秋田のバスの話題をいろいろ。
この時期恒例になったのか、今年も中央交通に路線用新車が導入されたとの情報をいただいていますが、まだ遭遇できていないので、来年へ持ち越し。羽後交通の中古車のことも。それ以外のこまごまとしたこと。
●信号待ち
気のせいかもしれないけれど、今年の夏頃、中央交通のバスの信号待ちなどでの停車の仕方が変わったようだ。
停車がある程度の時間になる場合、パーキングブレーキの使用を使う場合(使う運転士)が、多くなったと思う。
昔のバスでは、普通乗用車でも一般的な、レバーを引き上げるいわゆるサイドブレーキだったが、2000年頃より後に製造されたバスでは、圧縮空気を使った「ホイールパーク」というブレーキに代わっている。
シフトレバー横のレバーで緩解するもので、かけた時には「ぷはー」というエアが抜ける音が、車外でも聞こえる。
夏以降、秋田市内2営業所の車両とも、赤信号で停まって「ぷはー」というバスが増えた気がしている。【1月4日追記】ぷはーよりも鋭い「ふしゅー」などメーカーや車種で音は違う。
うっかりブレーキペダルから足を離してしまって動き出すのを防止するための安全対策として、全社挙げて使用を励行しているのだろうか。
熱心に観察していないので、古いバスではサイドブレーキを使っているのかは分からないし、同様の危険があるはずのバス停での降車扱い時は使わないことが多いような気もしている。
そもそも、ホイールパーク搭載車でも全運転士が使っているわけでもないのだけど、以前よりは使う人がぐっと増えているようには感じるのだけど…
【30日追記】秋田市交通局から譲渡されたオートマチック車(古いのでサイドブレーキ式)に乗ったら、Dレンジのままでブレーキペダルを踏んだままで信号待ちしていた。クリープ現象で動いてしまうオートマ車こそ、信号待ちや乗降時には最低限Nレンジに入れるべきだと、市営バス時代から思っているのだが、あまり実行しているのを見かけない。(普通乗用車でもそうしたほうがいいと、個人的には考えているのですが…)
●停車するまで→ドアが開くまで
車内での転倒事故防止の取り組み。
乗客にとっては非常に危険だし、場合によっては運転士やバス会社が責任を問われるので、重要なのは重々承知している。それを否定するつもりはないのだけど、周知の言い回しについて。
近年、公益社団法人日本バス協会が主導しているのか、全国のバス事業者でその注意喚起が行われている。
中央交通では、降車ボタンを押した時に流れる自動放送「次、停まります」に続いて、2010年10月から「停車するまで席を立たないでください」が付け加えられた。
今年10月からは、その部分が「ドアが開くまで席を立たないでください」に差し替えられた。
「停車するまで」から「ドアが開くまで」への変更をコメントで教えてもらって知り、自分で実際に聞いても、最初はふーんとしか思わなかった。停まるか/ドアが開くか、大した違いじゃないと。
気づいたら、日本バス協会作成の啓発ポスターなども、同じデザインで文字部分が「バス停に着いてから席をお立ち願います。」が「扉が開いてから席をお立ち願います。」に変わっていた。じゃあ、この変更もバス協会の方針なんだろう。
宝くじからもらった新ステッカーもバス協会名義で「開いてから」
変更の目的は、バス停の少し手前で前に車がつかえていて停車しただけなのに、その時点で立たれたら、再発進時に危ないからかな…と思った。
目的はともかく、後に観察したり考えたりしたら、秋田のような前ドアから降りるバス事業者では、変更後のほうがかえって危険なケースがあり得ると思うようになった。つまり、首都圏のような中ドアから降りるバス事業者にはない、注意するべき点があるのだ。
最近のバスの車両は、「アクセルインターロック(開扉発車防止装置)」といって、停車するだけでなく、ギアをニュートラル位置にしないと、中ドアが開かない(または中ドアを閉めないとギアを入れられない)仕組みになっているという。(運転士には、まどろっこしく感じられて評判は芳しくないみたいだけど、安全上仕方ない)
首都圏などのバスは、中ドアから客を降ろすし、インターロック装備の新しいバスが多い。だから、「停まってから~」より「ドアが開いてから~」のほうが、走行中の転倒事故の危険は少なく(理論的にはゼロに)なるだろう。バスが停車する→ドアが開くという順番が、物理的に徹底されているのだから。
しかし、前ドアから降ろす地方のバスでは違う。前ドアにはインターロックがないのが普通であり、走行中でも前ドアを開けることは可能。
そのことを利用して、バス停に到着する直前のバスがまだ動いている(時速5キロくらい)うちに、ドアを開けるせっかちな(?)運転士もいる。僕が意識した10月だけで、2度遭遇した。※中央交通に限ったことでなく、かつての秋田市営バスなど各地でせっかちな運転士は存在する。
つまり、ドアが開く→バスが停車するという順番。
そんな場合、「ドアが開いてから席をお立ちください」を言葉通りに受け取れば、従来の「停まってから~」よりも早い段階で席を立つことが許されてしまったことになる。すなわち、車内事故の発生確率が高くなってしまったことにならないだろうか。
日本バス協会が東京の感覚で全国の加盟各事業者にお達しを下しているのだろうか。中央交通など地方の各バス会社も、現場のことを考えずに、それを黙って受け入れてしまったのだろうか。
文言を「停まってから~」に戻すか、停車してから前ドアを開けることを徹底させるか、どちらかをするべきだと感じた。
中央交通に言っても「協会からの通達だから」と変えなさそうだし、日本バス協会はホームページでの意見を受け付けていない。そこで、国土交通省の本省に、中央交通さんの名前は出さずに「前降り方式で『開いてから』はかえって危険です。地方の実情を踏まえずにバス協会が一方的に通達しているのではないでしょうか。」と意見を送った。
すると、最近はせっかちな運転士に遭遇しなくなったような気がする。気のせいか。【2017年10月28日補足】気のせいだったようだ。それ以後でもそれなりにいる。
繰り返しますが、車内事故は危険。客は走行中は立ったり動き回ったりするべきではないし、運転士には面倒でも安全な方法を実行してほしい。そして、バス会社経営陣や業界団体、監督官庁には、現場の実情を見て方針を決めてほしい。
ちなみに、秋田市中心市街地循環バス用の車両では、音声データの更新が遅れて(忘れて??)いるようだ。予備車の日野リエッセ「129」では、29日時点でも「停車するまで~」のままだった。【30日追記】専用塗装車「834」も未更新。
【2017年1月20日追記】「834」の放送が「ドアが開くまで~」に更新されていた。【2018年5月25日追記】もう1台「835」も未更新だったのが、2018年5月頃までにやっと更新。
【30日追記】北九州市ホームページ(http://www.city.kitakyushu.lg.jp/koutsuu/08200026.html)によれば、北九州市交通局のバスでは、「車内転倒事故防止の強化として」「「バスが止まってから席をお立ちください」の車内アナウンスを、平成23年7月より「バスのドアが開いてから席をお立ちください」に変更」しているとのこと。
その5年後に変更した秋田では、上記の通り少なくとも10月初めの状況では、必ずしも「車内転倒事故防止の強化」にはつながっていなかったことになる。
さらに、九州産交バスでは、ホームページで客からの意見とその回答を掲載していて、2009年6月には一般路線バスにおいて「車内放送で『事故防止のため車が完全に止まってから席をお立ちください』(中略)など、アナウンスがありますが、たまに、バスが完全に止まる前にドアを開ける運転士がいる。」との意見があり、バス会社側はそれは適切な対応ではなく「教育指導」の対象になり得ると受け取れる趣旨の回答をしている。
【2017年4月19日追記】中央交通のほか、静岡のしずてつジャストラインでは、従来からの赤紫の「停まってから」のシールと、上に写真がある宝くじの「ドアが開いてから」のシールを、座席前に上下に並べて貼っている車両がある。前のをはがしたほうがいいのでは…(以上追記)
●リムジン券売機の影響
秋田市内と秋田空港を結ぶ空港リムジンバス。
秋田空港には、前から食券用のような乗車券の券売機があったのに対し、秋田駅では、西口の案内所の窓口で、乗車券を販売していた。
ほかにも、ほとんど宣伝していないが、一般路線バス用の回数券でも支払えた【2017年1月21日補足・ホームページのリムジンバス運賃のところに、各種回数券でも支払いできる旨が記載されていた。】はず(車内での発売はなし?)だし、羽田空港からの京浜急行の乗車券とセットになったきっぷもあったはず。もちろん車内で現金支払いも可能。
今年11月14日に気づいたのだが、西口の案内所の中に、リムジンバス乗車券券売機が設置されていた。窓口に向かって右側のガラスの壁のところ。
(再掲)設置前の撮影。このガラスドアの中、右の壁際に左向きに設置された
相変わらず食券券売機風だけど、カラー液晶が付いていて、2枚以上を同時に買えたりするようだ。
リムジン専用で一般路線の乗車券は買えない。(弘前バスターミナルの券売機では一般路線も買えて、長距離は往復割引も利いたかな)
バス会社にとっても、リムジンバス利用者にとっても、スムーズになって便利なんだろうけど、一般路線バス利用者が回数券を買ったり問い合わせたくて窓口に寄る時は、少々困る。
案内所内の客用スペースは狭く、券売機設置を想定していない。券売機を使う人は、そこに大きな荷物を持って列を作っていることがある。
券売機より奥の窓口へ行くには、「ちょっとすみません」とそこへ入って行かなければならないのだ。
やっぱりあのバス乗り場は、見栄えは良好だけど使い勝手がいまいち。
首都圏から来る人には、Suicaなど交通系電子マネーで支払えたほうが便利だろうし、バス会社も処理が楽。設備などの経費はかかるでしょうけど。IC乗車券導入も来年には何か動きがあるでしょうか。
【2017年1月3日追記】西口の券売機は、窓口の営業時間よりも長く(早くから遅くまで)稼働していて、窓口が閉まっていても乗車券を買えるメリットがあった。また、領収書を発行する機能もあるので、その点も。
※詳細はこちら
●名コンビのゴールの地が!
テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」に2007年から出演していた、蛭子能収、太川陽介のコンビが、2017年1月2日放送の第25弾をもって勇退することになった。
11月に田中要次、羽田圭介が旅する特別編(秋田、岩手、BSでは未放送)があったそうだが、それはその時限りで、後任は未定らしい。
この番組で秋田県内を通ったのは、2010年の第7弾と2013年の第15弾の2回。
秋田では、県境で路線が長い距離でつながっていないばかりか、県内のエリア間を結ぶ一般路線バスさえなくなったものが少なくないため、もうこの番組が秋田に来ることはないと思っていた。
ところが、第25弾の予告を見てびっくり。
コースが「福島・会津若松~秋田・由利本荘」とのこと!
9年間25回にわたった蛭子・太川コンビの最終目的地が、本荘ということになる。
過去2回は夏の旅だったが、今回は冬。今年は雪は少ないけれど。
本荘へ至るのは、山形県から入ると思われるが、酒田・象潟ルートなのか、新庄・横手ルートなのか。
前者は第7弾の逆方向。7弾当時は鳥海山登山向けバスがあったが、今は?
後者は横手までは第15弾と同じ。県境の徒歩で苦労していたが、横手から本荘は急行バス1本でつながる。
あるいは、岩手などさらに別のルートがあるのか?
※結果はこの記事後半
秋田でケーブルテレビの岩手放送やBSジャパンで視聴できるのは、少し先になりそうだけど、楽しみ。15弾のように、秋田テレビは単発で購入して放送するのだろうか。→BSと岩手放送は2月中に放送。秋田テレビでは4月15日と23日に分けて放送。
そうそう、バス協会でこのおふたりの功績を讃えて、表彰でもしたらいかがでしょう。あるいは車内事故防止の啓発キャラクターに起用とか。【30日追記】バスが停まりきらないうちに前方へ移動して、運転士に乗り継ぎを尋ねることもあるから、車内事故防止の観点でふさわしいとは言えないかも…
この時期恒例になったのか、今年も中央交通に路線用新車が導入されたとの情報をいただいていますが、まだ遭遇できていないので、来年へ持ち越し。羽後交通の中古車のことも。それ以外のこまごまとしたこと。
●信号待ち
気のせいかもしれないけれど、今年の夏頃、中央交通のバスの信号待ちなどでの停車の仕方が変わったようだ。
停車がある程度の時間になる場合、パーキングブレーキの使用を使う場合(使う運転士)が、多くなったと思う。
昔のバスでは、普通乗用車でも一般的な、レバーを引き上げるいわゆるサイドブレーキだったが、2000年頃より後に製造されたバスでは、圧縮空気を使った「ホイールパーク」というブレーキに代わっている。
シフトレバー横のレバーで緩解するもので、かけた時には「ぷはー」というエアが抜ける音が、車外でも聞こえる。
夏以降、秋田市内2営業所の車両とも、赤信号で停まって「ぷはー」というバスが増えた気がしている。【1月4日追記】ぷはーよりも鋭い「ふしゅー」などメーカーや車種で音は違う。
うっかりブレーキペダルから足を離してしまって動き出すのを防止するための安全対策として、全社挙げて使用を励行しているのだろうか。
熱心に観察していないので、古いバスではサイドブレーキを使っているのかは分からないし、同様の危険があるはずのバス停での降車扱い時は使わないことが多いような気もしている。
そもそも、ホイールパーク搭載車でも全運転士が使っているわけでもないのだけど、以前よりは使う人がぐっと増えているようには感じるのだけど…
【30日追記】秋田市交通局から譲渡されたオートマチック車(古いのでサイドブレーキ式)に乗ったら、Dレンジのままでブレーキペダルを踏んだままで信号待ちしていた。クリープ現象で動いてしまうオートマ車こそ、信号待ちや乗降時には最低限Nレンジに入れるべきだと、市営バス時代から思っているのだが、あまり実行しているのを見かけない。(普通乗用車でもそうしたほうがいいと、個人的には考えているのですが…)
●停車するまで→ドアが開くまで
車内での転倒事故防止の取り組み。
乗客にとっては非常に危険だし、場合によっては運転士やバス会社が責任を問われるので、重要なのは重々承知している。それを否定するつもりはないのだけど、周知の言い回しについて。
近年、公益社団法人日本バス協会が主導しているのか、全国のバス事業者でその注意喚起が行われている。
中央交通では、降車ボタンを押した時に流れる自動放送「次、停まります」に続いて、2010年10月から「停車するまで席を立たないでください」が付け加えられた。
今年10月からは、その部分が「ドアが開くまで席を立たないでください」に差し替えられた。
「停車するまで」から「ドアが開くまで」への変更をコメントで教えてもらって知り、自分で実際に聞いても、最初はふーんとしか思わなかった。停まるか/ドアが開くか、大した違いじゃないと。
気づいたら、日本バス協会作成の啓発ポスターなども、同じデザインで文字部分が「バス停に着いてから席をお立ち願います。」が「扉が開いてから席をお立ち願います。」に変わっていた。じゃあ、この変更もバス協会の方針なんだろう。
宝くじからもらった新ステッカーもバス協会名義で「開いてから」
変更の目的は、バス停の少し手前で前に車がつかえていて停車しただけなのに、その時点で立たれたら、再発進時に危ないからかな…と思った。
目的はともかく、後に観察したり考えたりしたら、秋田のような前ドアから降りるバス事業者では、変更後のほうがかえって危険なケースがあり得ると思うようになった。つまり、首都圏のような中ドアから降りるバス事業者にはない、注意するべき点があるのだ。
最近のバスの車両は、「アクセルインターロック(開扉発車防止装置)」といって、停車するだけでなく、ギアをニュートラル位置にしないと、中ドアが開かない(または中ドアを閉めないとギアを入れられない)仕組みになっているという。(運転士には、まどろっこしく感じられて評判は芳しくないみたいだけど、安全上仕方ない)
首都圏などのバスは、中ドアから客を降ろすし、インターロック装備の新しいバスが多い。だから、「停まってから~」より「ドアが開いてから~」のほうが、走行中の転倒事故の危険は少なく(理論的にはゼロに)なるだろう。バスが停車する→ドアが開くという順番が、物理的に徹底されているのだから。
しかし、前ドアから降ろす地方のバスでは違う。前ドアにはインターロックがないのが普通であり、走行中でも前ドアを開けることは可能。
そのことを利用して、バス停に到着する直前のバスがまだ動いている(時速5キロくらい)うちに、ドアを開けるせっかちな(?)運転士もいる。僕が意識した10月だけで、2度遭遇した。※中央交通に限ったことでなく、かつての秋田市営バスなど各地でせっかちな運転士は存在する。
つまり、ドアが開く→バスが停車するという順番。
そんな場合、「ドアが開いてから席をお立ちください」を言葉通りに受け取れば、従来の「停まってから~」よりも早い段階で席を立つことが許されてしまったことになる。すなわち、車内事故の発生確率が高くなってしまったことにならないだろうか。
日本バス協会が東京の感覚で全国の加盟各事業者にお達しを下しているのだろうか。中央交通など地方の各バス会社も、現場のことを考えずに、それを黙って受け入れてしまったのだろうか。
文言を「停まってから~」に戻すか、停車してから前ドアを開けることを徹底させるか、どちらかをするべきだと感じた。
中央交通に言っても「協会からの通達だから」と変えなさそうだし、日本バス協会はホームページでの意見を受け付けていない。そこで、国土交通省の本省に、中央交通さんの名前は出さずに「前降り方式で『開いてから』はかえって危険です。地方の実情を踏まえずにバス協会が一方的に通達しているのではないでしょうか。」と意見を送った。
すると、最近はせっかちな運転士に
繰り返しますが、車内事故は危険。客は走行中は立ったり動き回ったりするべきではないし、運転士には面倒でも安全な方法を実行してほしい。そして、バス会社経営陣や業界団体、監督官庁には、現場の実情を見て方針を決めてほしい。
ちなみに、秋田市中心市街地循環バス用の車両では、音声データの更新が遅れて(忘れて??)いるようだ。予備車の日野リエッセ「129」では、29日時点でも「停車するまで~」のままだった。【30日追記】専用塗装車「834」も未更新。
【2017年1月20日追記】「834」の放送が「ドアが開くまで~」に更新されていた。【2018年5月25日追記】もう1台「835」も未更新だったのが、2018年5月頃までにやっと更新。
【30日追記】北九州市ホームページ(http://www.city.kitakyushu.lg.jp/koutsuu/08200026.html)によれば、北九州市交通局のバスでは、「車内転倒事故防止の強化として」「「バスが止まってから席をお立ちください」の車内アナウンスを、平成23年7月より「バスのドアが開いてから席をお立ちください」に変更」しているとのこと。
その5年後に変更した秋田では、上記の通り少なくとも10月初めの状況では、必ずしも「車内転倒事故防止の強化」にはつながっていなかったことになる。
さらに、九州産交バスでは、ホームページで客からの意見とその回答を掲載していて、2009年6月には一般路線バスにおいて「車内放送で『事故防止のため車が完全に止まってから席をお立ちください』(中略)など、アナウンスがありますが、たまに、バスが完全に止まる前にドアを開ける運転士がいる。」との意見があり、バス会社側はそれは適切な対応ではなく「教育指導」の対象になり得ると受け取れる趣旨の回答をしている。
【2017年4月19日追記】中央交通のほか、静岡のしずてつジャストラインでは、従来からの赤紫の「停まってから」のシールと、上に写真がある宝くじの「ドアが開いてから」のシールを、座席前に上下に並べて貼っている車両がある。前のをはがしたほうがいいのでは…(以上追記)
●リムジン券売機の影響
秋田市内と秋田空港を結ぶ空港リムジンバス。
秋田空港には、前から食券用のような乗車券の券売機があったのに対し、秋田駅では、西口の案内所の窓口で、乗車券を販売していた。
ほかにも、ほとんど宣伝していないが、一般路線バス用の回数券でも支払えた【2017年1月21日補足・ホームページのリムジンバス運賃のところに、各種回数券でも支払いできる旨が記載されていた。】
今年11月14日に気づいたのだが、西口の案内所の中に、リムジンバス乗車券券売機が設置されていた。窓口に向かって右側のガラスの壁のところ。
(再掲)設置前の撮影。このガラスドアの中、右の壁際に左向きに設置された
相変わらず食券券売機風だけど、カラー液晶が付いていて、2枚以上を同時に買えたりするようだ。
リムジン専用で一般路線の乗車券は買えない。(弘前バスターミナルの券売機では一般路線も買えて、長距離は往復割引も利いたかな)
バス会社にとっても、リムジンバス利用者にとっても、スムーズになって便利なんだろうけど、一般路線バス利用者が回数券を買ったり問い合わせたくて窓口に寄る時は、少々困る。
案内所内の客用スペースは狭く、券売機設置を想定していない。券売機を使う人は、そこに大きな荷物を持って列を作っていることがある。
券売機より奥の窓口へ行くには、「ちょっとすみません」とそこへ入って行かなければならないのだ。
やっぱりあのバス乗り場は、見栄えは良好だけど使い勝手がいまいち。
首都圏から来る人には、Suicaなど交通系電子マネーで支払えたほうが便利だろうし、バス会社も処理が楽。設備などの経費はかかるでしょうけど。IC乗車券導入も来年には何か動きがあるでしょうか。
【2017年1月3日追記】西口の券売機は、窓口の営業時間よりも長く(早くから遅くまで)稼働していて、窓口が閉まっていても乗車券を買えるメリットがあった。また、領収書を発行する機能もあるので、その点も。
※詳細はこちら
●名コンビのゴールの地が!
テレビ東京「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」に2007年から出演していた、蛭子能収、太川陽介のコンビが、2017年1月2日放送の第25弾をもって勇退することになった。
11月に田中要次、羽田圭介が旅する特別編(秋田、岩手、BSでは未放送)があったそうだが、それはその時限りで、後任は未定らしい。
この番組で秋田県内を通ったのは、2010年の第7弾と2013年の第15弾の2回。
秋田では、県境で路線が長い距離でつながっていないばかりか、県内のエリア間を結ぶ一般路線バスさえなくなったものが少なくないため、もうこの番組が秋田に来ることはないと思っていた。
ところが、第25弾の予告を見てびっくり。
コースが「福島・会津若松~秋田・由利本荘」とのこと!
9年間25回にわたった蛭子・太川コンビの最終目的地が、本荘ということになる。
過去2回は夏の旅だったが、今回は冬。今年は雪は少ないけれど。
本荘へ至るのは、山形県から入ると思われるが、酒田・象潟ルートなのか、新庄・横手ルートなのか。
前者は第7弾の逆方向。7弾当時は鳥海山登山向けバスがあったが、今は?
後者は横手までは第15弾と同じ。県境の徒歩で苦労していたが、横手から本荘は急行バス1本でつながる。
あるいは、岩手などさらに別のルートがあるのか?
※結果はこの記事後半
秋田でケーブルテレビの岩手放送やBSジャパンで視聴できるのは、少し先になりそうだけど、楽しみ。15弾のように、秋田テレビは単発で購入して放送するのだろうか。→BSと岩手放送は2月中に放送。秋田テレビでは4月15日と23日に分けて放送。
そうそう、バス協会でこのおふたりの功績を讃えて、表彰でもしたらいかがでしょう。あるいは車内事故防止の啓発キャラクターに起用とか。【30日追記】バスが停まりきらないうちに前方へ移動して、運転士に乗り継ぎを尋ねることもあるから、車内事故防止の観点でふさわしいとは言えないかも…