなほとしても、8号が午前中最後の便で、次の10号は秋田を13時前の出発(酒田以南の区間便も定期ではない)。
8号の繰り下げによって、運行間隔の分散にはなる。

ところで、この8号は、かつての大阪行き「白鳥」の流れを汲むダイヤであった(関連記事)。多少の時刻移動はあっても、秋田駅を8時台、最後の20年以上(?)は8時40分頃に発着というのになじんでいたものだが、それが2時間も遅くなると思えば、感慨深い。


●「つがる」浪岡駅停車
青森県津軽エリア。秋田支社のリリースのトップ項目、本社のリリースにも少し出ている。
秋田と青森を結ぶ特急「つがる」が、弘前と新青森の間の浪岡駅にも停車するようになる。
秋田支社リリースでは「要望があったため」としており、新青森での新幹線乗り継ぎの便を図るようだ。

浪岡は、現在は青森市だが、弘前とも一定の結びつきがあり、普通列車では、上下とも乗る客も降りる客も多い駅。
また、かつて弘前-八戸を走っていた頃の「つがる」は一部が停車していた(2002年~2010年)。

浪岡-新青森はわずか18.5キロ。自由席特急券は510円で、新幹線に乗り継げば半額になる。旅行商品では追加料金なしで特急に乗れるものもあるだろうから、それなりに利用者はいるかな。
【11日追記】国鉄時代の急行列車は、一部列車が浪岡に停車していたそうだ。上野-青森の「津軽」は通過。感覚としては秋田市の土崎駅レベルってとこか。


●男鹿線EV-E801系の1往復増
昨年導入の蓄電池式電車EV-E801系は順調・好評(ただし、オールロングシートで2両だけという点ではどうでしょう?)で、1日2往復から3往復に。車両を増備するのではなく、運用を変更して対応。※予備車両がないので、従来の気動車代走の場合もあり得る。

現在は、午前午後1往復ずつなのが、午前はそのまま1往復、午後の充当ダイヤを変更して2往復となる。
現在EV-E801系が走っている秋田発13時台・折り返し男鹿発15時台が再びキハ40系に戻り、その前後の1往復ずつ(秋田発12・15時台、男鹿発13・16時台)がEV-E801系化。
最後、18時前に秋田に戻ってくる列車は、現在は3両編成で運行。以前見た限りでは、それほど混雑するわけでもないようだけど、帰宅時間帯に1両減かつワンマン化(でしょうね)で大丈夫だろうか。
【28日追記】男鹿発13時台の上り秋田行きは、現在も2両編成(車掌乗務あり)で、何度か乗ったことがあるが定員としては問題なさそう。土崎駅では珍しく2番線に入るのだが、改正後はどうなるか。


●奥羽北線快速 上飯島、羽後飯塚に停車
秋田より北の奥羽本線の快速4本(朝の大館発、弘前発、夜の弘前行き、大館行き)が新たに秋田市近郊2駅に停車。

羽後飯塚駅は隣の井川さくら駅と1.4キロしか離れておらず、1995年の井川さくら駅開業直後は、普通列車でも羽後飯塚を通過するものがあったはず。
上飯島駅は、ホームだけの無人駅で、やはり1990年代後半頃までは、一部普通列車が通過していた。
そんな両駅に快速が停まる日が来るとは!

っていうか、これによって秋田-八郎潟の間の6駅すべてに快速が停車することになり、実質的に普通列車化も同然だ。
701系導入後の20年ほど前の快速「しらかみ」→「しらゆき」は、秋田-八郎潟間はノンストップだったのに…

秋田支社のプレスリリースでは、「羽後飯塚駅に快速列車を停車してほしいとお客さま及び自治体からの要望があったことや上飯島駅のご利用人員が増加しているため」「通勤通学の利便性向上」としている。
文面通り受け取れば、羽後飯塚については潟上市(と客)から要望があって、上飯島については別に秋田市(と客)から要望はなかったということになる。

こう停まったり停まらなかったり変化が激しければ、客もJRも混乱しそう。全駅停車にすれば、それもなくなるかな。
と思っていた矢先の1月9日。大館発の快速が、(通過する羽後飯塚の次駅である)大久保駅での停車を失念し、車掌が非常ブレーキをかけるもオーバーランする事案が発生した。
報道によれば、運転士が大久保駅を羽後飯塚だと勘違いしたとのこと。直前に通過済みの羽後飯塚を、また通過すると思いこんでしまうとは、なんだかなという気もしてしまう(線路際に注意喚起の標識もあるはずだし、指差喚呼していれば起こらないのでは)けれど、羽後飯塚にも停車するようになれば、そんなこともなくなりますね… あ、慣れるまでは上飯島と羽後飯塚を通過してしまう危険はあるか…


●奥羽本線 津軽湯の沢駅 上り2本通過
秋田県から青森県へ入って最初の津軽湯の沢駅。
普通列車だけが停車するが、「ご利用状況にあわせて一部の上り列車を通過とします。」。
上りの終電とその1つ前、現ダイヤの時刻で21時22分、22時54分のいずれも大館行きが通過することに。これにより20時前の秋田行きが最終となる。
【13日追記】津軽湯の沢駅の利用者は、弘前方面との行き来が多いはず。といっても数は多くなく、乗降ゼロのことも珍しくない。夕方の上りではそれなりに降りるけれど、21時以降ではきわめて少ないのは想像がつく。
【11日画像追加】(再掲)2009年の津軽湯の沢駅
現段階では、下りのほうは2本が通過している。
17時台の秋田発青森行きと、最終の21時台の大館発青森行き。
昔はどうだったか忘れたけれど、そう言われれば、20年前に花輪線の車両が使われていた弘前行き下り最終は通過していたような気がする。
改正後は、上下とも1日8本が停車することになる。

【11月19日追記】その後、2018年以降は毎年12月1日から翌年3月31日までの冬期間、全列車が津軽湯の沢駅を通過することになった。


●羽越本線 新屋発始発が始発こまちに接続
「羽越本線から秋田新幹線「こまち6号」に接続列車がほしいとお客さまからの要望があり」、新屋発6時02分を5時55分発に。
わずか2駅の短距離列車を、たった7分繰り上げるだけで接続できるのに、どうして今までやらなかったんだろう。
羽越本線といっても秋田市内2駅だけだけど、少し便利になりそう。


●五能線の輸送体系変更
単なる減便でなく、定期快速の新設など、けっこう手が入るようだ。
リゾートしらかみと合わせて、後日別記事にて

とりあえず以上。
秋田地区の五能線以外の普通列車については、改正後のダイヤは分からない。部分的に見る限り、男鹿線の上り14時台が30分ほど繰り上がっているので、ほかにもその程度の変更があるかもしれない。
昨年から横手-秋田-追分間を1往復だけ走り始めた719系電車については特に触れていない(転入したこと自体、公式に発表されていないけど)。

翌2019年の改正について。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2017年いろいろ

2018-01-09 00:23:16 | その他もろもろ
2017年を振り返る(前回)続き。どうでもいいことがほとんどですが、個人的記録として。

まず、前回アップ後に思い出したこと。
・スギッチ
2007年開催の秋田国体のマスコットキャラクターとして誕生し、その後秋田県のマスコットとして活躍し、県民にも県外の一部の人にも、なかなか人気があった秋田杉の「スギッチ」が作者との契約満了で引退(県職員扱いだったので“退職”)。
ひこにゃんやくまモンより先で、ゆるキャラの先駆者として、派手なパフォーマンスなどしない、ゆるキャラらしさで人気を博した。
スギッチ退任の日には、県外からファンが訪れたり、歩みを振り返る報道がされたりした。スギッチの命名時の公募には、6人がスギッチの案を寄せたそうで、退任に当ってその1人だという秋田市の小学校教諭のコメントが新聞に出ていた。僕が小学生の頃、通っていた小学校に新任用されて1つ下の学年の担任をしていた先生だった。【2019年4月7日訂正】別人と混同していた。新任用(=新採用)ではない先生だったようだ。
【1月13日追記】申請すれば、県庁と関係ない組織や企業の商品にも使うことができた。例えば秋田県バス協会のエチケット袋など。そういったものはどうなったのだろうか。

後任はなまはげ型の子どもロボット「んだッチ」だけど、スギッチに比べると、存在感が薄いというか浸透していないというか。これからかな。
戌年の現時点では、大館市の積極的PRもあって秋田犬(あきたいぬ)のほうが人気がありそう。


・そんなとこから著作権料
日本音楽著作権協会(JASRAC)が、音楽教室での練習にも著作権料の支払いを求めることにした。2018年1月から適用だったか。
反対の声が多く出ているが、まったく無関係の素人目から見てもおかしな話。
「いまに鼻歌からも著作権料を取るんじゃないか」との冗談をどこかで目にしたが、この調子では??(営利目的じゃないからそれはないだろうけど)


・北斗星交代
秋田魁新報の1面コラム「北斗星」。
天声人語なども含めてこういうコラムには執筆者の署名はないが、別の機会で判明することがある。
北斗星については、2015年1月1日付15面の特集で、
「現在は基本的に火曜日付から土曜日付までの週5日を論説委員の相馬高道(57)が担当し、日曜日と月曜日付は他の論説委員や編集局のベテラン記者が持ち回りで担当している。」
と明らかにされた。

2017年9月30日付の異動において、「定年退職」のところに「相馬高道(編集局次長)」があった。翌日付の再雇用者の中には、その名前はなかった。
したがって、その前のどこかで北斗星のメインの執筆者が交代したことになる。そう言われれば、今までと少し違う文章だなと思ったことがあったようなないような…

【2018年9月15日追記】2018年9月5日付の北斗星では、高校野球で金足農業高校が準優勝した関係で、筆者自身がTBSラジオの久米宏の番組に出演したことが題材。TBSラジオの番組ホームページには「秋田魁新報・東京支社の編集部長、中田貴彦さんにスタジオにお越しいただいて」とあった。東京支社ということでメインの執筆者ではないのだろう。

【追記】2018年10月3日付文化面に、「「大いなる秋田」誕生の記」という、聞き書きをまとめた大きな記事が掲載された。その末尾に「構成・相馬高道」と署名入り。相馬氏は、完全に引退して魁と関係がなくなったわけでもないようだ。
2019年11月13日付文化面でも、県内の農民歌人が10日前に亡くなったことを受け、経歴やゆかりの人の話をまとめた記事を執筆。普通の署名記事と同じように、末尾のカッコに氏名が記され、現役の記者と同じ扱い。
2020年6月22日付文化面でも、下記、青森のわさおの訃報とその寄稿に関連して、魅力を綴った記事が掲載。
2022年8月1日付芸能面に「秋田・ロマンス」の記事が掲載。



以下、芸能・テレビ関係。
・2017年に亡くなった方々(順不同。一部敬称略)
まず、青森県からお二方。
鰺ヶ沢のわさおの飼い主の母さん(イカ焼き屋)
捨て犬(いちおう秋田犬?)を飼っていたら、10年ほど前にブサカワ犬としてネットをきっかけに大ブームになり、青森県の観光に大きな功績をもたらした。わさおだけでなくご本人の人柄も影響したことだろう。
秋田市の星辻神社のだるま祭りにいらしたこともあった。
わさおは同居犬も増えて、元気そうな姿が、先日(母さんが亡くなった後)テレビで放送されていた。12月31日の東奥日報サイトによれば「寂しげなそぶりを見せることもなく、今までと変わらずのんびり、マイペースな暮らしを送っている。」。


木村太郎(青森県議会議員→衆議院議員)。52歳。
僕が弘前にいた頃に、県議から国政へ進出。
それまで木村太郎といえば、NHK記者として「ニュースセンター9時(NC9)」キャスターを務め、フジテレビに転身してダジャレを言う人しか知らなかった秋田県人としては、もうひとりの木村太郎出現にびっくり。
青森ではフジテレビ系が見られないエリアが多いから、NC9終了後の青森では、木村太郎といえばこちらだったのだろう。
太郎氏の後継として当選したのは、弟・次郎氏。


以下、広くテレビなどで活躍された方々。
篠沢秀夫(フランス文学者、大学教授)
いろいろなテレビに出演されたが、そのきっかけかついちばん代表的なのがTBS「クイズダービー」の解答者。1977年から出演。
秋田ではクイズダービーはネットされなかったので、番組の名前は知っていたが、内容はほとんど(10年ほど前にケーブルテレビの「TBSチャンネル」で見るまで)知らなかった。
僕が篠沢教授を知ったのは、平成初期のフジテレビ「おはよう!ナイスデイ」のコメンテーターとして。
今ではワイドショー必須のレギュラーコメンテーターの走りであるとともに、当時は紀子さまブームだっため、学習院大学教授として、よくコメントしていて印象に残っている。


倉嶋 厚(気象キャスター、エッセイスト)
気象庁・日本気象協会を経て、NHKキャスター。
新聞の死亡記事では「ニュースセンター9時」しか触れていなかった(それこそ木村太郎時代)が、18時台の「金曜お天気博士」→「にっぽん列島ただいま6時(の金曜版)」のほうが印象にある。NHK時代は解説委員だったこともあったらしい。

倉嶋氏の功績は、分かりやすい解説により、天気予報や気象を身近なものにしたこと。
森田正光氏によれば大きな天気図の前で動きながら解説したのも、倉嶋氏が初めてだったそうだ。ロシア語を訳して「光の春」を紹介したり、「熱帯夜」という語を作ったりした。
今は気象予報士制度ができ、コンピューターによるダイナミックな解説映像が使われるが、それらができる前から近いことをしていた。今の天気予報に通じるきっかけと言えよう。

子ども向けの本も執筆していて、読んだことがある。「ひと雨降るごとに、気温が秋は1度下がり、春は1度上がる」「小春日和の意味」「地表の熱が冷やされる『放射冷却』」なども、倉嶋氏が教えてくれたはず。
【15日追記】以前もどこかで触れたが、「日本の首都が雪国にあったら、雪対策に多くの予算が割り当てられ、雪国の暮らしがずっと良くなっていたことだろう」という趣旨のお話も目にした。最近の豪雪やそれによる被害に触れると、自然と同じ考えを抱いてしまう。

【2018年4月25日追記】ほとんど関係ないけれど、昔、うちのばあさんが、「暗い場所・時間帯」の意味で、「くらしま」という言葉を使っていて、子どもの頃倉嶋さんと結びつけてしまっていた。
薄暗くなってから庭仕事をしようとするじいさんに対して「あやー。このくらしまに(おや、この暗い時に(外に出なくてもいいでしょ))」という具合。「暗し間」が語源の方言なんだろうか。


山川啓介(作詞家)
本名の井出隆夫でも活動。NHK「おかあさんといっしょ」や「みんなのうた」では、井出隆夫名義だった。
おかあさんといっしょの人形劇の中では最長の1982年から1992年まで放送された「にこにこぷん」の原作・脚本。後継の「ドレミファ・どーなっつ!」も担当。
「のんびり・のびのび」「シュビ・ドゥビ・パパヤ」「ハヒフホカレー」など作中で歌われる歌(劇を離れて、歌のコーナーの1曲として放送されることもあった)は、作曲家 越部信義氏とのコンビ。

みんなのうたでは、今や童謡の定番「北風小僧の寒太郎」、卒業式向きの「ありがとう さようなら」、小3社会科学校放送の「たんけんぼくのまち」の主題歌(関連記事)なども作詞している。いずれも作曲は福田和禾子氏。


わかやまけん(絵本作家)
「こぐまちゃんシリーズ」が代表作。
子どもの頃、「しろくまちゃんのほっとけーき」を見ていた。シンプルな線による絵ながら、ホットケーキが焼けるさまが丁寧に描写されていて、見るたびにホットケーキを食べたくなったものだ。


熊谷賢一(作曲家)
合唱やマンドリンの曲が代表作とされているが、NHK名古屋放送局制作のドラマ「中学生日記」のオープニングテーマ曲を作曲。番組は2012年3月まで放送されていたが、2001年度まで使用。
放送時期によって若干のアレンジの違いがあったようだが、テンポが速めで、どこか切なくどこか切羽詰まって、唐突に終わる(これは「尺」の都合か。ロングバージョンが存在するのなら聴いてみたい)、思春期の心情を現した(?)ような独特の曲が印象に残っていた。
主旋律を奏でる弦楽器のような音も印象的で、チェンバロかと思っていたが、放送時には「音楽 藤掛廣幸 ラブ・サウンズ」とテロップが出ていたこともあったようだ(この場合の「音楽」は「演奏」って意味?)。藤掛廣幸氏は名古屋近辺を拠点にしてマンドリンに関わっているようなので、マンドリンの音なんだろうか。


瀬能礼子(声優)
1983年(その後数年間再放送)にNHKで放送されたアニメ「スプーンおばさん」の主人公の声。
2015年までNHKで放送された情報番組「ゆうどきネットワーク」の生活の知恵的なドラマ仕立てのコーナーでは、「トキばあちゃん」として顔出し出演。

槐 柳二(声優)
「天才バカボン(第1作)」「元祖天才バカボン」のレレレのおじさん、世界名作劇場「赤毛のアン」のマシュウなど。
子どもの頃、バカボンの声の出演表示を見て「槐」ってなんて読むのだろうと不思議だったが「さいかち りゅうじ」。マメ科(またはジャケツイバラ科)のトゲがあって黄色い花が咲く樹木・サイカチのこと。【2020年6月8日訂正】「槐」は「さいかち」と読むものの、漢字が指す植物はマメ科の樹木「エンジュ」を指すとのこと。※サイカチについて



その他、テレビ芸能関係。
・安室奈美恵2018年9月で引退
同世代のわりには思い入れは少ないけれど、ひとつの時代を作った人が、姿を消す。
一般的には、「アムラー」が出現した小室哲哉プロデュース後の1995年以降の活動を多くたたえている。

僕はそれよりむしろ、それ以前のほうをよく知っていた。すなわち「SUPER MONKEY'S」時代。
日本テレビ「THE夜もヒッパレ」やフジテレビ「ポンキッキーズ」に出ていたし、知らなったけれど、アニメ「忍たま乱太郎」の初代エンディングも歌っていたそうだ。

引退に当たっての報道では、夜もヒッパレの映像は流れていたと思うけれど、ポンキッキーズはどうだろう。
ひらけポンキッキからリニューアルして半年経った1994年春から、グレーの鈴木蘭々とともにピンク色のウサギの格好をして「シスターラビッツ」として出演。斉藤和義の「歩いて帰ろう」では、蜂みたいな格好もしていた。人気が出てきて、蘭々よりも先に出なくなった。


・瀬戸たかの
TBS「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターに「瀬戸たかの」という、初めて聞く名前の人が出演。
って瀬戸カトリーヌじゃないか!
2月に改名したとのこと。高乃(たかの)は本名。ちなみに安室奈美恵と同じ年(学年は1つ上)。
【2018年6月17日追記】と思っていたら、2018年6月1日、所属事務所を移籍するとともに、再び「瀬戸カトリーヌ」に改名。


・室長不在
NHK「バラエティー生活笑百科」の相談室長こと司会の笑福亭仁鶴師匠。
2016年から、室長補佐として桂南光が毎回出演するようになっていた。もちろん仁鶴室長も引き続き出演。

ところが、2017年の途中から、「本日は仁鶴室長はお休みです」として南光補佐が「室長代理」を勤めることがとても多くなった。(“室長補佐の代理”の位置づけとして女性アシスタント【2018年4月22日追記・桜 稲垣早希がほとんどだが、まれに別の人も】が追加出演)
春から夏にかけては散発的に(2本録りしている関係もあるだろう)、9月中旬以降はずっと、その状態。

夫人が6月に亡くなったそうだし、ご本人も体調を崩されているらしい。
仁鶴室長と同じ学年(80~81歳)である「笑点」の桂歌丸師匠が、「終身名誉司会者」という肩書きで実質勇退したようなことがあってもいいのかも。【15日追記】歌丸さんの1つ下の林家木久扇師匠のように、お元気に活躍する方もいらっしゃる。

【2018年4月22日追記】2018年4月からは、桂南光が「相談室CEO」、桜 稲垣早希が「相談室秘書」という肩書きになり、仁鶴室長のことには触れなくなった。冒頭のタイトルコールの声は仁鶴室長が継続。「CEO」とは「ちょっと えらい おっさん」の略とのこと。【2018年5月12日追記】番組冒頭やホームページなどでは「相談室CEO」のみの表示で、CEOが何の略かは公式に明確には明らかにされていない。相談中の出演者間のやり取りで、時々「ちょっと えらい おっさん」と言われる(合わせて字幕も出ることがある)だけ。場合によっては「~おじさん」であったり、冗談めかして「ちょっと エロい おっさん」とされることも。
※この後、2021年8月に84歳で亡くなった


・少し変化
偉大なるマンネリかのように思われる「NHKのど自慢」も、近年は微妙に変化が起きている(前回)。

2017年は、1月からオープニング曲に重ねて、司会者による放送地や出場者のダイジェスト的な紹介ナレーションが入るようになった。
さらに4月から、オープニング曲のアレンジが変わり、ほぼ半分の長さに短縮された。ナレーションも継続。

のど自慢のオープニング・エンディングは、出場者の歌と同じく、その回のバンドが生で演奏している。
のど自慢のバンドは、原則としてその開始地が属するNHKの地域ブロックごと(北海道、東北、…、九州)に決まっている。
従来のオープニング曲は、主旋律は共通だったものの、ドラムの叩き方やシンセサイザーの音色など、細部は指定されていなかったらしく、地域によってけっこう違うもので、それを聴き比べるのが楽しかった。

しかし、まずナレーションが入って聞き取りづらくなった。
さらに、4月からは従来よりも楽譜が細かく指定されされたようだ。主旋律は、シンセサイザーのストリングスの音色とギターで統一され、差異が小さくなってしまった。
以前は、かつてのアコーディオン時代へのオマージュなのか、シンセサイザーのそれっぽい音で演奏する地域が多かったのが聞かれなくなってしまった。【11日追記】東北地方のバンドでは、アコーディオンの音ではないと思われる、例えようがないシンセサイザーらしい音色でスタッカート気味に演奏されるオープニングだったが、それも統一化されてなくなった。

変更後は、オープニング・エンディングの曲の終わり方も変わった。1990年代前半に変わって以来か。

ほかにも、冒頭の地域紹介のVTR中に、甲子園の高校野球中継の出場校紹介の音楽(オルゴールではなくローズ・ピアノという電気鍵盤楽器だそう)っぽい音色で、のど自慢のオープニング曲が流れるようになった。生演奏ではない。
あとは、それぞれの出場者が歌っている間、右下の曲名に加えて、左下に出場者の簡単な紹介文も表示されるようになった。

ちなみに、特番の番宣や、各放送局で出場者募集のスポットが流れる時、以前からBGMとしてのど自慢のオープニング曲が流れる。
これは現時点では、以前と同じ旧アレンジ版が流れている。おそらく、10年ほど前までの関東甲信越エリアのバンドが演奏したバージョン。

※その後、2020~2021年にいくつかの変化が生じた。録音されたテーマ曲も新アレンジ版ができたようだ。


・流浪の番組?
日曜朝9時からの放送が定着していた、テレビ朝日系「題名のない音楽会」。
2017年10月から、情報番組が始まった影響を受け、放送時間が変更になった。
変更後は、各ネット局によってまちまち(むしろ、テレビ朝日系列外のネット局では時間が変わらないところがほとんど)。

テレビ朝日では土曜10時。それ以外の系列局では土曜日の朝6~7時台、あとは土日の深夜という局がちらほら。秋田朝日放送は土曜日の5時20分からと、時間的にはいちばん早い。

「世界の車窓から」「渡辺篤史の建もの探訪」と同じように、長寿番組なのに翻弄させられている。翻弄させられている視聴者もいるだろう。
【21日追記】「たけしのTVタックル」もそうだ。永く月曜21時だったのが2014年に月曜23時、2016年には日曜12時と変遷している。テレビ朝日に“流浪の番組”が多いような…

【2018年4月25日】1年後の2018年4月からは、秋田朝日放送では土曜11時15分に再度変更。見やすくなったのかもしれないけれど、やはり流浪が続く。

【21日・↑関連して思い出したので項目追加】
・流浪の雑誌
「タビテツ」こと「旅と鉄道」という雑誌がある。もともと(1971年創刊)は鉄道ジャーナル社が出していて、2009年に休刊。2011年に朝日新聞出版から復刊。そして2017年9月号からは山と渓谷社に発行元が変更されたそうだ。
1990年代後半から季刊→季刊+増刊→月刊→隔月刊と、発行間隔も変遷。
故・種村直樹氏の「汽車旅相談室」が連載されていた頃はたまに読んでいたけれど、最近見ないうちにいろいろと変わっていた。


・S天ひっそりと終了
秋田テレビに「S天〜esseten〜」という番組があった。前身の「お天気Diary」とともに、5分間の音楽番組的な天気予報。「S天」はテレビ欄の記号をそのまま番組名にしたことになる。
今でいうJ-POPジャンルということか新しい歌を取り上げ、映像は秋田県内の風景などオリジナルだったようだ。映像に重ねて画面下に天気予報のマークや数字が表示される。
大滝詠一の「君は天然色」が取り上げられた(お天気Diary時代?)ことがあるようだから、19701980年代前半【9日訂正・「君は天然色」は1981年でした】には既に放送されていたのだろうか。

以前は平日も放送されていたようだが、最近は日曜日の17時55分(ちびまる子ちゃんの前)だけになっていた。
おそらく2017年10月からはそれも終わって、日曜8時55分と同じ、ウェザーニュースの画面を使った(たしか音声合成の読み上げ付き)「ウェザースペース」になった。【2018年8月2日追記】2018年春頃からは、石材屋がスポンサーになり、その宣伝映像にアイコンや文字が重なる方式に変わった。
それこそ著作権料もかかっていただろうし、ローカル局には負担だったのだろうか。

とりあえず以上。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やわらかもちケーキ

2018-01-04 23:40:45 | ランチパック
昨年12月上旬、秋田市内のイオンリテール(旧・ジャスコ、サティ)の折込チラシに「新商品」として、「やわらかもちケーキ」が出ていた。
「りんご」と「ティラミス」があり、いずれも1個税込み170円。製造元はなんと工藤パン。工藤パンの商品が秋田でチラシに載るとは珍しい。

店頭では、「KUDOPAN」のロゴ入りの説明POPが出ていた。
買ってみた。
やわらかもちケーキ りんご 296kcal 要冷蔵
工藤パンだったら、まずはりんご味を買うべきでしょう。なぜかパッケージ表のシールには「KUDOPAN」ロゴがないが、側面の小さい文字の「製造者」欄はもちろん工藤パン。
「りんご」の下に「青森県産」とあるのは、りんごに対してなんだろうけれど、商品自体も青森県産。

スポンジケーキの上に、角リンゴとホイップクリームを載せ、求肥で包んだもの。
そう、山崎製パンの「雪苺娘(ゆきいちご)」と同じコンセプトだ。
ヤマザキと関係の深い工藤パンだから、雪苺娘のノウハウや機材を活用しているのだろう。ちなみに、秋田で売られている雪苺娘は、山崎製パン仙台工場製(製造所固有記号YSE)なので、工藤パンが受託しているわけではなさそう。

リンゴは大きいけれど1切れだけしか入っていなかったか。でも、シャキシャキしておいしいし、クリームもおいしかった。雪苺娘は食べたことがないので、この手のものは初めてだったけど、粉がかかっているし、ふにゃふにゃして少々食べづらい。

イオンの店頭では、その後、いったん見かけなくなったと思うが、正月前後はまた売られている。
通常は213円くらい。ネット上の情報も合わせると、りんご、ティラミスのほか、「和」「ベイクドチーズ」「バナナ」もある。ティラミスは表面にパウダーがかっていて、バナナはチョコクリームなので、いずれも外観は茶色い。

やわらかもちケーキの存在は、工藤パンの公式ホームページには、一切掲載されていない。ネット上の情報では、宮城県や山形県でも売られている模様。イオングループ限定商品の可能性も考えられるが、秋田市内のマックスバリュでは置いていない。
秋田市内のスーパーでは、工藤パン製のシベリアのような賞味期間が長いものは相変わらず売られているが、以前ほどイギリストーストを見かけなくなった感じもする(残念)。一方で、このような要冷蔵で消費期限が短いものも、チラシやPOPを出すほど力を入れて売られている。工藤パンの認知度が低い地域で売るのならなおさら、雪苺娘とのすみ分け(無関係のメーカーによるパクリだと思われないように)も問題。ヤマザキ系列各社間の事情もあるのだろうけれど、よく分からない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2017年を振り返って

2018-01-03 23:38:30 | その他もろもろ
あけましておめでとうございます。
昨年もおつきあいいただき、ありがとうございました。
開設から1月1日までの総アクセス数は、閲覧9,454,434PV、訪問者2,784,566IP。
2017年の1年間では41万7619IP(2016年比3885減)のアクセスをいただきました。

秋田市は、時折風が強いものの、まあまあ穏やかな正月。
積雪はいったんゼロになって、今日3日に5センチほど積もった。3日の昼は暴風雪警報が出たものの、さほど風は強くなく、ずっと青空が広がる(そして夕方はさほど積もらない雨のような雪が降る)という、珍しい天気。
保戸野金砂町と千秋中島町の間から、旭川と太平山。橋は工事中で板で囲われている

少し上流側・旭川橋梁を渡るEV-E801系(今回は軽く警笛を鳴らした)。右奥に太平山
年頭にあたり、昨2017年を振り返っておきます。※2016年
2017年は、北朝鮮による脅威、秋田を含む各地での自然災害が主なできごと。いずれも2018年も何らかの動きが起きることになってしまうだろう。
さんざん騒いだわりには大勢に変化がない政治、いいんだか悪いんだかよく分からない景気は、どうなるか。

個人的に気になった&記録しておきたい、2017年の話題いろいろ。
・明治「カール」東日本での発売終了
昔からほとんど食べないので、大きな感慨はなし。CMも子どもの頃はよく見ていたけれど、最近はどうだったんだろう。むしろ、ちょっと気になったのが↓
・ジャガイモ不作により春~初夏にポテトチップスが品薄に
売り場の棚が空っぽになったり、代わりに見たこともない外国製品を並べたりするスーパーが見られた。
カルビー「ピザポテト」は一時発売を中止し、ネットで高値取引されたという話も。
しかし、夏以降は以前通りの供給に戻っている。ピザポテトの休止も2か月だけだったそうだ。日本人ってこういう騒ぎが好きなのかね。 
【2018年1月9日追記】この不作・品不足がカルビーの業績に打撃を与えており、メーカーとして痛かったのもまた事実である。


・日立マクセル独立
かつては電池や記録メディアで高いシェアを誇った、「日立マクセル」というメーカーがあった。国産のアルカリ電池やカセットテープを初めて発売したのも同社だそう。
その名の通り、日立製作所と資本関係があって、2017年までそうだったのだが、日立が保有株を売却して、10月に「マクセルホールディングス」が発足していた。
21世紀に入ってから、サンヨー、シャープ、日本ビクター(現・JVCケンウッド)など、昔は日本製品の一翼を担っていたメーカーの形が変わって、存在感が薄れてしまっている。そして、東芝も。


・ドローン
2016年辺りから聞こえてきた、AIやAR・VR、ディープラーニングなどは2017年もさまざまに進化し続けたようだ。
2015年頃から広まったドローンも進化。
残念だったのは、イベントでドローンからお菓子をばらまいていたら、墜落して、下にいた人が軽症ながら6人もケガするという事故発生。ドローンの使い方を間違っているのでは…
あとは、なるほどと納得した使い方。
福井県の東尋坊では、2016年のポケモンGO(すっかり下火になったものの、やる人はやっているようだ)ユーザーが来るようになって、自殺する人が減少する効果があったそうだ。一方で、それを逃れて目立たないところで自殺しようとする人はいるそうで、そのパトロールにドローンが使われている。
NTT東日本などは、オフィスの中を飛んで、残業している人に「蛍の光」を聞かせて帰宅を促すドローンを開発。ドラえもんの4次元ポケットには、空を飛んで人を追いかけ回したり情報収集するひみつ道具があったはずだけど、それらに近いと思う。こういう形で徐々にドラえもんの道具が実現していくのだろうか。
年末には、京都大学で他人の夢を解読する研究がそこそこ進んでいるというニュースも見た。こんな道具(他人の夢にわりこむんだっけ)もあったから、100年後には…


・恐竜の子孫
生物の進化の過程で、鳥類は恐竜の流れを汲む、つまり鳥類は恐竜の子孫という説が、近年受け入れられているそうだ。
2017年は、いくつかのテレビ番組で耳にした。3月26日放送の「サザエさん」の熊本旅行スペシャルでも言及。

・用語削減
高校の教科書に出てくる用語が多く、暗記科目になっているとして、生物と歴史において用語を削減するべきという提言を、それぞれの研究者の団体みたいなのが出した(タイミングとか組織はそれぞれ別)。
仮に実現したとしても、大学入試では、本文でない囲み記事から出題されることもあるから、結局は大して変わらない気がする。

・顕と潜
別の話で、日本遺伝学会が遺伝学用語の改訂を発表。
代表的なものは、それこそ生物の必須用語(今は中学校で習うのかな)である、優性が「顕性」、劣性が「潜性」に。(「不完全優性」という用語もあるが「不完全顕性」になるのだろうか)
本来の意味としては顕性、潜性のほうがふさわしいという、専門家の声もあった。
でも、優性と劣性は、「優劣」と日本語として対になる言葉であったのに対し、顕と潜は、一般的には対義語の関係ではないので、分かりにくい。これからは「顕潜」という日本語もできるのかな。※空調関係では「顕熱」「潜熱」という、対になる語があるそうだ。
たしかに、自分の体の特徴(形質)が「劣性」遺伝によるものと言われれば、イメージは悪い。
だけど、それはその形質(あるいは遺伝子)自体が「劣る」のではない。例えばもち米、赤いスイカ、金髪、青い瞳、臭くない脇なども劣性形質。劣性=悪いことではない。「優性形質と比べて弱い立場にある形質」という意味なのだろうから、「顕潜」よりも「優劣」のほうが分かりやすいような気もしなくもない。でも、やっぱり言葉としては「劣る」と連想されてしまうのだろうな。

・危険な雑種
温暖化など海洋環境の変化によって、フグの種類ごとの生息域が変わって重なるようになって交雑が起こり、雑種のフグが増えてきているという。
フグの種類ごとに有毒な部位が異なるが、雑種ではどこに毒があるのか分からず、漁業や調理の時に問題になりつつあるそうだ。
ところで、「雑種」については、別な言葉で言い換えないのかな。犬の雑種は、ここ何年かで「ミックス犬」と言うようになってきてるけど。人間なんてみんな雑種。


・そろそろ交換
AEDや住宅用火災報知器が普及して、およそ10年。どちらも電池寿命や本体の耐久性の関係で買い替えが必要になる頃(どちらも電池交換できないのが一般的)。
AEDを設置していた商店街のような所では、数十万円かかる買い替えをせず、撤去してしまうところもあるそうだ。
明石家さんま氏は「家の中に誰かが入ってきて笛(フルートやリコーダーじゃなくホイッスルのほうでしょう)を吹いとると思うたら、火災報知器の電池切れ警告音やった」というネタ(?)を話しているが、これから数年、多くの家庭で実際に直面することになるだろう。
最近は、電池式でも家庭内の別々の部屋の報知器どうしが連携して、別室で発生した火災も知らせる機種が出ており、この分野も10年で進化した。


・よく知らないけどブーム?
2016年頃からか「電子タバコ【訂正・加熱式タバコ】」が流行。禁煙場所での使用の是非が課題。全面禁煙の施設の中から出てきて、前の道路上で通行人に向かって従来のタバコをスパスパやられるよりは、ずっとマシじゃないでしょうか。
【2018年1月6日訂正】電子タバコと加熱式タバコは、厳密には違う仕組みなのだそうだ。外観で区別できるのかどうかは知識もないので知らないが、日本の現状では、加熱式のほうが一般的な模様。「新型タバコ」とも呼ばれるらしい。

「うんこ漢字ドリル」。たしかにおもしろくてとっつきやすいのは分かるけれど、そんなもんかな。僕は漢字は得意だったから、むしろ英語とか高校数学でこんなのがあったら…???

「写真の顔を入れ替えるスマホアプリ」。カメラのフレーム内に写っている「顔」どうしを入れ替える。テレビでやっているのを見たら、生身の人間のみならず壁にかかっている「忍者ハットリくん」の絵にも反応して、とても奇妙な風景になっていた。「きかんしゃトーマス」でも反応するだろうけど、気持ち悪そう。

「QRコード決済」。専用の部品とか機器をあまり使わずに、店側が示したQRコードを、客のアプリを入れたスマホで撮影するだけでいい。中国では広く普及し、現金支払いを拒否する店があったり、物乞いも使うとか。
一時下火というか落ち目になった仮想通貨「ビットコイン」が、高騰して注目。よく分からない。

「オーサグラフ」。世界地図では、高緯度地方の面積がおかしくなったり、形がゆがんだりして、正しい地形とは限らない。オーサグラフという、比較的正しく表示する方法があるのを知った。小さいと思っていた日本が、けっこう大きく感じた。
調べたら、日本人が1999年に考案したそうだ。2016年にグッドデザイン賞大賞を受賞して、広く知られたのか。


秋田の話題。
・クマ・シカ・コウノトリ勢力拡大【追記】イノシシも
2017年もツキノワグマの活動が活発。これまでいないとされていた男鹿半島でも目撃。
さらに、これまでいなかった(明治までにいったん絶滅)ニホンジカ(鹿。カモシカじゃありません)も目撃されて、環境や農林業の影響が問題になっている。青森県でも同様。
【2018年1月15日追記】同様にイノシシも、秋田でも青森でもじわじわと侵出している。
一方、野生コウノトリ復活を目指して放鳥された鳥たちは、全国各地に飛来して目撃されている。47都道府県中、唯一目撃がなかった秋田県にも、2017年にやっと来てくれた。


・秋田市でも少子化
今の秋田市内の中学校の部活動では、1つの学校単独ではチームを編成できず、別の複数の学校と合同のチームで大会に出るものが少なくないようだ。
それも、山間部の小規模校ではない(と認識している)学校でも。距離的に離れた学校どうしのチームもあって大変そう。

秋田市教育委員会では、市内全域での小中学校の配置適正化を計画していて、市民向け説明会が行われるなど、動き出した。
ただちに学校の統廃合が行われるわけではないが、近い将来、まずは中学校から実施されるようだ。
旧雄和町・河辺町では、小学校の統合も行われている一方、秋田市中央部の小学校でも1学年1クラス程度というところもあるそうで、見直しはやむを得ないと思う。
中学校再編後は、小学校から中学校に進学する際、同じ小学校の卒業生は全員同じ中学校へ行く(もちろん引っ越しや個別の希望による他校進学は除く)ことになるらしい。現状では、卒業生が全員同じ中学校へ行く小学校と、2つの中学校に分けられてしまう小学校があって、後者の卒業生は中学校での人間関係構築で負担になってしまう子どもがいるのが軽減されるだろうから、その点ではいい。

幼稚園から「認定こども園」になった園が増えたため、秋田市では相対的に幼稚園の定員が減ってしまった(たぶん)。そのため、保育園の待機児童はいなくても、幼稚園の“入園待機”が発生しているのだとか。
昔(昭和20年代頃?)は、幼稚園の入園願書をもらうだか、入園手続きをするために、早朝から行列を作ったという話を聞いたけれど、時代は回る?


・さようならほっぺちゃん
あきた共通ポイントカード「ほっぺちゃんカード」が2017年6月末、「あきた共通商品券(秋田市共通商品券)」が2017年7月末をもって、それぞれ事業終了。
いずれも発行元は同じで、ほっぺちゃんカードは1996年5月、商品券はそれより少し前(1994年頃?)の開始か。
(再掲)秋田市営バスの広告(2001年)【1月7日追記】ここでは「“秋田市・”共通ポイントカード」とある。「みるみるたまってとるとる特典」というフレーズはたまに目にしたか
中でも、ほっぺちゃんカードは、共通ポイントサービスとしては先見の明があったかもしれない。TポイントとかPontaとかのローカル版だったとも言えるだろう。
加盟店なら業種を問わずポイントが貯まるカード(リライト式)で、角館など秋田市外にも加盟店があったり、ポイントをバス回数券、タクシー代金、銀行預金に換えられたり、懸賞に応募できたり、秋田市民にはある程度定着していた。開業間もない秋田新幹線を貸し切ってのツアーを行ったこともあったそうだ。「秘密のケンミンSHOW」でも取り上げられたらしい。
商品券のほうは、イオンなどスーパーでも使えるところもあった。
20年ほどで終焉を迎えてしまったのは、時代の流れのせいだろうか、秋田の商業界が衰退したせいだろうか。


・いたましすな
秋だったか、強風で内陸南部でリンゴなど果実が落ちる被害が出た。
秋田放送(ABS)のテレビで、果樹農家にインタビューする映像が流れた時、被害状況を説明する農家の人に対して、記者かカメラマンかインタビュアーの相槌も聞こえてきた。
「いたましすなぁ」
と(たしか2度言った)。共通語の「痛ましい」とはやや違う、もっと広い意味がある秋田弁の「いたましい」、すなわち「もったいない」というニュアンスだと考えられるが、インタビュアーの言い方に心がこもっていた。
報道取材としては、あまり心をこめすぎるべきではないかもしれないけれど、ローカル局ならではでこれはこれでいい。


テレビ関係などの話題を後日改めてまとめるかもしれませんが、以上が2017年のいろいろ。
僕が初めてインターネットを使った(思い出)のが1997年だったので、ネット歴20年。人生の半分にネットがあったことになると思うと、感慨深い。
そして、早いもので、今年9月でブログ開設から丸10年。
2018年は、天皇陛下のご退位が2019年春に決まったため、1年間“フルで平成”の最後の年。これまでのように(昭和しか経験してないけど)、天皇崩御(=亡くなること)がないので、昭和のような自粛ムードはないと思うが、どんな時代の変わり目になるか。ただ元号が変わるだけにしても、やはりどこか感慨深い。

秋田市では、路線バスにIC乗車券が導入されるはず(当初の報道では「2018年度にも」との言い回し。バス会社単独ではなく秋田市が関わる事業)だし、先日の報道によれば、外旭川のイオンタウン建設の是非について「2018年中には判断しなければならない」とイオンタウン社長が述べており、注目。

今年もよろしくお願いします。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする