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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

日新小学校 新校舎

2025-04-04 23:20:40 | 秋田のいろいろ
秋田市南西部、新屋(あらや)地区にある、秋田市立日新小学校の校舎建て替えについて、約1年前に記事にしていた。気が付けば、新校舎が竣工する【5日訂正・正式な竣工月日は不明なので】供用開始される2025年度になった。※外構工事、旧校舎解体等は2025年度以降。

日新小は、秋田市内でも有数の大規模校で、かつ敷地は広くはない。2024年度までの校舎(関連記事)は、1974年築の鉄筋コンクリート造4階建て。
グラウンド部分に建てられた新しい校舎は、木造(木造一部鉄筋コンクリート造)しかも3階建てという、秋田市では例がないもの(「秋田県内の小学校で木造3階建ては初」らしいが、じゃあ中学校ではあるの?)。全国的にも多くないと思われるが、青森県六戸町でも今春、木造3階建て校舎が竣工する。
【5日追記】秋田市内に古い校舎は他にもいくつかある中、なぜ日新小が建て替えられたのか。市内では既存小学校の統合による再編計画が進んでいる。古い校舎である築山小と土崎小は、他の場所に移転することが決まっているので、建て替え対象外。一方、日新小は他校を吸収する案も出ているようだが、日新小自体は学区も所在地も変わらない方向性なので、改築に踏み切ったのだと考える。他の古い校舎では、飯島小も存続、旭南小は未定かと思われる。(以上追記)

3月末、東側・坂の下から、敷地北東角。
逆光で恐縮ですが、新旧校舎

新校舎
大きな石碑みたいなのが、移設されていた。着工前はこの辺りに反対向きに設置されていたものを、工事中に一時撤去して、戻ってきたようだ。
新校舎壁面の屋根近くには、旧校舎のものよりやや小さい校章が取り付けられた。
工事途中、2024年末

以前、ここには古めかしい門柱が1対立っていた。保戸野小、中通小、土崎南小にもあるような。
それはなくなって、スノコ状の板塀ができて、「総合案内板」と校章入りで細い丸ゴシック体・スーラで校名を横書きした(英語も)板が掲出された。

東から行って最初に目に入るこの建物は、窓が少ない2階建て。これは給食室で、鉄骨造とのこと。木造っぽいのは外壁だけか。
そして、写真、左・南方向へ屋根付き通路=雁木(がんぎ)が作られている。

もっと左・南側から眺められる場所があった。
校舎東面。右が給食室
廊下側だろうか、こちら面はグレーの外壁で、木造校舎っぽくない。でも、大きな窓の中は、
木製の柱や筋交い
窓の下の腰壁は、半透明のガラス。

雁木沿いには、
百葉箱と二宮金次郎像(「次」ではなく、本来は二宮金治郎だそう)
二宮さんは真っ白に近く、新しいのだろうか。そもそも、秋田市内で二宮さんは初めて見たかも(弘前市にはある)。

新校舎は、敷地東辺に南北方向に伸び、南東角で西方向へ曲がって、校舎と新・体育館が続く。南東角方向へ行くことはできないので、再び冒頭の北東角へ。
左手前が給食室、右手前が旧校舎
給食室の奥の3階建てが、東面を見た校舎の裏・グラウンドに面した西面。こちらは壁面も木質部分が多く、窓はやや小さそう。窓の上にはひさしがある(東面もよく見たらそうだ)。
1年前に見た時、傾斜した一般的な屋根なので、落雪の危険性を指摘した。でき上がってみると、雪止めは付いているし、東面は雁木があるので、いくらかはいいのだろうが、それだけで大丈夫なのか、素人の不安。

少し位置を変えて、グラウンド越しに南側の校舎の北面。
右奥は旧・体育館【5日追記・旧体育館と新校舎の距離が近く、狭いスペースをやり繰りして設計されたことがうかがえる】
東面と同じ外観。右の木目の壁に、グラウンド向きに丸い電気時計が設置されている。旧校舎がなくなれば、道路からも見えそう。一時期の秋田市立学校の校舎では、壁面に埋めこんだ「塔時計」が標準装備だった(関連記事)が、この校舎ではどうだろう。


緩い坂を上がって、敷地北辺→西辺、すなわち旧校舎→旧体育館沿いを回って、かつてプールがあった、敷地南西角。
給食室側と似た外観で、こちらにも校章
右奥のグレーの建物は鉄骨造・鉄筋コンクリート造の新・体育館(一部特別教室もあるようだ)。

右面が校舎南面
日新小学校周辺の土地は、西側のほうが高くなっている。校地は平坦で、低い東側のレベルに合わせてあるので、旧校舎の西側は道路より低く、校舎2階に(道路と直結した)玄関があり、半地下にも見える配置であった。
新校舎は東側に建つので、半地下にはならないかと思っていたが、上の写真を見ると、手前側の一部が道路より低く、敷地内への通路が緩い下り坂になっている。ここから車が出入りできそうだが、歩行者用の雁木はないのか?【5日追記・落雪が心配。】


以上、道路上から見られる範囲で新校舎を拝見した。木造校舎といえば、黒っぽい板張りの外観を連想してしまうが、令和の木造校舎はそうではなかった。【5日追記】素人の感覚で木造校舎として見れば、とても大きいが、一般的な校舎として見れば、今どきのごく普通の校舎のようにも感じた。(以上追記)
慣れない点や解体工事による影響はしばらくあるだろうけれど、新校舎で学べる人たちがうらやましい。
一方、2024年度の卒業式は旧校舎、体育館で挙行されたようで、卒業生は残念。見学の機会はあったみたいだけど。そして、50年にわたって多くの子を送り出した、昭和の校舎が1つ消えるのも、寂しい。

【5日追記】日新小学校改築の総工費は約39億円。
いずれも一概に比較はできないが、少し触れた、青森県の義務教育学校六戸学園は約49億円。2013年の弘前市立文京小学校の校舎建設は、鉄筋コンクリート造校舎建設のみ(電気水道等工事も除く)で約9億円、2018年の秋田市立上北手小学校の鉄骨造校舎増築は8726万円だった。
平成初期に中学校の社会科で「学校1つ建てるのに10億円かかる(校舎本体のみなのか、総工費なのか不明)」と習ったものだが、今はそんなものだろう。昨年できた、千秋公園のお堀の浮き橋の遊歩道は4億円もかかったが、それと比べればむしろ安いかも。

【18日追記・新入生数】「広報あきた」2025年4月18日号(No.2079)掲載の、2025年度の秋田市立小学校の学校別新入生数は、日新小は106人。桜小108人に次ぐ多さで、この2校のみが100人超。
以降70人以上(=1学年3クラス以上であろう)は、大住94、御所野86、港北85、広面79、勝平79、旭川78、築山77、仁井田77、外旭川75、飯島72。
つい最近は、桜、日新、勝平、港北が上位の常連だったはずで、入れ替わりが生じているようだ。広面小は、今年度から太平小、下北手小と統合(吸収)したことも原因だろう。
そして、2012年は桜小157、日新小138、港北小115だったから、3割ほど減ったことになる。

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校舎には上がいた (あんなか)
2025-04-07 21:30:36
秋田市で一番児童数が多いと言われてましたね。
旧校舎の4階建ても都内はさておいて東北では珍しいと思います。
新校舎は秋田市の威信をかけたような立派さですね。
新屋の小学校はお金をかけた様な校舎が多い印象。
隣の勝平も改築ぢたのが丁度未だバブル期だったか相当お金をかけたみたいで
公表された内部の写真を見たら「米国の大企業のオフィスじゃね?」というノリで驚いた事があります。
他の学区から見ると校舎格差ですね。
返信する
Unknown (Unknown)
2025-04-07 22:19:35
桜とかもそうですが、学区を分割してもいいところですからね。

市長の地元というのも影響したのでしょうか。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2025-04-08 19:18:01
>あんなかさん
日新小学校は、学区は広い(人口が多い)のに対して、学校の敷地が狭いと思います。
勝平小学校は2003年竣工ですが、秋田北中や山王中と並んで、豪華な校舎ですよね。
時期的に、校舎の耐震化が求められ始めた頃のはずです。秋田市としては、3校建て替えたところで、残り各校を建て替えるにはあまりに費用がかかりすぎると、残る古い校舎の耐震改修工事に方針転換したのかもしれません。

>Unknownさん
1970年に勝平小を分離してから、それ以上の分離や校地移転がないまま来たことになります。勝平側は第2勝平小構想もあったそうですが。

木造校舎3階建てを造るには、狭くて児童が多いここが最適という事情かもしれません。他学区だと2階建てで済んでしまいそうなので。
返信する
Unknown (Unknown)
2025-04-13 11:09:24
小学校の存廃で児童館や児童センターの存続に直結するので、そのあたりにも影響がありそうです。

児童室を別にすれば、藤倉、河辺中央、将軍野あたりは老朽化絡みもあったわけですが、下北手児童センターについては、放課後児童クラブ併設で比較的新しいところなので、完全に小学校廃校のあおりといった感じでしょう。

日新児童館も建て替えが検討されるレベルのはず(その場合は、規模によっては児童センターへの転換もありうる)。

旭南はそもそも建て替えが検討されているので、統合が実現すれば、老朽化著しい旭北児童館もそのまま閉鎖できるでしょう。旭南児童館は狭小なのがネックですが。

川尻を含めての再編を考えたほうが良さそうですし、旭北の飛び地学区は、川尻か八橋にリリースできるかもしれません。
旭北学区については、いわゆる、新国道から西側を川尻に、東側を旭南に分割するのも十分検討の余地がありそうです。旭南学区のうち、山王学区については、川尻に移行もあるやもしれません。
返信する
児童センター (taic02)
2025-04-13 18:22:24
2026年開校予定の本荘東小学校では、放課後児童クラブが1キロ離れたところにできるので、見直しを求める声が上がっています。
統廃合や建て替えには、学校本体以外にもそういう点の検討も必要でしたね。

日新児童館は、日新小学校に隣接しないもののすぐ近くだそうですが、学校建て替えを機に移転とならないのは、やはり校地の狭さでしょうか。
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