広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

伊徳

2012-02-29 23:58:05 | 秋田のいろいろ
秋田市泉地区にマックスバリュができるという記事で、泉地区は「スーパー激戦地」であり、その南端にある「いとく」と北端の「グランマート」の運営会社(伊徳とタカヤナギ)が、経営統合する計画があることに触れていた。
※それぞれの運営会社のデータは次の通り。
伊徳:1962年設立(株式会社としての発足。創業は1899年)。資本金5千万円。23店(秋田19店、青森4店)。従業員約1900人、売上高432億円(11年8月期)
タカヤナギ:1948年設立(同1910年)。資本金9300万円。16店。従業員約1230人。売上高198億円(11年3月期)

2月20日に、経営統合についての公式発表があった。21日の秋田魁新報経済面によれば、
・4月2日に共同持ち株会社「ユナイトホールディングス」を設立し、経営統合する契約を16日付で締結
・両社の全株式をユナイトホールディングスが保有し、完全子会社化する株式移転方式による統合。株式移転比率は公表せず。店名は存続。資本金7300万円。
・ホールディングスの会長にはタカヤナギの会長、社長には伊徳の社長が就任。秋田市土崎港のいとく将軍野店に事務所を置く。

過去には、「両社は2007年に商品の共同仕入れなどで業務提携。その後、岩手県のベルプラス、スーパーマーケットマルイチを含む4社での経営統合を目指したが、2010年5月に断念。2社による統合に向け、協議を進めていた。」という経緯があった。
Wikipediaによれば、以前の4社提携の際、いとくとベルプラスが半分ずつ出資して、2008年に「ユナイト」という共同仕入れ会社を盛岡市に設立していたそうだ。それが立ち消えになって2年後に会社は解散している。その「ユナイト」の名が復活するということのようだ。

個人的な感覚では、いとくは古くから秋田市に店があるスーパーとしてなじみがあるが、タカヤナギが進出したのは15年ほど前であり、ほとんど利用しないので縁遠い存在。
両社とも「CGC」という全国的なスーパー組織に加盟していて、プライベートブランド商品は共通だが、それ以外には、あまり共通点を見いだせないようにも感じる。
それらが経営統合しても店名も変わらないそうだから、消費者としては今までと同じで、あまりメリットがないように思う。ポイントカードが共通になるとかしてくれればいいけど。※2016年の動き
 (再掲)グランマート泉店

 (再掲)いとく新国道店

ところで、秋田魁新報の社会面に「シリーズ時代を語る」という連載がある。
秋田県に関係する著名人が、1か月以上に渡って毎日、自らの人生を振り返って語る形式の集中連載。
2月22日まで37回に渡って、「伊徳」会長の伊藤碩彦(いとうひろひこ)氏(1942年生まれで、以前は3代目社長)が取り上げられていた。

ざっと読んだけれど、伊藤会長の生き方・考え方とかそんなことよりも、伊徳自身や秋田のスーパー事情の時系列的な変化がいろいろと分かったのがおもしろかった。
伊徳の公式サイトやWikipedia、周りの年寄りに聞いても分からなかった情報もあって、貴重な情報だと思う。

以下、まとめてみます。※一部、伊徳の公式サイトの沿革も参照しました。(特に最初のほうはあまり読んでいなかったので)見落としや勘違いがあるかもしれません
・伊徳は、現在本社のある大館が創業地かと思っていたが、藤里町とか二ツ井町(現在・能代市二ツ井)が元々の地盤で、会長もそこの出身。

・鷹巣(現・北秋田市)進出は1956年、大館進出は1967年。本社が大館に移転したのは1968年(同年に父の急逝を受けて伊藤碩彦氏が社長就任)。

・1963(昭和38)年にセルフサービス式店舗第1号の「スーパーいとく鷹巣店」開店(セルフサービス式は1953年に東京で初登場。1959年には全国で1000店を超えた)

・1967年の大館一号店は御成町店。現在のいとく大館ショッピングセンターの隣。当時の伊徳で最大規模の売場面積600平方メートル、駐車15台。
その直後の昭和40年代には、大手総合スーパーが地方へ進出する動きが出てくる。
大館の御成町に「イトーヨーカドー出店の構想があった」そうで、「県北の建設会社が用地を確保して誘致した」が、オイルショックで立ち消え。そこを伊徳が購入して、ショッピングセンターを建てることにしたそうだ。それが1978年開店のいとく大館ショッピングセンター。
大館ショッピングセンターには当初、地元百貨店「正札竹村」(2001年倒産)がテナントとして入る予定だったが、先方の都合でなくなったという。
※ジャスコ秋田店(現・秋田フォーラス)は1974年、イトーヨーカドー弘前店は1976年、イトーヨーカドー秋田店は1980年開店
1988年には大館ショッピングセンターから遠くない場所に「ジャスコ大館店」が開店(2006年閉店)している。

・秋田市への進出は、1970(昭和45)の楢山登町店。他社のスーパーを引き継いだ店で、2000(平成12)年に閉店。
最終的(1990年代まで)に秋田市へは小規模の7店舗を進出。公式サイトの沿革によれば楢山登町店のほか、手形店(1973年)、将軍野店(1979年)、港北店(1980年)、泉店(1981年)、広面店(1990年)、仁井田店(1992年)。
将軍野店以外は後にすべて閉店(楢山登町店は2000年、手形店は2001年)。秋田市内への新規出店は2008年の新国道店まで空白となる。(後述)

・青森県へは、1980年の弘前土手町店から。新聞連載では「カクハビル地下」とあった。
以前とびいりさんに教えていただいた情報などと総合すれば、カクハビルとは「ハイローザ」のことだと考えられる。(かつてあった百貨店「かくは宮川」が閉店・解体した後に、1980年にできたのがファッションビル「ハイローザ」)
ハイローザは後にいとくが撤退、1998年にはビル自体が閉鎖されて、現在は更地になっている。
他に弘前市では、住宅地に1990年に安原店を開店。僕も行ったことがあったが、2006年に1キロくらい離れた場所に「アルカディア店」として移転している。

大館の会社が、隣県の青森や100キロほど離れた秋田市に店を出すことについて、連載では、
「次は秋田市か青森県の津軽地方、と思っていました。大館からだと津軽が近いのですが、親近感は秋田市にあります。引き継いだ店は立地条件が良くなかったものの、秋田市に出すことに意義があると思いました。」
と述べている。
大館と弘前は峠があるとはいえ、ほんとうに近く、大館から弘前へ買い物や飲食に出かけることが多い。
「県」という縛りがあるから、秋田市へ目を向けてくれていることもあるだろうが、会長以外の大館の皆さんも、弘前より秋田市のほうに親近感を感じてくれているのだろうか。

また、大館から秋田市や青森へ出店するのには苦労もあるようで、
「大館と秋田では食習慣が違うので売れ筋も違うし、他店との競争環境も異なりますから、価格設定も変えなくてはなりません。現在4店舗を出している青森県の津軽地方になると、もっと違います。」
津軽ではリンゴ収穫期に作業しながら食べるためパンが売れるので、大量に仕入れなくてはならないという例を挙げていた。

それから、秋田市の楢山登町店について、
「結果は失敗。平成12(2000)年に閉店しました。」
としているが、1970年から2000年まで30年も続いたのだし、世の中だって大きく変わった時代。よくもこれだけ続いたと考えたほうがよさそうに思う。
楢山の「刈穂橋東」交差点(奥が有楽町方向)。右側がいとく楢山登町店跡
僕は入ったことはないが、楢山登町にいとくがあったのはよく覚えている。
上り「楢山登町」バス停の向かいの、現在は医院と調剤薬局になっている場所。
民家2件分くらいしかなさそうな狭い敷地で、今の感覚ではここにスーパーがあったとは考えられない。
変形交差点に面している上、横断地下道の出入り口もあって、車の出入りはしづらそう。(駐車場はなかったのか)
上りバス停付近から。向かいがいとく跡
1995年には、500メートルほどのところに秋田サティ(現・イオン秋田中央店)が開店して、太刀打ちできなかったのかもしれない。

秋田市で競争に負けたのは、店舗が小さかったことと「「県北のスーパー」というイメージから脱却できなかったのです。」ということだ。
僕は未だにいとくは県北のというか大館のスーパーという意識は持っている。
でも、それは悪い意味ではなく、秋田県の地元企業であり、県中央部にはない個性を持つスーパーというプラスのイメージ。(秋田市にいとくほどの大手地元スーパーがないということもある)
全国展開するわけではないのだし、別にいいと思うけど。


ところで、現在、地方スーパーの最大のライバルといえば、イオングループであろう。かつては「ジャスコ」で起源は1970年頃までさかのぼる。
連載で、なんと、伊徳は一時期、ジャスコと関係があったことが分かった。(資本関係があったとかではなく、企業どうしの提携みたいなものかもしれない)
「同業他社と連携しようと、昭和40年代の半ばには東北ジャスコグループに加盟しました。」
「本荘のつるまい、大曲のタカヤナギ、酒田のマルイチ、山形のヤマザワ、米沢のカクダイ、会津若松のマルトミ、新潟のホリカワ、伊徳の8社、それに大手のジャスコを加えたグループです。」
「商品の共同仕入れから始め、いずれは合併を、との構想をジャスコの岡田卓也社長(現イオン名誉会長相談役)は描いていました。実際、グループの中の何社かは、後にジャスコと合併しました。」
「私も繰り返し口説かれましたが、人に使われるのは嫌だなあと思い、乗りませんでした。グループは昭和50年ごろに自然消滅しました。」
会長の結婚式には岡田氏も来たほど親密だったようだが、
「東北ジャスコグループから抜けてからは、同じ商圏でイオンと競合することが多くなりました。合併の誘いを断ったことが影響しているのかもしれません。でも日本一の小売企業ですから、胸を借りて鍛えてもらっている、と私は思っています。」

「何社かは、後にジャスコと合併」とあるのは、確実なのは「つるまい」と「カクダイ」。どちらも合併や再編を繰り返し、現在のマックスバリュ東北の前身の1つ。
会長が若い頃、父(当時の社長)とつるまいの社長が親しかった縁で、つるまいで見習いをしたことがあったそうだ。

その後、1983(昭和58)年(公式サイトでは1982年となっている)に東北CGCグループ(CGCジャパンの東北ブロック組織)に加盟している。


伊徳では、2000年前後に、秋田市の店の多くをたたんだり、従来の小型店の代わりに大型店を建てるスクラップ・アンド・ビルドを行ったり、イオンに対抗して新規出店したりしている。
その結果、一時的に収益が下がった時期があり、伊徳の経営危機の噂が流れたそうだ。
2001年10月22日に噂が流れ、1か月後に取引先を集めて営業報告会を行って、噂は収束した。
「風評の発信源は、13年(=2001年)10月に青森市で開かれた某スーパーチェーンの債権者集会でした。伊徳はその1カ月前に手形店(秋田市)を閉めていましたが、そのことが債権者集会で「伊徳の手形が」「店から商品や陳列棚を出していた」などと断片的に伝わったようです。」
倒産したスーパーとは「亀屋みなみチェーン」だろう。
つまり有価証券の「手形」と秋田市の地名の「手形」が、青森方面で混同・勘違いされたのが原因。
噂って恐ろしい。


その後、
「あるスーパーチェーンの元役員を専務として招きました。10年前のことです。」
その2年後にさらにその関係者も招いている(現専務)。
あるスーパーとは、イトーヨーカドー系列の「ヨークベニマル」のようだ。

上記の通り、秋田市や津軽の店も大館からコントロールするのには限界を感じていたこともあり、本部と店舗の権限の配分見直しや在庫圧縮、パート(パートナー社員)の視点の活用といった改革を行った。
それらを初めて形にしたのが、秋田市に2008年に開店した新国道店。翌年には秋田市広面に秋田東店を開店。

一昨年に長女の夫に社長を引き継いだ話などで連載が終わっているが、それは伊徳とタカヤナギの経営統合が報じられた翌日のことだった。
連載では経営統合については一切触れていないが、絶妙のタイミングだった。



伊藤氏は、大館の商工関係団体の役職も歴任している。
1989年に「大館まちづくり協議会」初代会長となり、長木川を挟んで分かれる南北の商店街(大町と御成町)を結ぶシャトルバスをお盆に2年間運行し、採算が取れたそうだ。
そのバスに使った車両が、秋田市交通局の二階建てバス「みはらし号(181号車)」だったそうだ。

1990年からは大館商工会議所会頭を3期8年間務めた。
長期となったのは不本意だったようで、大手スーパーの攻勢が強まりつつあり、本業に専念したかったそうだ。
秋田商工会議所の現在の会頭さんは「本業に専念」しなくていいのですかね…


秋田市にかつてあって閉店した6つのいとく各店舗の所在地は、楢山登町店以外はよく分からないものが多い。
27日にアップされた「秋田建設工業新聞」サイトで、仁井田店の所在地が偶然にも判明した。同店跡地に、JAの葬祭ホール(JA虹のホール「レゼール仁井田」)ができるという。それによれば「秋田南消防署向かいの国道13号沿い」だそう。

また手形店は、手形陸橋の通りにあったそうだ。現在の秋田東店と同じ通り。
手形店をよく利用していて閉店して困っていたが、またいとくが戻ってきてくれて喜んでいる人がいた。
広面、港北、泉各店については不明。
【3月1日追記】閉店した各スーパーの場所について、皆さまから情報をいただきました。この記事のコメント欄をご覧ください。
【2022年3月8日追記・手形店の場所について】
1991年4月6日付 秋田魁新報の、手形陸橋前後の県道の中央線変移(リバーシブルレーン)開始を伝える記事で、その実施区間が「手形蛇野の「スーパーいとく」手形店前から(脳研前まで)」とあるので、現在、パチンコ店「NEW YORK×2 広面店」やその駐車場付近だと考えられる。現、いとく秋田東店はそこから400メートル強東側の、同じ道の同じ側。(以上追記)


そんな話を周りの人生の先輩方に伺う中で、いとく以外の昔のスーパー事情が少し分かってきた。
上でも出てきた、マックスバリュ東北の前身の「つるまい」。僕は本荘にあった記憶しかなく、秋田市の土崎駅裏側のマックスバリュ東北本社の建物が、昔はつるまいの店舗だったというのもピンとこない。(建物の外観から察しはつくけれど)
聞いた限りでは、新屋表町の新屋西線のバス通りや、山王地区など中心部にも、つるまいがけっこう長期間存在していたという。

【2013年3月11日追記】魁の「シリーズ時代を語る」が、同社から本として出版されていた。「さきがけ新書 ブルーブックス」というシリーズ(講談社ブルーバックスと紛らわしい…)で、2013年3月でいとく社長を含めて3冊が出ている。
いとく社長のは「ぶつかって道を開く」というタイトル。
コメント (30)
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ランチパック/ビエネッタ

2012-02-28 23:22:32 | ランチパック
最近は、菓子パン全般の紹介になりつつあった「ランチパック」カテゴリーで久しぶりにランチパックを紹介できます。
これも、先日行ったイオン土崎港店(旧・ジャスコ土崎港店)で、たくさんのランチパックが売られていたおかげ。

山崎製パンのランチパック公式サイトのトップでは、「今月の新商品」として、2月の新商品のうち全国で発売する4種類を紹介している。
全国で発売といっても、秋田の店ではなかなか見かけないが、イオン土崎港店では4種類すべてを発売してくれていた。これからはたまに土崎港店を覗いてみなくちゃ。
※同じイオンであっても、秋田中央店なんかは何か月も前から同じ製品だけを販売し続けていて、2月の新商品は1つも仕入れていない。

今回は2月の新商品から2つを紹介。
 (再掲)
ハムカツ」1個146kcal 168円、「桜あん&ホイップ(求肥入り)」1個157kcal 145円

まず「ハムカツ」。
「ハムカツとソースをふんわりパンにサンドしました。」とのことで、ランチパック系で定番の組み合わせ。
当ブログでは、2010年に「ブルドックソース使用ハムカツ」6月から発売中のたけやフレッシュランチ「本荘ハムフライ」を紹介している。今回は単に「ハムカツ」という名称。

土崎ジャスコでは、同じ棚でたけやの本荘ハムフライも発売していて(そっちのほうが少し安かったか?)、どちらも同じくらいの在庫だった。
食べ比べようかと思ったけど、そんなにたくさん食べられないので、ランチパックのハムカツだけ。

包装のハムカツのイラスト
過去の商品のものによく似ているが、今回のは肉が薄い?

中身の違いは、よく分からない。従来よりソースが少ない気もする?
味の違いもよく分からないけど、おいしいと思います。

そして、「桜あん&ホイップ(求肥入り)」。
「桜葉入りのこしあんとホイップクリーム、求肥をサンドしました。」とのことで、ぎゅうひ入りのランチパックは過去に何度か出ていて紹介しているが、桜あんにクリーム?
よく分からない取り合わせだけど、買ってみた。

包装にいるパンダの絵は「さくらパンダ」だそうだ。
さくらパンダは公式サイトもあり、百貨店の大丸松坂屋が関与しているらしいが、何の目的のキャラクターなのかイマイチ不明。
ヤマザキとコラボして「さくらパンダフェア」として、9種類の桜風味のパンや菓子を発売中で、その1つがランチパック。

あんこ・ぎゅうひ・クリームがばたっと置かれて挟まれていた
ピンク色のあんこの中には、桜の葉っぱらしきものが見える。
寒い所で保存中していたのでクリームが固まっていた。そのままだとおいしくなさそうだったし、急いでいたのでトースターで軽く温めて食べた。
なお、温め過ぎるとクリームが液状になって食べた時に垂れるので、温めるならごくごく軽く。

なかなかおいしかった!
ぎゅうひの食感、あんこの桜味がよく、クリームもマッチしている。桜餅っぽいような、ちょっと違うような。



カテゴリーとは関係ないですが、最後に「ビエネッタ」の話。
「ビエネッタ(Viennetta)」って知ってますか?

僕は名前は忘れていたが、モノは記憶にあった。
森永乳業が発売する、生クリームを絞ったようなヒダヒダ状のアイスや薄いチョコレートのデコレーションが豪華な「アイクリームのケーキ」の商品名。

昔は「エスキモー」ブランドで、棒状というか箱型の切り分けて食べるタイプだった。
子どもの頃、何度か食べて、リッチな気分になったものだったが、価格や食べ方からして気軽に食べるものではなく、何年も遠ざかっていた。


先日、スーパーでこんなものを発見。
ビエネッタカップ フロマージュ
最初、そうだとは思わなかったが、隣に箱型のビエネッタが売られており、あのビエネッタのカップ版であることを知らされた。
これは「期間限定・フロマージュ」とのことで、もう1種類、普通(バニラ・チョコメイン)のビエネッタのカップもあった。

久しぶりのビエネッタとの再会となったが、2010年のエスキモーブランドの廃止によって森永ブランドになっていた。
ビエネッタは、世界20か国以上で「ユニリーバ」ブランドで流通しており、1982年にイギリスの子会社が開発したものだそうだ。意外に新しく、そして国際的な製品なんだ。
なお、「Viennetta」で画像検索すると、世界各国のビエネッタの画像が見られる。国によってデコレーションのデザインが少し異なるようだ。

箱型(ホールタイプ、パーティーサイズ)のは530ml、希望小売価格500円。
デザートカップは、2011年5月から発売されている日本オリジナル製品。184ml、希望小売価格120円。
100円アイスの定番「明治エッセルスーパーカップ」は200ml、「ロッテ爽」は190mlだから、それと比べても高くない。

ビエネッタカップの「フロマージュ」は、公式サイトに「コクのあるチーズアイスとミルクアイス、パリパリとしたホワイトチョコレートを積層状に充填しました。濃厚なチーズとミルクの味わいとチョコによる食感の変化が楽しめます。」とあった。昨年12月5日から3月までの発売とのこと。これのホールタイプはない。
フロマージュはフランス語でチーズのこと。
融け気味ですが
外見も食感も、昔食べたパーティーサイズをうまく小さな丸いカップに詰めていて、よくできている。
目新しいフロマージュ味がおいしく、懐かしくて新しいビエネッタ体験だった。
ホールとカップでは乳脂肪分が異なり、ホールは「アイスクリーム」、カップは「アイスミルク」という「種類別」に分類される。まあ、そんなに違いは感じないでしょうか。

そういえば、以前、「グリコパナップ」が2010年3月にリニューアルされたことに触れた。
なぜかアイスクリームの間に薄いホワイトチョコが入ってしまい、個人的には違和感のあるおかしな食感になった(はっきり言ってチョコが邪魔)と感じていた。

アイスと薄いチョコといえば、このビエネッタがそのものだ。グリコはビエネッタを意識したのだろうか?
でも、ビエネッタはパナップほど、チョコを邪魔に感じない。最初からこういうもんだと思って食べるからだろうか。


冬期限定のビエネッタのフロマージュを購入できるのは、あと1か月。
マックスバリュ茨島店では88円、イオン土崎港店では98円で売られていた。イオン秋田中央店ではなかった(通常のカップのみ)。興味のある方はお早めに。
コメント (4)
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循環バス/アニメと秋田・青森

2012-02-27 23:52:14 | 秋田のいろいろ
●再開発循環バス・補足
先週の記事で取り上げた、秋田市が中通の再開発完成に合わせて運行するという、循環バスについての続報が、24日の朝日新聞秋田版に出ていた。

大筋は先に分かっていた通りだったが、細かい点で新たに分かったことがいくつか。
・「ワンコインの循環バス」
→「ワンコインの」という言い回し、新聞記者が作ったのかもしれないが、魁の第一報では見られなかった。
たしかにワンコインには違いないが、1円だって500円だって「ワンコイン」。
小学生以下は無料・中学生以上100円なので「100円循環バス」のほうがストレートで分かりやすくていいと思うが。

・ルートは「市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)がある大町地区」を通る
→あえて「ねぶり流し館がある」と付けたのは「大町地区といっても竿燈大通りより南側の三丁目以降ではなく、北側(通町側)の一・二丁目しか通らない」と言いたいのかもしれない。
仮に通町から竿燈大通りを越えて三丁目方面へ行くと、駅へ戻るには長距離になってしまうから、通町側で完結するのは想定内。
でも、せっかくなら三丁目以降もルートに含めれば、赤れんが郷土館や川反さらに南大通りなどを通ることもでき、新たな利用者を獲得できるような気もするが。

・1周約20分
→第一報では15分としており、所要時間が5分延びている。20分もかかるだろうか?

・25人乗り前後の小型バスを使用
→前回予想した「日野リエッセ」の定員と同じくらい。
ちなみに、(オリジナルの)リエッセは2011年8月で製造中止になっていた。
現在は、路線バス用は前回も紹介した「ポンチョ」、自家用・貸切用は「トヨタコースター」のOEM版「リエッセ2」がそれぞれ後継車種となっている。

・市民や観光客らの利用を想定
→それはそうでしょうけど、市民でも70歳以上は全ての路線バスが100円で利用できるし、観光として使うには物足りないルートだと思う。したがって、70歳未満の市民が主対象と言えそう。
上でも書いたけど、せっかくならもう少し運行範囲を広げて、例えば大町・川反のホテル周辺、既存路線バスがない住宅地、病院・医院周辺を通ったり、千秋公園の中(県民会館とか二の丸まで上るとか)に入っていくなどすれば、高齢者・旅行者も含めて利用者が増えるように思う。

・7月21日から運行を始め、2013年2月末までの予定
→2月末までとは中途半端。

・運行は社会実験の位置づけであり「市の担当者は「現時点では13年度以降の継続は考えていないが、好評ならばバス会社が路線を残すかもしれない」と話す。」
→社会実験が終われば、それを踏まえて市が本格運行に入るのかと思ったら、市としては来年度限りで手を引くということか。
「バス会社が路線を残すかもしれない」とは心もとない。「残さないかもしれない」可能性もあるわけでしょ。
仮に残すとすれば、ある意味「100円バスを運行したい」とお望みの中央交通の社長さんの願い通りになりそうだが、先に道筋を秋田市に付けさせておいて、軌道に乗ってからいい所だけ持っていくような感じもする。
「運行したい」と社長自らおっしゃるからには、路線設定から自分でやったらいかがでしょうかね。
以前は「民間でできることを行政がやるべきではない」とかおっしゃっていた社長さんだが、その辺りはどうお考えになるのでしょうか。

それから、弘前市の土手町循環100円バスは、1998年から弘前商工会議所が弘南バスに委託して運行していたが、運行開始半年後からは、弘南バスの自前の路線となって現在まで運行を続けている。
それを考えると、バス会社社長さんが会頭を務める秋田商工会議所は何もしないのかな。以前の「無料買い物バス」の失敗でこりたのか。

※試験運行を委託するバス会社はまだ決まってないと思うので、必ずしも中央交通が受託するとは限らない。


以前紹介した鳥取市では、循環100円バス「くる梨」の運行範囲内では、一般路線バスの運賃も100円に設定されていて分かりやすかった。静岡市の清水区などでも同様だった。
秋田でもそうすればいいかなと思ったが、考えてみれば、想定される循環バスのコースと既存の一般路線バスの経路はほとんどが重複しそうだから、そうなれば循環バスの存在意義自体なくなってしまう。
やはり、循環バスを運行するのなら、既存バスの運行ルートにとらわれない、小型バスであることを活かした経路とし、こまめにバス停を設けるといったことが必要だと思う。
でなければ、循環バスは運行せず、一般路線バスを中心部限定で運賃100円にしたほうが、コストがかからず分かりやすいのではないだろうか。

※再開発関連の次の記事はこちら
※循環バスについての次の記事はこちら



今度はアニメの話。
●ONE PIECEと秋田の関係
大人気だというアニメ「ONE PIECE」。
フジテレビが放送しているそのテレビアニメを、フジテレビ系列局で唯一放送していないのが秋田テレビ(AKT)でありながら、関連イベントはちゃっかり開催したことを以前紹介した。

24日の秋田魁新報総合面(19面)のコラム「杉(夕刊があった頃はその1面だったか)」は、「ワンピース熱」というタイトルで、秋田とONE PIECEのつながりを紹介していた。
1面コラム「北斗星」よりも若い人が執筆している感じだが、その筆者は最近、ひそかにONE PIECEに熱中しているという。
そして、「1999年に始まったワンピースのテレビアニメの立ち上げに、旧知の元記者が関わっていたことを最近知った。東映アニメーションのプロデューサー鷲尾天(たかし)さん(46)=秋田市出身。」「前職は地元民放テレビ局社員で、98年に東映アニメーションへ。」という経歴だそうで、「人気アニメ「プリキュア」シリーズの生みの親でも」あるとのこと。
Wikipediaによれば、「地元民放テレビ局」とは秋田朝日放送(AAB)。鷲尾氏は現在はONE PIECEには関わっていないようだ。

それにしても、コラムでは「1999年に始まったワンピースのテレビアニメ」と簡単にしか触れておらず、どこのキー局が放送しているとか、秋田では放送されているかどうとかについては触れていない。
秋田魁新報社は、秋田放送(ABS)のほか秋田テレビにも出資しており、いわば“身内”。(秋田放送ほど親密でもないけれど)
ぼやかして身内に不利な情報を隠しているように感じてしまう。

コラムは「これからはひそかに楽しむのではなく、子どもと一緒に感動を分かち合いたい。」と結んでいるが、そんなことより「県人が立ち上げた作品を県民が気軽に楽しめるよう、秋田での放送を切望したい。」とするべきではなかっただろうか。

【2013年5月10日追記】その後、2013年5月5日から放送が始まった(中断を挟んで588話から再開した形)。フジテレビから42日遅れで日曜6時30分からの放送。

●サザエさんと青森の関係
余談ですが、お隣青森県は、アニメ「サザエさん」に関係する人物を輩出している。
現在放送中のアニメで、磯野家に出入りする三河屋の御用聞き「サブちゃん(三郎)」…
もそうですが、サブちゃん以外に実在の人物がいるのだ。
※昔の作品で、サブちゃんの故郷を磯野一家が訪問する話があったのだが、その中で、弘前公園を訪れたり、岩木山の形が見る場所によって違うという話が出てくる。したがって、サブちゃんは津軽の出身と考えられる。
さらに、サブちゃんの声を担当する声優の二又一成氏(ハットリくんの小池先生、奇面組の出瀬潔、コボちゃんのパパでもおなじみ)は、津軽ではないが三沢市の出身。

それは、車力村(現・つがる市)出身の毛内節夫氏という人。
東奥日報社の「第63回東奥賞(2010年)」を受賞しており、その記事によれば、当時69歳でアニメーション制作会社エイケン社長。
1969年の「第1回放映からチーフアニメーターとして携わり、その後、プロデューサー、社長と立場を変えながら40年以上、かかわり続けている。」という。

フジテレビ系列局のない青森県だが、「サザエさん」は6日遅れの土曜日に、TBS系列局の青森テレビ(ATV)がちゃんと放送している。(1974年から)
受賞を伝える記事でも「フジテレビ日曜夜6時半、本県では青森テレビ土曜夜5時」とちゃんと説明している。

気になったのが、毛内氏が「数年後に再放送した時にも違和感ないように、なるべく流行の物を入れないようにしている。クーラーも車もない。テレビはちょっと横長になったけど、洗濯機はそのまま。(後略)」と話していること。
「数年後に再放送」することも考えて制作しているとはさすがだが、残念ながら、現在はサザエさんは地上波はもちろん、BS・CSでも再放送されていないし、DVDなども出ていない。(放送開始○周年記念などで、ごくごくまれに過去の作品が放送される程度)
せっかくの配慮が無駄になっていることになる。


若い方は知らないと思うが、昔はサザエさんの再放送があった。以下、Wikipediaを参考にしました。
フジテレビ系列各局で、1975年から1997年まで、火曜日の19時から「まんが名作劇場 サザエさん」として再放送されていた。
この時間は放送局ごとにスポンサーが異なり、秋田ではローカルCMが流れていた。現在の月曜19時のネプリーグの枠みたいな感じだっただろうか。

オープニング・エンディングの歌は本放送と別のオリジナルの歌と映像に差し替えられていた(2バージョンあった【3月4日訂正】再放送版の主題歌は僕は2つしか知らなかったけど、バリエーションがもっとたくさんあったようです)。
磯野家の隣は、本放送では既に伊佐坂先生一家になっていたのに、まだ画家の浜さん一家が住んでいたりといった違いもあり、日曜とは別にけっこう楽しめた。
個人的には、この後21時から「なるほど!ザ・ワールド」が放送されたり、翌日の水曜日は学校が終わるのが早かったり(幼稚園から高校までそうだった)、「連続する週半ばの楽しみの第一弾」という感じで、好きだった。

弘前に行っている間に、放送が終わってしまっていて、寂しかった。
なお、青森テレビでも、1980年頃にこの再放送版を日曜日の夕方に放送していたことがあるらしい。当時の青森では、2日連続でサザエさんが流れていたことになるのだろうか。


それから、1996年3月6日(水)にフジテレビ系で放送されたドラマ「古畑任三郎(第2シリーズ)」の「間違えられた男(風間杜夫が犯人役)」の中で、犯行を証明する手段の1つとして、古畑がテレビを点けてサザエさん再放送のオープニングを見るシーンがある。

その古畑任三郎は青森では青森放送(RAB。テレビは日テレ系)が土曜日の午後に放送しており、第2シリーズは4月6日から5月4日にかけて放送していたという。僕も見ていた。
第2シリーズは10本あるのに、なんで1か月で終わったのかというと、1日に2本放送したから。

さらに余談だけど、この時は「巡査・今泉慎太郎」という、本編に連動したミニ番組もあった。(今泉さんが古畑さんの悪口を言うような番組で、おもしろかった)
フジテレビでは、古畑任三郎本編が放送された数時間後の深夜に放送されていたのだが、系列局ではネットしない場合もあり、秋田テレビでは放送しなかった。
しかし、青森放送では、古畑本編の直後に連続して放送してくれ、とても見やすかった。


とりとめのない話になってしまったけれど、アニメと地方出身者の意外な関係と昔のテレビの思い出話でした。
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土崎方面/試験監督

2012-02-25 23:03:59 | 秋田のいろいろ
取り留めもなく、いろいろと。
●五城目線でいい気分
秋田市土崎港地区へ行く用があり、久しぶりに秋田市中心部から土崎・飯島方面へ向かう新国道経由のバスに乗った。
昨年秋に行われた秋田中央交通の大幅な減便は、新国道経由でも行われた。今は1時間に4本が標準。僕は新国道経由にはほとんど乗らないのであまり実感がなかったけれど、市営バスと中央交通が競合していた10年ほど前と比べると「かなり減った」と感じた。
秋田市中心部から土崎までの新国道は住宅が連続し、鉄道の駅も他のバス路線もなく新国道経由のバスが唯一の公共交通機関というエリアもある。減便前から夕方から夜などは通路がぎゅうぎゅうの状態で運行されるのを見たことがあるし、利用者が増えて着ぶくれもある冬は、このダイヤでさばき切れるのか、ちょっと気になっていた。


今回、途中バス停から乗ったバスは、LEDに「五城目BT」と表示される系統番号100・五城目バスターミナル行き。
秋田市を発着する一般路線バスではもっとも北へ向かう路線であり、もしかしたら最長距離路線でもあるかもしれない。
車両は中型バスで、小田急の中古だろうか前方の座席が全部1人掛けのタイプ。通路には僕も含めて5人前後が立っていて、ちょっと窮屈。

新国道経由のバスは大部分が秋田市内の営業所(今は臨海営業所がメイン?)の乗務員・車両で担当するが、五城目線はほとんどを五城目営業所が受け持つ(以前の関連記事)。今回乗った便もそうだった。
五城目営業所のバスに乗るのは、すごく久しぶりだった。

混雑したバスは乗りたくないものだが、今回はとても気持ちよく乗車できた。
なぜなら、運転士さんの的確な肉声による案内があったから。

旧秋田市交通局の末期では、帽子にクリップで取り付けるマイクを採用し「発車します」「次、停まります」「ありがとうございます」の3つの案内用語の活用を運転士が実践していた。全国的には他のバス会社でも同様の取り組みを行なっているが、中には自動放送に重ねてペラペラしゃべるような場合もあり、過剰に感じるケースもなくはない。
しかし、秋田中央交通では、その辺は運転士個人の裁量に任されているようで、マイク使用すら義務付けていないようだ。(車載マイクは帽子取り付けではなく、旧来のピンマイク)
また、市営バスからの移管後に全車両に搭載された音声合成方式の自動放送装置により、ドアが閉まるのに連動して「発車します。ご注意ください」、降車合図ボタンに連動して「次、停まります」などの定形アナウンスも自動化されたこともあり、まれにずっと無言の運転士もいる。

ところで、中央交通のバスで「ステップが滑りやすくなっております。足元にご注意ください」という自動放送を耳にされたことはないだろうか。
これは、本来の使い方としては、あらかじめ設定しておくことにより、中ドアが開くと同時に車内のスピーカーから流れるようだ(その時、車外スピーカーでは行き先を案内している)。つまり、雨や雪でまさに滑りやすい日に流す設定にしておけば、全部の停留所で客を乗せる時に流れるわけだ。
しかし、実際には、乾いたいい天気の日に一部の停留所だけで流れるケースがある。観察していると、お年寄りなど、足元に不安のある人が乗ってきた時だけ流れている。おそらく、任意のタイミングで1回だけ放送することもでき、運転士がその都度、客を見てスイッチを操作して流しているのだ。
でも、わざわざスイッチ操作による「ステップが滑りやすくなっております。足元にご注意ください」という無機質な録音済み音声で言われても“説得力”がない。
むしろ、肉声で「足元さ気ぃつけてください。ゆっくりでいいすから」なんて言われれば、本当に気を付けたくなるし、気持ちが伝わると思うのに。

今回乗った五城目の運転士は、それに近かった。
「発車します。おつかまりください」などの注意喚起、信号待ちの間に「両替が必要な方はどうぞ。(この信号待ちは)時間がありますよ」、もちろん降車時には「ありがとうございました。気をつけて」と的確なタイミングで的確な内容・量の肉声アナウンスをされていた。
そんなに若い運転士さんではないようだったが、この方だけのことなのか、あるいは五城目営業所の人はみんなそうなのかは知らないが、中央交通の一般路線バスでこんな経験をしたのは初めて。
全国的にはたまに使われる「お知らせ(=降車ボタンの合図)がなければ、(次のバス停を)通過します」という案内も、秋田で初めて聞いた。


交通機関の使命は安全運行が第一で、次は定時運行。サービスはその次にならざるを得ない。
でも、このように接客に気を配ってくれる社員もいる。こんな動きが全社に広がれば、減便やボロい車両などのイメージダウンを多少はカバーして、イメージアップになるかもしれないですよ。


五城目は中央交通の創業の地。1921年から1953年までは五城目町に本社があった。
現在は営業所が置かれているだけで、その業務は子会社の「秋田中央トランスポート」に委託しているのだそうだ。つまり、今回乗ったのは、形式上は中央交通(本体)の便だが乗務員はトランスポート所属なのだろう。

ちなみに、混雑していた車内は、運輸支局入口~自衛隊入口あたりまでで、ほとんど降りてしまった。
あと、帰りは秋田市内の営業所のバスだったけど、いつもの接遇でした。

●ついでにJRも
そういえば、最近2度、JR羽越本線の羽後牛島駅で列車を降りた。
自動改札がなく駅員が配置されている(時間帯によって無人)ので、駅員にきっぷを渡すのだが、丁寧な態度で集札していた印象を受けた。

秋田駅で自動改札機のそばに立つ駅員は、改札口を通る客に対し、新幹線側では「ありがとうございます」と言って、在来線側では無言のことがある(言うこともある)。なんか支払った金額で差別されているようで、在来線を利用した時はあまりいい気分がしない。
一方、羽後牛島駅は、140円の初乗り運賃内である秋田駅からの乗客と定期券の乗客がほとんどだと思う。そんな一人ひとりを大事にしてくれているようで、うれしいものだ。
羽後牛島駅の駅業務は、JR東日本秋田支社の子会社でスーパー「生鮮市場」の経営なども行う、「ジェイアールアトリス」という会社に委託されている(中央交通の五城目と似たような感じ)。駅員は、おそらく本体を定年退職した人が再雇用されている(もしくは本体からの出向)のかと思われる。

●土崎ジャスコ
時間が空いたので、これも久しぶりのイオン土崎港店(旧ジャスコ土崎港店)へ。
ヤマザキランチパックの新商品が何種類も置いてあって感動した。(期待していたイギリストーストはなかった)
秋田市内の店の中でも、かなりラインナップ豊富なほうだと思う。「ランチパック・ハムカツ」と「たけやフレッシュランチ・本荘ハムフライ」とかぶった商品もあったけど。
例えばこんな(いずれも仙台工場製なので、秋田でも仕入れやすいと思われるが、置いている店は少ないと思う)
それに引き換えイオン秋田中央店(旧秋田サティ)は、パンの品揃えが貧弱。ランチパックはいつも変わり映えしない品揃え。


土崎ジャスコの食品フロアは混雑していて応援態勢に入っていた。秋田中央店やイトーヨーカドーでは、応援時は1台のレジを2人で動かす(本来のレジ係がバーコードを読み取り、応援の人が会計をする)が、土崎ジャスコでは止めているレジを動かしてそこに応援の人が1人で入る形のようだ。

それから土崎ジャスコは食品レジの配置がヘン。
レジが1本の通路の左手前と右奥に2台置かれていて、実際には1レーンしかないように見えて、実は奥にもう1レーンあるという状態。(つまり通路1本に列が2列できる)
僕はそれに気づかず(忘れて)手前の列に並び、後から来た人が空いていた奥のレジに並んで先に会計を済ませてしまった。ちょっと悔しい。
このレジ配列はマックスバリュ茨島店や県外のイオンやダイエーでも見たことがあり、流行りなのかもしれない。スペースの節約にはなりそうだが、動線としては分かりにくい。せめて「ここに並んでください」と表示をしてほしい。

●冬も巻きつく
10月にお伝えした、新国道側上り「自衛隊入口」の電柱に巻き付いたバス停。
その冬の様子を見たくて、帰りは自衛隊入口から乗車した。(本当の理由はここから乗ると前のバス停より運賃が50円も安くなるから)
冬も巻きついてますな(奥が自衛隊入口交差点・セリオン方向、右の人が立っている付近が乗車位置)
道路の切欠きがいちばん深い部分が除雪されていて、そこからバスに乗り降りできるようになっていた。ちょうどそこが沿道のお宅の車が出入りする部分と重なっていることもあるのだろう。
1の足跡は時刻表を見た人たちのもの、2は?
電柱の部分は雪が積み上げられていて、乗り降りする場所としてはふさわしくないが、若干足跡がある(上の写真マル2)ので、ここで乗降を扱ったバスがあったのだろうか。


●試験中も巻きつく
最後に強引だけど「巻きつく」つながり。
今日は国公立大学の二次試験・前期日程の日。秋田大学でも試験が行われ、テレビのニュースになった。
どこの大学でもそうかと思うが、例年、1つの試験室をマスコミ取材向けに公開し、試験開始前の問題配布や説明の模様を取材させている。

今年の秋田大学の公開された部屋は、前期なのにだいぶ空席が目立った気がした。
試験監督は2名いるようで、年配の人が教壇で説明し、若いもう1人が問題を配布していた。

それでとても気になったのが、問題を配っていたほうの試験監督の格好。
マスクをして、ノーネクタイにグレーのジャケットを羽織ったまではいいが、首にバーバリーチェックのマフラーが巻きついていた。


う~ん。
宗教上あるいは身体上等の理由・事情があるのかもしれない。あるいは巻くにしてもナカオアキラさんやイシダジュンイチさんのように、おしゃれに巻くのならまだいい。
この試験監督は、雑に巻いていたように見え、屋外で防寒のために巻いていたのをそのまま屋内でも巻いてますといった感じ。


暖房が利いた屋内でマフラーをすること自体どうかと思うが、マフラーを巻いた試験監督って…
まず、試験中に暑かったり、配布・回収作業の邪魔になったりしそう。うっとおしくなかっただろうか。
それに今年は、昨年の京都大学での不正受験騒動を受けて、受験者に対して以前より厳しく持ち物の制限やチェックをする大学が多いようだ。秋田大学ではどうか知らないが、受験生がマフラーを巻いたまま受験したら、そのまま受けさせるのだろうか。
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アスレチックのある学校

2012-02-23 23:33:16 | 秋田のいろいろ
旅行記ではないですが、先日行った静岡県富士市のとある小学校のグラウンドの隅で、こんなものを見かけた。
市立富士見台小学校
いわゆる「フィールドアスレチック」というヤツ。
フィールドアスレチックは商標名なので、「アスレチック遊具」と呼ぶこともあるようだ。

奥の方には、着色した大きなタイヤを半分地中に埋めたものを連ねて、跳び箱のように使うもの(タイヤ跳び?)もある。
タイヤ跳び?
1976年に開校した富士見台小学校では、1981年頃までに体力づくり施設としてこれらを整備したようだ。

学校にこれらがあるのって、全国的には普通のことなのだろうか?
広い校地が必要になるし、設置と維持の費用、万一事故が発生した時の責任など、手間になりそうだけど。


そういえば、「♪なかまなかまなかま~」の主題歌が記憶に残る、NHK教育テレビの学校放送の小学校高学年向け道徳ドラマ「明るいなかま」(1962年~1986年放送)の後期のオープニング映像(大和田りつこが歌っていた版)では、学校敷地内にあると思われるアスレチックやタイヤ跳びで、小学生が遊ぶ様子が映っていた。
 「懐かしの教育テレビ テーマソング集」より

小学校中学年向けの道徳「みんななかよし」(1962年~1987年)のオープニング(♪くちぶえふいて空き地へ行った)でも、やはり学校の敷地でタイヤ跳びをしていたし、「みんなのうた」で上條恒彦が歌った「天使の羽のマーチ」(1984年。弘道おにいさんのランドセルじゃなく「♪わんぱく0点立たされ坊主でも」)でもアスレチック遊具(これは公園みたいな所だったかな)が出てきていたはず。
昭和末期の小学生といえば、アスレチックで遊ぶのが定番だったのだろうか?


運動神経の鈍い僕は、この手のモノは嫌いというか怖かった。
幸い、僕の小学校や近隣の公園にはこんな遊具はなかった。これらのテレビで遊具を見るたびに、自分の身近に遊具がないことに感謝したものだった…

おそらく、秋田市内では、学校の敷地内にアスレチック遊具が設置されているところはないと思う。たぶんタイヤも。
アスレチック遊具は、大森山公園や御所野の公園とか雄和の県立中央公園にあるくらいではないだろうか。
秋田では、雪が積もって使えない時期が多いし、雪と潮風で傷みが早そうだから、設置しない前提なのかもしれない。



ところで、僕が学校放送の情報を知る時に参考にさせてもらっていた「クリスタベル安藤オンライン」という個人のホームページが、1月いっぱいで閉鎖されてしまったのを知った。
運営者は僕より少し年下の方で、教育テレビに愛情を注いで大学生の時にサイトを立ち上げ、現在は教育テレビを含むテレビ番組の制作に関わっておられるようだ。
長らく更新は止まっていたのだが、掲載されている教育テレビに関する正確なデータベースは、どんなに時が経っても貴重で信頼のおける情報であり続けるものだったと思うのだが、いろいろ事情があるのは推察できるけれど、残念。
以前なら、「『ワンツー・どん』に『石川のおじさん』が出ていたのはいつからいつまで?」とか「森末さんが出ていた番組名は?」といった学校放送に関する疑問は、このホームページを見ればすぐに分かったが、これからは難題になってしまう。
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富士市大渕

2012-02-22 23:54:49 | 旅行記
2月23日は「223」=「ふじさん」ということで「富士山の日」。山梨県と静岡県が条例で定めている。
それを祝して、旅行記は前回に続いて、富士市内からの富士山の風景です。

富士見台から吉原中央駅へ戻って、次の場所へ。
出版物などで「富士山と茶畑」の写真を目にすることがある。その中には「富士市大渕(大淵)」という場所で撮影されたものが少なくないという。
人工物がアングルに入り込まなかったり(と言っても茶畑自体が人工物なわけですが…)、地域の人が環境維持に尽力している場所もあり、撮影地として有名・人気らしい。

富士市立大淵中学校ホームページの地域紹介によれば、「大淵地区は富士市の北部に位置する斜面地で、47平方キロメートルにわたる広大な面積で、全市の35%を占める。地区の南部は茶畑が多く、北部は森林地帯になっている。」という。
地図で見ても、かなり広い地域なのが分かる。富士山に近い北部では、雪が積もることがあるそうだ。
【23日追記】明治初期の大渕地区の開墾には、あの清水の次郎長が関わったそうだ。
地図サイトでは見つけられないが、今も「次郎長町」という地名があるようだ。場所は大渕地区の西端(富士宮市境)の北寄り、下記中野交差点から北西に3.5キロほどのあたり。路線図などには出ていないが、地図では「次郎長」というバス停もあることになっている。スクールバスか何かの停留所だろうか。【5月13日追記】「次郎長」バス停は2011年に廃止になったとのコメントをいただいた(この記事コメント欄参照)。


行ってみたいけれど、写真から判断するに、おそらく“山奥”で交通の便は悪いのかと思っていた。
しかし、地図と時刻表を見ると、地区を通るバスが1時間に1本程度は運行(秋田市の「下北手線」「太平線」あたりよりは多い)されていて、そう行きづらい場所でもなさそうなので、行ってみることにした。

大淵中学校の最寄りでもある「中野」というバス停周辺は、住宅が多く、店や公共施設がある地区の中心的地域のようだ。
富士急静岡バスの公式サイトの時刻表はちょっと分かりにくく、路線図はさらにちんぷんかんぷん。富士市のサイトにある「富士市バスなび(バスマップ)」である程度は分かった。
吉原中央駅からは「富士急大渕団地・曽比奈(そびな)行き」と「(中野経由)富士宮駅行き」の2系統が中野を通るらしい。
なお、吉原中央駅と富士宮駅を結ぶバスは中野経由ではなく「大月線」というのがメイン。中野経由は本数が少なく、運賃も高い。吉原中央駅の乗り場は両者で異なり、下記の通り時刻が近接しているものもあるので、利用時は注意。


富士見台から吉原中央駅に到着すると、すぐに大月線経由の富士宮行きが出ていった。その10分後、中野経由が発車。
どちらも大型バスで、大月線は何人も乗って行ったが、僕が乗った中野経由は乗客3人ほど。

西へ進んだ後、北へ進路を変え、富士見台団地線と同様に富士山へ向かって緩い坂を上り続ける。
石坂下→石坂→石坂上という順番のバス停があった。その名の通り、坂の下から上へ上る。
バスには研修中の新人運転士が乗っていた。指導役の運転士が運転しながら、要所要所で注意点を教えていた。
「この路線と富士見台(団地線)はずっと坂だから。発車する時は気を付けないと後ろに下がっちゃいますからね。特に日産(ディーゼルの車両)なんかは…」といった指導も。たしかにさっき乗った富士見台団地線とこの路線は坂道発進の連続で大変そうだ。(今のバスはアシスト機能が付いているそうだけど)
日産ディーゼルのバスは他社製と比べて扱い方にクセがあるという話を聞いたことがある。なるほど。

富士見台へ行くよりは、やや狭くて古い道のようだが、ほぼずっと家や店が立ち並ぶ。
東名高速富士インターチェンジの東側をくぐり、富士市総合運動公園の横辺りから、中野地区と大淵地区が入り組んだ一帯となる。開通間近の新東名高速を越えてさらに進む。
家がまばらになって郊外部っぽくなって、秋田市で言えば大学病院を過ぎて太平地区へ進む道みたいな雰囲気だろうか。田んぼはないけど。
途中で他のお客は降りて、最後は僕1人。
吉原中央駅から17分ほどの「中野」で下車。350円。富士見台団地までと30円しか違わず、意外に安い。

ここで中野・大渕周辺のバス路線網を紹介。下の図・写真は、左が富士市バスなび、右が吉原中央駅掲出の図からいずれも抜粋。
 分かるような分からないような…

県道どうしが交わる「中野」交差点は交通量が多く、交番・小学校・中学校・スーパーなどが集まる。「中野」バス停は交差点の西と北にあり、僕が乗った富士宮行きは交差点を左折して西側のバス停に停まった。
中野交差点から北を見る。左が大淵第一小学校と手前に中野町交番
ここは吉原中央駅から真北へ5キロ強、富士山頂上までは17キロ。標高は250メートル弱と、けっこう高い。でも、富士山が見えるほかは思っていたよりずっと“普通の町”っぽく、茶畑があるような雰囲気ではない。

とりあえず、収集した情報に基づいて、東(南東)へ歩いてみる。
道幅は狭くなり歩道がなくなり、そばをトラックが通る。「ハイキングコース」という立て札もあったけど、どこからどこへ行くのかよく分からない。だんだんのどかになって、茶畑も出現した。
逆光だけど、遠くに海が見えた
そば屋とか製茶工場を過ぎて、北側の小道へ入ると、
一面の茶畑の向こうに富士山!
贅沢を言えば富士山に少し雲がかかっているし、防霜ファンや電柱が写り込むとかして本当の撮影地ではなさそうだが、いい風景。
 
茶畑の中の道を、バス通りである西へ戻るイメージでしばし進む。低い岡があったりして、ずっと富士山が見えるわけではないが、すそ野まで見通せる場所もあって爽快。
 (再掲)
道は曲がりくねっていて思い通りに進めず、行ったり戻ったりした所もあったけれど、道の傾斜の具合と富士山の位置で、方向感覚を失わずにすんだ。
帰ってきてから改めて調べて分かったが、もう少し進んでいればいい風景が見られた場所もあったようで、残念。
やがてバス通りへ復帰。
中野交差点から北へ1.3キロほど、標高320メートルの「八王子町」バス停。
茶畑沿いのバス停。富士山にかかっていた雲は流れた
200メートルほど先が「曽比奈」バス停だが、坂がきつそう(10メートル高くなる)なので行くのはやめた。
曽比奈よりさらに北も大渕地区。住宅はまばらになるようで、現在は路線バスもない(代替で予約式タクシーがある)。どんな風景なのだろう。

結局1時間ほど歩いた。帰りのバスまでは30分近くあるので、中野交差点に向かってバス路線沿いに坂を下ることにした。
八王子町の次は、
「曽比奈西」。なんで「西」なのかよく分からない命名
この道は「富士急大渕団地・曽比奈行き」の折り返し、吉原中央駅行きのバスが通るはず。
路線図では中野・穴原入口・大渕団地・曽比奈とぐるりと一周する線が引かれているし、バス会社サイトの時刻表では「吉原中央駅→中野→大渕団地→曽比奈→中野→吉原中央駅」と1往復が1つのダイヤとして掲載されている。おそらく、これも富士見台団地線と同じ、循環路線だと推測できる。(ただしサイトの時刻表では富士見台団地線は往復が分かれて掲載)
とすれば、この道は、吉原中央駅へ戻る時しか通らないと予想していたのだが、バス停は両側に立っている??
曽比奈西の時刻表を見る。
上下両方分が掲載されているようだ
「吉原中央駅」行きはあって当然だが、本数は少ないものの「曽比奈」行きもある。ということは、曽比奈行きでも環状運行する便としない便があるということ??
また、路線図やホームページの時刻表では存在が分からない、中野行き、富士駅行きの系統やさらには富士宮行きまで通るのか??
まったく、ちんぷんかんぷん。
秋田中央交通もそうだが、富士急静岡バスもまた違った意味で分かりづらい。
バス路線はよそ者には分かりづらいものだが、各社とももっと工夫してほしい。

次が、
「曽比奈下」。これは分かりやすいネーミング
親会社の「富士急行」も併記されている。昔は路線があったのだろうか。
曽比奈西は標高300メートル、曽比奈下は290メートルと徐々に低くなっていく。

中野交差点に戻った。
学校やスーパーがあるが、通学や買い物に歩きや自転車で来るのは大変そうだ。
さっきと逆に南を見る
案内標識の「東名」の横が空いている。
「新東名」が隠れていた

バス時間までまだあるので、交差点を越えてもう1つ先の「中野南口」バス停まで進んだ。
このバス停、どうして「中野南口」なんだろう。中野地区の中ではむしろ北(北西)に位置するのに。「中野」バス停よりは南という意味なんだろうか?(「地名+方位+“口”」というネーミングは弘南バスが好むけど、あちらはちゃんと方位と合っている)
ここは標高227メートル。八王子町バス停から距離にして1.6キロ、標高差にして100メートル弱を下ってきたことになる。
歩いた距離はそれほどでもないが、やはり上り下りの連続は堪えた。秋田市にいてこんなアップダウンは体験できない。足のヘンなところがヘンなしびれを感じた。

中野南口バス停前には新しそうな「富士信用金庫大渕中野支店」があり、ベンチが置かれていた。ありがたく座らせてもらって、バスが来るまで10分ほどジュースを飲みながら富士山を眺めて休憩。
向かい側を、自転車を押した少年が、しんどそうな顔をしながら坂を上っていった。どこから来てどこへ行くのか分からないが、なぜ、こんな坂の多い所へ自転車を持ってきたのか?
 中野南口の時刻表。ここは全便吉原中央駅行き
来たバスは、珍しく中型バスで行き先表示がLEDでない幕式だった。(たしか三菱製ワンステップの寸詰まりサイズ)
今度は既に数人の客が乗っていて、その先からも乗ってきたので、そこそこの乗車率。
【3月3日追記】中野南口の整理券番号は「13」。運賃表示器は「7」番以降が表示されていた。

吉原中央駅で下車。運賃は350円だが、Suicaからは250円しか引かれなかった。富士見台の帰りと同じく、謎の値引き。
この時点で、乗車した正規料金はトータル1640円分で、Suicaから引かれた額は1380円。この後、富士駅までバスで戻ったが、そこは正規運賃300円が引かれた。

吉原中央駅には、これから大渕・曽比奈へ向かうバスが待機していた。
今度は大型バス
正面の表示は「大渕団地 曽比奈」。側面を拝見すると、
「大渕曽比奈循環」ですか
どうも路線名は「大渕曽比奈循環」というらしい。だったら、公式サイトなどにもそう書いてほしい。
で、通過順としては大渕団地→曽比奈か。う~ん、分からん。

バス路線網はイマイチ分からなかったが、Suicaで気軽に利用できたのはよかった。
機会があれば、運行経路の謎の解明と、また違った茶畑と富士山を見てみたい。

今回は富士市からの雄大な富士山を堪能できて満足。次回は、カンキツ類を紹介します。
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以前の続き

2012-02-21 23:02:55 | 秋田のいろいろ
以前の記事の続報など。少し前に現地へ行った所もあるので、現況とは異なるかもしれません。
●八橋の道 ※以前の記事:8月28日9月16日10月15日
秋田市八橋(やばせ)地区の面影橋東から草生津川沿いに北上する市道「都市計画道路外旭川新川線」が建設中で、昨年9月17日に面影橋寄りが開通したことを紹介していた。
以前の記事では、便宜的に交わる道路ごとに南(面影橋)からA・B・Cの3つの工区に区分させてもらったので、今回もそれを使います。

9月17日にはAとBが開通し、残るはC工区だけとなっていた。C工区でも道路建設工事は進んでいるものの、南端に「トーセン」という会社(東京に本社のある会社の秋田営業所)が残っていて、B工区から進むと突き当りで“トーセンぼ”している状態だった。
 (再掲)以前はB北端からCを見るとトーセンぼ
その後の状況は…
上と同じ場所
トーセンがなくなっている!
特に移転先の掲示などはないようだし、トーセンの公式ホームページにも秋田営業所が移転したような記載はないが、建物はなくなっていて、C工区が見通せる。
トーセン跡でも道路工事中

西側から。奥が新国道方向。左がトーセン跡のC工区、右がB工区
B北端は相変わらず信号機のない交差点だが、県警がここに信号機を設置する工事を発注しているようだ。

雪が積もっていて工事の進み具合はよく分からないが、もう道ができているかのような場所もあった。
C工区の途中
近所の方らしき人がC工区を歩いていたので、続いて歩く。除雪がされているのか車も通れそうで、実際通る車がいた。

行った時は北端近く、ユーランドホテル八橋の通りとの交点付近で作業が盛んに行われていた。
東からC工区北端(左側)を見る。奥が草生津川方向
C工区と新国道へつながる既存道路の交点には、信号用らしきポールが立っていた。ここにも信号機が設置されるはず。

秋田市建設部道路建設課のホームページによれば、道路新設工事が3月16日まで、道路舗装工事が3月23日までとなっている。例によって供用開始はそれより後だろう。

※続きはこちら


●東営業所跡地 ※以前の記事
今年3月末で秋田中央交通の「秋田東営業所」が廃止(秋田営業所へ統合)された。
広面字鍋沼の市立城東中学校の隣にあり、元は秋田市交通局の東営業所だったものが2001年に移管された。

廃止後、解体工事が行われて、更地になった。※雪のない写真は昨年11月撮影
北側の道路(秋田駅東口~中央インター)から。左奥が城東中。右のパソコン店も昔は営業所の一部だったかも

南東側から
冬になっても更地のままで、雪原となっていた。

東営業所跡地はどうなるのだろう?
近くにはロードサイド型の店や飲食店が多いので、ここもそうなるような気がしたが、よく見ると、それは難しいかもしれない。
北東角から。奥が秋田駅東口方向
ここは、横金線との交差点「城東十字路」の角地の1つ隣。十字路には歩行者用地下道があり、その出入り口が跡地付近にある(上の写真右端に少し写っている)。
そのため、道路から敷地への車の出入りがしにくく、ロードサイド店には不向きな気がする。(なお、バス営業所当時は、西側の小路が出入り口であり、大通り側は塀だった)でも、面積は広いから小さな店や事務所というわけにもいかないだろう。


●ホーマック
これは初登場の話題。
東営業所跡地の東側(向かいというか1ブロック隣)に、ホームセンター「ホーマック広面店」がある。
ホーマックはイオン系ショッピングモールに入っている場合もあるが、ここは単独店舗。
ここの1.5キロほど北の大学病院そばのショッピングモール(マックスバリュ、人気の宝くじ売場、ミスド23号店がある所)には「ホーマック広面北店」もある。広面北店のほうは元は「メガマート広面店」というイオンのディスカウント店で、広面店は元からホームセンターだった(当初は前身の「メイク広面店」)ようだ。

ホーマックは1995年に発足して札幌に本社があるのだが、Wikipediaを見ていたら、前身会社は「メイク」と「イシグロジャスコ」の2社で、うちイシグロジャスコなるものは発足の1992年から統合される1995年までは秋田市に本社があったそうだ。そんな会社も店も知らなかった。

そのホーマック広面店は、20年以上経過して老朽化が進んだため、同じ場所に新店舗を建設することになり、昨年9月20日から閉店して解体・新築工事中。
解体途中
たしか現在は、新築に取りかかっていたはず。
大規模小売店舗立地法に基づく秋田市への届出では、6月15日開店予定。
一時閉店の告知
近くに同じ店があるのに、一時休業してまで同じ場所に新築するということは、それなりの利益が出ている店なのだろう。

【2012年9月6日追記】秋田魁新報によれば、工事が完成し、店舗面積を2倍にして9月13日にオープンする。


●マックスバリュ泉店 ※以前の記事
そういえば、泉地区に6月開店予定で計画されている、マックスバリュ東北の泉店。
予定地を先日通ったところ、未着工で一面の雪原だった。予定地であることを告げる看板などはなし。
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秋田銀行新屋支店

2012-02-20 22:16:58 | 秋田の地理
以前コメントで知らせていただいていたけれど、秋田市南西部の新屋(あらや)地区にある、秋田銀行の2つの支店が来月、統合される。(2011年11月16日公式発表、翌日新聞報道)
※記事中に何度か出てくる、秋田市西部市民サービスセンターや旧西部公民館、旧新屋支所については、こちらの記事をご参照ください。
※記事中には秋田県道「56号線」と「65号線」が出てきますので、混同なきようご注意を。

新屋地区にある秋田銀行の店舗は「新屋支店(店番117)」と「新屋駅前支店(126)」。(雄物川の対岸のいわゆる割山・勝平地区には「割山支店」もある)
秋田銀行新屋支店
新屋支店は、路線バスの新屋西線が通る旧街道である県道65号線沿いの新屋元町にある。
秋銀新屋支店前を通る新屋西線。狭い道を通る大型車が迫力ある
はす向かいには新屋郵便局がある。1875(明治8)年開局で、建物は1968年築。いわゆる特定郵便局のようだが、2003年までは集配業務もしていた(現在は秋田中央郵便局が集配)。
新屋郵便局前。左奥に秋銀新屋支店が見える
銀行の数件隣りには秋田市西部公民館(西部市民サービスセンターに再編・移転)があった。
西部公民館跡地は更地になっていた
支店所在地の新屋元町とその南の新屋表町は、古くからの新屋地区の中心地と言える場所。西側の新屋栗田町の県営住宅・市営住宅など新しい住宅街も遠くない。金融機関や公共施設を置く場所としてふさわしかったのだろう。

一方、
秋田銀行新屋駅前支店。「あきぎん」看板の色が薄れている
新屋駅前支店はJR新屋駅のそば、新屋扇町にある。
隣りが新屋駅前郵便局、さらにその隣りが秋田市西部市民サービスセンター“ウェスター”。向かいにはスーパー「ナイス」がある。周辺には古くからの家も多いが、どちらかと言えば(元町・表町よりは)新興住宅地か。
左手前の緑色のが郵便局。銀行のちょうど向こう側に駅がある
新屋支店と新屋駅前は直線で900メートルほど離れており、歩くと1キロを越え、県道56号線(新屋線が通る秋田大橋の通り。以前の国道7号線)を横断しないといけない。

銀行からのリリースによれば、昨年10月末現在、新屋支店は総預金206億円、総貸出金60億円、行員13名、新屋駅前支店は総預金141億円、総貸出金22億円、行員6名。
見た感じでも、新屋支店のほうが大きい。
両支店のATMの利用時間(曜日)については、新屋支店が土日は使えないのに対し、新屋駅前支店は土日も稼働。この点では新屋駅前のほうが優位。

そして、3月12日(月曜日)付けで新屋支店を新築移転し、そこに新屋駅前支店を統合するという。
移転先は新屋扇町。県道56号沿いの新屋支所跡に移転してきた、秋田中央警察署新屋交番の裏であり、途中に西部市民サービスセンターを挟んで新屋駅前支店の隣の隣の隣の隣くらいになる。新店舗は新屋駅前支店から西へ150メートル弱、現新屋支店からは真南に800メートル。
せっかくなら、県道から車で直接、支店へ出入りできる構造にすれば便利で安全そうだが、そうではなさそう。交差点を曲がって狭い道を通らないといけないだろうから、歩行者・対向車に気をつけてもらいたい。
Googleマップに加筆
結果としては新屋駅前支店が名前を変えて少し移動し、現・新屋支店がなくなるとも言えそう。

現地へ行ってみた。
駅側から交番方向を見る。
 (再掲)以前はこうだった。右の建物が新屋支所
今は、
昔はナイスの臨時駐車場だった場所? で工事中(松の木の横の白いのが支所跡にできた交番)

少し奥まった場所に、
既に建物の外観はできていた
建物は道路に対して平行ではない。

交番側から駅側を見る。
 (再掲)以前。奥の黒い建物が西部市民サービスセンター

やや位置が違うけど現在
市民サービスセンターよりは薄い、グレーの外壁。
最近の建物の流行りは、黒とかグレー色なんだろうか。落ち着いているし、汚れが目立たない効果はあるだろうけど、狭苦しい場所にある四角いビルが黒いと威圧感や暗さを感じてしまう気もする。

新しい新屋支店では、窓口を19時まで営業(秋田銀行としては3店目。入出金関係は18時まで)したり、地域にある美術工芸短大の教員・学生の作品を常設展示する場所を設けたりするという。


新屋支店の移転により、現在の新屋支店を利用している人たちは困らないだろうか。日常的に使うATMは特に。
秋田銀行で過去に廃止・統合された支店や有人出張所では、跡地にATMコーナーが設置される(残る)例もあった(千秋トンネル通りの保戸野出張所など)。現新屋支店についてはどうなるかは不明。【21日追記】ATMコーナーが設置される模様。この記事のコメント欄参照。
仮にATMが設置されないとなると、近隣に秋田銀行または秋田銀行と提携して無料で使えるATMは、県道56号より西側にはない。いずれも道路を渡って、美短の横の秋銀のATMコーナー(土日休み)、新屋駅前のパチンコ屋から少しト一屋側に行ったJA新あきた西支店(土日も稼働)、そして新しい新屋支店だけ(のはず)。

ちなみに金融機関にこだわらずに、新屋地区でATMを探しても、あまり多くない。対岸の割山や茨島には、支店やATMコーナーが多いのだけど。
北都銀行は新屋支店と新屋駅裏のプレステージインターナショナルのATM(って部外者は使えるのか?)。信用金庫・信用組合はなく、JAバンクは上記西支店だけ。
あとはコンビニATMが秋銀新屋支店から300メートルほど離れた県道56号の向かい側(新屋幼稚園入口付近)のファミリーマート、それに新屋駅東西に1店ずつあるローソン。
それに郵便局は、新屋、新屋駅前のほか、新屋の隣接地域である豊岩、下浜の各郵便局にATMがある。日曜は休みだが土曜午前は稼働(下浜は14時まで?)。浜田簡易郵便局にはATMなし。

現在の新屋支店の通り。近隣には造り酒屋などがある
上記の通り、旧道の県道65号線沿いからは公民館がなくなり、今回秋田銀行がなくなって、いずれも新屋駅側に移転。残る公的な施設は新屋郵便局と新屋駅寄りにある北都銀行新屋支店程度。
新屋地区の中心が新屋駅前にシフトして、元町・表町の地位が下がってしまったようにも感じられてしまう。

【3月2日追記】西部公民館跡地は、公民館の前は、新屋町役場→秋田市役所新屋支所があったそうだ。(1968年8月まで)
表町・元町は、かつてはまさに新屋の中心だったことになる。
【4月3日追記】新屋町役場の前は、1879(明治12)年から1925(大正14)年まで日新小学校の校舎があったことが分かった。こちらの記事
日新小学校→新屋町役場~秋田市新屋支所→西部公民館→更地 と変遷していることになる。


そして現在の両支店の建物はどうなるのだろう。古そうな新屋支店、新しそうだけど手狭な新屋駅前とも。
現・新屋支店。どことなく時代を感じる建物
ドアの「秋田銀行新屋支店」の文字は金色。※秋銀店舗のドアの文字の色についてはこちら
こちら側の入口はATMコーナーに直接つながっておらず、「あきぎん」看板の角を曲がった側に別にドアがある。
店舗前の掲示板
新しい建物の支店では、このタイプの掲示板は見かけないような気がする。(窓ガラスに貼っている)
そういえば、この前のバス停を「西部公民館前」から「秋田銀行新屋支店前」に変更したばかりなのに、また変更しないといけませんねぇ。今度は「新屋郵便局前」かな?

新屋駅前支店のドアの文字は、
銀色だ
新屋支店のドアには店舗移転の通知が張られていたが、新屋駅前支店には外から見える場所にはないようだった。(上の写真の張り紙は、邪魔だから自転車をちゃんと駐めろという内容)
今回の統合に伴い、新屋駅前支店に口座を持っている人は、店番と口座番号を変更させられることになる。店舗に出向いての手続きが必要であり、勤務先等でも振込口座変更の手続きをしなければならない。
銀行から個別に連絡しているはずだが、掲示もしたほうがよさそうだけど。



最後に新屋とは関係ないですが、秋銀の話をもう1つ。
これも以前、コメントで教えていただいていたが、現在は無料であるセブン銀行ATMにおける平日昼間の秋田銀行カードでの引き出し・預け入れが、3月1日からは105円かかるようになる。
ファミマのイーネットATMやローソンATMと同じ扱いになるといえばそれまでだし、取引内容に応じて割り引くとは言うけれど、なんともがめつい。

現在は秋田県内に4台しかセブン銀行ATMがない。県外分があるにしても、セブンATMで秋銀を利用する人数は限られているのだろう。
しかし、今年中に始まるセブンイレブンの進出に伴って、県内での設置台数と利用者が激増し、それに伴って秋銀がセブン銀行へ支払うATM利用料が増えることを見越して、先手を打って客に手数料を負担させることにしたのではないかと推測できる。
秋田県民の多くが利用しており、強力な競争相手がないのをいいことに、いかにも秋田銀行らしいやり方だと思ってしまう。

ゆうちょ銀行やネット銀行なら、いつでも手数料なしで引き出しできますよ。※ネット銀行は、利用回数や預け入れ残高による制限がある場合あり

※続きはこちら
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新駅/循環バス/電気バス

2012-02-19 21:08:53 | 秋田のいろいろ
秋田市の来年度予算が16日に明らかになった。その報道などから。
●泉・外旭川新駅
秋田市中心部の北隣、泉、外旭川地区の秋田貨物駅付近のJR奥羽本線に、新しく旅客駅を作る構想。
だいぶ以前から話はあり秋田市でも多少は動いていたようだが、2009年に初当選した現市長のメインの公約の1つだったはずで、大きく進展するかと思ったが、あまりパッとしないといったことを、昨年6月の記事で取り上げていた。

17日の朝日新聞秋田版によれば、来年度予算449万円で
「交通機能の充実 泉・外旭川地区に新駅を設けた場合の市民生活や社会経済などへの効果を明らかにし、新駅構想の方向性を整理するための調査」
が行われる。

市長の任期は2013年4月までだから、来年度が実質最終年度。
公約を実現すべく最後のがんばり時だと思うが、やることは「方向性を整理するため」の「調査」?
この分では駅ができるにしても、時間が相当かかりそう…


駅と同じくメイン公約だった美術工芸短大の4年制化は順調に進んでいるようだし、突如として家庭ごみ収集を有料化することがあれよあれよと決まってしまった。
個人的にはどちらも反対ではないが、あまりにも性急すぎると思う。
それに引き換え、新駅はあまりにも悠長すぎに思える。

ノダさんのように「(マニフェストに)書いてあることは命懸けで実行する。書いてないことはやらないんです。」とか「ネバーネバーネバー…」という気持ちでやる必要もないと思う。
でも、公約が実現できないのならそのことを明らかにし、なぜそう判断したのかを説明するのが、首長の住民に対する、政治家の有権者に対する義務であろう。

※続きはこちら


●市街地循環バス
今年7月に完成する、中通一丁目再開発(旧日赤病院・婦人会館跡地)。※直近の関連記事
何度も伝えてきたように、当初の予定では再開発地域を循環する「タウンビークル」なる乗り物ができることになっていた。
当初は「電動の乗り物で乗車料金は無料。運営経費は再開発エリアの駐車場の収益を充てる」ことになっていた。
果たしてそんなことが実現可能なのか疑問に感じていたが、今年度、いつの間にか見直しがされていて、「事業主体となる協同組合設立が困難」なので「共通駐車券システムの導入とタウンビークルの運行は、切り離して、別個に事業化を目指すことから一体的に実施しない。」「タウンビークルの運行方法については、今後、関係者と協議の上、決定」と、乗り物の件は事実上凍結されてしまったかのようになっていた。

その一方、市ではなく秋田県が、電気で動くバスを作って、その実証実験を秋田市中心部で行う計画が立ち上がったが、今年の夏には間に合わなそう。
また、以前タウンビークルに対して「民間でできることを行政がやる必要はない」などと反対していた秋田中央交通の社長は、昨年秋の段階では「再開発が完成したら100円均一のバスを走らせたい」と発言していた。

つまり、秋田市、秋田県、バス会社の3者が、秋田市中心部を循環する乗り物を計画していることになる。
でも、どれも中途半端で実現するのか、実現したら互いに足を引っ張らないのか、よく分からなくなっていた。


新年度予算で、その方向性が見えてきた。
17日の魁新報地域面・23面に、「巡回移動バス社会実験事業費652万円」とあった。
「(再開発の)オープンに合わせ、中通地区と大町地区を巡回する小型バスの運行実験を始める。」
「再開発地区やJR秋田駅、市民市場、通町などを巡るルートを想定。1周3キロ、所要時間15分程度で、午前9時~午後5時まで1時間当たり3本運行する。」
「料金は一律100円とし、小学生以下は無料とする予定。」
「バス運行は民間に委託。利用者アンケートを実施して運行形態を随時見直し、13年度から本格運行を開始する計画。」
だそう。
とりあえず試験運行ではあるものの、やっと秋田市でも市街地循環バスが走るようだ。

車両は「小型バス」とあり、予算額からしても新しい車両を買うのではなさそうで、当然電動でもなさそう。中央交通の小型路線バス「日野リエッセ」でも使うのだろうか。
 (再掲)日野リエッセ ※リエッセは個人的な予想として、小型バスの一例として示したものです
コースは3キロだそうだが、仮に秋田駅西口→広小路→通町→ニューシティ跡→交通公社(JTB)前→中央通り→秋田駅西口のルートで約2.9キロ。これを元に再開発地域や市民市場を通る感じだろうか。
朝夕を避けた運行時間帯とか本数の設定は、運行開始当時の弘前の土手町循環100円バスなど各地の市街地循環バスのものに似ている。

料金は無料ではなく、100円になっている。
当初の触れ込みと違ってしまった(駐車場と切り離されてしまったからね)が、何も無料である必要はないし、受益者負担で利用者が運賃を払うのは当然だと思うからそれでいいと思うが、例えば回数券とか市街地の店で買い物した人には無料券・割引券を渡すとか、利用したくなる仕組みは検討するべきだと思う。

先日訪れた、静岡県富士市では「ひまわりバス」という循環バスがあった。市街地循環というより市街地と住宅地を結ぶ路線だろうか。
富士市のコミュニティバスの1つという位置づけらしく、富士駅と吉原中央駅を起点に2ルートずつ運行されている。日曜は運休で1乗車200円。
ひまわりバス専用デザインの「日野ポンチョ」。かわいいけど、高いから秋田では買えないだろうな
吉原本町商店街の店で買い物すれば、無料乗車券をくれるそうだ。

となると、以前文句を付けて理想を語っていた中央交通の社長の話との関連はどうなるのだろう。
これはあくまでも秋田市が運行するものであり、中央交通が関わるとすれば運行を受託するに過ぎない(他社に委託される可能性もあるけど)。社長がおっしゃる「100円均一のバスを走らせたい」と結果的に(=乗る側としては)は同じだが、社長さんとしては実現したことにはならないでしょう。
中央交通の一般路線バスとの競合も考えられ、中央交通がどう出てくるのか(出てこないのか?)興味深い。

※続きはこちら

秋田市の予算については以上。

●電気バスその後
上でも触れた、県が開発する電気バス。
実は当ブログの以前の電気バスについての記事には、アクセス解析を設けてあるのだが(gooブログの機能上、全記事の解析はできないのですが)、今なおけっこうな人気記事となっている。
特に、全国各地の自治体や電気機器・車両等のメーカーからのアクセスが多い。
「秋田県 電気バス」等で検索すると、当ブログが検索結果トップに表示されるためでもあると思うが、各方面から注目されていると言えよう。

今までの報道では、いすゞ製の小型バスをベースに電動化するそうで、大町・池永小路等を含む秋田市中心部で試験走行するというルートまで決定したかのような記事もあった。
その後、「週刊アキタ」の12月30日・1月16日合併号の特集で取り上げられていた。(熟読していないので断片的な情報です)
それによれば、
・予定を前倒しできそうで、車両は平成24年夏に公開し、試験走行後平成25年夏には実証走行
・55人乗りの低床中型車を使い、航続距離35キロ程度
・改造ベース車は「いすゞ自動車“ERGA mio”(ディーゼル車)」
・実証走行の費用は、原則として運賃収入で賄う
といったことが分かり、以前と変わった点があった。
なお、記事では「EV(電動)バス」という呼称を用いている。

まず、小型バスではなく、中型バス(いすゞエルガミオ)に変わった。
55人乗りとのことだが、現行のエルガミオで該当するものはない(57~59人乗り)。大雑把に55としたのか、車内に機器を設置するため定員が減るかだろう。
 (再掲)いすゞエルガミオ(写真は同一設計の日野レインボー2)
中型バスといえば、秋田市の路線バスではおなじみのサイズ。長さ8メートル99センチ、幅2メートル30センチ(現行モデル)。
なんで小型でなくなったのかは分からないが、既に各地で登場している電気バス試験車両は、小型バスか大型バスが多く、中型は珍しい。秋田では道路状況や利用実態に適しているからか人気のサイズということもあって、中型にしたのだろうか。

中型バスでは、以前の新聞に出ていた試験走行ルートを走行するのは非現実的。
あのルートを中型バスが走ったら、積雪や路上駐車があれば走行はかなり厳しくなると考えられるし、四丁目橋から市民市場に抜ける「池永小路」なんか見るからにつっかえそう…
 (再掲)ここは絶対にムリなんじゃ…

新車のエルガミオを用意して、そのエンジンを外して電動化するという手法なのだろう。(もしかしたら、秋田いすゞが特注でエンジンなしのエルガミオを売るのかもしれないけれど)
とすれば、真新しいエンジンがもったいない。
例えば、中央交通の使い古しのエルガミオを譲り受けて改造するとかじゃダメなものだろうか。

※電気バスの続きはこちら


新駅、循環バス、電気バス。いずれも今後に注目したい。
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富士見台で富士見

2012-02-18 21:05:02 | 旅行記
前回の旅行記の続き、富士山のすそ野に街が広がる富士市。
もう少し踏み込んで富士山を見てみたいと思って、ネットや地形図などから選んだ、富士市内の2つの場所へ行ってみた。

まずは、吉原中央駅から3キロほど北東にある「富士見台」地区。
「富士見」という地名は各地にたまにある。でも、富士山が見えない場所のほうが少ないであろう富士市において、あえて「富士見」と名乗るからには、素晴らしい富士山が見られるかもしれないと期待して出向いた。
とは言うものの、訪れた最大の理由は、富士市内では比較的バスの便がよく、距離のわりに行き来しやすい場所だからということなのですが…

吉原中央駅から「富士見台団地」行きのバスが、毎時1~3本運行されている。所要時間15分、320円。なお、富士駅始発で中央駅経由の便もあり、富士駅からは520円。

中央駅から乗ったバスは、大型ノンステップバス。
富士急静岡バスは4メーカーすべてと取引があり、ノンステップバスが多く、CNGバスもあった。比較的新しいバスが多く、秋田で走っているような旧型車は大型バスでは1台も見かけなかった。(秋田のバスが古すぎるのか)
5人強の客を乗せて中央駅を発車したバスは、前回紹介したアーケード商店街を進み、途中(吉原本町駅より手前)で左折して狭い道へ。すぐに広い道(県道24号線)へ出て、道なりに進む。沿道にスーパーなどが点在し、そこから乗ってくる人も。
左前方から正面に富士山がずっと見えている。高い建物が少ないせいか、あるいは実際に富士山に近づいているためか、富士駅~吉原中央駅よりも迫力を感じる。
バスは富士山に向かって進んでいく感じ。それだけに、県道はずーっと緩い上り坂が続く。地形図を見ても等高線が密に引かれている。バス停や信号待ちで発車する時は、毎回坂道発進状態だった。

東名高速を越え、富士東高校を過ぎて、右折。いよいよ富士見台地区に入っていく。
同じルートで来て富士見台に入らず直進する「桑崎」「ぐりんぱ・イエティ」行きのバスも1~2時間に1本、反対に曲がって「運動公園」へ行くものも少数あるらしい。※他に県道を通らずに富士見台へ行く系統もわずかにある

富士見台への入り方は、秋田市の「桜ガ丘線」で、横金線から桜ガ丘を経て大平台に入っていくのにどことなく雰囲気が似ている。
富士見台は住宅が立ち並ぶ。集合住宅もあるけれど戸建住宅が多いようだ。
地区の外周の道をたどっているようで、逆方向に進んで下り坂になる。途中にバス停がいくつかある。
「次は富士見台団地」という案内があった。終点だから降りなきゃと思っていたが、車内放送はそっけなく、まだ続くような感じ。他のお客さんが降車ボタンを押した。??
バスは下り坂→左折して等高線沿いに走り→左折して坂を上り→右折、と複雑な経路でバス停に到着。
バス停表示は「富士見台」。「吉原中央駅方面」とも書いてある?
「富士見台団地」バス停では、僕を含めてほとんどが降りたが、降りなかった人もいる。そして、新たに乗った人もいる。バス停には「吉原中央駅方面」とあるし、回転場や反対側にバス停がない??

実は、富士見台団地線は、秋田市の「二ツ屋福島線」「泉ハイタウン線」、弘前市の「茂森線」のように、末端部で環状運行し、往路と復路が重複する運行形態だったのだ。
そんなことは富士急静岡バスの公式サイト(時刻表と路線図)ではぜんぜん分からず、富士市が作成した「富士市バスなび」という路線図ではなんとなく予感がしていたが明示(矢印で示すとか)されておらず、確証が持てなかったのだ。
富士見台地区の外周を反時計回りにぐるりと回るルートで、一周する部分は約4キロにも及び、上記の通り高低差が激しい。秋田の二ツ屋福島線、弘前の茂森線は、どちらも平坦な場所を一周3キロ弱なので、それより規模が大きいと言えよう。

新たなお客を乗せたバスは、少し進んで右折して別の坂を下って行った。その後、さらに坂を上るルート。
降りたバス停は、スーパーの「マックスバリュ」裏。坂を少し下って振り返ると、富士山が見えた。
バスが通ってきた道を戻って撮影。突き当りを右折してすぐが、降りたバス停
坂を上ってマックスバリュの表側へ。
マックスバリュ富士富士見台店
店名は「マックスバリュ富士富士見台店」といい、「富士富士」とダブっていてヘンな感じだが、「富士(市)富士見台」の店という意味。マックスバリュ東海の店舗名は原則「(平成の大合併前の)市町村名+所在地名」という命名になっている。
ここは1階が駐車場で店舗は2階にある「ピロティ式」。マックスバリュ東海ではこの構造の店が多いようだ。秋田では最近の家電量販店でよく見るが、スーパーでこの形式は土崎のナイスくらいだと思う。秋田は土地が潤沢にあるということか(除雪が大変そうだけど)。

帰りのバスを待つ間に店内に入ってみた。
秋田のマックスバリュ東北の店と比べると、スーパー部分はほとんど同じだが、テナントが100円ショップくらいしかなく、ファストフードなどはないので、トータルではやや狭い感じ。セルフレジはなし。
秋田県産のきりたんぽとだまこ餅の真空パックが売られていたのにはびっくりしたのと、インストアベーカリーのメロンパンがおいしかった。


一丁目から七丁目まである富士見台地区は、東西1キロ、南北800メートルほどのほぼ長方形の地域。マックスバリュのある場所が、ほぼ中央。富士山の山頂までは、直線でちょうど20キロ。
「富士見“台”」というと、そこだけ周りより高い「台地」のような気もするけれど、実際は今まで来た道と同じく、富士山に向かって標高が高くなる「坂」の途中の一部といった感じ。地域内はほぼすべてが南北方向の坂になっている。南端の低い所で標高100メートル弱、北の方では150メートル超の箇所があり、バスに乗ってきた道中よりも坂は急なようで、家が段々に並んでいるような所も。
ちなみに、富士駅や吉原本町の標高は10メートル前後、マックスバリュ付近では110メートル。

富士見台を歩いてみる。
この日の富士市は快晴。朝はマイナス2度台まで下がったが、昼は10度台まで上がった。坂のある道を歩いていると、うっすらと汗ばんだけれど、弱い風が吹いて気持ちいい。地元の皆さんは寒いと感じるのだろうけど。
もっと精密な“事前調査”をしていれば穴場的ないい場所があったのかもしれないが、住宅が建て込んでいるだけに、思ったほど富士山が見えない。
でも、時折、家や電柱・電線の向こうに大きな富士山が見えるのが、やっぱり気持ちいい。
東側の市立富士見台小学校付近。坂になっているのが分かる

いつの間にか北側に隣接する「三ツ沢」地区に入った。富士見台と連続した住宅地だが、ややまばら。新しそうなアパートや建設途中の家も見かけたので、新しい住宅地なのだろう。
今のところは北側の視界が開けていて、今までよりも富士山がよく見える。所々に茶畑がある。新芽ではないので、くすんだ緑色だけど。
茶畑と住宅地と富士山
秋田では田んぼ、弘前ではリンゴ畑、静岡では茶畑やミカン畑が当たり前に存在する。(ミカン畑はもっと急な斜面にあることが多い)
富士見台も、以前は茶畑だったのかもしれない。

富士見台の北西端は標高160メートル近い。
富士見台と三ツ沢の境目付近の西側、市立吉原北中学校付近
富士見台の西側より向こうは宅地化されておらず、山林や農地が広がるようだ。
北(富士山の方)へ進んでいくと、すぐに盛り土が立ちはだかっていた。
富士山の頭がちょっと見える
以前は第2東名と呼ばれていた「新東名高速道路」だ。
まだ開通前だけど、今年4月14日にここを含む静岡県内のほぼ全区間が開通するので、もう完成しているようだ。
この辺りにはインターチェンジなどはできないようなのでメリットはなさそうで、富士山が見づらくなったのと、騒音と下を走る道路がなんとなく危なそうな点での影響を受けるかもしれない。
高速の下を潜って向こう側へ行ってみたが、低い岡があって富士山があまり見えないのと、勾配がきつそうなのですぐに戻ってきた。

マックスバリュで時間をつぶして、帰りのバスに乗った。
富士見台から県道に出た「一色」バス停で、車内放送がちょっと改まった言い回しになり、運賃表示器の整理券番号4番以前の金額が消えた。ここが往路の終点(二ツ屋福島線でいう南部公民館前)ということのようだ。

吉原中央駅まで乗車したので、行きと同じく運賃は320円のはず。しかし、降車時には半額の160円しか引かれなかった。
「バス特」こと「バス利用特典サービス」が適用されたようだ。
PASMO・Suicaでバスに乗車した際の、従来の回数券の割引に相当するもので、累計利用額が一定に達すると支払い時に運賃が割り引かれる。累計額が毎月末でリセットされてしまうとか、従来の磁気カードの割引に比べて評判は芳しくないような話もある。
よく理解していないのだけど、最低でも1000円利用しないと(運賃を支払わないと)特典適用(100円引き)にならないのだと思い込んでいたが、この時点では乗車した正規運賃累計940円・実際に支払った(カードから差し引かれた)額780円なのに160円も値引きしてくれている。
なんかヘン? 他の割引でも適用されたのか?
鉄道の駅やPaSoRiで履歴を印字・表示しても、バス乗車分は利用金額しか分からない。(バス会社の窓口に読み取り機があれば、バス特のポイント額などが分かるそうだ)
PaSoRiで読み取ると利用額と「バス/路面等」としか表示されない
まあ、損してないのだからいいとします。
今までは、よそから来た旅行者なら現金で正規料金を払ってバスに乗るのが普通だったが、共通のICカードで楽に乗車でき、しかも割引までしてもらえるのだから、ありがたい。


坂がきついのは大変そう(おかげで移動に時間がかかって疲れて、実際より広く感じた)だが、温暖な土地で富士山を眺めて暮らせるのがうらやましく思えた富士見台からの富士見だった。
この後は、もっと富士山がよく見えそうな場所へ行ってみる。続きます
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秋大かまくら

2012-02-16 21:34:44 | 秋田の季節・風景
2月に入ってからの秋田市は、朝は毎日氷点下まで気温が下がるものの、昼間はプラスになる日もあった。7日や昨日15日は5度を越えた。
雪は新たにたくさん降って積もることはなくなったものの、積雪量としてはまだ25センチある。気温の大幅な変化により、残っている雪はガリガリのザラメ状。車道の雪はほとんどなくなった。
今日からは再び冷え込んで、昼間もマイナスの気温できーんと冷たい。明日の朝はマイナス7度まで下がるなど、まだ寒さは続きそうだが長続きはしなさそうで、日も長くなって春が近いのを感じる。
ただし、雪が残る裏道や歩道はテカテカなので、とても怖い。


さて、昨年2月1日から4日に「横手かまくらin秋田大学」として、秋田大学手形キャンパス学内でかまくらとミニかまくらのイベントが行われていた。
それが今年は、「冬を楽しむin秋田大学」として2月14日から16日に行われた。なお、本場・横手市のかまくらも15・16日に開催。
昨日の秋田魁新報では「正門前のイルミネーションの実施を見送った代わりに、このイベントを実施した」といった記述があったが、上記の通り、イルミネーションも行った昨年も実施しているのだから、正しくはない。

3日間とも17時からの開催(点灯)で、14日はチョコレートのプレゼント、15日は甘酒のふるまいがあった。
終わりが何時なのか分からないが、日の入りが遅くなっているので17時だとまだ明るすぎると思う。
秋田大学正門から学内を見る。通路は除雪が行き届いている
昨年は、正門から入って右側の案内所(インフォメーションセンター。上の写真右端に少し写っている)裏手で行われていたが、今年はその向かい、正門左側の大学本部前に整備された「木道(遊歩道)」という場所。※この記事の下のほうに、夏の木道の写真があります。
木道の入口には雪だるま(他の場所にもいた)
昨年は、横手の職人の指導を受けて作ったという、本物の(人が入れる大きな)かまくらがあったが、今年はなかった。
遊歩道沿いにミニかまくらが並ぶ
遊歩道のうちウッドデッキの部分は雪がなくなっていて床面が見えるが、土の部分は雪が残っていてツルツルで滑る。

今年は、雪だるまのほかにはバケツを型にしてつくった小型かまくらだけ、というようにも見えるが、よく見ると、バケツに詰めた雪の「側面に穴を開けたもの」と「上部に穴が開いたもの」とがある。(どちらも中にろうそくが入っている)

大学の発表資料には「バケツでスノーキャンドル、ミニかまくらを作成。」とあるので、おそらく、側面に穴のあるものを「ミニかまくら」、上に穴が開いたのを「スノーキャンドル」と呼び分けているのだろう。

木道では、雪を積んだやや高い位置にミニかまくら、路面にスノーキャンドルと2段構え。
スノーキャンドルは、それ自体がろうそくをぐるりと囲んで風防の役目をしているから、ろうそくが消えにくい効果があるかもしれない。(大学の関係者がいて、ろうそくが消えてもすぐに点火して対応してもいたけれど)
写真の通り、上にしか穴がなくても、側面にも灯りが漏れていて機能面で問題はなさそうだから、風の強い新屋のミニかまくらでも採用したらいいかも?
ミニかまくらは、昨年と穴の開け方が異なっており、新屋のミニかまくらに近いデザインになったように見えた。

魁の記事によれば、今年は、学生など有志20人ほどが約400個のミニかまくらを作ったそうだ。400個というのは、スノーキャンドルも含めた数だろう。
昨年は80個だったようなので、その5倍に増えたことになる。たしかに昨年よりは多かった。なお、新屋は3000個。
スノーキャンドル

こんな一角があった。
右側
遊歩道から少し離れた位置に、ミニかまくらを高低差を利用して段状に配置している。
新屋では積み上げて密集させたものはあったが、このような配置のものはなかったはず。
自然な感じがして素敵
どの方向からも見える、積み上げ式のミニかまくらもあった。
これもおもしろい

遊歩道は木や看板、積み上げられた雪などがあってそれほど見通しが利かないため、「ミニかまくらがたくさんある」という感じがしにくいのが残念だが、なかなかよかった。
3日目ということもあってか学生さんたちはあまり興味がなさそうだったが、家族連れなど一般人が何組か見に来ていた。
昨年も書いたけど、雪国ならではのイベントだから、続けてほしい。


ところで、大学と雪といえば…
東京大学が言い出して、大学の秋入学がにわかに脚光を浴び始めて、検討を始めたところもある。
それについての賛否はともかく、雪国に住む者として、秋入学に移行するのなら、ぜひとも検討するべきだと思うことがある。それは、大学入試センター試験実施時期の繰り下げ。
東大の案では、大学合格から入学までの期間を使って、各自がいろいろな経験をしてほしいということで、入学試験の時期は変更しないということだった。

しかし、毎年1月中旬のセンター試験の頃を考えてみてほしい。
雪国では寒波が襲い、猛吹雪になることが多い。
雪国の受験生は試験そのもの以前に、試験場にたどりつけるかどうかで気を揉まなければならない。
受験生の送迎を行う交通事業者や保護者の負担も大きくなるだろうし、それに伴って除雪作業や渋滞に巻き込まれる行政や一般人もいる。

秋入学になれば時間的余裕ができるのだから、あと1か月遅くしてはどうだろうか。2月中旬なら試験に支障が出るほどの悪天候になることはかなり少ない。
こういうことを身をもって伝えられるのは、雪国に住む者、そして雪国の大学だけだ。雪国の大学関係者の皆様、いかがでしょうか?
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吉原本町

2012-02-15 23:10:03 | 旅行記
静岡旅行記。※前回の記事
雄大な富士山を見るため、富士市を訪れた。富士市は、富士宮市と共に富士山にもっとも近い街と言えるだろう。
以前も何度か触れているけれど、改めて富士市を紹介する。
富士市は静岡県東部の人口25万の特例市。静岡県内では、浜松、静岡に次いで3位の人口。市内には製紙工場が多くトイレットペーパー生産量は日本一で、自動車関連の工場もある。駿河湾に面した「田子の浦港」や富士川もあり、富士川を境に商用電源の周波数が変わる。富士川対岸の富士川町を2008年に編入したので、市内で50ヘルツと60ヘルツが混在することになる。

富士市の鉄道網はちょっと複雑。

富士市の大きな駅は、東海道本線(在来線)の「富士」駅と東海道新幹線の「新富士」駅。
新富士は在来線との接続のない新幹線単独の駅で、富士駅とは直線で1.4キロほど離れている。

富士市には「中心市街地」が2つあり、1つは富士駅周辺。もう1つが旧東海道「吉原(よしわら)宿」だった「吉原本町」で、富士駅からは直線で3キロほど離れている。吉原宿は江戸時代に津波の被害を2度受け、その都度内陸に移ったのだそうだ。ちなみに、いかりや長介は戦争中に吉原へ疎開していた。富士市役所も吉原本町寄りにある。
【2021年10月26日訂正・追記】1995年にNHKで放送された「BSおはよう列島 ふるさと旅列車 いかりや長介 〜静岡県 富士市〜」を見た。Wikipediaも合わせれば、疎開先は吉原ではない富士市内。終戦後も留まり、高校進学、製紙工場就職も富士市。1959年に上京。親はそのまま残ったので、実家が富士市ということになり、番組で訪問(岳南鉄道比奈駅から行っていたかな)していた。


このように、富士市は駅や市街地がだいぶ分散していることになる。
これらを結んで路線バスが走っているし、東海道本線の富士駅の1つ東隣「吉原」駅からは吉原本町方面へ行く私鉄「岳南鉄道」が出ている。


今回はとりあえず吉原本町付近にあるバスターミナルへ行きたかった。
本当なら、吉原で降りて岳南鉄道に乗り換えるのがベストだと思うが、たしか以前吉原駅に降りた時、コインロッカーがなかったと記憶している。富士駅なら確実にロッカーがあるので、富士まで行って荷物を預けてからバスに乗ることにした。

富士駅は北側が表口だが、正面には王子製紙の工場がでーんと構え、その左に商店街がまっすぐ伸びている(前回の記事の写真参照)。
その近くに、2年前に秋田店に先駆けて閉店した「イトーヨーカドー富士店」があった。※以前の記事
電車の窓からも見えるのだが、そこは、
すっかり更地になっていた

富士駅北口のバス乗り場はあまり大きくはないものの、案内所の窓口があった。
富士駅と吉原本町方面を結ぶバスは、昼間はおおむね毎時4本以上は運行されている。吉原本町にあるバスターミナル「吉原中央駅」行きと、そこを経由して各地に向かうものがある。経由違いがいくつかあるようだが、運賃は同額(300円)で時間もそう違わない(約20分)ようだ。
この路線はじめ、富士市内を走る路線バスの多くは富士急行系列の「富士急静岡バス」。他に同系列の「富士急シティバス」と山梨交通系列の「山交タウンコーチ」というバス会社も少し走っている。
塗装は富士急共通。新しい大型バスが多いが、このような古めの中型バスもいた
富士急系列のバスでは、PASMOとSuicaが運賃の支払いに使える。(整理券方式なので、乗車時と降車時の2度のタッチが必要)
乗った感じでは、ICカード利用者はそれほど多くない気もしたが、静岡でパスモが使えるのが意外。僕もSuicaで乗車したが、整理券を持たなくていいし、小銭の準備もいらないのが、とても楽ちん。ただ、運賃が高めなので残額には注意を。

富士駅前では5~6人ほどがバスを待っていた。JRから乗り継いだ人は少なそうで、ほとんどが地元の人っぽい。バスは駅を出て商店街を進む。
ところで、
吉原中央駅の時刻表の隣にあった路線図・運賃表。秋田にもこういうのがほしい
帰ってきてから写真を見て気づいたが、富士駅から500メートルほどの2つ目のバス停「富士銀座」から吉原中央駅まで乗ると250円。50円も安い!
秋田でも山王十字路、大町四丁目、総社神社前、笹岡入口とか、弘前でも中央通り二丁目とか大幅に値上がりするバス停があるんだよね。しかも、最近は車内の運賃表示器は「運賃が変わるバス停名」ではなく、「次のバス停名」が表示されるようになってきている(秋田中央交通ではごく一部の車両だけだが)ので、どこで上がるか分からないし。
【16日追記】富士急静岡バスは初乗りが150円。富士駅直前で50円値上がりするとはいえ、富士駅-吉原中央駅の距離の割に300円は高いようにも感じた。
ちなみに、初乗り160円の秋田市において、秋田駅(特記以外は西口)からの運賃が300円を超えるのは、新屋線:茨島四丁目、川尻割山線・新屋西線:上下水道局前、牛島方面各路線:二ツ屋上丁、神田線:神田、新国道経由各路線:日産サティオ前の各バス停以遠。
手形山団地線、泉ハイタウン線、桜ガ丘線(東口発)などは終点まで乗っても300円未満。
そう考えると、やっぱり富士駅-吉原中央駅300円はなんか高いな…


商店街を抜けると、住宅街のような道。正面または【18日訂正】左に、富士山が大きく見える。
秋田のように曲がりくねってはいないものの、住宅の間の狭い道を進むような区間もある。
「ロゼシアター」という文化会館のそばや総合病院、市役所前などを通り、乗ってくる人がちらほら(降りる人は少ない)。市役所前あたりからは郊外の幹線道路のような広い道で、ロードサイド店も並ぶ。
突然、道が狭くなり、家屋が密集する古くからの商店街っぽい道に変わり、また狭い道へ入ったかと思うと、終点「吉原中央駅」に到着した。


ところで、このバスターミナルは「吉原中央“駅”」という名称。
でも、鉄道が接続しているわけでも、昔は鉄道があったわけでもない。国鉄バスでも「自動車駅」、「バス駅」というものがあったが、それと同じようなものだろうか。

駅には5つのバス乗り場とタクシー乗り場、それに待合室やきっぷ売り場もある。
それらは、道路に浮かんだように島状の「ロ」の字型に配置されており、横断歩道を介して商店街へつながる。というか、横断歩道の上にバスが停まるような配置で、なんとも不思議な光景。
 
駅は壁はないけど(温暖だからね)、すっぽりと屋根で覆われている。屋根は一部が半透明の三角屋根で、柱は錆びていたりして、昭和の趣き。
バスターミナルの一角にあった、
「富士山にQ」で「ふじきゅう」=「富士急」?※これが正式なロゴなんですね。公式サイトにも出ていた

駅の時計には
「時計・宝石は富士急百貨店」
富士急百貨店は沼津駅前にあるようだが、ここから買い物に行く人はいるのかな。

駅からバスが来たのと反対側を見る
吉原中央駅の東には、アーケード付き商店街が続く。
吉原中央駅前の交差点の信号機に付いていた地点名は、
「中央駅」
秋田みたいに、なぜか1方向にしか表示がなかった。

アーケード側から見た吉原中央駅(写真左奥)
上の写真におもしろいものが写っているにお気づきでしょうか。

それは正面の信号機。宙に浮いているように見える。
ワイヤーを渡して、それに信号機を吊り下げている!
「懸垂式」と呼ばれるもので、存在は聞いていたが、実物は初めて見た。
秋田市にもあるようなまとめてアームからぶら下げた信号機も珍しいが、これも変わっている。※秋田のようなものも「懸垂式」と呼ぶ場合があるようだが、より正確には「集約式」だろうか。
【2023年5月8日追記】静岡県では、ここのような信号機をワイヤーに吊り下げて設置することが、たまに行われていて、静岡市清水区など県内のほかの場所にも複数存在するとのこと。信号柱が立てづらい環境の場合、他県では長いアームに設置することが多いが、静岡県警はワイヤーも主要な選択肢のようだ。


アーケードの商店街を歩いてみた。

古い建物が多く、空き店舗・空き地もあるが、それなりにお店はある。衰退が著しい秋田市中心市街地と比べてしまうからかもしれないが…
町の果物屋さんが生フルーツを使ったゼリーの店として有名だったり、ご当地グルメ・B級グルメで知られてきた「つけナポリタン」の店なども。
つけナポリタンって、昔から富士市に存在するのかと思っていたが、2008年にテレビ東京の番組と吉原商店街が企画開発したものなのだそうだ。今回は食べなかったけど。
アーケードのすき間に富士山

バスターミナル・吉原中央駅から600メートル東に進むと、アーケードの東端。
そこに、商店街の中にしては大きくて立派なビルがあった。
右側のビル
これは、「東京電力富士支社」だった。
なるほど。静岡県内でも50ヘルツのエリアは東京電力の管轄なわけだ。
東北電力では「支店」や「営業所」という組織はよく聞くが、「支社」というのは耳慣れない。東北電力の支社は、会津若松支社1つだけで「発電・変電・送電・配電・販売までの全ての組織を包括」しているという。東京電力では支社がたくさんあるが、業務内容は同じだろうか。(富士支社の建物は、秋田市山王の東北電力秋田支店や広小路の秋田営業所と大して変わらない規模に感じた)
東京電力といえば、昨今の事情により、厳重な警備が敷かれているイメージがあった。でも、この日は休業日だったとはいえ、富士支社の前には(関係者も部外者も)誰もいなかった。
東電富士支社・アーケード末端のすぐ先が踏切
これが岳南鉄道線。
踏切の向かいに小さな建物があり、それが、
吉原本町駅
思ったよりずっと小さな駅。ホームは1本だけで、弘南鉄道大鰐線の「弘高下」駅あたりにどことなく似た雰囲気。
これではバスの吉原中央駅のほうが立派だ。吉原本町商店街の両端に、バスと鉄道の駅があることになる。
吉原本町駅は日中は駅員がいるそうで、1時間に上下2本程度、首都圏のお下がりの電車が走るほか、沿線の工場でできた紙製品などを輸送する貨物列車もある(が先行きは明るくないような話もある)。
岳南鉄道も富士急行の系列会社で、1998年まではバス部門もあったそうだが、富士急静岡バスへ移管されている。

いつか岳南鉄道に乗ったり、つけナポリタンも味わってみたいが、今回は吉原中央駅へ戻ってバスに乗る。続きはこちら
※中心部のバス「ひまわりバス」についてはこちらで少し取り上げています
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学校名と東小の色

2012-02-14 23:46:21 | 秋田の地理
旧雄和町・河辺町地域を除いた秋田市にある市立義務教育学校は小学校38校、中学校21校【3月5日訂正】20校。まずはそれらの校名に着目。
※雄和・河辺地区については、話題にできるほどの知識を持ち合わせていませんので、割愛させていただきます。

秋田市で特徴的なのは「第一小学校」「第二中学校」など、“ナンバリング”された校名が皆無なこと。
首都圏など人口密集地域では、1つの地域に複数の同校種の学校が必要で、ナンバリング校名にしないと収拾がつかないという事情があるだろう。秋田市はそこまで児童生徒数が多くはないからかもしれない。
しかし、秋田市より人口・子どもの数が少ない、能代市(2007年の再編によりなくなったが渟城第◯小学校)や弘前市にはナンバリングされた市立義務教育学校が存在した/する。

個人的な見解としては、居住地のみによって入る学校が決められる市立義務教育学校をナンバリングしてしまうと、学校や地域(学区)を“序列づけ”してしまうようにも受け取れ、そぐわないような気がする。
それに、どこが第一でどこが第二だっけ? と場所が分からなくなってしまうことがあるので、地域のランドマークとしての役に立たないだろう。
秋田市では、意識して校名をナンバリングしないようにしていたのかもしれない。


実際の秋田市立学校の校名を見てみる。中学校から。
中学校は、所在地域名(大字レベル)をそのまま校名にしたものが多い。(中高一貫校併設の「御所野“学院”」は別として)
ただし「山王中学校」や「御野場中学校」の山王や御野場(おのば)も、今は大字扱いだが、両校の開校時にはそうではなく、小字の1つ程度だったらしい。
山王中学校は1953年の開校。住居表示で「山王◯丁目」が誕生するのが1965年。校名は公募で選ばれたとかいう話も聞いたが、真偽は不明。
近くの八橋運動公園隣に日吉八幡神社があるが、全国的に日吉神社は別名「山王」と呼ばれるので、それにちなんだのかもしれない。(ただし、秋田の日吉神社は「ひよしさん」と呼ばれることが多く、「山王」とはあまり呼ばない気がする)
また、現在の中学校がある辺りには「川尻町字山王田(さんのうでん)」という地名も存在した。(これも神社にちなむ地名だろう。神社が所有していた田んぼだったとか)

以前も取り上げたが、御野場中学校も1984年の開校時点では小字で、大字となるのは1988年。


地名でない中学校名(と開校年)は、秋田東(1953)、秋田南(1953)、秋田西(1964)、秋田北(1962)、城南(1971)、城東(1979)の6校だけ。
これらの位置関係を考えてみると、違和感があるものもある。
各校の位置を地図に示してみた。中央の「A」とあるのが秋田駅(地図はGoogleマップ)
青で示したのは、城南中と城東中。
秋田駅のすぐ西にある久保田城跡=千秋公園から見て東と南ということであり、それならおかしくはない。
「城+東西南北」は、各地の城下町で地名になっている。弘前市では「城南」「城東(と城東中央)」「城西」、おまけに「城東北(じょうとうきた)」「東城北・西城北」が存在する。
しかし、秋田市ではあまり使わない。地名としては1967年できた「楢山城南町」(後に楢山城南新町も)、ほかに公的なものでは1980年に新設された秋田市消防本部「城東消防署」くらい。
民間も含めて秋田市内では「城北」「城西」という名が付くものは知らない。
逆に言えば「城東」「城南」はクリニックの名前などでわりとあるので、もしかしたら、中学校名に民間が追随して命名したのかもしれない。


赤い印が東西南北の各中学校。
秋田北中は、その名の通り秋田市の最北端だから違和感はない。
ただ、北中の近くにあるのが県立「秋田西高校」。
県立高校名も秋田+東西南北が揃っていた(秋田東高校は再編により現存しない)が、これは各学校の相対的な位置に基づいているようで、考えてみると違和感が大きい。

秋田東中は、秋田駅から遠くない手形地区の秋田大学そばの線路沿い。
秋田市で一般に「東部」といった場合、中心部の秋田駅やその南北の線路より東側の一帯を指す。現在では特に、秋田駅の真東、東通地区から城東中学校辺りを示す傾向が強く、「駅東」と同義か。
そう考えると、東中の辺りも「東部」に該当するエリアではあるが、ちょっと北寄りのようにも感じる。これは東中の開校当時は、駅東の東通辺りはまだ田んぼしかなく、そんな所に中学校を建てるなど考えもしなかったからだろう。
なお、東中の線路の向かいには県立「秋田北高校」がある。東西南北が付く県立高校の中では、もっとも古い伝統校。どう考えても位置的には「秋田北」でないが、命名当時は「秋田高校より北」あるいは「秋田市の普通科高校の中では北」に位置していたからだと思われる。

秋田南中は、秋田駅から線路沿いに1キロほどで、秋田駅からもっとも近い中学校。
開校時は現在地より800メートルほど西の今でいう「楢山南中町(みなみなかちょう。南中があったことにちなむ)」にあったけれど、それにしても「秋田市の南」というには中心部過ぎる。
しかし、東中同様、開校当時に思いを馳せると、南中より南にはほとんど中学校なかったと考えられる。当時は、仁井田や四ツ小屋はまだ秋田市ではなく(開校の翌1954年に合併)、南中を「秋田市最南端の中学校」としても違和感がなかったのだろう。
ちなみに、南中の近くには仙台国税局「秋田南税務署」がある。これは土崎にある「秋田北税務署」と対になった名称。

秋田西中は新屋(あらや)地区にある。
何度も取り上げているように、新屋は、地図上では秋田市「南西部」としたほうが適切だが、秋田市では新屋を中心とした沿岸部(秋田運河・雄物川より西・南側)を「西部地区」としている。それを考えれば妥当な校名。
ちなみに、秋田市「南部地区」といえば、牛島・仁井田より南東側の御所野地区までを指し、県立「秋田南高校」もここにある。


今度は小学校の名称。
小学校も所在地名にちなむものが多い。地域内に複数の小学校がある場合は、「地名+東西南」のパターンも(土崎南、金足西、飯島南と閉校した金足東)。
例外もいくつかある。
●明徳(めいとく)小学校
これは、旧秋田藩の藩校「明徳館」にちなむものだろう。(秋田市立中央図書館「明徳館」と後からできた紛らわしい県立「明徳館高校」も同様)
ちなみに、明徳小学校は現在は千秋トンネルの上にあるが、かつては今の市立図書館の場所(千秋明徳町)にあった。

●高清水(たかしみず)小学校
同名の日本酒の銘柄があるが、秋田市(中心部)の地名にはない。
学校の所在地は将軍野(しょうぐんの)地区の「高清水公園」そば。一帯は通称「高清水」と呼ばれるエリアなので、それにちなんだ校名だろう。
高清水公園は、奈良時代から平安時代にかけて大和朝廷の城柵「秋田城」の跡。(江戸時代の「久保田城」跡の千秋公園とは別)

ちなみに、小学校の隣に「将軍野中学校」はあるが「将軍野小学校」は存在しない。また、かつては「高清水中学校」が存在した(土崎中の一部と統合して将軍野中に再編)。

秋田市では、同名の小学校と中学校が存在するのに少し離れた場所にあったり(土崎、泉、飯島、勝平など)、近くにあるのに名前がぜんぜん違ったり(旭北小と山王中など)、ちょっとクセがあるかもしれない。

●築山(ちくざん)小学校、日新(にっしん)小学校
どちらも歴史ある学校で「合成」された校名
秋田南中近くの楢山地区にある築山小は、1883(明治16)年創立。当時は河辺郡「楢山村」あるいは「広山田村」だったはず。
「築地・楢山の二学校を統合」して創立されたとのことなので、統合前の両校から一文字ずつ取ったことになる。「築地」も今も「南通築地」として地名に残る。
それにしても、「つきじ」と「ならやま」なのだから、そのまま「つきやま小学校」にすればよかったのに、どうして「ちくざん小学校」にしてしまったのだろう?
以前も書いたけれど、昔、築山小がNHK教育テレビの番組にお便りを出して番組内で紹介されたものの、「秋田市立つきやま小学校」と紹介されてしまったことがあった。

新屋の秋田西中近くにあるのが日新小。秋田西中ができる前は「日新中学校」も存在したそうだ。
日新小ホームページなどで同校の沿革を調べると、1874(明治7)年に「新屋学校、表街学校を廃して日新小学校と改称」とある。当時は河辺郡「新屋町」だったはず。
なぜ「日新」という名称になったかの説明はないが、おそらく「新屋」と「日吉(日吉神社にちなむ)」の合成だと思われる。
【19日追記】1989年8月10日の広報あきた1144号に、「「日日に新たに、又日に新たなり」新屋の人々が、座右の銘として、古くから尊び続けてきた言葉です。」とあり、これが「日新」の由来かもしれない。
「日日に新たに、又日に新たなり」は、儒教の経書「大学」の「日々新又日新」が出典。
※日新小についてはこちらの記事も参照

●土崎(つちざき)3校
秋田市北部の港町の土崎地区。南秋田郡土崎港町が1941(昭和16)年に秋田市に編入された。
現在は、JR土崎駅を中心とした2キロ四方にも満たないエリアに、3つの小学校が存在する。真ん中が「土崎小学校」、南にあるのが「土崎南小学校」そして、北にあるのが「土崎北」小学校かと思いきや、「港北(こうほく)小学校」。
なんで、北だけ「港北」なんだ?

港北小学校の所在地は「土崎港北」だが、これは「つちざきみなときた」と読み、開校後の1968年にできた町名なので直接の関係はなさそう。
調べてみると、土崎小学校は1874(明治7)年創立でもっとも古く、他の2校は戦後に土崎小から分離独立したものだった。港北小は1948(昭和23)年、土崎南小は1961(昭和36)年に開校している。
それ以上のことは分からなかったが、1948年と1961年の命名時の考え方の違いということか。
【15日追記】港北小学校の近くには、1974年にできた秋田市「港北保育所」もある。なお、港北保育所は2013年までに民間移管することが決まっているので、名称が変わる可能性がある。
【3月2日追記】「土崎港北」とは別に、「港北新町」「港北松野町」という町名があり、これは「こうほく」と読むが、1978年に飯島から独立してできたもの。

以上、直接的な地名でないにせよ、秋田市立の小学校には地域の歴史や文化を反映させた校名が多いことがお分かりいただると思う。
しかし、そうしたものとはあまり関係なさそうな小学校が、1校だけある。それが、
●東小学校
「秋田東」小学校ではなく、単に「東」小学校と、そっけない。
そのためか、たいへん申し訳ないが、個人的にはあまり存在感がない小学校。「東小学校のそば」とか言われても場所をすぐにはイメージできないし、秋田市立の小学校を列挙せよと言われても思い出せないかもしれない。(そういえば市営バス当時の「東営業所線」では、城東消防署経由と「東小学校経由」があったなという程度)

東小学校は秋田駅のほぼ真東800メートルほどの所にあり、西側の中通小と並んで秋田駅にいちばん近い小学校。さらに東500メートルほどに城東中学校がある。
東小学校は1977年に「秋田駅東側一帯の人口増と明徳、中通、広面、旭川学区の過密化を解消するため(広報あきた701号)」に開校した。開校後も児童数が増え続け、1984年には桜小学校を分離している。

所在地は現在は「東通二丁目」だが、1995年の住居表示で誕生した地名であり、以前は「広面(ひろおもて)字◯◯」だった。
今なら「東通小学校」でよさそうだが、大学病院そばに「広面小学校」が先にあるから「広面南小学校」とか、城東中にならって「城東小学校」なんていう校名もよさそうだけど…

東小学校は、開校準備段階での仮称は「東部小学校」だったようだ。
また、さかのぼれば仮称「西部小学校(あるいは西小学校)」というのもあり、それは1970年に「勝平小学校」として開校している。
1970年1月20日付「広報あきた440号」より
勝平小学校の名称は「地元との話し合いの結果」決まったそうだ。
勝平小は地元住民から寄贈をされた土地(農地)を校地とするなど、住民の期待が大きかったようだ。勝平中が開校するのは、さらに17年後。


以上、秋田市の学校名のお話でした。
さて、最近、校舎の耐震化が求められている。秋田市立の学校でも、昭和50年代中頃までに建てられた校舎などで行われ、ほぼ終わりつつあるのではないだろうか。
秋田駅東口のアルヴェ14階から東小と城東中を見る
昨年、東小学校校舎の南側が足場で覆われていた。
現地には例の緑の看板(左奥にも1枚看板があり、機械設備だかの工事も同時に行われた)
「大規模改造工事」だそうで、要は耐震改修工事だろう。
1月末の段階で覆いは取れていた。校舎の内側に補強材を入れる工法だったようだが、できあがった校舎を見て、びっくり。
アルヴェから見た工事前後の写真で比較。
 工事前(写りがよくないけど2009年撮影)と工事後
校舎の形はそのままで、今回工事が行われた部分だけ、外壁の色がまるっきり変わってしまったのだ。

改修以前の校舎の色は、開校時からのものだったのだろう。
いかにも昭和50年代チックなデザインと色とはいえ、統一感のある校舎だった。それが今回、半分だけ色が変わってしまった。

改修された側だけを見ると、とてもきれい
でも、
 新旧を比べると…
古い外壁のままの北側は、1か所だけ外から補強されているようだ。壁は塗り替えやクリーニングはされていないようで、かなり汚れている。北と南で耐震性に差(建設が複数年度にまたがっていたようだ)があり、別々に工事がされたようだ。
 境目くっきり
新しいほうは新築に引けを取らない明るい色合いではあるが、古いほうとあまりにも差がありすぎて、統一感というものがない。

先に同様の改修が行われた他の市立学校(城東中や泉小)では、改修を行わない部分と同じ色合いになるように配慮されていて、(汚れの有無で判別できてしまうとはいえ)整合性・統一感があったのに。
城東中学校。手前左側だけ外壁が新しいが、色は統一されている
東小学校だけ、なんでこんなちぐはぐなデザインにしてしまったのだろう。何か建築学、色彩学、教育学などの見地から意味があってのことなのだろうか。

※東小学校などの校舎のデザインについての関連記事
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いろんなパン

2012-02-13 21:05:35 | ランチパック
月例のパンの記事です。※先月の記事
2月に入り、恒例の「ヤマザキ春のパンまつり」が始まり、「パスコ(敷島製パン)」でも「シリコンスチーマープレゼント」キャンペーンというのが始まった(ヤマザキより10点多い30点でもれなくもらえる。店舗ではなく郵送でやり取り)。
そうなると、キャンペーンを実施していない、たけや製パン・工藤パンは、ちょっと分が悪いかな?
こちらで説明したように、ヤマザキと親密なたけや製パンが展開する秋田では、かつては、ヤマザキと同内容の「たけや春のパンまつり」が実施されており、たけやブランド製品にも点数シールが貼られていた。しかし、現在は、秋田でも「ヤマザキ春のパンまつり」として開催されており、シール貼付はヤマザキブランド製品のみ。たけやブランド製品は対象外。

ランチパック秋田版である「たけやフレッシュランチ」の新商品は今月はない模様。新商品は隔月になってしまったようだ。先月以前からの本荘ハムフライや白桃&ミルククリームは発売継続。


●イギリストースト新商品
青森の工藤パン「イギリストースト」から。
秋田のアベックトーストとは違い、レギュラー品のほか期間限定の商品も出ていて、最近はそれも秋田で流通している。※先月新発売の「チョコクリーム」を紹介した。
2月も新発売のイギリストーストがあり、「焦がしキャラメル風クリームをサンド」した「キャラメルクリーム」だという。

秋田市内のローソンに行くと、あっさりと売られていた。
その店では「イギリストースト 各種110円」と表示が出ており、イギリストーストは定番商品の座を得ているようだ。110円なので、アベックトーストより安い。
訪れた時は、他のイギリストーストはなく、キャラメルクリームが2個だけ残っていた。
イギリストースト キャラメルクリーム 358kcal
中の写真はないですが、キャラメルクリームがいつもと同じくらいの量。
「焦がし」感やイギリストースト定番のグラニュー感は分からなかったが、おいしかった。

【3月20日追記】イオン秋田中央店(旧秋田サティ)の菓子パン98円セールで、アベックトーストなどとともにイギリストースト3種類(通常、1月からのチョコクリーム、このキャラメルクリーム)が少量ながら売られていた。
イギリストーストはマックスバリュやイオン御所野店では売られているのを見てきたが、よく行く秋田中央店では見たことがなく、今回初めて売っているのを確認。


●ライバル出現
昨年5月に、たけやから、イギリストーストに似た製品が出ていたことを紹介した。
「もちっとコーヒー」といい、山型食パン2枚1組の点は同じだが、中身はコーヒークリーム。パンがぼそぼそしていてイマイチだった。
その後、ジャムか何かを挟んだ同じ系統の製品は見たことがあったが、そもそも置いてある店が少ないし、継続的に発売されているようでもなかった。

週末、マックスバリュ茨島店へ行くと、イギリストーストはなかったが、こんなものがひっそりと105円で売られていた。最後の1個を購入。
シュガーサンド 496kcal
包装のコーヒーカップのイラストと、左上・右下の黄色い渦巻きが意味不明。
「シュガーサンド」という商品名からも想像がつくし、説明の「マーガリンとシュガーをぬったパンを2枚重ねしました。」、そして山型食パンであることからして、極めて工藤パン「イギリストースト(通常版)」に近い商品だ。
ちなみに、工藤パンイギリストーストは1個(2枚1組)457kcalなので、たけやの方が若干カロリーが高い。
再掲)イギリストースト たけや
パンは工藤パンの方が、縦方向に長いようだ。
たけやシュガーサンドでは、中身でなく外側に、まるでスライスチーズを載せたかのように、四角くマーガリンと砂糖が塗られている。グラニューが輝いて見える。
中を開くと
下のパンにも同様に塗られていた。上のパンの裏側には塗られていない。
つまり、マーガリンと砂糖を「挟んだ」のではなく、マーガリンと砂糖を「塗ったパンを重ねた」というのが正確な製法だろう。(包装の説明文もそう受け取れる)
食べてみると、イギリストーストより若干こってりしているような気がした。食パンは「もちっとコーヒー」よりはふんわりしていたが、イギリストーストの方がおいしいような気がした。

それにしても、秋田でもイギリストーストが流通する時代。しかも、その流通はたけやの販路を使っているらしい。
それなのに、あえて競合商品を製造するのって、無駄に思える。
ヤマザキと提携している仲間どうしであり、本来は営業エリアが隣県で重複しない間柄とはいえ、たけやは工藤パンをライバル視しているってことかな。

【17日追記】これのいちごジャム版の製品もあった。(デイリーヤマザキで、シュガーサンドと並んでたくさん売られていた。目玉商品なのか?)
でも、いちごジャムとなると、アベックトーストとの違いは何なのかという疑問が生じてくる。


●和から洋へ
先月までのたけや新商品は、「あきた大好き!」シリーズという、和菓子を無理矢理パンにした商品だったが、今月はそれは見ていない。
代わりに、今度は洋菓子をパンにしたものが出ていた。
パンDEエクレア 441kcal、コロネDEシュー 305kcal
品名はどちらも「菓子パン」で、お菓子ではなくてあくまでもパンということになる。
 パンDEエクレア
表はチョコびっしりだけど、裏面の姿はコッペパン。
分からないけど、パン生地にはシュー生地が乗っているようだ。
ちょっと大きすぎるけれど、カスタードクリームが意外に多く入っていて、おいしい。
コロネDEシュー
こちらも、パンの上にシュー生地が乗っている。
コロネにしてはふにゃふにゃしていて、ヘンな形。
カスタード(風味)クリーム(包装では「カスター」と略している)とホイップクリームが入っていて、これもクリームがいい。

先月までの和菓子とは違い、今回の新商品は無理なくパンになっていて、気に入った。


●無印パン
イオンに行くと、たけやのこんなパンが売られていた。
袋に菓子パンが2つ
値札には「2日間限りのお買い得」とかあって「クリームパン」と「ジャムパン」がそれぞれ「60円」。それが値引きされて96円になっている?
クリームパンのほうを購入。レシートでは「菓子パンバイキング」という商品名で、120円から24円値引きされていた。
つまり1個60円のパンの12円値引きが2個ということ。
袋は透明で、「たけや製パン」のロゴと連絡先だけが赤色で記載
商品名も消費期限もバーコードもない。(値引きのバーコードは、惣菜などと同じ店内限定のコード)
よく分からないが、レシートに「バイキング」とあったので、本来はバラ売りだったものの売れ残りを2個ずつ袋詰めして売っていたのだろうか。(残り10袋以下だった)
透明な袋に赤色といえば、昔、学校給食用のたけやのパンの袋も同じ配色だった(デザインもロゴも違うけれど)。なんとなく懐かしい。

まだ食べていないが、クリームパンの外見は個包装商品のクリームパンとは形が(たけやブランドのともヤマザキ受託品とも)違うし、やや小さい(13センチ×9センチくらい)。
【14日追記】食べてみた。外見や皮とクリームの味は、上のリンク先にもある、ヤマザキクリームパン(たけやでも受託製造を行う個包装製品)に近いように感じた。クリームはやや少ないものの滑らか。個包装のたけやのクリームパンより、こっちのほうがいい!

いろんなパンがあるものだ。
コメント (7)
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富士山

2012-02-12 19:46:43 | 旅行記
静岡旅行記。※前回の記事
今回、富士山をしっかり見られたのは、1日だけだった。
富士山の姿は過去に何度か紹介しているが、2010年末に新幹線で通過した時と比べると、雪が少ない。
「富士山の火山活動が活発化して雪が融けている」という噂が一部であるようだが、そうではなく、気象上の問題で、そもそも雪が降らないのが原因だという。
Googleマップより。上の赤丸が富士山
以下、上の地図で赤い四角で囲った箇所付近からの見た富士山です。東から西へ紹介します。

泊まった三島駅前のホテルから、富士山が見えた。
朝日を浴びる
三島から見ると、正面に「宝永火口」が見える。
日が昇ってから

東海道本線(在来線)に乗って西へ。
沼津付近のはず
手前の「愛鷹山」に隠れて控えめ。
右側の斜面の方が雪が多い。

沼津市西部の「原」駅で下車してみた。「はら」のアクセントは、「は」に置く。
※降りた理由は、三島-富士間通しの運賃より、原で分割したほうが20円安くなるからです…
駅の外の自転車置き場の向こうに富士山
駅前に出ると住宅に隠れてよく見えず、駅のホームからの方がよく見えた。
宝永火口が右に動いた
こちら面は、だいぶ山肌が見える。

東海道本線では富士山にもっとも近い一帯、富士市の富士駅で下車。
※「富士宮」や「富士川(現在は富士市内)」は別の駅・町です。
商店街の向こうに雄大な富士山
この辺りから見ると、宝永火口は右に位置し、火口は見えない。その部分にできた寄生火山「宝永山」が右に出っ張って見えるのだが、上の写真では建物の影。
富士市内はじっくり見たので、また後日。

夕方になって、さらに西へ。
富士川を渡る
富士市の街並みの向こうに、夕日を浴びる富士山。
東海道本線の電車は、蒲原(かんばら)、由比(ゆい)、興津(おきつ)と海沿いの旧東海道に沿って進む。
以前登った「さった峠」などの山が海に迫っており、一時、富士山が見えなくなる区間がある。

由比を過ぎた付近では、見えるには見えるのだが、横の窓からは見えない。
後部の窓からなら見えます!(上り電車では前)
正面に富士山。右に国道1号線と東名高速、そして海という風景。(道路があるので海はあまり見えません)
山と海岸線に沿って線路がカーブしているため、富士山は若干動く。
 

そして、清水で下車。日が落ちて、暗くなる直前。
清水駅自由通路から(空の白い物体は照明の映り込み。手前の輪はオブジェ)
翌朝、清水港からの富士山が見られるかと思っていたが、霞んでいて輪郭がぼんやり見えただけだった。
どんな富士山に出会えるかは、その時の運。

※次の記事はこちら
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