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広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ローソン赤飯

2012-11-28 23:29:16 | 津軽のいろいろ
コンビニでは毎週、新商品が発売され、それが公式ホームページで紹介される。
ローソンホームページ「新商品情報」より

先週(20日)発売のローソンの新商品に、「もちもち赤飯おにぎり」というのがあった。
高級コンビニおにぎりシリーズとして定着した、「おにぎり屋」シリーズなのだが、注意書きが出ている。

反転部分

※北海道(函館)・東北(青森)地域のローソンでは仕様が異なります。
これはどういうことだろう。
おそらく、食文化の違いによるものだと思う。

過去にもちらほら書いているが、一部の地域では、赤飯に小豆やササゲではなく、大きい豆(甘納豆)が入っており、食紅で着色されていることがある。
弘前ではその赤飯が普通だったし、北海道北部のスーパーの惣菜の赤飯おにぎりもそうだった。
 再掲)網走のスーパーの赤飯おにぎり
Wikipediaによれば、こうした赤飯が作られるのは、北海道、山梨、青森であり、青森には室町時代に甲斐国の人が移住したことによって伝わったという。(ほかに長野でもそういう話を聞いたことがある。)

ローソンホームページの記述から推測すれば、少し違う赤飯を食べる文化があるはずの地域でも、山梨や北海道の中央~北部のローソンでは、普通の赤飯おにぎりが売られていることになるはず。
そして、函館と青森のローソンだけでは、違う赤飯おにぎりが売られているのだろう。函館と青森では、特に赤飯へのこだわりが強いということなのか、製造・流通上の都合なのか。
【2015年4月9日追記】その後、2015年3月31日に「十勝小豆使用赤飯おこわおにぎり」が発売された。その商品紹介では「※旭川・函館・青森地域のローソンでは商品仕様が異なります。」とあり、函館、青森のほか旭川も加わった。


全国チェーンのコンビニであっても、おでんのダシをエリアごとに変えるなど、全国一律ではない点もあるわけだが、今回の赤飯おにぎりは、ごく限られた地域だけへの配慮という、珍しいことかもしれない。



なお、秋田では、普通の赤飯が主流かと思う。→一例
入れる豆のことを「てんこあずき【2015年9月18日補足・『天甲小豆』と漢字表記することがある】」と呼ぶ人がいるが、これは「黒ささげ」のことらしい。豆の表面が黒いササゲのこと。ササゲはアズキと近縁な豆(どちらもマメ科ササゲ属)なので、混同された呼称だろうか。
アズキを煮ると豆の皮が破れるので、それを嫌って、破れないササゲ類を赤飯に好んで入れることが関東地方などでも行われているようだ。
【2023年4月26日追記・同日付 秋田魁新報 くらし面 料理研究家加藤澄子さん 秋田の食 23 より】「てんこ小豆の由来は、さやが天を向くように成長するからと言われます。県南では「ならじゃ豆」とも呼びます。」「てんこ小豆で赤飯を作るのは秋田だけ。古くは全国的に栽培していましたが、赤ササゲや小豆より収量が少なく、食べても硬くおいしくないなどの理由から、現在は限られた地域でしか栽培していません。」「(てんこあずきは)「あきた伝統野菜」に選定さrています。」(以上追記)

さらにややこしいことに、秋田では、インゲンマメのことを「ささげ(ささぎ)」と呼ぶ人も多いが、これは厳密には(植物分類学的には)間違い。
ササゲとインゲンはよく似ているのだが、インゲンはマメ科インゲンマメ属に分類される。(マメのなり方とか花、葉などが微妙に違うはず)

※津軽の赤飯についての続きの記事
※青森のローソンの赤飯の続きは、この記事後半

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