広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

近い学校に通いたい

2012-08-30 23:58:17 | 秋田の地理
以前の旭南小学区の広大さについての続きで、秋田市立学校の学区について。

秋田市の地理をご存知の方に質問。
秋田駅西口(中通七丁目)や西武秋田店(中通二丁目6番地)の辺りって、どの小学校・中学校の学区か分かりますか?

中通地区なんだから、やっぱり中通小?
中学校は、距離的には秋田南中?

正解は…
秋田市教委学事課「秋田市立小・中学校通学区域(学区)」より
明徳小と秋田東中でした。でも、遠いんじゃ… ※七丁目の欄も同じ内容。右の欄の「中通小・秋田南中」については以下で説明します

秋田駅西口の交差点を基準に通学距離を測ってみると、
中通小:約900メートル、明徳小:1.1キロ、秋田南中:1.1キロ、秋田東中:1.4キロ
つまり、遠い学校に通わされていると言える。(実際にはこの辺りに住民はいないかと思いますが)

ここだけでなく、中通地区の学区割は、不自然。
赤い線より上が明徳小・東中、下が中通小・南中(隣接する保戸野小・東小学区との境界は無視しています)
秋田市民市場のある中通四丁目の一部やその南の六丁目の一部など、中通小のすぐ近くなのに、明徳小・秋田東中が指定されているエリアもある。(この辺りは住んでいる人がいる)
昔は明徳小がもっと近くにあり、南中が遠くにあったので、その当時の名残かもしれないが、それは何十年も前の話。中通小がこれ以上児童を受け入れられないほどの過大規模なわけもない。
なんでこんな学区割になっているのか、分からない。(ご存知の方がいらしたら教えてください)
※中通地区の選挙の投票所の区割りは、あっさりとしたものだった。この記事にて。


秋田市では中通地区以外でも、近くに学校があるのに、それより遠い別の学校を通うべき学校として指定されている地域が見受けられる。
そんな地域への“救済措置”なのだろうか、近いほうの学校に通えるようにするための制度がある。
※以下、学区が変更されている場所の具体例を挙げてコメントしていますが、あくまでもよそ者の視点からのものです。何らかの事情があったり、地元の方々への各学校への思い入れもあるでしょうから、単純に近い遠いだけで決めるものではないのかもしれません。


市教委ホームページに掲載されている表「秋田市立小・中学校通学区域(学区)(http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/sw/tsuugakukuiki.htm)」では、住所(町名と番地)によって、小学校と中学校が指定されている。
しかし、一部では、小学校または中学校名が2校記載されていたり、「備考」欄に記号が記されている町や番地がある。
これらが、「本来の指定学区と異なる学校に通う(または通うことができる)地域」ことを示し、手続きや条件などによって以下の4つの制度がある(それが備考欄の印等の違い)。

1.指定変更許可地域
「町内会や団地などの単位で、指定変更が認められている地域」だそうで、別表(http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/sw/siteihennkoukyokachiiki.htm)で具体的に示されている。小学校が16、中学校が5。
「指定変更が“認められている”」だから、必ずしも変更先の学校へ通わなくても(本来の学校でも)いいのだろうか?

例えば、茨島地区は全域が旭南小学区だが、そのうち「三皇竹原町内会」に属する茨島六丁目と七丁目の一部は、大住小学校に変更されている。ここは大住小のほうが近いし、通学路が安全そう。(後述のように中学校はまた違った指定)
また、通町(大町一丁目)の「せきや」裏側の「上肴町町内会」は旭北小から保戸野小へ変更されている。こちらも保戸野小のほうが近い。(中学校はどちらにしても山王中)

町内会が要望して学区を変えてもらった結果なのかもしれない。
三皇竹原町じゃない茨島六・七丁目の他町内、上肴町じゃない通町裏側の他町内の人たちも、同様の措置を望んでも良さそうなものだが…

2.選択通学区域(中学校)
これも別表(http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/sw/senntakutsuugakukuiki.htm)がある。
「選択通学区域とは、指定校を選択できる地域です。」として19の住所が出ている。いずれも中学校で小学校はなし。
住所では19だが、学校の組み合わせは3通り。「山王・秋田西」「秋田南・城南」「城南・御野場」だけ。

各人の判断で2つの中学校のどちらに通うか選べるところがあるのだった。「中学校が2校指定されている」「学区が重複している」エリアとも言える。
小学校までは同じ学校だったAくんとお隣のBちゃんが、中学校は別々になってしまうということもあるのだろう。

例えば、茨島地区のうち南側の五~七丁目は、山王中と秋田西中から選ぶ。山王中で自転車通学が認められているのはこのエリアだけのはずであり(山王中まで3キロほど)、秋田大橋を渡らなければならないが西中は遠くない(1.5キロ前後)。そういう事情で選択制になったのだろうか。
対象者はけっこう多いはずであり、選択の結果が気になる。

となると、上の項の三皇竹原町内会の子どもは、大住小から山王または西中へ進学することになる。
大住小は本来、城南中(か選択制で御野場中)へ進学するので、この町内だけが変則的。中学校も城南へ指定変更すればいいような気がするけれど。

3.住所地にかかる要件によって指定校が異なる所
これも具体例が示され(http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/sw/doubannchi.htm)、そう多くない。
ただ、上の2つとは性格が違い、これは特例というより「住居表示や番地では区分しきれない微妙な学区分けを指定しているもの」という気がする。

例えば「手形字大沢」のうち「鉱山博物館以北」と「以南」で旭川小か明徳小かが区分されている。※現在は正しくは「秋田大学鉱業博物館」。
また「大町一丁目2番31号」など、ものすごいピンポイントの指定もある。ここは、「上通町」なら保戸野小、「川反一丁目」なら旭北小。
上通町や川反一丁目というのは、旧町名か町内会名ということだろう。大町一丁目は、通町の通りに面した世帯だけが保戸野小学区で、他は旭北小学区(これは表本体で番地によって明確に区分されている)。
「大町一丁目2番31号」は、通町に面していないものの、旧町名や町内会の区分では境界なのだろう。

気になったのが、この表における「飯島字平右衛門田尻」と「飯島字寄進田」。
どちらも「奥羽線から西側」と「東側」で欄が分かれている。
しかし、学校はどれも「飯島小・飯島中」となっていて分けた意味がない。「下新城小」とか「秋田北中」の間違いじゃないの?

4.「指定変更」が認められる地域
名前は1番目と似ていて、内容としては2番目とも似ている。しかもややこしい。
1番目は、そのエリアでは[無条件で]本来と違う学校に通うことが認められているのだろう。
2番目は、そのエリアでは、どちらかの学校を[選ぶことができる](=必ず選ばなければいけない)はず。

4番目のこれは、そのエリアに住む人が[希望すれば]違う学校へ通学できるということのようだ。その都度、市教委へ申請し、認可を受ける必要があるらしい。
適用されるのは、表中で2つの学校名が掲載されている町や番地。3番目までと比べると、わりと多くの場所で使うことのできる制度だが[申請して認可を受けて]と、敷居が高そうな感じもする。


冒頭の中通二丁目4~11番地の「明徳小・秋田東中・中通小・秋田南中」がこれに当たる。
ここの住人が申請して許可されれば、近い中通小や南中へ通うことができることになる。(二丁目4~11以外の中通地区で明徳小・東中が指定されているエリアでも、すべて中通小・南中が変更先として示されている)
わざわざ申請しないといけないのが、理不尽というかヘンな気がする。

楢山城南町や楢山城南新町の一部番地では「築山小・秋田南中・牛島小」となっている。
小学校は申請すれば牛島小へ通え、中学校は南中だけのように見える。
しかし、これらの場所では、中学校では上記2番目の「選択通学区域」が適用されていて、南中と城南中から選択することになっている。
小学校に選択通学区域の制度がないからこうなってしまったのかもしれないが、小学校は申請が必要で、中学校は必ず選ばないといけないっていうのも、統一感がない。


少し話がそれます。
この「指定変更」を申請できる事由には、他にもいろいろある。
市教委学事課の「指定学校の変更手続き(http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/sw/henkou.htm)」によればこの制度は「特別な事情があり、指定された学校への就学が困難な方については、教育委員会へ申請することにより、指定された学校以外への通学(学区外就学)が認められる場合があります。」ということだ。

学区外就学が認められる事由(つまり「特別な事情」)は12挙げられていて、その1つ(2番目に示されている)が「指定学校変更許可地域」。「通学上、変更を認められている地域である場合(=表中2つの学校名が掲載されている地域)」に「教育委員会が別に定めた学校(=表の2番目に出ている学校)」に通いたいと申し出ることができる。

他の11の事由は、「市内で引っ越すけれど、今の学校のままで卒業したい」「家の建て替えで一時的に転居する」「正規の指定学校に希望する部活がなく、部がある学校に通いたい(中学校限定)」といった、本人や家庭の事情により、学区外の学校へ通えるのだ(認められれば)。
11の事由は、基本的には本人の事情によるもので、市教委の判断次第では認められないことがあるかもしれない。


でも、「指定学校変更許可地域」は「本人の住んでいる場所」が直接の理由となり、本人ではどうしようもない。また、変更先は必ず「隣の学校」となり、他の11とは性格が違うと思う。

近くに学校があるのに遠い学校を学区に指定されたというのは、秋田市側の都合だろう。それを通う側(保護者)が「特別な事情」としてわざわざ申請して許可をもらってからでないと近い学校へ通えないというのは、おかしい。
申請書には理由を「指定学校変更許可地域であるため。」と書いてしまえば済みそうだし、申請を受けた市教委が認可しないということはあるのだろうか。(その対象地域と指定変更先学校を市教委が自ら指定したんだから、それを市教委が拒むことは矛盾するのでは?)
回りくどいシステムだ。
実際、この制度の利用者はどのくらいいるのだろうか?


昔は児童生徒数が多くて、割り振りの都合で、遠い学校に通わざるを得ない地域が発生したのかもしれない。
しかし、今は校舎や教員に余裕のある学校が大部分のはずだから、柔軟に見直してもいいのではないだろうか。
2番目の項目の中学校のように小学校についても選択式にするとか、いっそ学区を近いほうへ変更してしまうということもできるのではないだろうか。

秋田市(市教委)側では、こうした状況が発生していることは当然知っているだろうけど、手を付けようとはしないのだろうか。
町内会やPTAなど地元側でも、市に対して学区の見直しを要望しないのだろうか。
遠い学校に通わされることになる子どもたちにしてみれば、大変なことだ。(小学生にしてみれば、隣の学区だって地の果てみたいに感じるはず)できるだけ近いところに通学させたほうが安全だし、保護者の負担も減る。
現状維持もいいけれど、大人が、もっと関心を持たないといけないのではないだろうか。
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サラダパンとホットケーキ

2012-08-29 23:35:40 | ランチパック
8月も終わりですが、月例のパンの話題。今月はたけやフレッシュランチの新商品はなかった模様(例年夏は控えめの傾向がある)。

山崎製パンと関係が深い、秋田のたけや製パンから、こんな新商品が出た。
サラダパン ツナマヨ」290kcal
これは、白くて丸くて柔らかいパンの中に具材を入れたもの。
ツナマヨの他に、ベーコン入りタマゴとベーコン入りタマゴポテトサラダを確認。

これは、ランチパックの変形版とも捉えることができそう。

以前からPasco(敷島製パン)が「ソフトランチパン」という商品を出している。これは白くて細長い形のパンに具材を入れたもので、中身は定番のツナやタマゴのほか季節によって肉じゃがとかいろいろある。
ソフトランチパンは、ランチパックを意識しながらも、パンの形や食感を変えたことで差別化しているのかと思っていた。

そして、たけやサラダパンは、形が少し違うだけでソフトランチパンを意識しているように感じる。価格も98円くらいで同じ。
ヤマザキ→Pasco→(ヤマザキ系列である)たけやと、巡り巡って(パクりパクって?)戻ってきたような商品だ。


ツナマヨ味のサラダパンとランチパックとの違いは、パンの材質・食感だけの商品とも言える。タマゴにはベーコンが入っていてそれなりに違いが出ているようだが、ツナマヨは特に中身に違いはないようだし。
※ランチパックもサラダパンも、どちらもタマネギが入っている。ツナはカツオが原料のものもあるが、どちらもマグロが使われているようだ。

しかも、
(再掲)右が「ランチパックツナマヨネーズ」
サラダパンとランチパックでパッケージの色使いがそっくり。
※以前は、たけやランチパックに「ツナマヨ」という商品があったが、近年はヤマザキランチパックの一部をたけや製パンが受託製造するようになり、整理統合されたのか、見かけなくなった。現在は秋田県内でもヤマザキランチパックのツナマヨネーズが流通している。



もう1つ新商品。
ホットケーキ ラ・フランスジャム&ホイップクリーム
ジャムとクリームをサンドした小さいホットケーキが2組(つまり計4枚)入っている。
洋菓子っぽいのに、名称欄は「和生菓子」。原材料などの都合上だろうか。そういえば「どら焼き」のように見えなくもない…

新商品というのは、ラフランスジャム~が入った商品のことであり、「ホットケーキ」という商品自体は以前からある。
ホットケーキ メープル&マーガリン
はちみつ&マーガリンというのもある。
「和生菓子」


ところで、こんな商品もある。
ヤマザキホットケーキサンド はちみつ&マーガリン」仙台工場製
ヤマザキからも同コンセプトの商品が出ているのだ。
大きさや枚数、価格帯、中身にはちみつ&マーガリンやメープル&マーガリンがある点が共通する。たけやにないチーズが入ったのも見かけた。

以前紹介したクリームパンと同様、ヤマザキの商品が秋田へ流入するものと、たけや独自の商品でほぼ同じものがあり、グループ企業間でかぶっているのだ。
なお、1つの店で両方を置いているのは見たことがない(クリームパンではまれにある)ので、店頭において競合しているということはない。

それに、たけや版とヤマザキ版で、まったく同じわけではない。
まず、たけやは「和生菓子」扱いだったけれど、ヤマザキは、
「洋生菓子」なんで? どこが違うの?

【30日追記】広島県のサイトに「菓子の定義(洋生菓子,和生菓子,パン,その他の菓子)」というPDFファイル(http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/16233.pdf)があった。それによれば、
【洋生菓子】ショートケーキ,パウンドケーキ,シュークリーム等,小麦粉,卵,牛乳,乳製品,チョコレート,果実等を主要原料としたものであって,出来上がり直後において水分を40%以上含むもの(ただし,あん,クリーム,ジャム,寒天,又はこれに類するものを用いたものにあっては,出来上がり直後において水分を30%以上含むもの。)。
【和生菓子】和菓子のうち,出来上がり直後において水分を40%以上含むもの,又は,あん,クリーム,ジャム,寒天,又はこれに類するものを用いたものであって,出来上がり直後において水分を30%以上含むもの。
具体例も出ていて、和生菓子には「もみじ饅頭,どら焼,たいやき,ういろう,かのこ,ねりきり,きんつば,かるかん,さくら餅,柏餅,うぐいす餅,大福,ちまき,水ようかん,蒸しようかん,だんご等」とある。(もみじ饅頭を最初に示しているのはさすが広島県!)
※他県でも定義は同一(食品衛生法によるもの?)。例示は多少異なり、もみじ饅頭があるのは広島県だけの模様。

水分量は両者同じだし、小麦粉が原料のものなどはどちらにも属することができ、結局、それが「洋菓子」であるか「和菓子」であるかがそもそもの違いのようだ。
たけやのホットケーキは「洋生菓子」でいいと思うのだけど…
(以上追記)

中身を比較。※撮影条件は完全に同一ではありません
 たけやとヤマザキ
たけやのほうが色が濃く、縁だけ薄い(やっぱりどら焼きっぽい?)。ヤマザキのほうが形がきれいでまん丸に近い。
どちらも直径10センチ強あるが、たけやのほうがごくわずかに大きいような気がしなくもない。
 側面から
あんまり違いないかな。ヤマザキのほうがきれいに重なっているか。
 中身(たけやはメープル、ヤマザキははちみつ)
どちらも、マーガリンで“堤防”を作って、メープルやはちみつを囲んでいる。
ヤマザキのほうが形が整っている。たけやのほうが手作り感があるとも言えなくはない。

味も違うはずだけど、よく分からない。
(クリームパンほど明確に違わないかも。個人的にはクリームパンはヤマザキのがおいしい)


そういえば、5月に金足農業高校とローソンがコラボした「金農パンケーキ」がたけやが製造して販売された。
それとたけやホットケーキって、ほとんど同じだ。(あちらも「和生菓子」だった)
コンビニと高校がコラボしたっていうけれど、結局のところ、製造を請け負うメーカーができる範囲内において、既存商品を少し変えただけってこと?

【9月23日追記】たけやホットケーキでは、小倉あんとホイップクリームが入ったものも発売されている。(関連記事
※青森の工藤パンからも、同じようなホットケーキが発売されている。この記事後半
【2013年6月26日追記】2013年6月に発売されているホットケーキでは、名称欄が「洋生菓子」に変わっている。
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エアロスターに乗った!

2012-08-28 23:11:11 | 秋田のいろいろ
6月下旬に小田急バスから秋田中央交通へやって来た、三菱製の大型路線バス「エアロスター」。
※今まで、このバスが「三菱ふそうトラック・バス」製だと思っていたが、その社名(分社化)になったのは2003年。この車両は1999年製造らしいので、当時はまだ「三菱自動車工業」だったことになる。

小田急バスでは、昨年末から何台かのエアロスターが廃車になっている。そのうちの1台が秋田へ来たことになる。
いろいろ情報を集めてみると、他の車両は、福島や長野へ行ったようだ。
秋田へ来たのは、狛江営業所に所属し「99-D6003」という番号を振られていた車両の可能性がある(あくまで推測です)。D6003は、(ちょっと対象年齢が高い)漫画・アニメのキャラクターのラッピング広告がされていたことがあり、「萌えバス」などとして、注目されていた車両だそうだ。
ただし、D6003は昨年12月に廃車になっており、秋田で車両登録して運行を始めるまで半年かかっていて、ちょっと長い。


秋田では、臨海営業所に所属しているが、イオンのシャトルバスとか新国道方面でしか見たことがなく、乗る機会はまだなかった。
新国道方面では、平日の新国道経由土崎線(北部市民サービスセンター経由の118系統)、
秋田駅西口10時30分→飯島北11時08分 飯島北11時35分→秋田駅西口12時13分
に使われているのを3度見た。
今まで見る機会はあったけれど


今日、新屋線に乗ったら、エアロスターがやって来た!
新屋線を走っているのは初めて見たし、初めて乗ることができた。
大森山まで行く712系統で、
秋田駅西口13時30分→西部市民サービスセンター13時58分→大森山動物園14時06分
大森山動物園14時22分→西部市民サービスセンター14時30分→秋田駅西口14時59分
のダイヤ。
浜田の狭い道を走り、大森山の坂道を登り下りしたのか。
※今日の午前中の新国道経由に使われたかは不明。今日はこまちスタジアムでプロ野球があり、特発バスが運行されていた関係で、いつもとは違う運用だった可能性もある。


2001年春に秋田市営バスのエアロスターが廃車になってから、実に11年ぶりに秋田の街を走るエアロスターに乗っているかと思うと、感慨深かった。(以前触れたように、秋田の大型バスとしては“最新型”だし、秋田初の大型ノンステップバスでもある)

とはいえ、乗ってみれば普通のバス。
今日も暑かったので、車内に冷房が効いていて涼しかったのがいちばんの感想でした…
やっぱり大型バスは長くて広い、ノンステップだから車外から見ると屋根が低いという印象もあった。


細かな点。
座席配置は小田急中古標準仕様。すなわち、後ろの床が高い部分は2人掛け。前のノンステップ部分は、運転席側が車椅子スペース兼用折りたたみ席、ドア側が窓に背を向けて座る優先席で、他が1人掛け。

1999年式の小田急中古のいすゞエルガミオでは、座席の背もたれのクッションが薄く、板のようだった(翌年以降は柔らかくなった)。それとメーカーは違うものの同じ年式のこの車では、座席の布地がエメラルドグリーンの単色ではなく、青っぽい柄入りのものなのは外から見て分かっていた。その座り心地が気になっていた。
結果は一般的な路線バス並みの柔らかさのシートだった(後部の2人掛けの場合。優先席や車椅子スペースはまた違うはず)。布地が汚れていない感じだったので、最近(中央交通に来てからの整備で?)張り替えたのかもしれない。

小田急中古のいすゞエルガミオの大部分は、中ドアが開閉する時に「ドアが開きます」とかしゃべるけれど、エアロスターはしゃべらなかった。ブザーは鳴り、やや長めに鳴る気がした。
降車合図ボタンは、エルガミオとメーカーは同じ(オージ)だが違うタイプ。窓枠のボタンはトラのようなネコの絵があるのと同じ形で、文字だけのタイプ。(優先席などは別のタイプの可能性があるが未確認)

エアロスターの特徴である、ドア側正面の切り欠き状の「視野拡大窓(セーフティーウィンドウ)」。
市営バスの昔のエアロスターでは、ただ穴が開いてガラスがはまっているような感じだったかと思うが、このニューエアロスターでは、箱メガネのように車内側のほうがやや広くなっていた。
三菱ふそうトラック・バスホームページより
たしかに、このほうが安全確認はしやすそうだ。(実際には運賃箱に遮られるし、ミラーで確認したほうが早いようだが…)

中央交通側で設置した整理券発券機、運賃箱、運賃表示器は、同社で一般的な製品。
運賃表示器は、既存車でも更新が進んでいるレシップ製のカラー液晶ディスプレイ式。「運賃が変わるバス停名」ではなく「次のバス停名」が表示される。


気になったのが、ギアがサードに入る(バスは通常セカンドで発進するので、動き出してすぐのギアチェンジ)度に「ガリッ」と音がしたこと(車内でも車外でも聞こえた)。
即、修理が必要なような異音ではないかと思うが、整備されて間もない、今後何年も使っていく車両なのに、あまりいただけない。
中央交通では、最近、別の中型バスでも、同じタイミングでガリッという車が2台くらいあるのですが…



最後に、この記事の末尾で、中央交通の三菱製中型バス「エアロミディ」に、NTTドコモクロッシィの真っ赤&竿燈の写真のラッピング広告がされたことを紹介した。
ラッピングされたのは「430」で、同時に導入された同型の「429」は、
ラッピングされていない(8月16日撮影)
中ドアの「おーいお茶」の広告もそのままだった。
コメント (5)
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木柱とLED灯

2012-08-26 23:09:44 | 秋田のいろいろ
暗い夜道を照らす照明。
一般に街灯とか街路灯とか呼んでしまうかと思うが、住宅地の生活道路などに設置されている、小型のものは「防犯灯」が正式な名称。
自治体によって差はあるが、市町村や町内会が設置・管理を行うようだ。

秋田市内には約2万8500の防犯灯があるそうだ。
秋田市では、町内会の要望に応じて市が設置(年度ごとに数に限りあり)し、それを各町内会が管理して電気代を支払い、市から町内会へ助成があるという仕組みだったはず。


今年度、秋田市ではそのすべての防犯灯を白色LEDタイプに更新する事業を行なっている。
一斉に低消費電力のLEDに更新すれば、電気代(=町内会への助成)が大きく削減でき、総合的にコストダウンになるし、環境にやさしいということらしい。
※市の資料などでは特に触れていないが、古い照明を一掃することにより、水銀などの有害物質や割れやすいガラスをなくしたり減らしたりできる効果もあるだろう。
再掲)勝平神社の風刺絵灯籠にも登場

従来の秋田市内の防犯灯は、水銀灯(HID)や蛍光灯が多かったはず。
ナショナルブランドのHID防犯灯。笠が錆びている
LEDは、数年前に大町の秋田ニューシティ西側の茶町通りにおいて、たしか町内会独自で青色LEDの防犯灯が設置されたくらいかと思う。(今はどうなってるんだろう? ちなみに、防犯効果があると言われてもてはやされた青色照明だが、現在はその効果を疑問視する声も多く、下火になっているそうだ)


今年度に入ると、あちこちで集中的に防犯灯の更新作業が見られた。
気がつけば、(雄和・河辺地区は分からないので、それ以外の)市内の街路灯のほとんどがLEDになってしまっていた。交換作業は9月末までに終了する約束になっているようだ。
意識して見ると、袋小路や砂利道のような、住民以外ほとんど人が通らない道にも街路灯は設置されており、我々の生活に欠かせないものだったことを認識させられた。そしてそのほとんどがLED化された。

LED化された場所では、従来よりも明るくなった、広範囲が照らされるようになったと感じる人が多いようで、好評。(記事冒頭の夜道はすべてLED化済み)
ただし、LEDの特性としては、むしろ狭い範囲の照射のほうが得意なはず。従来のものが汚れたり老朽化したりして、充分に性能を発揮できていなかったという原因があるかもしれない。
灯具自体もコンパクトになった。真下から見るとまぶしい

新しい防犯灯は、すべて同じ製品。
おそらく、パナソニックの「NNY20432LE1」という、消費電力8.4ワット、税込希望小売価格17850円の製品かと思われる。
黄色いシールに管理番号と思われる数字が記載されている【番号については末尾の追記参照】
※ちなみに仲小路商店街の照明もパナソニック製

ところで、上の写真の防犯灯が取り付けられている柱には、ヒビが入っている。
この柱、今では珍しくなった、
木の電信柱なのです!
正確には電信柱ではなく、防犯灯を設置するためだけに立っている柱(照明柱)。
僕が子どもの頃でさえ、木の電柱はほとんどなかったが、未だに秋田市内にいくつかは残っているのだ。
秋田市内の別々のエリアをちらりと見ただけでも、計5本以上発見できた。

柱が腐っているとか危険なようにも見えないし、防犯灯を付けるだけなら充分に役目を果たせそう。これはこれでエコだ。
それにしても、昭和(中期以前?)を連想させるような木の電柱に、21世紀のアイテムである白色LED照明が取り付けられるとは、なんとも不思議な光景。
 これはまた別の木柱
「クレオソート」というコールタール系のものを塗って防腐加工された、味のある柱。
頼もしい木柱とLED防犯灯
秋田市の既存の防犯灯は、電力や電話の柱に間借りすることも多いが、道路に面した私有地に専用の柱を立てたり学校のグラウンドのネットの柱に設置されているものもある。
ただし、現在、秋田市で防犯灯を新設する際には「防犯灯を取り付けることができる電柱(木柱を除く)があること」が条件となっているようだ。(広報あきた2011年5月20日号)


じゃあ、秋田市内でLEDでない防犯灯は皆無になったのかといえば、そうでもない。
更新作業が終わった町内・地域にあっても、以前のものがそのままのところも、たまにある。(駐車場やマンションなど私有地内や管轄が違う公園や学校敷地内などに設置されている“防犯灯もどき”は、当然更新対象外)
LED(手前)と既存のHIDが並ぶ
理由はよく分からないが、路上にあるのにLED化されなかったものは、市の助成を受けずに、町内会が自腹で購入・設置した防犯灯ということなのだろうか。
昼行灯の状態で残るHID
防犯灯の電気代って定額なんだっけ? とすれば直接的な損失はないが、節電が求められるご時世だし、電球や灯具の寿命を早めることにはなる。

見た限りでは、残っている古い防犯灯は、水銀灯か蛍光灯ばかりだった。
昔ながらの白熱電球の防犯灯は…
これ?
秋田市中心部のとある町内で、ボロボロのものを発見。おそらく電球だと思う。
複数個あったが、どれも配線が切られており、中には電球が外された状態のものもあり、使われていないようだ。

【10月15日追記】10月12日付けで、秋田市市民生活部生活総務課のホームページが更新され、LED防犯灯の不具合発生時の連絡方法が掲載された。(http://www.city.akita.akita.jp/city/copr/ctcm_new/light.htm)
「市と契約した事業者(ESCO事業者)が、平成34年9月30日までの10年間、自動点滅器の不良や不点灯などの故障、灯具が落下しそうであるなどといった不具合が発生した場合の対応を行います。」
契約先の「秋田電気工事協同組合」へ電話またはファクス(いずれも市外局番018の一般電話)で、不具合の内容と防犯灯に貼られている「7桁の番号」を伝えるようにとのこと。
連絡先が一元化されたのはいいことだと思うが、できればメールでも連絡できるようにしてほしい。メールなら通話料がかからないのだから。(善意で伝える人に10円とはいえ負担させるべきではないと僕は思う)

「7桁の番号」は灯具に貼ってある黄色いシールのことで、「灯具管理番号」と呼ぶそうだ。前4ケタが「町内会コード」で、後ろ3ケタが「灯具番号」。

※2020年度には、秋田県道の照明で類似の手法が導入
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3箇所7本の谷内佐渡

2012-08-23 23:46:26 | 秋田の地理
秋田市に「谷内佐渡」という地名がある。「やないさど」と読む。
その近くにある「谷内佐渡」バス停がちょっと複雑なのだ。


まず、谷内佐渡とその周辺について。
一見「谷内/佐渡」と分かれそうだけど「谷内佐渡」で1つの地名。他に「谷内◯◯」という地名があるわけでもない。現在は広面(ひろおもて)地区の小字で「広面字谷内佐渡」。
古くからの秋田市民には、小字にしては一定の知名度があると思う。

今まで、谷内佐渡の場所は、秋田大学医学部附属病院の500メートルほど南の旧道の「大学病院入口」交差点辺り・秋田銀行広面支店付近だと思っていた。
しかし、地図で見ると、その交差点付近は広面字蓮沼。そのすぐ東が広面字糠塚という地名で、さらに東側が字谷内佐渡だった。交差点から谷内佐渡の西端までは100メートル強離れている。

旧道は谷内佐渡付近では蛇行した太平川に沿って進む。中洲というか島があって、そこに神社がある。憶測だけど、こうした地形的なものが「谷内佐渡」の由来かもしれない。
この付近には、道路沿いに古い家が並び、秋田市東部公民館があったり、かつては市立広面小学校もあったそうで、旧広面村(のちに楢山村などど合併して広山田村となり、1941年に秋田市に編入)の中心地だったのだろう。(広山田村役場が谷内佐渡にあったそうだ)
Googleマップより
今年1月19日の記事で紹介したように、この付近の道路は、旧道のすぐ北側を新しい道(県道28号線)が並走していて、西側で横山金足線(県道40号線)を越えて「広面小南(ひろおもてしょう・みなみ)」交差点で新旧が交わる。


以上が概況で、ここからバスについて。
この付近は、先日の記事でも紹介した通り、秋田駅西口と東口それぞれから、大学病院などへ行くバスが運行されている。
秋田の路線バスは、新しい道ができても引き続き旧道を走るケースが多く、ここもそう。
秋田駅西口から手形陸橋を渡って県道28号線を通って来たバスは、「三吉神社入口」バス停通過後、「広面小南」交差点を右折して旧道(市道)へ入る。
横金線(県道41号線)を越えて、太平線、松崎団地線(一部系統を除く)や赤沼線などは「大学病院入口」交差点を左折して大学病院へ乗り入れて再び戻って来る。下北手線などはそのまま直進。

「大学病院入口」交差点付近に「谷内佐渡」というバス停があるけれど、上記の通り地名としてはここは谷内佐渡ではない。
太平線、松崎団地線、下北手線は、交差点の東側で「谷内佐渡中丁」「谷内佐渡下丁」と通過する。(広面小学校発祥地を示す看板が中丁バス停付近にある。ちなみにここは元々中央交通の縄張りだったが、もし市営バスが運行していたら「谷内佐渡中丁」は「東部公民館入口」なんて名称になっていたかもしれない)
「谷内佐渡上丁」に相当するバス停が「谷内佐渡」だけの名称なのは、東口方面の路線は上丁相当の谷内佐渡だけを通って中丁や下丁は通らないため、違和感がないようにしているのだろう。(先日の通町と通町二区と同じ)


さて、ここから本題。広面小南交差点から大学病院入口付近にかけてのバス停の配置が複雑。
こうなっています。緑線がバス通り
仮に東から順にAからEまでアルファベットを振ってみたけれど、片側にしかなかったり、交差点を挟んで近接したり、不思議な配置。
※一部地図サイトでは、存在しない位置にバス停があることになっているなど、実際と異なるものがあります。


現地調査。
まず、写真はないけれど「A」。秋田駅西口行き側(駅を2度通る赤沼線があるので、ここでは上り/下りの表記はしないことにします)だけにポールが立ち、バス停名は「広面幼稚園前」。
広面幼稚園前バス停は、幼稚園の閉園に伴い、2015年10月1日から「広面土手下」に名称変更された。この記事参照。以下は、幼稚園時代のままの表記を残します。

横金線を渡って秋田駅西口発側「B」。
広面幼稚園前」市営バスとの共用ポールだったので、上部に赤い色が見えている
反対側の同名バス停である「A」とは200メートル近くも離れている。
名称の由来である「広面幼稚園(私立)」は、このBの真南(道路向かい側の奥)にあるので、「幼稚園“前”」という名称としては、Bのほうが位置的に正しく、Aでは無理がある。

そして、Bから100メートルも進まない位置が「大学病院入口」交差点で、その手前・向かい側(西口行き側)にあるのが「C」。
上の写真奥が交差点で、矢印が「C」なので、Bの広面幼稚園前からすぐ近くなのが分かる。


そんなわけで、Cが「広面幼稚園前」であっても位置的にはおかしくないが、既にAがそうだから、違う名称のはず。
これが「谷内佐渡
上記の通り、所在地は谷内佐渡ではないけれど、所在地とバス停名が必ずしも一致しないことについては、全国的にあることだから、いいとしましょう。
「大学病院入口」交差点から。バスが停まっているのが「C」、すぐ奥に「B」がある

残るは、向かい合うDとE。
この道の突き当りが大学病院
Cから「大学病院入口」交差点を左折してすぐのツルハドラッグ前にある。
これも「谷内佐渡」(写真はD)
上の写真のDには、ポールが2本立っている。
2010年4月に太平地区の従来のバス路線を再編して、秋田市が主体となって「秋田市マイタウン・バス東部線」の「木曽石コース」が運行されている(知らなかった!)。秋田中央交通の子会社である秋田中央トランスポートに委託して、大学病院-八田・木曽石間で運行されているようだ。運行本数は1日わずか2.5往復。
※バス停のポールについては、あとで取り上げるので、ちょっと置いておきます。


ということで、地図にバス停名を入れてみる
路線によっては「谷内佐渡」を2回通ったり、片側にしか「谷内佐渡」がなかったりすることになる。その対処も含めて、路線ごとにバス停通過順を示す。
・東口発着駅東線 山崎団地前-谷内佐渡(D・E)-大学病院
・マイタウンバス 大学病院-谷内佐渡(Dは降車専用・Eは乗車専用)-谷内佐渡中丁
上記2路線は、単純。マイタウンバスは路線の性格上、乗車または降車専用として扱われている。

・太平線など西口発着大学病院経由の各路線
西口発:三吉神社入口→広面幼稚園前(B)→谷内佐渡(D)[降車のみ]→大学病院前→谷内佐渡(E)[乗車のみ]→谷内佐渡中丁
西口行き:三吉神社入口←広面幼稚園前(A)←谷内佐渡(C)[乗車のみ?]←(Eの谷内佐渡は無視)←大学病院前←谷内佐渡(D)[降車のみ]←谷内佐渡中丁
・赤沼線
西口発東口行き:三吉神社入口→広面幼稚園前(B)→谷内佐渡(D)[降車のみ]→大学病院前→谷内佐渡(E)[乗車のみ]→山崎団地前
東口発西口方面行き:三吉神社入口←広面幼稚園前(A)←谷内佐渡(C)[乗車のみ?]←(Eの谷内佐渡は無視)←大学病院前←谷内佐渡(D)[降車のみ]←山崎団地前
これらの系統は、大学病院へ立ち寄る都合上、2回以上谷内佐渡を通ることになるが、乗車専用と降車専用に分けられている。
三吉神社方面へ右折する車線変更があるためか、西口へ向かう時のEの谷内佐渡は乗車も降車もできず“無視”されている。

・下北手線など西口発着で大学病院を経由しない各路線
西口発:三吉神社入口→広面幼稚園前(B)→谷内佐渡中丁
西口行き:三吉神社入口←広面幼稚園前(A)←谷内佐渡(C)←谷内佐渡中丁
こちらは単純だけど、西口発では「谷内佐渡」を通らないことになる。
しかし、車内放送ではBの停留所で「次は『広面幼稚園前・谷内佐渡』」とアナウンスされる(7月に下北手線で確認。他路線・系統は不明)。距離的には大して違わないから一体化してしまったのだろう。
でも、前も書いたけれど、下北手線は大学病院に立ち寄ってもいいのではないだろうか。

言い換えると、駅から来て谷内佐渡で降りる場合は必ず「D」で降ろされ(大学病院を通らない路線ならBで代替)、谷内佐渡から駅へ行く場合は西口行きなら「C」、東口なら「E」と使い分けなければいけない。

ちなみに、大学病院への主要路線の1つであり、谷内佐渡を通らない、市営バスから移管された「手形山経由大学病院線」のうち、「手形山西町経由」というのがある。
これは、最短経路から外れて、県営住宅の中にある「手形山西町」バス停に立ち寄るもので、同じ道を行って戻る。太平線などが大学病院へ立ち寄るのと同じ感じ。
その途中には「手形山南町」というバス停がある。狭い道の両側にバス停が立っているのだが、谷内佐渡のD・Eとは異なり、上り下りとも、どちら側でも乗降両方ができるようだ。(車内放送が2回流れる)
近くの似たような境遇のバス停である谷内佐渡と手形山南町で扱いが違うのが、おもしろいというか統一性がないというか。


ここからは、DとEの谷内佐渡バス停のポールやその表示について。
上で写真を示したDには、中央交通本体の路線用とマイタウンバス用別々に2本のポールがあった。
中央交通本体が使っているポールは、頭が四角い市営バスとの共用として設置されたタイプ。マイタウンバスのほうはかつて中央交通が設置していた「バスで行こう」キャッチコピー付きタイプ。
※「バスで行こう」バス停はこの記事この記事参照。最近はこのタイプのバス停の更新が行われており、中央交通本社前などが市営バスタイプのバス停に替わっている。

新屋地区の「マイタウン・バス西部線“豊浜ふれあい号”」も、同様に秋田中央トランスポートが受託運行しているが、中央交通本体の路線と重複する区間のバス停は、1本のポールを両者で共用している。運行本数は西部のほうが多いのに。
バス停のポールをなかなかまとめられないのは、中央交通さんの伝統のようなので、谷内佐渡のほうが普通と言えそうではある。


マイタウンバスのバス停のほうは、上部の社名が「~トランスポート」に書き換えられている。さらに「バスで行こう」部分を消して「不動産流通センター前」という手書きの広告があり、その文字が薄れている(片面は完全に消えている)。そもそも、今現在、「不動産流通センター」は存在しないんじゃなかろうか?
おそらく、マイタウンバス化のかなり以前からここにあったのではないだろうか。
こちら面は「バスで行こう」も「不動産流通センター前」も消えている
Dの2本のポールには、注意書きのような掲示が張られている。
トランスポートのほうは「ここは降車専用。マイタウンバスに乗る人は向かい側で」という同社名の告知。降車専用だから時刻表は出ていない。
中央交通本体のほうは、駅東線東口行きの時刻表が出ていて、「ここは降車のみ。秋田駅方面、太平方面などは別の場所だよ」という中央交通名の告知も出ている。
中央交通の告知
略図があり、西口行きは「約50m先の信号を右折しての谷内佐渡バス停をご利用下さい」(つまりC)、その他は「当バス停向かいの谷内佐渡バス停でご乗車お取り扱いとなります」、「ご面倒おかけしますがどうぞよろしくお願いいたします」などとあり、中央交通の掲示にしてはとても親切。


そして向かい側のEの谷内佐渡。ここはなんと、
4本もポールが立っている!
バス停が林立しているといった感じで、循環バス用が設置された交通公社前と並んで、秋田市でもっともポールが密集する場所と言える。
4本の内訳は?
手前はトランスポート
向かい側と同様に、トランスポート名のマイタウンバス用が独立。これはまあ納得。
こちら側は「バスで行こう」が読み取れ(不動産流通センターが剥がれたようだ)、裏面は「不動産流通センター前」が半分だけ判読可能。

その奥の市営バス共用タイプに、中央交通各路線の時刻表が出ていて、バス停“本体”的存在。
じゃあ、残る2本は?
もう1本「バスで行こう」タイプと、あとはプラスチックの枠の看板状のバス停が立っている。
看板状のものから見ると、
右側。バス停名は表示されていない
両面とも「バス乗降場」という文字とバスのピクトグラムが描かれ、下に「バスがとまります。この附近に/駐車・停車をしないでください。」と大きく書かれている。下に小さく「秋田中央交通」。
手書き文字からしてかなり古いものだと思われる。そういえば昔からここにあったような気がする。
それにしても、中央交通でほかにこんな表示例を知らない。新しい道路開通前からあったと思われるが、昔は路上駐停車が多かった(道幅が狭かったっけ?)のだろうか。

そして、このポール自体は、これ↓に酷似している。
再掲
1986年度に旧秋田市交通局が「見やすい二面体のバス停五十基を設置」したもの。
風が吹くとすぐ倒れ、壊れやすいため、中央交通への移管と前後しておそらくすべてが撤去・更新されてしまったはず。
用途がやや違い、ここ以外の設置は知らないけれど、ほぼ同じものを中央交通も設置し、今も残っているとは知らなかった。
背が高く、表示面が広いので目立つ

残る1本。
頭は通常のバス停と同じ。時刻表はない
停留所名「谷内佐渡」は手書きのようだ。(トランスポートのほうはD・Eとも活字)
「バスで行こう」と消えかけながら「次は谷内佐渡中丁」という、次の停留所表示もある(裏面にはない)。

普通なら時刻表がある場所には看板があり、「この停留所では・秋田駅前/・県庁・長崎屋方面への/バスは停車しません。/信号向いの高橋薬局さん/前の停留所からご利用下さい。」と看板屋さんが書いたであろう筆文字で書かれている。片面のみで裏面には何もない。
珍しく中央交通の電話番号も書かれているが、市内局番が「8xx」になる前の2ケタ。現在の中央交通本社「管理部」の電話番号(こういう場合は「営業部」か担当の「秋田営業所」を示すもんじゃないだろうか。設置当時は直通電話がなかったのかもしれないけれど)。
局番の変更時期と「長崎屋(バスターミナル)」は存在していることから、1986年11月1日から1998年5月末までの間に設置された表示と考えられる。

電話番号のほかにも、この表示には今となっては正確でないことが2つある。
まず、「秋田駅前(中略)方面へのバスは停車しません」。設置当時は、中央交通としては秋田駅西口行きしか運行していなかったであろうから、これでよかったのだろう。
でも、市営バス・駅東線の移管や赤沼線の変化により、上記の通り東口行きも中央交通が運行するようになった。そして、東口行きはこのバス停からでないと乗れないから、紛らわしい表現。

もう1つ、Cの谷内佐渡を指して「信号向いの高橋薬局さん前」と言っているが、薬屋さんってあったっけ?
あった! というか…
交差点すぐのところ(バス停前ではない)に、お店自体はなくなっていたが、「高橋薬店」という壊れかけの看板があった。これのことか。

Eの谷内佐渡4本のうち、2本は注意書き掲示用のポールなのだった。
さほど利用者が多くない(東口行きの降車客はまずいないだろうし、東口/太平方面などへ乗る客も多くないはず)わりには、ずいぶん待遇がいい(?)バス停だ。
Eの4本の谷内佐渡と向かいにDの谷内佐渡、そして奥に薬店跡
谷内佐渡はバス停が3か所に分かれていて、ポールは計7本もあることになる。
道路と路線の都合上、場所が分かれているのはやむを得ないけれど、本数は減らせるのではないでしょうか…

【2018年2月22日追記】2018年秋に、谷内佐渡周辺のバス路線が旧道からバイパス経由に変更されることになった。ここで取り上げたバス停が、廃止されたり通過路線が減ったりすることになる。詳細は後日別記事にて。
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ほとりくさい

2012-08-22 23:35:33 | 秋田のいろいろ
秋田弁ではないかと思われる言葉についてのお話。
ほとりくさい」という言葉、ご存じですか?
「ほとりくせ」とか「ほどりくせ」と言う人もあるかもしれません。

うちの身内のある者が、たまに(主に夏場)使う。辞書にも出ていないので、秋田弁かなと思っていた。
今どきは、ネットで検索すれば、たいていの方言の単語なら「◯◯弁辞典」のようなホームページに出ているもの。しかし、「ほとりくさい」はほとんど出ていない。

Googleで「"ほとりくさい"」「"ほとりくせ"」「"ほとり臭い"」で検索すると、検索結果はいずれも10件前後。
ネット上で言葉として使っている人は、いるにはいるが、普通の日本語にしては少ない。

意味についてネット上にあったもの拾うと、
1.(場所は不明)「干したての布団のにおい。お日さまのにおい」
2.富山弁で「食品などが悪くなって出す臭い」
3.秋田弁で「ひなたくさい。リンゴの水分がなくなり、本来の風味がなくなったときの感触」
の3つ。
なお、3つ目の秋田弁は、ユーザーが投稿する形式の方言辞典(ジャストシステムの「ほべりぐ」。2009年で更新停止)から。
この投稿者は、「(共通語の)ひなたくさい」=「リンゴの水分が抜けた状態」と思っておられるようだが、それ自体間違っている。共通語の「ひなたくさい」にはそのような意味はない。
秋田や青森や信州では、リンゴの水分が抜けた状態は「ぼける」と言うはずだが。
ただ、「食品が正常の状態でなくなる」という意味では、富山弁とどことなく似ているような気もする。(でも、富山弁としての用例もこの1つしかないわけで、怪しいかも)


話がそれましたが、身内の使う「ほとりくさい」は、上記3つの中では1番目のに近いが、ニュアンスはやや違う。
「雨が降ったり、打ち水をした時の地面のにおい」とか「熱気や人の体温・体臭がこもった部屋のにおい」という意味で使っている。雨のにおいと部屋のにおいは違うにおいなわけで、既に2つのもの対して同じ言葉を使っていることになる。
ネット上でも、布団(の中)あるいは部屋が「ほとり臭い」という用例がわずかに見られた(秋田とは直接関係なさそうな方々)。これは上記後者の意味と同じだろう。

「ほとりくさい」とは、「熱り臭い」と漢字表記すると考えられる。「体がほてる」という時は「火照る」のほか「熱る」とも表記するそうなので、それが語源だろう。
要は「熱によって発せられたにおい」あるいは「体感する熱そのもの」を示すのだと思う。
「食品が正常の状態でなくなる」という意味よりは説得力があると思うけれど。


で、結局秋田弁なんだろうか? それ以前に日本語としてもよく分からないし…
皆さまの周りでは、「ほとりくさい」使いますか?

【2015年3月19日追記】夏目漱石の小説「三四郎」の最後近くの第105回・十二の六(東京朝日新聞にて明治41年12月27日掲載、朝日新聞にて2015年3月19日再掲載)で、三四郎がインフルエンザで寝込んで一夜が開けた部屋に「下女が来て、大分部屋が熱臭いといった。」というくだりがあった。「熱臭い」とは初めて聞いた言葉。
デジタル大辞泉に「ねつくさい【熱臭い】」の項目があり、「熱気がこもっている。高熱の病人の体熱が感じられる。「―・い寝具」」だそうだ。ほとりくさいと、重複するニュアンスがあるように感じた。
「熱臭い」の方言が「ほとりくさい」なのだろうか?
コメント (4)
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お盆前後の秋田駅周辺

2012-08-21 23:20:35 | 秋田の季節・風景
お盆前後の秋田駅や秋田市中心市街地の話題をいくつか。
冒頭の写真は、竿燈まつりが終わった翌日8月7日の秋田駅中央改札口前。
通年常設の置き竿燈に「お帰りなさい! ふるさと秋田へ。」の垂れ幕が付けられ(前日までは竿燈まつりの歓迎)、写真左にはJRによって氷が置かれている。どちらも恒例の光景。

●毎年微妙に違う駅の装飾
先週の秋田駅在来線改札内(中央改札口を入ってすぐ左側)
左からなまはげの巨大面、小若サイズの竿燈、秋田三大盆踊りのマネキンが置かれている。
2009年にも少し紹介していたが、その時はなまはげはもっと高い位置にあったし、装飾用竿燈はもっと小さい「幼若」が新幹線改札内に置かれていた。盆踊りも違うものだった。

竿燈に注目する。これって、竿燈期間中は自由通路に設置されていたもの(※設置作業)を終了後、こちらへ移したのだろうか?
てっぺんには日の丸が付き、適度にしならせてあって、見栄えに配慮されている。
てっぺんを裏側からぐっと引っ張っている
駅事務室・みどりの窓口の天井の上(つまり駅舎・自由通路の波打った屋根の下)からロープで引っ張っているようだ。
前から不思議だったけど、このスペースってどんな造りになっているのだろう。見てみたい。※関連記事はこの記事後半

あと、三大盆踊りの右端「一日市盆踊り」のマネキンさん、
眼鏡をかけてる!
妙にリアル。※本来の一日市盆踊りは仮装する


●手作りポスター
自由通路からみどりの窓口入口(手前右端の小若は撤去前)
みどりの窓口前の自由通路に面して、JR東日本のポスターが張られている。(2つのドアの間、「みどりの窓口/指定席券売機」表示の下)
以前は既成の印刷したポスターだったが、何か月か前からは、こんなポスター。
手書きが3枚
駅員が手書きで作ったであろう、企画乗車券のポスターが張られている。
その一部を拡大
「16'660」と金額区切りのコンマが上部にあってアポストロフィーみたいだけど、イラストがかわいい。絵が得意な女性駅員さんがかいたのか。
東京の駅(神田だったかな?)でも、同じようなもの(もちろん内容やタッチは別)を見たので、JR東日本で全社的に流行っているのかもしれない。
印刷ものより目を引き、説得力があるようにも感じ、効果はありそう。


●次世代が取り過ぎた
みどりの窓口隣に3月に設置された、次世代自動販売機
秋田に帰省してきたような人たちも「こんなところに?!」と驚いたり感心したりするのを見かけた。
そんな次世代自販機に張り紙が貼られていた。
「お客さま各位」
8月9日付で株式会社JR東日本ウォータービジネスによるもの。
「当自動販売機で販売いたしました商品について」「商品代金を過収受したことが判明いたしました。」
8月5日と6日に8本販売した、「ファンタオレンジ280ml」を定価120円なのに140円で売ってしまったという。

返金するので、該当者はコールセンター(24時間受付のフリーダイヤル)へ連絡するようにとのこと。
このことはJR東日本ウォータービジネスのホームページには出ていない。5日・6日といえば、竿燈まつり期間中で日曜日も入っていて、遠来の人が購入したかもしれない。
わずか20円ではあるけれど、もっと広く呼びかけたほうがいいように思う。

いくら“次世代”自販機といっても、価格設定は人間が手入力するのだろうから、こうしたミスは防げないのか。

【27日追記】8月24日には、張り紙がなくなっていた。


●フォーラス看板
さて、秋田駅前の「秋田フォーラス」の屋上の看板に、今春から網がかかっていて、8月初めには足場が組まれた。
8月17日の時点では、こうなっていた。
 
ぐるりと足場とシートで囲まれ、シート越しに、向こうが透けている。
従来の看板は撤去されたようだ。やはり、新ロゴに作り直すのだろう。

【31日追記】8月末になると、シートの下に新しいロゴが透けて見えた。間もなく姿を現すはず。
【9月6日追記】9月6日夕方のNHK秋田局の屋上カメラの映像で、新しいフォーラスロゴになっていて照明がついているのが確認できた。まだ足場やシートが残っていてシート越しに見えたような感じだったし、旧看板末期は節電のため長らく夜間でも点灯していなかった。工事終了に際しての試験点灯だろうか。
※続きはこちら


●しっかり休みます
広小路の元老舗百貨店・現衣料品店の「木内(きのうち)」。
日頃から17時閉店&定休日の木曜は必ず休みという、ある意味律儀なお店。お盆期間中は、
「13日(月)から16日(木)まで夏期休業させていただきます」
最近普通の年中無休・長時間営業というのは、果たして必要なのか疑問だし、休む時は休んだほうがいい。
でも、木内さんにとって、お盆は書き入れ時ではないのだろうか。せめて時期をずらして休んだほうが、収入は増えそうな気もしますが。


●暑い中…
お盆もエリアなかいちにはたくさんの人が訪れた。
デジタル大壁画とかいう名の大型ディスプレイでは、前の広場(なかいち広場)に椅子を置いてオリンピックや甲子園のテレビ中継を放映して、多くの人が観戦したそうだ。広小路側のにぎわい広場では、ビアガーデン(?)もあって賑わっていた。

秋田市は連日の真夏日。日陰にいれば風は涼しいこともあるが、周りを建物に囲まれたなかいち広場など、風が抜けないんじゃないだろうか。
炎天下のなかいち広場
暑いのが苦手な者としては、屋外でじっとしていたくない(むしろ歩いたほうが気が紛れる?)し、そもそも不要な外出は控えたいところ(と言いつつ出かけていますが)。なかいちに行ったとしても、冷房の効いた屋内に逃げ込みたい。
先週末には千秋公園で音楽イベント(千秋公園Jazz Impression)も開かれた。みなさんよくやるなというのが、正直な感想。
炎天下の仲小路。みなさん右側の日陰をぞろぞろ歩いていて、日向の左側は無人
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信号機の日

2012-08-20 22:39:56 | 秋田のいろいろ
8月20日は「交通信号の日」。※おととしの記事
また、2011年2月8日から秋田県警察本部長だった石田高久氏(51)が警視庁生活安全部長へ異動(秋田県警本部長より警視庁の部長のほうがエライのか)し、後任に17日付で警察庁長官官房付の志村務氏(50)が着任した。
石田氏はいわゆる「警察官僚」で前職は警察庁の交通規制課長だから、信号機や標識に関しては専門だったはず。一方、志村氏は運輸省旅行業課補佐官、国交省自動車交通局貨物課長、同省航空局安全企画課長などを歴任し、今月から警察庁へ出向。「国土交通(旧運輸省)官僚」だったわけで、警察分野は今回が初めて。
今まで警察とは無関係だった人が、いきなり県警のトップになって制服を着て本部長訓示などをすることになるわけであり、そう考えると、官僚ってすごいとは単純に思ってしまう。


そんなわけ(?)で、秋田県の信号機の話題。(いずれも秋田市内で撮影)
まず、以前コメントで教えていただいたものから2題。
八橋地区の旧国道の押しボタン式信号
いつの間にか、縦型・薄型LED式に交換されていた。
車両用信号機は、
正面もしくは遠目では、一見普通(「押ボタン式信号」の表示板も更新したのかな)
暑くてボーっと歩いていたので、気づかずに通り過ぎるところだったが、思い出して横から見ると、
フード(庇)の長さが!
上の赤灯のフードは長く、下の2つは極端に短い。
昨年青森駅前で見たものと同じ仕様。

この長さが異なるフードは、最近の小糸工業(2011年8月以降は「コイト電工」)製の信号機だけに見られるものらしい。
秋田県警では、県内のエリアごとに信号機のメーカーを揃える傾向があり、特に最近(LED化以降くらいから?)は秋田市内では同社製の信号機はあまり設置されていないように感じる。(昔は多かった)

歩行者用信号機の銘板を見ると「2011年7月」製造だから、小糸工業としての【21日訂正】最末期製のようだ。歩行者用のフードは、秋田県標準の長いタイプ。
秋田市内では珍しいタイプと言えそうだ



最近の秋田では、信号機の更新がわりとよく行われている。
近年は、強風で倒壊したり節電(LED化)が求められたりで、更新のペースを上げているのかもしれない。
最近更新された車両用信号機の裏面
信号機裏面には、メーカーが取り付ける銘板があるが、上の写真ではその上に「SD」「12」というシールが貼られている。(銘板を見ると2012年5月製とあった)
こちらは「NS」「12」(銘板は上のほうにあって見づらい)
このシールは、信号機の製造メーカーと製造もしくは設置年(年度?)を示しているようだ。
「SD」は「信号電材」、「NS」は「日本信号」。「12」は「2012年(年度?)」だろう(役所が西暦を使うとは珍しい)。

メーカーと製造年は銘板には表示してあるものの、高い位置にある車両用信号機では、下から肉眼で判読するのは難しい。
そこで、簡単に識別できて管理しやすいよう、シールを貼ることにしたのだろう。他県では既にやっているところがあるようだけど。なお、歩行者用信号機には貼られていない。



その一環で、今年度は南大通りの信号機も更新された。
2009年の記事で紹介したように、南大通りは街路灯などとともに信号機本体も緑色の製品が採用され、街並みに統一感を醸し出していた。
 (再掲)南大通りの緑色ボディの信号機(製造時期によって緑色の色合いは異なる)
2009年頃には、一部の信号機がLED式に更新されたが、後継のLED式(上の再掲写真の右側)も緑色の製品が設置された。

そして今回は、車両用・歩行者用とも残っていた電球式の信号機の多くが、LED化された。
だけど、その信号機は…
グレー!

 
緑の柱にグレーの信号機。歩行者用信号機もグレー。

なぜか汎用のグレーのボディの信号機が取り付けられてしまった。
県警の方針が変わったのか、発注ミスか何かか…
街をトータルでコーディネートしようとして、今まで緑色の信号機を設置していたであろうに、こんなことになってしまうとは残念。
先に車両用の一部が更新済みの交差点では、緑の柱に緑とグレーのボディが混在している
もちろん、信号機は安全に人や車両を通らせるのが役目であり、ボディの色などどうでもいいこと。色違いは特注で高価になるなどの事情もあるのかもしれない。
だけど、今さら変えろというわけにもいかないが、配慮してほしかった。
ゆくゆくは、県内各地の茶色など色付きボディの信号機が順次更新されていくわけだが、それも全部グレーになってしまうのだろうか?

国土交通官僚の新県警本部長さんがこの信号機をご覧になったら、どう思われるだろうか。(って似たようなことを前本部長着任時にも書きましたが…)

※その後の信号機の話題
※南大通りの信号機の2013年度の更新はこのようなもの
コメント (18)
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続・ビルの改装や解体

2012-08-19 19:19:28 | 秋田のいろいろ
6月9日に紹介した、秋田市山王地区周辺のビルの解体や改装のその後。
●まず、場所が違いますが南大通りのサークルK跡
昨年12月に紹介した、中通地区南大通り沿いの「サンクス秋田中通六丁目店」開店に伴って閉店した、ビルの1階にあったサークルK跡地。
最近、ビル外壁の改装が行われて、工事は終わった(きれいになっただけで、色などは変わっていない)が、引き続き空き店舗の模様。


以下、6月の記事とは順番が違います。
●長門第一ビル跡
秋田県福祉会館向かいにあり、解体されていた「長門第一ビル」は、更地になった。


●八橋一里塚のロイヤルイン秋田跡
秋田テレビ本社近く、けやき通り北端と旧国道が交わる「八橋一里塚」交差点の角にあった「ロイヤルイン秋田」というマンションや店舗が入るビルが解体されていた。
前回の記事にいただいたコメントによれば、「コンビニ、おそらくローソンができる」という噂。

久しぶりに行ってみた。(秋田テレビの屋上カメラの映像である程度状況は分かりますが…)
八橋一里塚交差点から。向かいがその場所
なにやら建設中。道路側に広い空間が取られていて、奥に平屋(入口はけやき通り向き)が建ち、電気工事業者が来ていた。
いかにもコンビニっぽい造り(奥に見えるアンテナは、国土交通省秋田河川国道事務所)
やっぱりコンビニか?!
工事の表示を拝見。
「山王けやき通 店舗 新築工事」何の店舗か分からん
さらに労災関係の表示までよく見ると、
「注文者の氏名」が「株式会社 ローソン」(ちなみに鉄骨は静岡から来たようだ)
ということで、ここにローソンができるのは間違いない。噂どおりでした!

工事は7月9日から8月28日。コンビニって2か月でできるのか。
ローソンでは、向こう1か月ほどの間に開店予定の店舗一覧をホームページで「新店情報」として公開している。
見てみると、今のところ9月1日開店分までが掲載されていて、その中には出ていない。
工事が終わってからの準備もあるだろうから、9月中には開店といったところだろうか。

店舗名はどうなるだろう。「秋田竿燈大通店」というのもあるから、それにならって「秋田けやき通店」とかかな?
ところで、以前のコメントでも話題になったが、ここのすぐそば、旧国道を150メートルほど東進したところに「ローソン秋田山王一丁目店」がある。
狭い道だけど広めの駐車場があり、官庁街と住宅地の間という立地もあって、わりと賑わう店舗だと思うが、新店とのすみ分けはできるだろうか。あるいは閉店(移転)するのか。

【8月30日追記】公式ページによれば、9月6日に「秋田山王けやき通店」としてオープンする。(上の建設会社の看板にもそう書いてますね)
秋田テレビ屋上カメラの映像によれば、大町二丁目店のような低い看板が既に設置されている。
※その後しばらく、山王一丁目店も営業を継続したが、2018年初め頃までに閉店した。また、2016年にできた秋田市役所新庁舎内に24時間営業ではないローソンが開業。


●シャインプラザ平安閣秋田改装
山王十字路そばの新国道沿いにあった結婚式場「シャインプラザ平安閣秋田(以下、平安閣)」が、運営会社「へいあん秋田」が全国チェーンに加盟したのを機に、葬儀専門式場「秋田典礼会館セレモ」に改装され、8月10日にオープンした。(12日まで内覧会が行われた)
(再掲)平安閣当時の姿

上と同じ位置・福祉会館前の交差点から建物北東

山王十字路側から建物南東。大きな看板が設置された(同じものが山王十字路にも設置)

平安閣当時は50台収容だった駐車場は、107台に増えている。
建物正面の向かいにあった平面駐車場はそのまま変化がないので、建物裏側(山王大通り寄り)の空き地などを新たに駐車場にしたのかもしれない。
北側の正面玄関のレイアウトは平安閣時代と変わらない
建物の色はだいぶ変わってしまったが、シルエットは平安閣当時の面影を強く残す。
平安閣当時は一面タイル張りだった正面玄関上の2階の壁には、上の写真で分かるように連続する窓が空けられた。
玄関そばには、4件分の表示(「◯◯家 葬儀」など)を出せる。(ホールは3つあるようだ)
分かりづらいですが「合掌堂」とも表示がある
「仏壇・墓石 合掌堂」というのも入居しているようだ。親会社系列の企業のようだ。
今までへいあん秋田では、仏壇や墓石は扱っていなかったはずだが、その分野にも新たに参入したことになるのだろう。
新国道沿いの隣にも仏壇屋さんがあります…
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サタナビで中央交通

2012-08-18 22:35:28 | 秋田のいろいろ
秋田朝日放送(AAB)の土曜朝のローカル情報番組「サタナビっ!」。
その中に、視聴者から寄せられた疑問を解明する「サタナビっ!調査班」というコーナーがある。

以前、「脇本脇本字脇本」「船川港船川字船川」といった男鹿市の地名を取り上げていたのもこのコーナー。
今日の放送では、秋田中央交通が取り上げられた。※以下、ながら視聴だったので、あやふやな部分があるかもしれません

名無しのバス停っていったい?」として、秋田市内にある中央交通のバス停で、ポールのバス停名の部分に何も表示されていないものがあることがネタ。
レポーターはレギュラー出演者が交代で担当するが、今回は男鹿の地名の時と同じく、大曲のカポエイラ指導者でダンサーでローカルタレント(でいいのかな?)の後藤良氏。

そのバス停の場所というのは、AAB本社の真向かい。臨海十字路の南側。
時刻表は掲出されていて、それに「臨海十字路」と印字されており、臨海十字路というバス停名であることはあっさり判明。そこで、なぜポール部分に表示がないのかということになった。
※臨海十字路の下りバス停は、十字路の北側、東側そして南側と3か所に同名バス停がある。東と北は、大川反車庫行きと臨海営業所行きがそれぞれ通るため、本数がとても多い。しかし、この南側は、平日夕方に1本だけ運行される「臨海経由新屋西線(724系統)」だけが使う。

結局、良さんが中央交通の本社に乗り込んで、社員に聞いた。
最初に映像を見た時から想像はついていたけれど、結果(理由)は「バス停名が自然に消えただけ」。

同様の状態の他のバス停とともに、近いうちに更新する予定だそう。
良さんが「私が書いておきましょうか?」と聞いたら、丁重に断られたとか。
VTRが終わった後には、AABの屋上カメラからこのバス停を生中継でドアップで写して、「まだ直ってませんね」といったやり取りもあった。
また、このバス停の利用者はかなり少ないこと、しかしながら次のバス停との距離があって廃止はできないこと、路線自体は一定の利用があることなどにも触れていた。
※番組内では、ともすれば「西部サービスセンター」とされがちな新屋西線の行き先を「西部市民サービスセンター」と正しく言っていて感心した。


番組ではバス停名が「長年の風雨で塗料が消えた」としていたが、「塗料」と呼ぶのは不適切。
現在の中央交通のバス停(特に市営バスから移管されたもの)は、カット文字を貼っているか、透明ラベルにおそらくレーザープリンタかコピー機で印字したものを貼っているのが大部分のはず。※この記事など参照
AAB向かいの臨海十字路は、透明ラベルを貼ったものと思われる。映像では透明なラベルが貼ってあるように見えた。紫外線や風雪でトナーが飛んだり薄れたりして、文字が完全に消えたのだろう。竜巻だかで電柱が折れるくらいの場所なのだから不思議ではない。


これを見た感想。
時刻表はちゃんと出ていたし、一見さんが利用するようなバス停でもないから、AAB向かいの臨海十字路のバス停名が消えていたこと自体は、大した話題ではないと思う。
また、秋田市交通局から移管されたバス停が膨大で、そのすべてを管理するのは苦労が多いと拝察する。(ただし、それは“公共交通事業者としての務め”でもあると思う)

でも、以前から当ブログにおいて度々、苦言を呈してきた(※一部は後に改善されています)ように、時刻表を満足に維持管理できなかったり、突然バス停の名称を意味なく変えたりするような、このバス会社を象徴するような話題ではあった。
 (再掲)向かい合うバス停で漢字と読みが異なる箇所もある
ローカル番組だからまだいいものの、中央交通さんにとって、こんな形でテレビで取り上げられてしまったとは、とんだ恥さらし。教訓として、今後に活かしてほしい(けど無理かな)。


それにしても、いくら局の向かいだからって、屋上カメラでドアップにして「まだ直ってない」などと、ある意味、執拗に追求したのには、おもしろかったけど驚いた。
こんなことをされて、中央交通や同社ワタナベ社長さんがご気分を害されなかっただろうか。

秋田朝日放送では、サタナビや夕方の「トレタテ!」でたまに、中央交通を含む県内の路線バスでのお出かけを紹介することがある(これなど)。
今回の扱いが逆鱗に触れて、今後の取材許可が下りなかったりしないだろうか。
あるいはワタナベさんは秋田商工会議所会頭でもあるから、県内各企業へAABへ広告を出さないように圧力をかけたりしないだろうか。
それを承知であのように取り上げたとすれば、AABはさすが「報道のテレビ朝日」の系列局だ!


なーんて、たかがバス停の表示くらいでそんなことはしないですよね。
ともかく、バス会社にとって、バスを運行することが第一かつ最大の使命。そのためには、バス停1本とはいえバスの運行に関わるものは万全の態勢で維持するべきであり、それが客へのサービスにつながるはず。
中央交通の社長・役員から内勤社員、現場社員まで全員がこうした意識を持って日常業務に当たっていれば、こんな調査依頼が届くような事態にはならなかったとも思う。

サタナビっ!調査班さんには、今後は何の前だか分からない「旭北前」、存在しない地名の「勝平二丁目」、JTB社員が驚く「交通公社前」などをぜひとも調査していただきたい。

【2015年3月19日追記】その後、ポールごと新しいものに更新された。2012年10月撮影のGoogleストリートビューで確認できる。

※翌々週、また中央交通の話題が放送された
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ゴミ有料化と精霊流し

2012-08-16 22:44:59 | 秋田のいろいろ
秋田市では、今年7月から家庭ごみ収集が有料化された。
ごみ袋の容量1リットルにつき1円の処理手数料がかかり、ごみ袋代に上乗せして販売されている。袋の規格も黄色半透明のものに一新された。
※従来は白色半透明・赤印刷の指定ごみ袋を使うことにはなっていたが、袋自体の代金のみで販売されていた
有料化されたのは家庭ごみ、いわゆる燃えるごみだけで、資源化物類は手数料なし。したがって、金属類などは無色透明・緑印刷の指定ごみ袋を引き続き使う。剪定枝やおむつの処分、地域美化ボランティアなどのための減免措置もある。
【2014年4月24日追記】2014年4月23日付秋田魁新報県北地域面「地方点描」によれば、秋田市が新しい袋を黄色にしたのは「雪が降っても収集しやすいよう目立つ色を選んだ。カラスよけの意図はないという。」とのこと。※黄色い袋がカラスよけに効果があると言われるが、コラムはそれを疑問視する流れ。


店頭に並ぶ新しいごみ袋の外袋には、バーコードが離れた位置に2つ付いている。
1つは袋製造メーカー(4社あるらしい)の製品としての袋そのもののコード。
もう1つは「456235709」で始まるコード。これは企業名が「秋田市」で登録されており、ごみ処理手数料に相当するようだ。【20日追記】バーコードの上に「商品用コード」「ごみ処理手数料コード」とそれぞれ記載されていた。
レジでは、バーコードを両方とも読み取らせている。マックスバリュ東北のセルフレジのある店舗では「ごみ袋を買う時は、セルフレジではなく有人レジで会計するように」との掲示が出ている。
マックスバリュの5%引きの日に45リットル袋×10枚入りを購入すると、レシートはこうなる。
「秋田市」「山形屋 仙台麩」とか東北の地名が3つも出てますが
レシートには、袋代と手数料が分けて掲載される。
袋本体(「AT53秋田市家庭ゴミ用」)は98円で、5%分の5円が値引きされている。
一方、「ごみ袋手数料」450円は当然値引き適用外。WAONのポイントも付かない。(でもクレジットカード決済したり、一部クレジットカードから一部電子マネーにチャージした場合は、手数料分に対してもポイントが付くことになるはず。微々たるものだけど不公平かな)
【9月9日追記】レシートには「お買い上げ商品数」欄がある。少なくともイオングループの場合、バーコード1つ=商品数1とカウントしてしまうらしく、ごみ袋を購入した場合は袋1つにつき「2」点購入となってしまう。【9月30日追記】←これはマックスバリュ東北の場合(9月9日の時点)。7月30日の時点で既にイオンリテールの店舗では、正しくカウントされていた。マックスバリュとイオンで違うようだ。
【2013年3月10日追記】2013年3月時点でも、マックスバリュ東北では袋代と手数料で重複して購入点数がカウントされている。
【2013年8月11日追記】久々に2013年8月にマックスバリュ東北で購入したら、購入点数が重複しないように変わっていた。


年間3億円と見込まれる徴収した手数料は、ごみ処理に関する事業や啓発、将来の設備更新などに限って使われる。
有料化に際して、秋田市では説明会開催や旧指定袋と新袋の交換(旧袋5枚で新袋1枚)、最初は他部局も含めた市職員を収集日に巡回させるなどの対応を行った。【17日追記】直前にはテレビCMを放映したり、各世帯に2枚ずつお試し用の新袋が配られたりもした。
有料化直前の集積場
有料化直前の6月下旬には、収集場所に通常より多くのごみが出されたり、回収が遅れたり(通常は午前中に収集されるのに午後になるなど)、“駆け込み搬出”が見られた。
有料化開始後は、大きなトラブルは聞こえてこないが、具体的にどのくらい搬出量が減ったかとかデータはまだ出ていないのだろう。


個人的には、ごみ有料化はやむを得ないと思う。(ということで賛否についてはこれ以上触れません)
他の多くの自治体でも既に有料化されており、秋田市の有料化が大きく報道されたけれど、既に有料化されている県内他市町村の住民の皆さんはそれを冷めた目で見ていたとも聞く。

問題なのは、有料化前に充分な市民への周知があったのか、有料化が決まって実施までの間にすべきことがあったのではないかということ。
秋田市は有料化を最終目標にコトを進めてしまったように感じる。「有料化はごみを減らすため」とは言うが、「有料化するために有料化した」ような。

秋田の人(とひとくくりにして決めつけてしまうのは良いことではないですが)は、ケチではないというかカネ遣いに鷹揚なところがあり、有料化を単なる「ごみ袋の値上げ」と捉えてしまっている人もいるように感じる。1枚10円くらいだった袋が、1枚50円超になるわけだが…

それに秋田市は「溶融炉」という、いろんなものを燃やせる炉でごみを焼却しており、プラスチック類の細かな分別は行なっていない。(分別するのは金属、瓶、缶、ペットボトル、紙程度)
そのため、市民のごみ(ごみ分別)に対する意識が、現在の他の自治体の住民に比べて低い傾向にあると思う。ごみの減量についての意識も高くない人がいると感じる。

そんな状態の市民に対して、いきなり「有料にします」と言っても、ピンとこない人もいたのではないだろうか。有料化された今に及んでも「紙(古紙)を分別するのが面倒」とか言う人がいる。
こうした市民の意識を変えたり、ごみが減る策を作って提示してから有料化したほうが、ごみ減量効果は高まったはずだ。


有料化は、2010年7月に秋田市廃棄物減量等推進審議会の答申を受けて動きが始まり、同年12月議会への条例改正案提出を目論むもいったん見送り、2011年9月議会で可決された。美短の4年制化と同じく、あれよあれよと決まってしまった印象。
議会提出前にも市民向け説明会は行われてはいたが、市民の関心は低かったようだ。
議会可決後に説明会が繰り返し開かれたが、それは有料化後のごみの出し方の説明会。そこで「反対」と文句を言う人がいたようだが、既に議会で決まってしまったのだからもう遅い。
もっとゆっくり、じっくり、ごみの分別や減量の必要性ややり方について市民を“教育”する機会と期間が必要だったと思う。



本気でごみを減らしたいのなら、(市ではなく)秋田県が行う小型家電の回収事業「こでんリサイクル※2008年の試験事業の記事」を秋田市民にもっとPRすれば、いくらかは効果があるのではないだろうか。議案提出前に市が行ったパブリックコメントにその旨を送ったが、今もって秋田市では、こでん回収の周知はほとんどしていない。
県と連携してレジ袋の有料化だってしてもいいと思う。もっともっとできることがあるはず。


ところで、秋田市では資源ごみの古紙の搬出には、ビニール紐でなく紙紐でしばって出すことが推奨されていて市民にも浸透している。紙紐はどこのスーパーなどでも購入できる。
紙ひも。回収した雑誌で作られている
古紙を紙紐でしばれば、製紙工場でそのままリサイクルできるらしく、紐をほどく手間や紐がごみにならなくて済む。

この「古紙回収は紙紐で」というのは、1990年代に秋田県で始まり、全国各地(どの程度かは知らない)に広まったという。
【17日追記】秋田市における「資源ごみ」の収集(町内などの集団回収でなく自治体が行う収集)開始は、全国的に見ても早期だったと思う。缶や瓶は昭和時代から分別収集していたし、古紙も1990年代には始まっていた。
決して秋田の人はごみに対する意識が低いわけではないのだ。ごみ有料化前にも、こんな地道な活動が何かしらできたのではないだろうか。



さて、お盆が明けた8月16日、秋田市では「精霊流し」という名の“お盆用品のごみ収集”が行われる。※2009年の記事
昨年以前は、市で「指定袋に入れて出すように」と告知していたが、実際にはどんな袋で出しても黙認され(回収され)、どう見てもお盆用品ではない傘とかカップラーメンの容器まで出す輩も一部見られた。
有料化後初の精霊流しとなる今年は、どうなるのかちょっと心配していた。

今年の広報紙や新聞の秋田市広報板では「透明な袋に入れて」となっていた。
これは「透明な袋」なら何でもいいのか、あるいは資源化物や枯葉などを出す「透明な指定袋」のことを指しているのか、あいまい。少なくとも手数料付きの黄色い袋は使わなくてもいいはず。
ということは、精霊流しに便乗した“不法投棄”が増えないだろうかと思いながら、旭川筋の集積場所を見てみた。

実際には例年同様、いろんな袋で出されていた。まあこんなもんでしょ。
黄色いものは…
だけど、一部(1割程度か?)は、黄色い有料袋で出した人がいた。しかもその袋にはまだたくさん入るスペースがあり、もったいない。
広報をよく読んでいないのか、あるいは「秋田市のごみ処理事業のためにあえて手数料を支払います」という奇特な人なのか。

この程度の量の場所も
見た限りでは、精霊流しとは無関係と思われるごみは出されておらず、総量も多くないように感じた。おととしのほうがずっとひどくて多かった。
やっぱり秋田市民のごみへの意識は、そう低いわけでもないのだろうか?
コメント (5)
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新屋の湧水

2012-08-14 23:52:52 | 秋田の季節・風景
また暑くなってきたので、涼しげな話題を。
当ブログで何度か取り上げた、秋田市南西部の新屋(あらや)地区。なじみはあるけれど、まだまだ知らないことが多い。

新屋は湧き水(湧水)の街とも言われる。
秋田市西部市民サービスセンターのホームページには
「昔から新屋は良い水の出る所でした。海岸線を南北に走る砂の小高い丘(新屋砂丘)へ降る雨と雪が、地下20Mの地下水層へ溜まり、新屋町の随所から湧き水となって流れ出ます。」
「豊かな水資源に支えられ発展してきたこの地域は、昔から酒や味噌、醤油の醸造が盛んでした。」
「昭和初期までは湧き水や井戸が五百カ所以上あり、皆の台所として使用されました。井戸神様を祭り、日々の暮らしと密着していたこの湧き水も時代とともに消えつつあり、今では僅かに残るばかりです。」
とある。

たしかに、新屋の旧街道(酒田街道)には今も湧き水がある。
じゃあ、どこにどれくらいの水が湧いているのか?
ネットで調べてみると、ガイドマップのようなものでも欠落している所があるなど断片的な情報が多かった。

それらを総合すると、結局6か所存在するようだ。
JR羽越本線 新屋駅側から順に紹介します。
駅を出て秋田市西部市民サービスセンターの前を通り、新屋交番が移転してきた「日吉神社前」交差点で県道56号線(旧国道7号線)を渡る。日吉神社北側の道に入って進む。
県道56号線を振り返る。右の木々が日吉神社
日吉神社のお祭りで露店が並んでいた道であり、路線バス新屋西線(栗田神社前経由)のルート。
駅から500メートルほどの日吉神社の裏というか脇が1か所目。前の路面の一部が濡れているのも湧き水か。
右側の屋根のところ
公園風になっていて比較的最近整備されたと思われる。
2つ目以降に紹介する湧水は、複数の資料に掲載があったが、ここだけはほとんど載っていない。
環境省の「秋田県の代表的な湧水(http://www.env.go.jp/water/yusui/result/sub4-2/PRE5-4-2.html)」には「日吉神社横の湧き水」として掲載されている。
飲んでいいとかダメとか掲示のたぐいはなかった
なお、日吉神社の手水舎の水は地下水を汲み上げているそうなので、同じ水源かもしれない。


※以下、2番目から5番目に紹介する4つの湧水は、1989年に市制100周年を記念して秋田市によって名称を記した石柱が建てられており、いずれも「~湧水の里」という名。他の資料では「~の湧水」「~の湧き水」という表記のことも多く、実際にはどれが正式なのかは分かりません。
※各所の写真に絵馬のようなものが写っているが、何年か前に地元の秋田公立美術工芸短期大学の学生が作って、新屋各所に設置された百人一首のパロディ。のはず。たぶん。古くなって傷んでいるものもあった。

日吉神社横の湧き水から100メートルほどで2つ目。神社の森は終わって、商店や住宅が並ぶ。
住宅の間に細い坂と湧き水
比較的広いスペースに屋根がかけられ、地面は石が敷かれている。
薬王院下の湧水
今は「薬王院」なるものは存在しないようだが、「下」というからには坂の上にあったのだろうか。
こうした集落に近い湧き水によくある、3つに区切られた水槽があり、用途別に分けているのだろう。
最後の槽からは、雨水といっしょの下水に流れてしまうようだ
水質検査の結果書が掲示されていて「水道法水質基準に適合する」となっていた。書類の宛先(=依頼者?)は「秋田商工会議所新屋支所」、採水場所は「薬王院下の湧水」。


さらに100メートルほど進むと、旧街道・バス路線が右へカーブし、左に細い道が分岐する。
分岐点に建つ三角形の古い建物を使って地域活動などを行う「新屋参画屋」がある。
正面の茶色いのが参画屋
その分岐の手前左側が3つ目の湧水。
 愛宕下地蔵の湧水
屋根がなく、3区分の水槽はあるものの傷み気味。表示類も雨風にさらされている。造園会社から寄贈された看板があり「昔酒田街道を通る旅人は、この周辺の光景と湧水で心を癒した」といった内容が書かれていた。飲用できるかどうかの掲示はなし。
どうも、数年前にここを整備しようという計画が持ち上がっていたようだが、現在はどうなっているか不明。
水量は他よりもやや多めに感じた。


分岐から、左の細い道の方へ入る。店はなくなって完全な住宅地になり、大きなお屋敷もある。
150メートル弱で、左に小さめのお寺がある。そのお寺の隣の奥まった所が4つ目。
 実相寺前の湧水
湧水周辺はお寺とつながっていて敷地内かのようにも見えるが、実際には隣接地らしく、入口や通路も別。「実相寺前」でなく「実相寺下の湧水」などの表記も見られるが、お寺は平地にあるのだし、位置関係からして「前」のほうが適当な気がする。

ここは屋根付きで水槽が2つに区分され、奥に水神様がまつられていた。8月7日が全国的に水神様の祭事の日で、ここでも管理している近隣住民が行なっているとの掲示があった。
ここにも水質検査結果書が掲示されていた。同じく商工会議所新屋支所宛てで、採水場所名は「実相寺」。
飲んでみたが、クセのない味(水の味には鈍感でうまく表現できないのですが)。


そこからお寺の前を過ぎて数十メートル進むと、道が左に曲がっていて、そこが5つ目。
門前町の湧水
「門前町」という由来が分からない。ここも屋根付きで2槽。

ここには秋田保健所と新屋振興会連名による「注意」が掲示されていた。
「環境が変わってきておる」そうです
「検査したところ水質が悪くなっております」「病気にかかることを予防するため」飲用や野菜などを洗わないようにとのこと。

なお、現在は「秋田保健所」は存在しない。
1997年に秋田市が中核市になったため秋田市内は新たに発足した「秋田市保健所」の管轄となり、旧来の県の秋田保健所は「秋田中央保健所(潟上市昭和に移転)」となったはずなので。それ以前の掲示なのだろう。


最後の6つ目。
さらに道を進むと酒造会社がいくつかある。300メートルほど進んで、バス通りへ出ると、新屋郵便局付近。
郵便局の向かいにも、造り酒屋がある。「秋田晴」「酔楽天」の秋田酒造株式会社。
再掲)冬の光景
この前にあるのが「長寿の泉」。水槽はなくパイプから水が流れ落ちるタイプ。でも、
止まってます
酒造に使っている水の一部を開放しているのだろうか。
掲示によれば、3月下旬から11月上旬までの日曜祝日以外の10時から17時まで水が出る。
水量の関係で他の期間でも休水することがあるそうだ。この時止まっていたのは、お盆だから?

以上、6か所の位置関係
所在地としては、最後の長寿の水だけが新屋元町、他は新屋日吉町。
【15日追記】湧水がほぼ一直線に並び、そこは県立栗田養護学校や県営住宅・市営住宅などから下りる坂の下に当たる。つまり、冒頭の市民サービスセンターが言う「海岸線を南北に走る砂の小高い丘(新屋砂丘)」の東側のふもと。※坂の途中には市立日新小学校がある

湧水群といえば、秋田県では美郷町六郷が有名で大規模。弘前市でも町中にいくつかの湧き水がある。
でも、身近な秋田市新屋にも、こんなにあったとは知らなかった。どこも地域の皆さんなどによって大切に維持されているようなのがうれしかった。費用や手間は大変だろうけど、大事に守り続けてほしい。
湧水の近所の人がバケツで汲んで、道路に打ち水をしていたのが涼しかったし、暑い中歩いてきて、水に手を入れるとひんやりとするのが気持ちよかった。

ちなみに、新屋地区の水道水は秋田市の他の地区と同じく雄物川が水源。新屋は雄物川岸の街でもある。
ただし、秋田市北部や中央部は仁井田浄水場で作った水だが、新屋側は豊岩(とよいわ)浄水場から供給されている。一説には、豊岩浄水場の水のほうがおいしいという話がある。豊岩のほうが設備が新しいし、川幅が数百メートルもある大河のあっち岸とこっち岸で、水質が違ってもおかしくはない。(仁井田の水もまずくはないと思うけれど)【2018年3月15日追記】これは昔の話で、2010年代の時点では、仁井田と豊岩の水を混ぜて供給する体制になっているらしい。【2023年10月12日訂正】2018年の追記は勘違いだったのか、その後また変わったのか、2023年時点では浄水場ごとに給水地域は分かれている。
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循環バスにリエッセ 他

2012-08-11 23:14:59 | 秋田のいろいろ
まずは秋田市中心市街地循環バスについて。※前回の記事。再三繰り返しますが、県が試験運行(試運転)しているEVバス(電動のバス)ではなく、秋田市が実証運行しているバスのことです。

運行開始前に「25人乗りの小型バスで運行」と報道されたので、「日野リエッセ」が使われるのではないかと予想したけれど、見事にハズレ。
実際には、中型バス「いすゞエルガミオ」の短い版(現在は製造終了。小田急バスの中古で男鹿営業所から転属。同型車が新屋ローカル路線等でも使われる)の834と835というナンバーの2台が専属で使われていた。
※ずっと前の記事で、そのエルガミオの中ドアが「グライドスライドドア」だとしていましたが、よく見たらただの折り戸でした。

ところが、今日は835は走っていたが、834が見当たらず、代わりに
日野リエッセ!
「か129」というナンバーのリエッセ。
行き先表示は中型の「中心市街地循環バス」と違い、「循環バス」と略されている。表示器スペースの狭さを考慮するとこのほうが読みやすい。
「循環バス」
行き先表示と重なるフロントガラスの上部に青っぽい色が付いている。

最初見た時、秋田営業所(かつては秋田東営業所)に前から所属していた、築地方面、駅東線、泉山王環状線などを走っているリエッセの1台が応援に入ったかと思った。
(再掲)秋田市内の一般路線を走るリエッセ
秋田市交通局から譲渡された車両(上の写真左)と中央交通が購入した車両(右)の2種類がいっしょに使われている。昨秋、駅東線などが減便されたので車両が余剰気味だと思うから、循環バス用にも回せるだろうから。

しかし、「か129」は、それらのリエッセとは別のリエッセだ。
フロントガラス上部の着色、窓枠の色(銀色)、ナンバー、細部の塗り分けなどが異なるから。

この車両は、中央交通が購入したもの(中古でなく)で、五城目営業所から転属してきたらしい。妙に塗装がピカピカだったので、再塗装されたのかもしれない。
中央交通購入の秋田市内用のリエッセよりは古く、車いす用リフトが付いていない。

この車両に乗ることができた。
一般的なリエッセと同じくツーステップで、座席は運転席側が2人掛け、ドア側が1人掛けで、18人分。
短いエルガミオはたしか19人分だから、着席定員としては同じ。(通路の幅はリエッセのほうが狭いので立席定員は違う)
中央交通が購入した他のバスと同じく、それなりに柔らかい座席。小田急中古車の一部に見られる、板のように硬いシートとは違い、座り心地はこっちのほうがいい。
おそらくオートマチックトランスミッション。(中央交通が買ったリエッセはなぜか全部オートマ。逆に元交通局は珍しくマニュアル)
個人的には、リエッセの乗り心地は加減速がストレートに伝わるような感じがするし、オートマ仕様は変速ショックが大きい気がして、あんまり好きじゃない。

窓には、2台のエルガミオと同じく「医療法人明和会(中通総合病院など)」の循環バス仕様の広告が貼られていた。
つまり、この車両も循環バス専用車両ということのようだ。2台のエルガミオのどちらかが点検などで運用できない場合の予備車両の扱いだろうか。
【18日追記】このリエッセは、翌週の平日には見かけなかった(見かけなかっただけかもしれないけれど)が、その週の土曜日・18日にも使われていた。【20日追記】8月20日・月曜日にも走っていた。
【8月24日追記】24日金曜日の状況。
車両は短尺エルガミオの「834」とリエッセの「129」。
いつも835を担当していることが多い運転士さんが、129を運転していた(今まで129に乗った時は別の運転士だった)。
129の行き先表示が「回送」から「循環バス」に変わる途中では、「男鹿温泉」「男鹿駅・船川」など、男鹿営業所ローカル路線のコマが見られた。(エルガミオでどうなっているかは不明)

24日は、乗客へ秋田市によるアンケート調査が実施されていた。やるという話は聞いていたが、遭遇したのは初めて。
調査員2名が便乗し、乗客ひとりずつに前に回答したことがないかどうか確認した上で、調査票とボールペンを渡し、乗車中に記入して、降車時に調査員に提出する流れ。

調査用紙は、やや厚手のツルツルした縦に長い紙(2つ折り、片面白黒印刷)。すべて選択式で、自由記述欄はなし。
解答欄は宴会用ビンゴゲームのカードのように、「U」状にミシン目が入っており、それを折り曲げることで回答することもできそうだが、実際にはペンで印を付けて回答。(ミシン目は集計用か?)
質問内容は、回答者のおおまかな居住地や乗車頻度のほか、今後の運行の是非、改善してほしい点(時間帯、本数、バス停数などの選択肢)、運行範囲を拡大するとすればどの方面がいいか(八橋・山王、泉・保戸野、楢山とかがあったか?)などだった。

【2013年2月18日さらに追記】2013年2月17日・日曜日からも同じ調査が行われている。
観察すると、調査員は各バス停での乗車人数・降車人数も、それぞれ調査しているようだ。したがって、その1週間の全便における全バス停での乗降人数が分かることになる。
(以上、追記)

※循環バスに関する次の記事
※アンケートについてはこちらの記事


ついでに中央交通のバスの車両の近況。
新しく入った中古の大型バス「三菱エアロスター」。※前回の記事
最近は新国道方面で何度か見かけた。
北部市民サービスセンター経由飯島北行き
今のところ新屋方面では見たことがない。
※その後、新屋線で乗車できた


続々導入されていた、小田急バスの中古のノンステップのいすゞエルガミオ。※前回の記事
7月20日には、
「939」を確認
ナンバーは飛び飛びで少しずつ移籍・登録されているようだが、これで計12台(すべてエルガミオ。他に上記エアロスター1台)を確認している。
今後はさらに増えるのか?


最後はラッピング広告。
竿燈まつりが終わった7日。こんなバスを見た。
前側に竿燈。後ろはドコモダケ
NTTドコモ「クロッシィ」の広告。
まず、広告が施された車両は、三菱の中型車エアロミディの「430」。
430ともう1台の429は、長らく三菱と取引のなかった中央交通が、30年弱ぶりくらいで導入を再開した時(2004年頃)に購入した車両。それ以後は三菱製は高速バス用をメインに導入しており、中央交通が新車で購入した三菱製一般路線用車両としては唯一(唯ニか)のもの。
正面に小さな三菱のエンブレムや「FUSO」の文字が入るのも秋田では珍しい。

中央交通のエアロミディは、秋田市交通局から譲渡されたものや小田急バスから購入した中古車はそれなりの台数があるものの、ラッピング広告が施された車両は今まで1台もなかったと思うので、この車両が初めてのはず。
後部は真っ赤。最近はリアガラスの下も広告枠に使う
ドア側は確認できなかったが、おそらくラッピングされていそう。
この430、かつては中ドアに三菱ふそうのディーラーである「太平興業」の広告が掲出されていた。
再掲)以前の430
三菱ふそうのディーラーの広告が三菱のバスに出ているという、とても説得力がある広告だったけれど、契約期間が終わってしまったようだ。
なお、もう1台の429を6日頃に見かけた気がするが、ラッピングはされていなかったはず。(こちらの中ドアは「おーいお茶」の広告だったが、今どうなっているかは不明)【18日追記】8月16日時点で、429はラッピングなし、ドアはおーいお茶の広告が引き続き出ていた。


そういえば、NTTドコモのキャラクター「ドコモダケ」柄の竿燈のちょうちんを見たことがあるから、ドコモは竿燈に出ているのか。
ドコモの公式ページによれば「「共和町竿燈会」と一緒に社員も練習を重ね」とあるので、スポンサーながらも社員も参加しているということのようだ。

あれ? でも、NTTの企業竿燈もあるな…
「NTT秋田グループ竿燈会」提灯や半纏は円の上がくるんとなった例のロゴ
ドコモは「NTT秋田グループ」ではないということなのか。(NTT秋田グループはNTT東日本系列の秋田の会社の集まりということか)

じゃあ、ラッピング広告の写真の竿燈は?
「巻き鶴」の下鍛冶町の半纏や「柳に蹴鞠」の柳町のちょうちんが確認できたので、特にドコモの竿燈の写真を使ったわけではないようだ。【12日追記】撮影場所はダイワロイネットホテル前(JTB秋田支店の向かい)付近。

【12日追記】赤いクロッシィの純粋な広告に、竿燈の写真が取ってつけたようにあるわけだが、他のバス会社ではどういう広告になっているだろうか。
取ってつけたような竿燈の写真といえば、数年前まで臨海営業所の大型バスにラッピングされていた「新光証券」の黄色い広告もそうだった。

なお、「430」は秋田営業所所属で、牛島方面をよく走っている。

【2015年2月20日追記】その後、ラッピングが一部変更されて竿燈はなくなり(コメント欄参照)、さらに2015年2月には、ラッピングが終了していた。
コメント (9)
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花時計は残る?/驚きの交通公社前

2012-08-10 23:40:20 | 秋田のいろいろ
秋田市役所前の花時計についての続報。
前回の記事(の後半)では、新庁舎建設工事に先立って花時計が撤去されることが分かり、すなわち花時計はなくなってしまうと思っていた。


今日の秋田魁新報 秋田市面に「官庁街に潤い与え47年/市庁舎前の噴水 撤去へ/10月中 新築に伴う整備で」という記事があった。
噴水の移設は困難なので「やむを得ず撤去、廃止することにした」そうで、やたらとその理由がくどくどと書かれた記事に感じた。
ちなみに噴水は今年は8月のみの稼働だそうだが、4~10月に稼働していた2010年度の維持費は約65万円とのこと。

その記事の中に「噴水隣にある直径約4メートルの花時計(80年設置)は一時撤去し、新庁舎周辺への移設を検討。」とあった。
すなわち、花時計は撤去されておしまい=なくなるのではなく、新庁舎完成後に再設置される可能性があるということのようだ。

なお、記事ではドイツから寄贈された「友情の鐘」は「移設する。」と断定しているが、花時計は「移設を検討。」という言い回しなので、流動的なのかもしれない。
花時計って、文字盤部分は単なる花壇とわずかな数字の表示だけなわけで、本体は針とムーブメント(駆動装置)だけ。だから移設は難しくないのかもしれない。でも、「屋外に30年以上設置された電気時計」なわけでもあり、移設したとしても機器が大丈夫なのかはちょっと気になる。(もしかしたらムーブメントを更新するのかもしれない)
もちろん費用がどのくらいかかるのかということも重要。
(再掲)
花時計からのたより」などで昔は秋田市民の認知度も高かったであろう花時計だけど、今となっては風景の一部になってしまって、知らない市民も多いだろう。
移設を検討しているという報道には、驚いた。
移設されるにしても背景の建物が変わってしまうし、ひょっとしたら文字盤や花壇のデザインが変わってしまうかもしれない。今の姿の花時計を見られるのは、あとわずか。

※続きはこちらさらに続き。結局残らないことになった。



もう1つ今日の新聞から。
秋田魁新報の経済面に「Bタイム 秋田ブランチ会コラム」というコラムがある。秋田の企業などに赴任してきた支店長などが交代で執筆する。
今日はJTB東北秋田支店の支店長だった。新入社員の時に秋田で勤務して25年ぶりに戻ってきたそうで、川反の衰退や秋田ニューシティ(コラム中では「ダイエー」と表記)の解体に寂しさを感じたという。

さらに、こんな一文があった。
「JTB東北秋田支店は、場所も建物も当時のままで全く変わっておらず、「交通公社前」というバス停が残っていることにも驚かされた。私の入社したころの社名が「日本交通公社」であったことをあらためて実感した。」

「交通公社前」は当時を知る社員ですら驚くバス停名ということのようだ。
以前取り上げたように、長期間に渡っていつも接している秋田市民には「交通公社前」に違和感を持たないが、やっぱりおかしい名前のバス停なんだろう。
 (いずれも再掲)
竿燈のイベント会場名からは「産業会館跡地」の名がやっと消えたが、やっぱり「交通公社前」の名称も変えた方がいいんじゃないだろうか。
コメント (2)
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秋田市道のブロック

2012-08-09 23:57:32 | 秋田のいろいろ
【8月10日追記】そういえば、8月10日は大正9年のこの日に「第一次道路改良計画」が始まったことにちなむ「道の日」で、8月は「道路ふれあい月間」。ということで、こじつけがましく道路の話題です。↓

6月1日の記事などで、秋田駅周辺の歩道に敷かれているブロックは、秋田県管轄か秋田市管轄かによって、メーカーが異なることを紹介した。
その時は、秋田市道では仲小路を取り上げ、高松市の「東洋工業株式会社」製の「TOYOユニバーサルペイブ」の200×200×80のブロックが使われていた。

他の秋田市道や公園、それにエリアなかいちの中においても、形(正方形)や表面の質感(一方向に筋状に滑り止めが入る)が似ているブロックが使われているので、それらは全部同じ製品かと思っていたのだが…

仲小路の1本南側、同じく市道の中央通りでも、歩道の融雪装置設置とブロック敷き工事が行われた。
中央通りの北側歩道
中央通りも、20センチ角のTOYOユニバーサルペイブだと思っていたのだが…

そして、仲小路と中央通りを結ぶ南北方向の市道にも、仲小路と同時にブロックが敷かれたらしい。その市道と中央通りの交差点が下の写真。
ブロックのサイズが違う!(左側がエリアなかいち、手前が中央通り)

 上が中央通り、下が仲小路と同規格
色合いも少し違うし、表面の筋の感じも若干異なる。(筋の方向が違うのは、滑り止めの目的からして当然)
秋田市道のブロックは単一ではなく、似てはいるけれど微妙に異なるものがあるのだった!

中央通りの工事途中の段階で、やはり一角にブロックが積み上げられていたので、それを拝見。
点字ブロックと同じ大きさなので30センチ角か(仲小路でも点字ブロックだけは30センチ角)

少し薄いようにも感じる
ユニバーサルペイブでは側面に噛み合わせるための溝があったのに、これにはない。
(再掲)仲小路のユニバーサルペイブ。サイズ・厚さ、側面の溝に注目

確認した製品は、東洋工業関東工場で2012年6月に成形された「YTRM-12」という300×300×60の製品。
製品名は「スーパーテラ」を消して「融雪」「UD(ユニバーサルデザイン?)」と手書きされていた。東洋工業のカタログを見ても、そういう型番は出ていないようだけど。

大きいほうが敷く作業は少し楽そうだけど、せっかく揃えるんならサイズも統一すればいいようにも思う。

中央通りの北側歩道は、エリアなかいちオープン前に工事が終わって、その後は向かいの南側(金萬ビル【16日ビル名改称による訂正】秋銀・明治安田ビル付近など)でも行われている。
先日、バスの窓から見ると、ちょうどブロックをカット(半端な形になる部分)して、敷いているところだった。
暑い中おつかれさまです
見ると、南側のブロックは色が違って赤っぽい。正方形みたいだから、北側の色違いだろうか。
工事前も同じ色(表面が違って東洋工業製ではなさそう)だったはずなので、それに合わせたのだろうか。通りのこっちとあっちで色が違うというのは珍しいかもしれない。


それから、南大通り~市民市場前~中央通り~仲小路~広小路を結ぶ市道「秋田環状1号線」は、20センチ角の製品が敷かれている。※以前の記事ではこの南側(南大通り寄り)を紹介
ゆうちょ銀行秋田支店前の仲小路との交差点の歩道(左が仲小路、上下が環状1号線)
南大通り寄りでは赤系統(レンガ色)のブロックだったが、仲小路との交点付近では仲小路と同じグレー系。ただし、規則的に濃いグレーや赤が入る。

ゆうちょ銀行前交差点の西側(エリアなかいち寄り)
車道部分にもブロックが敷かれ、そこに横断歩道の白線が引かれている。
おそらく、融雪装置が横断歩道の上にも設置され、その関係でブロック敷きになり、かつ安全のため白線を引いたのだろう。
その向かい、
東側(秋田駅寄り)
向かいもブロック敷きだが白線がない
以前は、ここにも歩行者用信号機が設置されて横断歩道があった。
再掲)手前がその場所
しかし、融雪やブロック工事が終わって交差点の信号機が更新されたが、ここの信号機だけは撤去されてしまった。交通規制の関係上、ここを通る車は基本的にない。以前はタクシー会社の車庫があってタクシーが通るため、歩行者信号や横断歩道の意味があったのだが、車庫がなくなったため、不要と判断したのだろうか。
ただし、点字ブロックは横断歩道があるかのような配置(注意を示すブロック)になっている。

さらに仲小路を駅側へ1ブロック進んだ、大屋根の入口・「new金座街ビル」前。
再掲)以前の模様
以前は上の写真のように、ブロックを使って横断歩道のライン状のものが標示されていた。

更新後は、
 こうなった
横断歩道の白線はない。代わりに、横断歩道に相当する部分のブロックの色が薄い緑色の単色になっている。
といっても、コントラストが低くて、周りのグレーに埋もれて目立たない。
上に白線を引く気配もないので、このままなのだろうが、ちょっと不安。

そういえば、弘前駅前のバス乗り場でも白線の代わりに緑色に舗装されたが、最近は横断部分=緑色というのが流行っているのだろうか? 道路交通法上とかはどうなってるんだろう?(弘前駅バス乗り場は公道ではなく適用外だと思うけれど)

※仲小路のタイルの続きはこちら。別件でこちらも。
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