青森で見たローカルテレビ番組から。
まずは、NHK青森放送局の夕方18時台のローカルニュースワイド。
この時間帯の番組の流れは、(大都市圏は別として)多くの地方局で共通のフォーマットだと思われる。
番組名は、青森局は2003年から「あっぷるワイド」、秋田局は2007年から「ニュースこまち」。
「あっぷる」「こまち」とか、いかにもその県らしい番組名。「ニュースザウルスふくい」「お好みワイドひろしま」なんてのもある。
青森県のすべてがリンゴじゃないし、福井県で恐竜の化石がよく見つかるといっても県内の限られた場所だけだろう。その県の住民にしてみれば、どんな気持ちだろう。
良くも悪くも、他県出身者・転勤族のNHK職員でなければ命名できなかった番組名ではないだろうか。
あっぷるワイドは金曜日の放送を見た。
※じっくり見たわけでないので、見落としや勘違いがあり得ます。
・オープニング・エンディングの音楽は、男性ボーカルの歌付き
NHKでは朝ドラだって昔は歌はないのが一般的だった。報道番組で歌詞がある主題歌の番組は、極めて珍しいのではないだろうか。
・男性キャスター
北向敏幸アナウンサーが出てきて、「今日は北向がお伝えします」とあいさつしたので、代理だったようだ。
北向アナウンサーは前にも何度かお見かけしたことがあったが、「きたむかい」さんだと思っていたら「きたむき」さんだった。八戸出身。
・赤いジャージの男が踊る
中盤のコーナーで、2人のメインキャスターの横に、赤いジャージを来た男性が登場。テツandトモのテツさんにしては、少々太っている。
よく見れば、かつて秋田局にいた増子有人アナウンサーじゃありませんか!
「元気あっぷる体操」というコーナー。
NHK青森局では、短命県青森を返上するべく「脱・短命プロジェクト」を実施しており、その1つがこのコーナー。
オリジナルの歌詞・曲・振り付けの体操がある。県内各地を巡って、各地の人たちと触れ合ったりインタビューしたりした後にみんなで体操するという、流れ。※青森局のサイトで動画が見られます。
女性キャスターと増子アナウンサーが交代で担当しているようだ。
体操するシーンは、地元の人たちと増子さんが並んで、少々不揃いにやっていた。
昔、教育テレビでやっていた、特別支援学校・学級向け学校放送番組「いってみようやってみよう」のエンディング「できた体操(だったっけ?)」を思い出した。
・大胆なコーナー名
視聴者からのお便り・写真紹介。
秋田局では、写真とお便りは別コーナーで、写真は中盤の「季節の写真」というコーナー名、後半のお便りは特にコーナー名はなし。
青森局では、写真がメインで、お便りは写真の後にちょっと読むような感じだった。
写真コーナーの名を聞き取れず、帰ってから調べると、「Shamori(しゃもり)」だそう。
「写真」と「青森」から取ったのは分かる。
青森局のサイトでは「Shamori」としか出ていないが、Wikipediaによれば「Shamoriクラブ(またはShamori倶楽部)」という名称も見られ、しかもBGMはテレビ朝日「タモリ倶楽部」の音楽を使っている(いた?)という。
他局の長寿番組をローカルのいちコーナーに拝借するとは、大胆。
秋田局の写真やお便りコーナーでは、“レギュラー”投稿者が多い、すなわち投稿する(もしくは採用される?)人が固定化してしまっている。
県の人口を考えれば仕方ないとも思っているが、マンネリ化を招いているとも思う。Shamoriはどうなんだろう?
・平井さんが出ない!
秋田局では、番組終盤の天気予報は、18時52分から全国版を東京から放送した後、54分から秋田局に戻ってローカル版が放送され、エンディングにつながる。(土日も同様)
現在は、東京からの全国版は平井信行気象予報士が担当。
この流れは、秋田局では、昭和の「630(ろくさんまる)あきた」、全国版が高田斉(秋田出身)さんや中村次郎さんだった頃からずっと変わっていないはず。
ところが、青森局では、平井さんのコーナーがなかった。
全編を青森からのローカル放送。青森局のスタジオに気象予報士が出演しており、その人が全国版相当の情報(天気図や全国の予報)と青森ローカルを一括して伝えていた。
(青森局でも、土日は全国版の天気を放送するようだ)
秋田局では、10年ほど前の一時期、気象予報士がいたことがあるが、それでも全国版は流れていたはず(違ったかな?)。その時期以外は(現在も)、気象担当キャスターが出演するが、契約キャスターの1人で気象予報士ではない。
青森のような全国版を放送しない所は、Wikipediaによれば現在17のエリアまたは放送局。
NHK公式ホームページの番組表より2局分を合成
番組表では、全国版がない所では18時10分から19時00分まで通しで1つの番組扱いになっている。これは当然。
一方、全国版が入る所(首都圏も含む)では、ローカルニュース番組(ニュースこまちなど)は18時51分までで、18時52分から19時00分までは「気象情報」という別番組扱いになっている。実際には、「気象情報」の後でニュースのエンディングがあって、その最後に「ニュースこまち 終」などと表示されるので、ややおかしい。
【12月26日追記】2014年最後の放送である12月26日の「ニュースこまち年末ハイライト」では、番組表上は青森などと同じく、18時10分から19時00分までの通しの番組扱いとなった。しかし、実際には52分からはいつもと同じく、平井さんの全国版が放送された。
・青森からの全国天気
その青森局仕様の気象情報。
以前取り上げたように、NHKのローカル天気予報とひとくちにいっても、画面構成から伝える項目まで、局によってまちまち。機器や契約する気象会社の関係があるのだろうが、視聴者・受信料納付者からすれば不公平な気もする。
全国版相当の天気予報も伝えている青森局では、内容は同じだと思われるが、画面は見慣れた東京からのものと若干違った。
日本地図に示した明日の天気や予想気温は、ぱっと見は東京のものと同一で、天気のアイコンも同じはず。しかし、背景の青の色合いとかフォント(東京のは独特の書体だが、青森は普通のゴシック)が違った。
NHKの全国版の週間予報では、札幌~東京と名古屋~那覇の2画面で16都市を伝えることが多い。その中に、青森は入っていない(秋田が入っている)。
青森からの全国版週間予報でも、16都市はそのまま。(背景とフォントは違った)
せっかく青森からやるんだから、秋田を青森に差し替えても良さそうなものだが、そうもいかないのか(青森の週間予報はローカル版部分ではもちろん流れる)
まあ、ローカル番組なんだから、遠方の地方の天気は控えめにして、地域の気象情報をよりきめ細かく伝えたほうがいいのかもしれない。
でも、全国版の平井さんのようなベテランの分かりやすい解説を聞けば、納得できたり、台風接近時などは早い段階で情報を得ることもできる。(例えば、平井さんは、波の高さとか風の高さを日本地図に示した画像を見せてくれることがある。同じ日に、青森では流れているのだろうか?)
一長一短だろうか。(前提としてその局で気象予報士を確保しないと、ローカルで全国版はできないでしょう)
※2016年春から、秋田放送局の夕方のニュースに気象予報士が出るようになったが、全国版も引き続き放送されている。この記事中ほど参照。
・ビデオ便りがない!
秋田局ニュースこまちで金曜日といえば、「630あきた」時代から続くと思われる「ビデオ便り」コーナー。(平日昼前に再放送される場合あり)
視聴者が撮影したビデオを紹介するもので、秋田では「NHK秋田ビデオクラブ」という愛好家団体みたいなのがあり、(投稿者はほぼ固定されているが)活発に投稿されているようだ。
大館市の藤田さんという、80歳を越えて撮影だけでなく、独特の節回しのナレーションを入れて、パソコンで(過剰気味に)編集までしてしまう人もいる。
他県でも同じかと思ったら、青森ではビデオコーナーはないようだ。昔からなかったのだろうか?
朝5時台の「おはよう日本」内で「とれたてマイビデオ」という、全国版コーナーもあったが、それも2014年3月で終了したそうだ。
昔はビデオカメラを持つこと自体が珍しかったが、今はデジタルカメラや携帯電話機で誰もが撮影してネット投稿できる。ビデオカメラで撮ったものをテレビ局に送って見てもらおうという時代ではないのかもしれない。
以上が、あっぷるワイドで気づいた点。
青森、秋田以外の多くの地方局で同じ傾向かと思うが、個人的には、NHKの18時台のローカルニュースは冗長だと思う。
はっきり言って、首都圏の本のランキングとか、旅番組のダイジェストとか、自局制作ドラマの宣伝とか、(朝の忙しい時間ではないのだから)同じ天気予報を中盤と終盤で2度見せられるのは無駄。
もっと濃縮して、短時間で見られる番組のほうがいいと思うのだけど。
だって、ここ数回のオリンピック期間中なんか、平日でもローカルニュースを18時45分からの15分で済ませてしまってるじゃない!
それで済むのなら、普段の50分は何なんだと言いたくなる。
青森朝日放送(ABA)からも若干。
・Mステ予告
秋田朝日放送(AAB)では、「クレヨンしんちゃん」の最後の「この後はミュージックステーションだゾ」というしんちゃんからの紹介に続き、「今夜のMステは…」という、女性アナウンサーによる簡単な予告(出演者紹介)が流れるはずだが、青森朝日放送ではなかった。(しんちゃん部分もななった?)
・1時間ごとに天気
秋田朝日放送では、しんちゃんの後19時54分からローカルの「AABニュース&ウェザー」、Mステの後20時54分から「世界の車窓から」を放送している。
青森朝日放送では、19時54分も20時54分も、どちらも「ABA天気」。
20時54分は、月火木が世界の車窓で、水金が天気という、妙な編成。ローカルニュースは18時台のスーパーJチャンネルがその日の最後になってしまっている。
地方の新興局は、人員や費用の面で、ローカルニュースはそうそう放送できないらしいが、AABはけっこうがんばっているということか?
・土曜の朝は…
秋田朝日放送では、土曜9時30分は「サタナビっ!」というローカル情報番組がすっかり定着している。(2003年開始。現在は11時まで放送)
司会者は秋田市で印章店を営む“兼業ローカルタレント”。それだけに、秋田弁や秋田県内各地の情報や昔の秋田の様子に詳しい。他にも秋田出身・秋田在住の人が何人も出演する。地元の人による地元の番組であることが、受け入れられているのかもしれない。
青森朝日放送でも、2013年から土曜朝の情報番組が始まっていた。9時35分から1時間の「夢はここから生放送 ハッピィ」。
司会は、全国区で活躍する芸人・あべこうじ(元モー娘。高橋愛の夫)。
毎週東京から青森に来るのは大変そう(特に冬)。それに、別段青森県と縁のある人でないようなので、どの程度青森に溶け込めているだろうか。(否定しているのではありません。よそから来た人が司会であっても、それはそれで良い面もあるはず)
そう考えると、秋田ってローカルタレントが多い土地なのかもしれない。
視聴者へのプレゼントは、秋田ではイオン商品券なのに対し、青森では青森銀行系のギフトカード(VISA?)だった。
青森では、1970年に日本初のローカルニュースワイドとして始まって今も続く「RABニュースレーダー」や1991年開始の「おしゃべりハウス」のような長寿ローカル番組、いずれも終了しているが「スーパーギャング深夜同盟(関連記事)」「人間椅子倶楽部(収録場所)」「いいでば!英語塾」といった個性的なローカル番組も少なくない。
秋田では、ローカル番組は名称も放送時間もコロコロ変わってしまう(けど内容はあまり変わらない=某八橋本町の局とか…)ものが多いような気がする。これも地域性だろうか?
まずは、NHK青森放送局の夕方18時台のローカルニュースワイド。
この時間帯の番組の流れは、(大都市圏は別として)多くの地方局で共通のフォーマットだと思われる。
・18時10分から19時00分までの県域放送。(後述の通り気象情報は別)
・番組名は各局ごとにさまざま。(かつては「イブニングネットワーク○○」で統一されていた時期もあった)
・男性正職員アナウンサーと契約女性キャスターのコンビで進行する所が多い。天気予報などのコーナーキャスターがいることも。
・番組内で放送されたレポートは、朝や21時前のニュース内で再度放送されることが多い。
・首都圏で制作・放送されたレポートやコーナーを放送することがある。地元が舞台になった全国放送旅番組などを再編集して放送することも。
例:首都圏で放送されている(昼前の番組?)「いまほんランキング」を、青森で月曜、秋田で火曜(「ライフスタイルに彩りを添えるこまちスタイル」コーナーに内包)に放送している。
・東北エリアでは、管内各局のニュース1つを1分にまとめた、リレーニュースが放送される日がある。(昔は6県分を6県揃って同じ時間で必ず放送していたようだが、今は自県を除く1~5県分を各局の任意の時間帯に放送する方式のようだ)
・最近は視聴からお便りや写真を募集し、紹介する局が多い。
といった感じ。・番組名は各局ごとにさまざま。(かつては「イブニングネットワーク○○」で統一されていた時期もあった)
・男性正職員アナウンサーと契約女性キャスターのコンビで進行する所が多い。天気予報などのコーナーキャスターがいることも。
・番組内で放送されたレポートは、朝や21時前のニュース内で再度放送されることが多い。
・首都圏で制作・放送されたレポートやコーナーを放送することがある。地元が舞台になった全国放送旅番組などを再編集して放送することも。
例:首都圏で放送されている(昼前の番組?)「いまほんランキング」を、青森で月曜、秋田で火曜(「ライフスタイルに彩りを添えるこまちスタイル」コーナーに内包)に放送している。
・東北エリアでは、管内各局のニュース1つを1分にまとめた、リレーニュースが放送される日がある。(昔は6県分を6県揃って同じ時間で必ず放送していたようだが、今は自県を除く1~5県分を各局の任意の時間帯に放送する方式のようだ)
・最近は視聴からお便りや写真を募集し、紹介する局が多い。
番組名は、青森局は2003年から「あっぷるワイド」、秋田局は2007年から「ニュースこまち」。
「あっぷる」「こまち」とか、いかにもその県らしい番組名。「ニュースザウルスふくい」「お好みワイドひろしま」なんてのもある。
青森県のすべてがリンゴじゃないし、福井県で恐竜の化石がよく見つかるといっても県内の限られた場所だけだろう。その県の住民にしてみれば、どんな気持ちだろう。
良くも悪くも、他県出身者・転勤族のNHK職員でなければ命名できなかった番組名ではないだろうか。
あっぷるワイドは金曜日の放送を見た。
※じっくり見たわけでないので、見落としや勘違いがあり得ます。
・オープニング・エンディングの音楽は、男性ボーカルの歌付き
NHKでは朝ドラだって昔は歌はないのが一般的だった。報道番組で歌詞がある主題歌の番組は、極めて珍しいのではないだろうか。
・男性キャスター
北向敏幸アナウンサーが出てきて、「今日は北向がお伝えします」とあいさつしたので、代理だったようだ。
北向アナウンサーは前にも何度かお見かけしたことがあったが、「きたむかい」さんだと思っていたら「きたむき」さんだった。八戸出身。
・赤いジャージの男が踊る
中盤のコーナーで、2人のメインキャスターの横に、赤いジャージを来た男性が登場。テツandトモのテツさんにしては、少々太っている。
よく見れば、かつて秋田局にいた増子有人アナウンサーじゃありませんか!
「元気あっぷる体操」というコーナー。
NHK青森局では、短命県青森を返上するべく「脱・短命プロジェクト」を実施しており、その1つがこのコーナー。
オリジナルの歌詞・曲・振り付けの体操がある。県内各地を巡って、各地の人たちと触れ合ったりインタビューしたりした後にみんなで体操するという、流れ。※青森局のサイトで動画が見られます。
女性キャスターと増子アナウンサーが交代で担当しているようだ。
体操するシーンは、地元の人たちと増子さんが並んで、少々不揃いにやっていた。
昔、教育テレビでやっていた、特別支援学校・学級向け学校放送番組「いってみようやってみよう」のエンディング「できた体操(だったっけ?)」を思い出した。
・大胆なコーナー名
視聴者からのお便り・写真紹介。
秋田局では、写真とお便りは別コーナーで、写真は中盤の「季節の写真」というコーナー名、後半のお便りは特にコーナー名はなし。
青森局では、写真がメインで、お便りは写真の後にちょっと読むような感じだった。
写真コーナーの名を聞き取れず、帰ってから調べると、「Shamori(しゃもり)」だそう。
「写真」と「青森」から取ったのは分かる。
青森局のサイトでは「Shamori」としか出ていないが、Wikipediaによれば「Shamoriクラブ(またはShamori倶楽部)」という名称も見られ、しかもBGMはテレビ朝日「タモリ倶楽部」の音楽を使っている(いた?)という。
他局の長寿番組をローカルのいちコーナーに拝借するとは、大胆。
秋田局の写真やお便りコーナーでは、“レギュラー”投稿者が多い、すなわち投稿する(もしくは採用される?)人が固定化してしまっている。
県の人口を考えれば仕方ないとも思っているが、マンネリ化を招いているとも思う。Shamoriはどうなんだろう?
・平井さんが出ない!
秋田局では、番組終盤の天気予報は、18時52分から全国版を東京から放送した後、54分から秋田局に戻ってローカル版が放送され、エンディングにつながる。(土日も同様)
現在は、東京からの全国版は平井信行気象予報士が担当。
この流れは、秋田局では、昭和の「630(ろくさんまる)あきた」、全国版が高田斉(秋田出身)さんや中村次郎さんだった頃からずっと変わっていないはず。
ところが、青森局では、平井さんのコーナーがなかった。
全編を青森からのローカル放送。青森局のスタジオに気象予報士が出演しており、その人が全国版相当の情報(天気図や全国の予報)と青森ローカルを一括して伝えていた。
(青森局でも、土日は全国版の天気を放送するようだ)
秋田局では、10年ほど前の一時期、気象予報士がいたことがあるが、それでも全国版は流れていたはず(違ったかな?)。その時期以外は(現在も)、気象担当キャスターが出演するが、契約キャスターの1人で気象予報士ではない。
青森のような全国版を放送しない所は、Wikipediaによれば現在17のエリアまたは放送局。
NHK公式ホームページの番組表より2局分を合成
番組表では、全国版がない所では18時10分から19時00分まで通しで1つの番組扱いになっている。これは当然。
一方、全国版が入る所(首都圏も含む)では、ローカルニュース番組(ニュースこまちなど)は18時51分までで、18時52分から19時00分までは「気象情報」という別番組扱いになっている。実際には、「気象情報」の後でニュースのエンディングがあって、その最後に「ニュースこまち 終」などと表示されるので、ややおかしい。
【12月26日追記】2014年最後の放送である12月26日の「ニュースこまち年末ハイライト」では、番組表上は青森などと同じく、18時10分から19時00分までの通しの番組扱いとなった。しかし、実際には52分からはいつもと同じく、平井さんの全国版が放送された。
・青森からの全国天気
その青森局仕様の気象情報。
以前取り上げたように、NHKのローカル天気予報とひとくちにいっても、画面構成から伝える項目まで、局によってまちまち。機器や契約する気象会社の関係があるのだろうが、視聴者・受信料納付者からすれば不公平な気もする。
全国版相当の天気予報も伝えている青森局では、内容は同じだと思われるが、画面は見慣れた東京からのものと若干違った。
日本地図に示した明日の天気や予想気温は、ぱっと見は東京のものと同一で、天気のアイコンも同じはず。しかし、背景の青の色合いとかフォント(東京のは独特の書体だが、青森は普通のゴシック)が違った。
NHKの全国版の週間予報では、札幌~東京と名古屋~那覇の2画面で16都市を伝えることが多い。その中に、青森は入っていない(秋田が入っている)。
青森からの全国版週間予報でも、16都市はそのまま。(背景とフォントは違った)
せっかく青森からやるんだから、秋田を青森に差し替えても良さそうなものだが、そうもいかないのか(青森の週間予報はローカル版部分ではもちろん流れる)
まあ、ローカル番組なんだから、遠方の地方の天気は控えめにして、地域の気象情報をよりきめ細かく伝えたほうがいいのかもしれない。
でも、全国版の平井さんのようなベテランの分かりやすい解説を聞けば、納得できたり、台風接近時などは早い段階で情報を得ることもできる。(例えば、平井さんは、波の高さとか風の高さを日本地図に示した画像を見せてくれることがある。同じ日に、青森では流れているのだろうか?)
一長一短だろうか。(前提としてその局で気象予報士を確保しないと、ローカルで全国版はできないでしょう)
※2016年春から、秋田放送局の夕方のニュースに気象予報士が出るようになったが、全国版も引き続き放送されている。この記事中ほど参照。
・ビデオ便りがない!
秋田局ニュースこまちで金曜日といえば、「630あきた」時代から続くと思われる「ビデオ便り」コーナー。(平日昼前に再放送される場合あり)
視聴者が撮影したビデオを紹介するもので、秋田では「NHK秋田ビデオクラブ」という愛好家団体みたいなのがあり、(投稿者はほぼ固定されているが)活発に投稿されているようだ。
大館市の藤田さんという、80歳を越えて撮影だけでなく、独特の節回しのナレーションを入れて、パソコンで(過剰気味に)編集までしてしまう人もいる。
他県でも同じかと思ったら、青森ではビデオコーナーはないようだ。昔からなかったのだろうか?
朝5時台の「おはよう日本」内で「とれたてマイビデオ」という、全国版コーナーもあったが、それも2014年3月で終了したそうだ。
昔はビデオカメラを持つこと自体が珍しかったが、今はデジタルカメラや携帯電話機で誰もが撮影してネット投稿できる。ビデオカメラで撮ったものをテレビ局に送って見てもらおうという時代ではないのかもしれない。
以上が、あっぷるワイドで気づいた点。
青森、秋田以外の多くの地方局で同じ傾向かと思うが、個人的には、NHKの18時台のローカルニュースは冗長だと思う。
はっきり言って、首都圏の本のランキングとか、旅番組のダイジェストとか、自局制作ドラマの宣伝とか、(朝の忙しい時間ではないのだから)同じ天気予報を中盤と終盤で2度見せられるのは無駄。
もっと濃縮して、短時間で見られる番組のほうがいいと思うのだけど。
だって、ここ数回のオリンピック期間中なんか、平日でもローカルニュースを18時45分からの15分で済ませてしまってるじゃない!
それで済むのなら、普段の50分は何なんだと言いたくなる。
青森朝日放送(ABA)からも若干。
・Mステ予告
秋田朝日放送(AAB)では、「クレヨンしんちゃん」の最後の「この後はミュージックステーションだゾ」というしんちゃんからの紹介に続き、「今夜のMステは…」という、女性アナウンサーによる簡単な予告(出演者紹介)が流れるはずだが、青森朝日放送ではなかった。(しんちゃん部分もななった?)
・1時間ごとに天気
秋田朝日放送では、しんちゃんの後19時54分からローカルの「AABニュース&ウェザー」、Mステの後20時54分から「世界の車窓から」を放送している。
青森朝日放送では、19時54分も20時54分も、どちらも「ABA天気」。
20時54分は、月火木が世界の車窓で、水金が天気という、妙な編成。ローカルニュースは18時台のスーパーJチャンネルがその日の最後になってしまっている。
地方の新興局は、人員や費用の面で、ローカルニュースはそうそう放送できないらしいが、AABはけっこうがんばっているということか?
・土曜の朝は…
秋田朝日放送では、土曜9時30分は「サタナビっ!」というローカル情報番組がすっかり定着している。(2003年開始。現在は11時まで放送)
司会者は秋田市で印章店を営む“兼業ローカルタレント”。それだけに、秋田弁や秋田県内各地の情報や昔の秋田の様子に詳しい。他にも秋田出身・秋田在住の人が何人も出演する。地元の人による地元の番組であることが、受け入れられているのかもしれない。
青森朝日放送でも、2013年から土曜朝の情報番組が始まっていた。9時35分から1時間の「夢はここから生放送 ハッピィ」。
司会は、全国区で活躍する芸人・あべこうじ(元モー娘。高橋愛の夫)。
毎週東京から青森に来るのは大変そう(特に冬)。それに、別段青森県と縁のある人でないようなので、どの程度青森に溶け込めているだろうか。(否定しているのではありません。よそから来た人が司会であっても、それはそれで良い面もあるはず)
そう考えると、秋田ってローカルタレントが多い土地なのかもしれない。
視聴者へのプレゼントは、秋田ではイオン商品券なのに対し、青森では青森銀行系のギフトカード(VISA?)だった。
青森では、1970年に日本初のローカルニュースワイドとして始まって今も続く「RABニュースレーダー」や1991年開始の「おしゃべりハウス」のような長寿ローカル番組、いずれも終了しているが「スーパーギャング深夜同盟(関連記事)」「人間椅子倶楽部(収録場所)」「いいでば!英語塾」といった個性的なローカル番組も少なくない。
秋田では、ローカル番組は名称も放送時間もコロコロ変わってしまう(けど内容はあまり変わらない=某八橋本町の局とか…)ものが多いような気がする。これも地域性だろうか?