広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

弘南バス近況

2012-12-06 23:50:42 | 津軽のいろいろ
弘前の話題がまだ1つ残っていました。弘南バスの近況。※前回の記事
土手町にこんな告知が。
「10月20・21日 一般車両の通行が出来ません」
弘前市では、今年の夏から、月に1回「ライド・トゥー・パーク社会実験」として、土手町で公共交通機関以外の車両を通行止めにして、イベントなどを行ってにぎわい創出を狙う事業が行われていた。「トランジットモール」だ。
10月は、同時にこんなイベントも開催。
「Hirosaki Bus & Train Festival 2012」
バスや鉄道の利用促進イベント。どうせなら、前週(=今回訪問時)の弘南鉄道の車両基地公開と重ねてくれてもよかった気がするが。
弘南バスに納車されたばかりの中型バス(日野レインボー)を使った「乗り方教室」などが開かれたそうだ。
下に告知があるように、この2日間は、土手町循環100円バスがなんと「むっっ無料!!」。太っ腹。

これを主催したのは、弘前大学のサークル。弘南バスと弘南鉄道が後援しており、当然、弘前市も場所の提供などで力を貸しているのだろう。


さて、弘南バスでは近年、路線バスに小型バスを積極的に導入していることを、以前から書いている。
今回、土手町循環バスを除く一般路線バスに3回乗ったが、3回とも小型バスだった。中型バスはそれなりに走っているのだが、大型バスなんてとんと見なくなった。
僕が弘前に引っ越した90年代中頃は、小型バスは「ミニバス○○線」と名付けられた特定路線だけを走っていて、それ以外の路線は大型バスも多かった。リクライニングシートの貸切バスを転用した車両が、市内の短距離路線を走ってもいた。90年代末に、当時登場間もない日野リエッセがミニバス路線以外にも投入され、2000年代になってより小さい三菱ローザなどが多くなった。

今回見た、唯一の大型バス。
後輪の赤いホイールが、いかにも他社の中古
「50125-2」という番号だから、平成元(1989)年式の日野ブルーリボンで、小栗山の弘前営業所所属ということになる。(以下で紹介する2台もハイフンの後が「2」なので弘前営業所所属)
秋田市営バスの日野製大型車は、1986年度の次は1992年度まで導入されていないが、その中間の時期の車両だ。秋田の1986年車は譲渡されずに早期に廃車、1992年車(ワンロマ車)は今も中央交通でボロボロになって使われているが、弘南バスのはかなりきれいに見える。大事に使っているのだろう。

写真の学園町線は、比較的大型車が入ることが多いような印象だが、今回は小栗山行きにも入っていた。車庫に帰るのだから当然の運用だが、小栗山線を大型バスが走るのは久々に見た。


以前も紹介した「神田線」。同名路線がある秋田市民としては親近感を感じるが、弘前の神田線は小型バス限定で1日2.5往復だけ。
三菱ローザやトヨタコースターという、いちばん小さいバス(マイクロバス)しか使われないと思っていたが、今回見たのは、
少し大きい日野リエッセ「50803-2」
1996年式なので、初期のリエッセ。秋田市交通局(現在は中央交通へ譲渡)と弘南バスはリエッセ導入が早かった。

昔からのミニバス限定路線は、今も「ミニバス○○線」と案内されているが、神田線はそうではない。でも、小さいバスが使われることが多いようだから、「ミニバス○○線」という区分はあいまいになっているようだ。
【9日追記】↑上の文章を読み返すと、脈絡というか辻褄がなんとなく合っていないような気もしますが、そのままにしておきます。要は小型バスの活躍の場が広がっていて、昔の「ミニバス」路線は形骸化しているということです。

そのリエッセの側面の行き先表示
窓上部の方向幕は、正面と同じくらいのサイズだが、本来は細かく途中経由地が示されるはず。でも、この時は「弘南バス」と表示。つまり使われていない。(路線によっては使うのかもしれない)上の大型バスでも、側面方向幕は真っ白。
代わりに、前輪の上の車体に、経由地を示した手作りの板をぶら下げている。鉄道で言うところの「サボ(サイドボードの略)」。
サボを拡大
サボの下の車体には、バス協会の会員章(NBAステッカー)が貼られているようだ。剥がれかけだけど。
サボ自体は、神田線のものではなく、「小栗山 松木平経由-清水森-清原団地-ターミナル」という経路。こういう路線もあったとは知らなかった。1日4往復の運行。ただ、この経路だと、営業所に逆方向から出入りするはずだから、厳密には「小栗山」は通らないのでは?(「弘前営業所」とすると分かりにくいので、あえて小栗山としているのだと思うけれど)

このように、弘南バスでは、側面は方向幕を使わず、手作りサボで対応する車両・路線が非常に多い。運転士が車外に出て(ドアから頭と手を出して)掛け替えないとならず、悪天候の日などは大変そう。

ところが、こんな車が。
三菱ローザ「31804-2」2006年式
ちょっと話が逸れますが、このタイプの車両は、ドアの位置などの都合上、運賃箱が変わった位置にある。(ドアより前の側窓から「運賃箱」の文字が見えている)運転席の隣、まるで助手席みたいな場所に設置されていて遠く・高く、乗客は投入しにくいし、運転士も確認しづらそう。

この車両は、側面の窓に、LED式の行き先表示が設置されていた。矢印や線で結んだ細かい経由地を表示できない、正面と同じようなもの。
下にサボを付ける場所もある?
おそらく、当初は方向幕がなくサボだけを使っていて、後付けでLED化されたはず。運転士の労力軽減にはなるが、経由地が細かく表示されなくなったという意味では、サービス低下だ。
かといって、大型の矢印式の表示器を、この小さな車体に付けるのは無理だ。(メーカーによっては小型の矢印式LEDもある)

以上、とりとめもなく、見たままの情報でした。

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