広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

夢のかき揚

2017-11-30 00:15:39 | 津軽のいろいろ
夢のハワイ旅行(「アップダウンクイズ」で1970年頃まで使われていたとか)、夢のマイホーム…
時代や人によって、「夢」として憧れる対象はさまざまである。

こんな夢もある。
夢のかき揚
「夢のかき揚」のネーミングだけでなく、「奥様の料理の友」というキャッチコピー(?)もなかなか。
パッケージおもて面では「真心めんつくり サンプク」とロゴがあるが、裏面によれば黒石市の「三福製麺」の製造。

今年まで存在すら知らなかったけれど歴史あるローカル商品で、イギリストーストなどには及ばないが、青森県内では一定の知名度があるそうだ。青森県外への流通状況は不明。
弘前市内では、イトーヨーカドー弘前店にも、地元スーパーでも、1袋90円前後でほとんどのスーパーで売っていた。生麺コーナー(冷蔵ケース)の近くのメンマや味付け油揚げなんかといっしょに置いてある。
常温保存可能。賞味期限は長く、2か月ほどだろうか。


さて、一般に「かき揚げ」と言えば、千切りにした野菜や小エビなどをまとめて天ぷらにしたもの。
でも、夢のかき揚は…
エビだけ
一般的なかき揚げとは違い、天かす(揚げ玉)を円形に固めて、乾燥小エビを数匹トッピングしたもの。
1個は直径7センチちょっと(一般的なかき揚げと比べると小さいね)で、1袋にそれが2個入っている。内容量としては「10g×2」と表示されているが、以前は22グラム(1枚11グラム)だったとの情報もある。

これでは「かき揚げ」とするのはふさわしくないような気もしてしまう(だから「夢」?)けれど、透明な袋で中が見えるんだから、誤解して買う人はいないでしょう。

これとほぼ同じと思われる商品が、大手・東洋水産から「マルちゃんえび天ぷら 3枚入」として発売されていて、夢のかき揚と並んで売られている店もあった(「野菜天ぷら」もある)。マルちゃんのは140円程度だから、1枚当たりでは同じくらい。
【30日追記】マルちゃんのえび天ぷらは、エビそのものは載っておらず、エビ味と思われる赤い天かす状のものが混ざっている形のようだ。どん兵衛などのカップ麺に添付される天ぷらに近いかもしれない。
また、秋田市の製麺会社(2社あって1社は倒産。どっちだったかは忘れた)でも、こんなようなものを製造していたはずで、食堂などへ麺やつゆとともに卸している(いた?)そうだ。
【2018年1月4日追記】2017年末の年越しそばシーズンの秋田市内の店では、「八郎めん(男鹿市)」と「マルヨ(八戸のとは別の秋田市の会社?)」の同じような商品が売られていた。夢のかき揚よりエビが小さく色が薄く、4個入りの商品もあった。【2018年1月21日追記】秋田市の秋田生鮮市場保戸野店では、通年で売っているようだ。
したがって、モノとしては青森県外にも存在するが、これをして「かき揚」しかも「夢の」としたネーミングが、夢のかき揚の魅力(?)。


エビは袋の絵ほど赤くはない。原材料名欄では「素干しえび」で、駿河湾の桜えびよりはちょっと大きめ。
袋のエビは、カルビー「かっぱえびせん」の袋のエビにとてもよく似ている気もするが、比較すると脚や触覚の長さ、しっぽの開き方・角度などが違い、かっぱえびせんはやや簡略化(昔はもう少しリアルだった)され、夢のかき揚のほうが細部まで詳細に描かれている。

類似商品も含めて同じだと思うが、ごはんのおかずとしてそのまま食べるには、油分が多く、食べごたえもない。麺類に乗せて、つゆに溶かしながら揚げ玉のようにして食べるべきでしょう。


青森県のブログ「まるごと青森」の2013年6月19日の記事(http://www.marugotoaomori.jp/blog/2013/06/10204.html)で、製造元にも取材して夢のかき揚が紹介されていた。
それによれば、40年以上前から作っているとのことなので、昭和40年代後半には存在したことになる。昔は素干しえびではなく「真っ赤なベッコウエビ」だったとのこと。昔はパッケージと同じ色のエビだったようだ。

【2018年10月14日追記】2018年10月、秋田市のスーパー・いとく(本社は秋田県大館市で津軽地方にも店舗がある)新国道店で夢のかき揚が売られているのを確認! 秋田にも来ていた。
【2019年4月8日追記】2018年末の弘前のスーパーでは、夢のかき揚の5枚入り(トレイ入りだったか?)もあった。年越しそば対応の年末限定なのかも。

青森には「夢のパン」もあった!
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野原ひろし秋田出張

2017-11-28 00:38:54 | 秋田のいろいろ
テレビ朝日のアニメ「クレヨンしんちゃん」。
しんちゃんの父・ひろしは秋田出身で、秋田に強烈なキャラクターの祖父・銀の介がいる。そんなわけで、時々秋田の話がある。
このアニメは、いい加減なようでいて、しっかりと作られているところもあり、今年2月には秋田の凧が登場した。

11月3日、17日、24日の3回にわたって「秋のスペシャル企画」として、各回の半分の時間が秋田が舞台の話だった。
内容としては、ひろしの勤める会社が秋田のデパートでネパール物産展を開催することになり、1か月間、実家に滞在して単身赴任(長期出張のほうが適切な感じもするけれど…)するというもの。最後は任務を終えたひろしをみさえ、しんのすけ、ひまわりが秋田新幹線に乗って迎えに行く。
3日の「単身赴任が決まったゾ」は単身赴任が決まるまでの話なので秋田の場面は(ほとんど?)なく、17日「単身赴任はお気楽だゾ」、24日「単身赴任はドキドキだゾ」が秋田での話。
3話とも脚本・清水 東。30年ほど前からいろいろなアニメやバラエティ番組の脚本を手がけていて、昔は「サザエさん」にも参加していた。【12月1日追記・現在(2010年から)のドラえもんも担当。】
本編の前後にも関連した短編(ムトウユージ作)があった。


以下、我ながら無粋ですが、いろいろと。
舞台となった土地について。
ひろしの実家があるのは、大仙市大曲近辺の農村部。
過去には、秋田新幹線開業間もない1997年8月15日放送の#808「満員こまちで秋田へ行くゾ」で、大曲駅で新幹線を下車していた。
最近の話では、所在地が大曲だとの言及や風景が描かれることは、ほとんどなくなっており、今回も同じ。

ネパール物産展が開催されたデパートの所在地がどこなのかも明言はなかったが、ストーリーから考えれば秋田市中心部の可能性が高い。
秋田市内だとしても、車でもJRでも(銀の介さんに大曲駅まで送迎してもらうなどして)通勤は不可能ではないだろう。最悪、秋田市内のホテルに泊まることもできる。

秋田へ向かったみさえさんたちを、銀の介が車で迎えに行ったのだが、その駅は秋田駅。
そこで仕事の後に飲み歩いていたひろしとばったり出くわすというストーリー上、大曲駅より秋田のほうが都合がいいのだろう。「えきねっとトクだ値」なら、秋田まででも大曲まででも同額だから、おカネにシビアなみさえさんも納得。銀の介じいちゃんの運転距離が長くなるだけ。
【12月1日追記】こまちは、線路の構造上、全列車が大曲駅に停車する。大曲で降りずに秋田駅まで乗った理由としては、「元から実家は大曲駅と秋田駅の中間地点付近(その一帯も大仙市)にあり、大曲と秋田どちらでも迎えに行く距離は違わなかった」「実は実家が移転・引っ越ししており、秋田駅のほうが近くなった」といったことも考えられる。


絵と現実の違いについて。
ひろしとみさえたちそれぞれが秋田へ向かうため、秋田新幹線「こまち」に乗車しているシーンがあった。(帰路はなし)
1997年の話では、当時のE3系のこまちに乗車し、話題になったテレビCMを意識した会話が繰り広げられるなどしていた。
数年前には、当時はまだ運行されていた寝台特急「あけぼの」をモチーフにしたと思われる、「おたけび」なる列車で帰省する話があった。

今回は、「“秋田”新幹線」や「こまち」といった描写はなかったが、E6系の車内外がなかなか忠実に描かれていた。鼻がちょっと短かいなど若干おかしかったけれど。
  
座席肩のとっての形状と色が違い、車内の通路ドアの稲穂の絵は省略。
再掲
最近は、商品に鉄道車両をデザインする場合、契約を結んで使用料を支払って「JR東日本商品化許諾済」と表示される(プロパティライセンス)。
アニメではどうなっているのか知らないけれど、オープニングのクレジットにはそれらしき表示はなかった。
少し前、かすかべ市の消防署を見学した話では、「取材協力 東京消防庁西東京消防署」と表示があった。

車内では、「きりたんぽ弁当、いぶりがっこハンバーグはいかがですか」と車内販売が来るシーン。
秋田駅の関根屋では、「あったけぇきりたんぽ弁当」発売していたが、今もあるだろうか。
「いぶりがっこハンバーグ」ってのはなんだ?! ハンバーガーじゃなくハンバーグだそうだから、刻んだいぶりがっこを混ぜたハンバーグとか? アリかも。

24日では、秋田の手前をE6系が走行するシーンがあった。

そこでは、複線の右側を走っていた。日本の鉄道は左側通行だけど、秋田新幹線の大曲-秋田間(一部を覗く)はレール幅が違う単線が並んでいる形で、下り列車は右側通行に見える。アニメではレール幅が両側とも同じように見えたけどね。
同じシーンでは、線路沿いに竹林らしきものがあったけれど、秋田では、竹林はあまりない。
線路ギリギリに田んぼらしきものもあるが、秋田にしてはチマチマしたというか、スケールが小さい感じ。関東郊外の沿線風景を転用したのではないだろうか。実際のこの区間の沿線風景は、もっとダイナミックな田んぼか杉林ってところじゃないでしょうか。

3日の短編では、フル規格区間と思われる高架上を走るE6系のシーン。はっきりとは分からないものの、おそらく右側通行になってしまっていた。


17日放送では、「大ネパールフェア」が開催されたのが「秋田ふたばデパート」であることが分かる。
クレヨンしんちゃんでは、昔は養老ならぬ「老衰の瀧」という居酒屋など、店や企業のパロディーがよくあったけれど、最近は控えめ。作者が亡くなってアニメオリジナルの設定になり、昔ほどふざけられなくなった事情があるのだろう。
例外は「サトーココノカドー」で、今年の放送25周年を記念して、イトーヨーカドー春日部店が、期間限定で本当に(看板やチラシの表示において)サトーココノカドーになったという。

というわけで、秋田ふたばデパートは実在の店ではない。
原作漫画の出版元である「双葉社」からの借用だと思われ、ほかの場面でも「ふたば幼稚園」などよく登場する。
そういえば、ひろしの勤務先は「双葉商事」。ということは、秋田ふたばデパートは双葉商事の系列なのかもしれない(双葉商事の業務内容が分かる話って、今回が初めてかも)。

描かれた秋田ふたばデパートは、高層で、向かって左にシースルーエレベーター2基と看板があり、壁面が格子状のガラスになっている外観。
秋田駅前の「秋田オーパ」に改装される前の、ジャスコ秋田店→秋田フォーラスに、どこか似ていなくもないような感じ。ただ、両隣に少し描かれた建物は実際とは違う。
(再掲)旧看板時代の秋田フォーラス


ひろしが秋田の同級生たちと飲みに行くのは、どちらも同じアーケード街にあると思われる居酒屋「のめや」と「コスプレスナック ナマハゲランド」。これは完全オリジナルでしょう。

アーケードは、車道に面した歩道部分に低い屋根がかかる、古そうなタイプ。秋田では、今は撤去された広小路の、さらに1世代前のアーケードがこんな感じだったけれど、現存しない。緩くカーブした道路形状からしても、まったくの創作だと思われる。
雪国にはアーケードがあれば歩きやすくて助かるのだけど、一方で積雪に耐えられずに倒壊して、通行人がケガをした事故もあった。


みさえさんたちが降り立った秋田駅は、東口。
車で迎えに来るには、西口より都合がいいものの、東側には商店街もなく飲み屋も少なく、ひろしが飲み歩いて東口まで来るとは実際には考えにくい。

秋田駅東口は、駅舎はとても忠実に描かれていた。北隣の立派なビル風の秋田中央道路地下トンネルの換気所らしきものもちらりと登場するが、南隣のアルヴェは映らず。
一方、実際は路線バスの待機場になっているところでみさえさんたちが迎えを待っているなど、周りの光景や構造はまったく異なる。
「秋田駅」の看板は、時計とJRマークがなくなり、電車のアイコン。窓枠や屋根の色が違う

みさえさんたちが立っている場所は、実際はバス待機場所のど真ん中
奥の駅舎壁面の「東口」の左のオレンジ色の曲線は、実際には自由通路の愛称「ぽぽろーど」と表示されている。
その前の屋根があるところはタクシー乗り場~路線バス乗り場で、ほぼ忠実。
(再掲)実際は写真左の駅舎南側が一般送迎場所


最後は、セリフ。
銀の介夫妻は、以前から秋田弁らしきものを話すが、ほぼデタラメな秋田弁。
今回は、ひろし自身や、ナマハゲランドのマスターも秋田弁を使っていたが、それはやっぱりイマイチ。

一方、ひろしの同級生3人は、とてもリアルな秋田弁に聞こえた。
クレジットによれば役名/声優は、浦野 薫/天野宏郷、同級生A/佐々木啓夫、同級生B/いずみ尚。同級生Bは17日のみ、他の2人は17・24日に登場。
どこの学校の同級生かは不明。名前がある浦野薫は、どういう身分か不明だが、ひろしと同じ衣装でネパール物産展を運営する側。名前は、女装趣味があるので「裏の顔」が由来かな。

調べると、この3人の声優は、いずれも秋田県のご出身。県内のどこ出身かは不明だが、さすが上手。ついでに他のキャストの方言指導もすればよかったのに。
セリフが多かったこともあると思うが、中でも浦野役の天野宏郷さんの秋田弁は秀逸。まだ若い方のようだが、プロフィールの特技が秋田弁となっているのに偽りなし。
「ゆんべはたのしっけな」、「せばそろそろけぇるべ」、(着替えるように促されて)「いったいった」なんか、秋田弁を知らない視聴者は理解できないのではと心配になったけれど、実際にそんな場面ではそう言っても(秋田弁を理解できる人には)まったく違和感がない。台本や文字放送の字幕がどうなっていたのかも気になる。
※上記の意味は「昨夜は楽しかったな」「じゃあ、そろそろ帰ろう」「いいよいいよ」。
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でんでんむし

2017-11-24 00:34:45 | 旅行記
湯瀬温泉を後に、今回も花輪線~IGRいわて銀河鉄道で盛岡へ。

岩手県盛岡市は、回数としては弘前の次によく訪れている街。だけど、いつも日帰りで泊まったことはない。しかも、近年はごぶさた(乗り継ぎの1時間での下車は別として)で、ちゃんと街を歩くのは10年ぶりくらい。
盛岡は、大きな川が流れ、きれいで活気がある市街地という印象。今回もそれは変わらず、規模としてはほぼ同格と言える秋田市よりも青森市よりも、にぎやかな都会であると再認識した。

盛岡市街地では、地理感覚がちょっと狂ってしまう。
いつも日帰りで散発的にスポットを訪れていたので、全体的な地図が把握できていないこともあるが、大きい川が3本も流れていて方向や距離の感覚がつかみにくいこと、駅と市街地が少し離れていることが理由だと思う。
今回は、人に連れられての観光だったけれど、以前よりも盛岡を少しだけ深く知ることができた。訪れた場所はまた改めて。今回は「でんでんむし」について。

でんでんむしとは、盛岡市街地の循環バスのことで「盛岡都心循環バス「でんでんむし」」が正式名称。ルート上には、商店街、官庁街、城跡などがある。運賃は100円均一。
運行は、岩手県交通(民営。秋北バス・十和田観光電鉄とともにかつては国際興業グループ))。1998年からの試験運行時は別の会社(岩手県北バス)も運行に加わっていたようだが、本格運行の2000年以降は県交通単独。市から委託されているとかではなく、自前(直営)の路線ということなんだろうか。
盛岡駅の出口に向き合うようにして、白い専用車両が客を待っているのは、すっかりおなじみの光景になっていると思う。

1周5.7キロ、35分で、「右まわり」「左まわり」として両方向の運行。いずれも9時から19時台までの運行。
昼間は、左まわりが15分ごとなのに対し、右まわりは10~15分ごとと不均一。しかも、時刻表にも、その部分は「10~15分間隔運行」としか書かれておらず、いつまで待てばいいのか分からないのは、不親切。
※法令では、時刻表にそのように記載することが認められており、かつての秋田市営バスでも行われていた。ただ、客の立場になれば…ということで。
また、盛岡駅前での待機時間がけっこう長く、運転士がいない状態でだいぶ待たされた。
とは言っても、分かりやすいし便利。多くの市民・観光客に利用されていた。

約10年前に続き2度目の乗車。
駅前の乗り場では、左右両まわりが連なって客待ち中。奥の左まわりに乗車。
場所的に撮影しずらいし、バスが長い
かつて国際興業グループだった頃は、岩手県交通はいすゞのバスばかりで、でんでんむしもいすゞの中型バスだった。現在は、他メーカー製の中古車で、より大きいサイズの車も入っている。専用車両は右まわり6台、左まわり4台。
今回乗ったのは、日野製の長いノンステップバス。中型バスを大型バスの長さまで伸ばした「中型ロング」の「レインボーHR」である。
この車の座席は、東京都交通局のマスコット「みんくる」柄。
つまり、秋田中央交通に今春来たのと同じ、都営バス中古のレインボーHRに乗ることができた!
こうして見ると長いし、非常口が前寄りにあって違和感
乗ってみれば、普通のバスと違いはほとんどなし。戸袋部分に座席がなく、立ち席スペースのようだ。
なかなか出発しないうちに、かなりの混雑になってしまい、乗り心地もよく分からなかった。
右まわり用のレインボーHR。青虫が前のめりになっているような
右まわり用のレインボーHRは、西東京バスの中古とのこと。側面の行き先表示の位置が違う。


でんでんむしの車内には、バスカードリーダーや整理券発行器は、一般路線車両と同じく設置。整理券は出ないし、一般的に100円バスでは割引の重複になるとして回数券・カード類は使えないところが多いのだけど…
まず、支払いは、岩手県交通発行分に限り、バスカードが使えるとのこと。(岩手県北バス発行は使えない)【2019年6月3日追記】コメント欄の通り、2019年にバスカードが使えなくなった。
また、車庫~駅の回送を兼ねた一般路線運用もあるそうで、そのために設置していることになる。反対に一般路線車が間合いででんでんむしに入る定期運用もあるとのことで、なかなか複雑。
運賃表示器はLEDデジタル式で、「100」の固定表示と次のバス停名を表示していた。

車載カメラはドーム型で、車両前部のほか、中ドア付近にもあった。
※秋田中央交通はドーム型でないカメラを前部に車外・車内向きに1台ずつ、弘南バスはドーム型を前に1台。


帰りに乗った右まわりは、
中型のいすゞエルガミオ
やはりこちらも混雑。全部大型車でいいのでは…
これは県交通生え抜きの車両。前回乗ったのもこの車だったかも。
ワンステップで行き先表示が幕式。正面には県交通のマーク(社章)もある。
ノンステップのエルガミオもあるが、そちらはLED表示で、社章あり。
LEDの行き先では英語併記の文字だけだが、この幕式では、
左にカタツムリの絵!

正面のインパクトがあるアオムシ?(ヘビ?)の絵など、車体デザインは運行開始時の小学校1年生の作品だそう。
でんでんむしというわりには正面がアオムシなのはなんか物足りないけれど、これなら分かる。なお、側面にはカタツムリが描かれている。

ただし、運行開始からしばらく(エルガミオ導入時点でもそうだったはず)は、方向幕は「盛岡都心循環」という表示固定だった。
方向幕の車両は残りわずかなようだから、このカタツムリもいずれ見られなくなるのだろう。LEDでも少し工夫してできなくもないでしょうけど。群馬県の「鬼押出し園」行き西武系列のバスでは、正面に鬼の顔が表示されていた。


ところで、帰りに乗車した県庁市役所前のバス停では、でんでんむしを待つ数分の間にも、盛岡駅方面行きの一般路線バスが数台通過した。岩手県交通のほか、赤と肌色の岩手県北バスも1台。
でんでんむしだから100円なわけで、一般路線バスでは、それ以上かかるのだろうとやり過ごす。
帰ってから調べると、たしかに県交通の一般路線バスでは、この区間は150円かかるが、県北バスでは、でんでんむし対抗の意味で100円で乗車できるのだそう。バス停には表示があったのかもしれないけれど、確認せずに決めつけてしまっていた。
【28日追記】鳥取市では、100円循環バスの運行範囲内では、一般路線バスも100円に統一されていた(循環・一般とも民間2社が運行)。このやりかただと、客としては分かりやすいし混雑も分散されてありがたい。

【24日追記】盛岡駅到着前の車内放送の後に、男声の歌が流れた。「バスはぼくらのスニーカー」といった歌詞。弘南バスでは、10年ほど前の音声合成化以前には、同じタイミングでオルゴールの音楽が流れていた。
盛岡駅前。右が駅舎
街の構造が違って一概に比較はできないけれど、周辺各県の市街地循環バスを比較。
弘前市の土手町循環100円バスは、1998年試験運行、1999年本運行。片方向で10分間隔。
秋田市では、1997年に「無料買物バス」を試験運行したが2年ほどで消滅。2012年になって、やっと中心市街地循環バス「ぐるる」が100円均一で運行されるようになったが、秋田市が運行主体となって税金を投じている。片方向で20分間隔(しかも遅れ気味)。
青森市にはこの手のバスはないが、商店街も官庁街も、駅から徒歩圏内にあるせいかもしれない。
歴史と使いやすさでは、やはり盛岡と弘前が抜きん出ている。

【24日追記】地方都市では、JR駅対市内各地の移動が多く、循環・環状運行のバスであっても駅を越えての移動の需要は多くはないはずだけど、皆無でもないと思う。
でんでんむしでは、盛岡駅到着時点で運行を終えて長く待機(回送に入ることもあるだろう)していて、駅を越えての乗車は想定していないようだ。これは、両方向での運行だから、駅を越えて乗りたければ、反対周りに乗車しろということか。
弘前では、駅周辺で行ったり来たりとバスターミナルでの待機・時間調整があり、駅を越えて乗るとすれば10分程度ロスしてしまう。車両交代時には、最初のバスでの支払い時に乗継券を配布。
秋田では、時間調整の待機がほとんどないタイトなダイヤで、駅を越えて乗っても乗車時間ロスはないものの、タイトなダイヤが災いして遅延が多いのが実情。車両交代時には最初のバスで支払わずに降車させてもらえる(買物広場で運行終了・次発が20分後の場合は対象外)。

盛岡旅行の続きはこちら
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ご了知広告?

2017-11-22 00:01:55 | 秋田のいろいろ
11月15日・水曜日の秋田魁新報21面(ラジオ、県外テレビや解説など「番組紹介」面)の広告欄に、映画上映案内や横手市消防の分署統合に関する公告に混じって、不思議なものが掲載されていた。

5行で、文字は全部同じ書体・サイズ。全文は、
 平成二十九年十一月十一日(土)のグッドキャリア企
業に係る訂正記事についてお知らせ
 標記記事については、秋田労働局担当者が発表資料内
の誤りを見落としたことによるものですのでご了知願
います。          秋田労働局職業安定部

なんかの間違いがあったのは理解できるけど、なんかよく分からない。
「~に係る訂正」なら訂正告知だけど、長ったらしいタイトル「~に係る訂正記事についてお知らせ」って、ただの訂正ではない?

11月11日だそうだから、その日の魁を見てみましょう。

4面・経済面の下に「グッドキャリア企業/受賞5社から4社に/労働局が訂正」という本文15行の記事があった。訂正記事ではなく、普通の記事の体裁。
記事をまとめると、9日に秋田労働局が、「グッドキャリア企業アワード2017」の厚生労働大臣表彰の受賞企業を発表する際、受賞したのが4社なのに間違って5社として発表しており、それを10日に訂正した。
もともと厚生労働省が5社としていたのを9日の発表直前に変更したものの、その変更を秋田労働局の「担当者が発表資料を作成する際に見落としたという」。そんな内容。【24日補足】コメント欄の通り、この新聞記事の文章では見落とした担当者が「どこの(厚生省本省かのか秋田労働局なのか)」担当者かは明示されておらず、分からない。となると、以下の解釈はまた違ってくるのですが、とりあずそのまま。

これは全国規模での表彰で、4社とも秋田県外の企業。
それなのに、厚労省本省が発表するのではなく、下部組織の秋田労働局から発表する(しかもわざわざ資料を作り直して)というのが、素人には分からない。
本省が直接発表していればこんなミスは起きなかっただろうし、全国各地で同じように資料を作成しているのだろうから、二度手間ならぬ“四十七度手間”になっている。
※インターネットでは、本省のホームページにプレスリリース掲載。秋田労働局ホームページには訂正も含めて一切情報なし。


間違ったからには訂正しないといけないのは当然だけど、11日付経済面を読めば、ああそうなんだとほぼ全員が納得できるはず。
受賞していないのに受賞したことにされた1社の関係者には、しっかり謝らないといけないし、謝られても釈然としないだろうけど、我々それ以外の人たちには、はっきり言ってどうってことない話。
秋田労働局にしてみれば、恥ずかしいことではあるだろうけど、それで済むと思う。
それなのに、どうしてまた蒸し返すかのように、11日付紙面と同じ内容を広告費をかけてまで、15日に「~お知らせ」を出稿したのだろう。その広告費は税金から捻出されるのだろう。理解できない。


仮に広告を出すとしても、労働局として「間違ってしまいました。ごめんなさい」なら、それなりに誠意が伝わる。
しかし、これはそもそも訂正やお詫びはしていない。単なる説明、いや言い訳ではないだろうか。

しかも、「秋田労働局担当者が発表資料内の誤りを見落としたことによるもの」と、ある意味(バカ)正直に経緯を説明している(11日付記事でも分かることではある)。
だけど、これでは、担当者個人に間違ったことの責任を押し付けているようにも受け取れる。
決裁した上司がいるはずだし、秋田労働局の名前で文書を発表したはずだから、秋田労働局全体・組織として間違ったことを問題視するべきであろう。
秋田労働局の労働環境が心配になる。ブラック企業ならぬ“ブラック役所”ではないか。厚生労働省の出先機関からしてこれじゃあ、我が国の労働環境改善なんてできるのだろうか。

また、「秋田労働局担当者が発表資料内の誤りを見落とした」の文章が、11日付紙面を見ないと理解できないが、上記の通り「秋田労働局担当者が(厚労省本省が作成し、後に訂正されていた)発表資料内の誤りを見落とした」という意味。
すなわち、「もともと間違ったのは本省」つまり「秋田労働局が間違ったんじゃないよ」と言いたげ。

上記をまとめると、この広告において秋田労働局は、「本省が間違え、担当者個人が間違えたけど、秋田労働局としては何一つ間違ってはいません」と責任逃れしたいのではないだろうか。


それから、「~ですのでご了知願います。」という文末。
恥ずかしながら「了知」という言葉は、今回初めて知った。ニュアンスとしては「ご了承ください/ご承知おきください」とか「そのつもりでおいてね」というのは分かるけれど。
goo辞書デジタル大辞泉によれば「はっきりと知ること。よく理解すること。」。
ちなみに「了承」は「事情をくんで納得すること。承知すること。承諾。」
お決まりのお役所言葉(地方自治体よりも、国の機関のほうが独特な言葉を使いたがる傾向がある)なのかもしれないが、「納得はしなくていいから、知っておけ」という雰囲気が醸し出されているような気もしてしまう。


まとめると、「間違ったけど秋田労働局は悪くないんだ。覚えとけ!」と言いたい(言い訳したい)のが本心ではないかと勘ぐってしまいたくなる広告だと思う。
「今回の誤りは、秋田労働局において厚生労働省による訂正指示を見落として発表したことによるものです。関係者・読者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫び致します。」
みたいな文面であれば、印象はかなり違うと思うのだけど(でもやっぱり、税金を使ってまで広告するほどの事態ではないから、訂正自体不要だと思う)。


秋田労働局では、今月、幹部職員が互助会費を使いこんだり私物を公費で買っていたりして処分されたほか、広告が出た15日の社会面では、別人の紹介状を交付したことと、魁が情報公開請求して3年弱で22件の処分があったことが記事になっていた。報道されていないようだけど労働局ホームページによれば、20日には職員が電話番号を取り違えて、求職者の留守番電話に別の求職者の個人情報を吹きこんでしまった事案も明らかになっている。
そんなことを踏まえると、この広告も、正式な手順を踏まず、秋田労働局の一部職員が独断で出したんじゃないか、なんて妄想してしまう。だって、こんな言い訳めいた訂正まがいの広告なんて、ほかに見たことがないもの。まさか、広告費を不適切な所から支出したり、「誤りを見落とした」担当職員個人に負担させたりなんてことはないでしょうね。
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木枠TV/1300登場

2017-11-21 00:14:54 | 秋田のいろいろ
以前の記事の続報2つ。
先週辺りから映像が放映されるようになった、秋田駅西口ぽぽろーどの大型ディスプレイ。
この週末に見ると…
CMでは小さめながら音も流れる
ディスプレイの外見が変わった!?
板張り!
ディスプレイの画面以外のボディ部が、細長い木片を組み合わせたもので覆われた。
従来と厚さに変わりはないので、これまでの黒い板を取り外して、代わりに同じサイズの木を取り付けたことになろう。なお、厳密には完全には同サイズではなく、従来は上辺の高さが正面と側面で揃っていなかった(正面だけ高かった)のが、木では側面も高くなって揃った。
秋田駅周辺では木質化が流行っているので、それに乗っかったということでしょう。
(再掲)以前の姿。正面と側面で高さが違うのが分かる(正面は単なる板のようだけど、存在意義は?)
木でできた(?)テレビなんて、珍しいかな、と思っていたら、昔のテレビを2つ思い出した。
1つは「家具調テレビ」。
昭和50年代中頃までは、そんなテレビが普通だったはずで、我が家でも東芝の家具調テレビを平成初期まで使っていた。
家具のような木質(あるいは木質風)のボディのテレビのことで、我が家のは本当の木材ではなく、木目模様をプリントしたものだった。
調べると、1965年に松下電器(現・パナソニック)が発売したモノクロテレビ辺りがはしりで、本物の木材を使った製品もあったそうだ。
【27日補足】サザエさん家の茶の間にあるのも家具調テレビ。

もう1つは、平成初期。
松下電器(ブランドは既にPanasonic)の大画面テレビ「画王(がおう)」がヒットしていた。当時は他社も含めて濃いグレーや黒いボディが主流だったが、画王の一部に、木のボディのものがあった。カタログで見て印象に残っている。家具調テレビよりもウッディというか高級な感じだったかな。
Wikipediaによれば、マホガニーを使った「純木画王」という名前だったそうだ。バブル崩壊直前の時期ならではのテレビだったのだろう。今の薄っぺらなテレビでは、木を使いたくても難しいだろうけど。

【26日追記】放映開始当初は、背中合わせの画面で、表示される映像が同期していなかったようだが、現在は同期しているようだ。音が出るから、ズレていたらおかしいものね。

その後にさらに変化


中古バスの続き。
11月16日、新たな中古車を発見。
キリよく13-00
臨海営業所所属の中型・いすゞエルガミオで、ノンステップ。
行き先表示左や中ドア左にベビーカーマーク、前ドアが「一般乗合(進入禁止マーク)出口」の表記になっているなど、12-90と同じ表示。
【2019年3月19日追記】この車を含めて、ベビーカーマークや進入禁止マークが描かれた車の車内前方には、「助川車体工業」というシールが貼られている。茨城県にある中古バスの仲介や整備をする業者で、中央交通に来る京成系中古は同社を経て来ることが多い感じ。
中ドア付近
中ドアのガラスに車内向きに赤文字で「危険ですから/扉が開くまで/床の黄色部に/立たないで下さい」という、長ったらしい注意書き。
折り戸のワイドドアである12-90では、同じような文字の縦書きで開閉時の注意書きがあった。小田急中古の寸詰まり車(ぐるる用など)にも似たような注記があるけれど、それは外から見ると文字が白く見える。
【12月5日追記】939など小田急中古の引き戸のノンステップ車では、ガラスの下辺に細長いシール(不透明なので車外側からは黄色い棒にしか見えない)が貼ってあり、「黄色い部分で立ち止まるとドアの開閉ができなくなるので…」という趣旨の注記がある。←こっちほうが正確でスマートな表現だ。

秋田のような中ドアを入口として使うバスでは、あまり意味がない表記だから、中乗りの首都圏の中古だろう。
調べると、京成グループのバスで見られる表示のようだ(少し前に秋北バスにも入っているらしい)。12-90も京成グループから来たみたいだし、それらワンステップ3台とともに、まとまって転入ということだろうか。さらに追加導入はあるか?
【12月9日追記】13-00も、ワンステップ3台と同じく、左折警告音が鳴る。
【2019年5月30日追記】その後、2019年5月10日頃までに、左折警告音がおかしくなって半分しか鳴らなくなった。「ピピン、ピピン」と鳴るべきものが、「 ピン、 ピン」と聞こえる。間延びするだけでなく、鳴っていることが認識しづらいが、必須装備ではないのでとりあえず放置しているようで、5月末でもそのまま。

13-00は、車内の運賃表示器は液晶2画面のもの。
行き先表示器はもちろんLEDだけど、新品ではなさそう。側面は経由地の矢印が(鮮やかな緑色ではなく)黄緑色の古いタイプだし、正面は、
画素欠けが発生
自社の廃車から取り外した機器を再利用していると思われる。
再利用はいいけれど、画素欠けを修理してから取り付けられないものかね。中央交通が使っているLEDは、明るく精細なのはいいけれど、こういうふうに連続して常時消灯するドットが少し目立つ。製品の特性なのか、メンテナンスが悪いのか…
【21日補足】写真の13-00が新屋線を表示してる状況では、判読性に問題はない。しかし、車両によってはもっと欠けていて、経由地の小さな文字などが分かりづらいものもある。
別のメーカーの表示器を使っている弘南バスでは、部分的にLED基盤を交換しているものをちらほら見かける。交換した部分だけ明るさが違って不均一ではあるが文字はしっかりと認識でき、画素欠けは見たことがない。

ノンステップバスのまとめ。
●中央交通 秋田市内各路線で運用 ノンステップバス計43台
・25台が小田急バスの中古で、そのうち大型車は8台(いすゞエルガ5台、三菱エアロスター3台)。中型車17台はすべていすゞエルガミオ。
・1台が東武バスの中古で、大型車の富士重工ボディのいすゞ。
・1台が京成グループ? の中古で、中型車のいすゞエルガミオ。
・16台が新車での購入ですべて中型車(いすゞエルガミオ11台、日野レインボー2が5台)。

●その他のノンステップバス 計4台
・中央交通 国際教養大学発着路線で運用 都営バス中古の中型ロング日野レインボーHR1台。【2018年2月28日補足・その後他路線で運用されることもたまに見られるようになった】
・秋田県から委託されて中央交通が運行する(していた?)EVバス 中型いすゞエルガミオ1台。
・羽後交通 本荘営業所(急行秋田・本荘線で秋田市内も走行) 都営バス中古の大型いすゞエルガ2台。

【12月18日追記】この後、12月17日頃、新車の日野レインボーが2台、秋田営業所に導入。上記の台数には含めていません。
【2018年2月14日追記】2018年2月中旬頃までに、中古のいすゞエルガミオと思われる13-16が秋田営業所に導入。【2月19日追記】13-16は後部バンパー近くに補助テールランプがあるのが特徴的で、ワンステップ。
【2018年2月28日追記】2018年2月下旬頃までに、小田急中古のノンステップいすゞエルガ13-17が臨海営業所に導入。従来の同型車とほぼ同じで、後部の座席の布地は柄入り水色。

その後の中古バスの状況
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初冬の湯瀬へ

2017-11-20 00:37:26 | 秋田の季節・風景
秋田市は16日に初雪(平年+3日、昨年+7日)。何度か屋根がうっすらと白くなる程度に降り、また一段と寒くなった。
そんな中、奥羽本線で北へ。
八郎潟駅通過後、五城目町の森山
田んぼはもちろん刈り入れが終わり、森山も落葉したようで、下のほうの常緑針葉樹の緑が目立つ。

大館市の早口(はやぐち)駅。車窓や駅ホームから見える山の斜面には、常緑樹を刈り込んで2005年までの町名である「田代」の文字があった。
(再掲)2015年春
2015年春の段階では、従来どおり、しっかりと「田代」と判読できた。2年経って。
えーっと…

ちなみに今年9月。


現在
「田代」が伸び切ってしまい、読みづらくなっていた。9月時点では周りの落葉樹も茂っていたが、それらが落葉した現在でもやっぱりちょっと厳しい。手間や費用はかかるのでしょうけれど、できれば剪定を。

大館から花輪線に乗り換え。途中の大館市の十二所(じゅうにしょ)という無人駅。
草むらになっているかのような駅舎と反対側の車窓。
薄暗くなって車内の写りこみがあります
まず、中ほどに白い看板。「十二所城代茂木氏墓地」だそう。ここから山の上へ登ったところにお墓があるようだけど、線路を渡れる構造なんだろうか。

もう1つ。手前・下の溝のような所に、緑の葉と青いものが点々と。
花が咲く!
アヤメとかハナショウブの類。
以前、千秋公園のあやめ園で秋に咲いているのがおかしいと思って取り上げ、それは毎年咲いている。
どうも、アヤメ類には「四季咲き」のタイプもあるようだ。十二所駅のは人が植えたのだろうか。この寒さの中、いつまで咲くだろうか。

そして再び、湯瀬温泉へ。
今回は、古いほうの「吉祥殿」で、他の宿泊客も団体など多かったけれど、やっぱり「湯瀬ハ トッテモ イイ トコロ デス」。
吉祥殿からの眺め。米代川下流方向・湯瀬渓谷の遊歩道の入口
高い山はまさに粉砂糖をまぶしたような雪化粧。紅葉はすっかり終わってしまっていた。
上流方向


以前取り上げた、火の見櫓や花輪線の「湯坂踏切道」という踏切の表示は、現在も変わらず。
踏切は前回は片側しか見なかったので、今回は反対側。
こちらも「湯坂踏切道」。短足運転手の非常ボタン看板も同じ
こんな看板も。
なかなか達筆。古くもなさそう

ホテルから湯瀬温泉駅まで、若干遠回りだけど、踏切を渡って国道282号線を通ってみた。
左下が湯坂踏切道、右が国道・奥が鹿角市街地方向、後方が湯瀬温泉駅
比較的最近造られたのか、広めの道路。高い崖になっているところがあって、
向かい側に?
その崖下の路肩に岩が1個、大事そうに台座に載せられてポールで囲まれていた。
ナニモノ?!
崖から落っこちてきて転がっているのではなさそう。
中央下にうっすらと…
岩に文字が刻まれていて、「庚申」と読めそう。
「庚申塚」というのがあり、それは小さい石碑のようなものが多いけれど、この岩もその1つなんだろうか。昔から道路沿いにあったものの、国道拡張時に移設されたということかもしれない。

【20日追記】20日朝には、鹿角市街地でも10センチ超の積雪(秋田市は3センチ)となった。湯瀬もすっかり雪に覆われていることだろう。
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箱点灯/窓際のツリー

2017-11-15 20:20:10 | 秋田の季節・風景
ちょうど11月1日だったはず。秋田駅の東西自由通路「ぽぽろーど」西端のフォンテ秋田・エスカレーター前に、恒例のクリスマスツリーが設置(設置者はフォンテらしい)された。
ツリー前から東方向
ツリーはいいとして、今日、ツリーの奥で光り輝くものがあった。
写真では明るすぎるけど放映中!

9月中頃、自由通路の真ん中に東西向きに背中合わせに2台の大型のリアプロジェクション式ディスプレイらしき箱が設置されたものの、ずっと稼働していなかった。少なくとも1週間ほど前もそうだった。
それに、やっと電源が入って、映像が流れるようになったのだった!

反対の東向き側も放映中
以前、ここにディスプレイを置いてしまったことで、自由通路の歩行者の動線を妨げる可能性があることを不安視した。
(再掲)以前の状態。ベンチが一直線に並んでいた
設置者側もその点を認識したのか、上の写真でディスプレイ手前(東側)に置かれたベンチの位置が、従来より左(南)へ移動している。ディスプレイの向こう・西側のベンチは従来と同じ。
東側では、ディスプレイの正面にベンチがあることになり、これにより、東から西へ歩く歩行者が、ディスプレイ(または立ち止まってディスプレイに見入る人)に衝突する危険性は減った。


で、ディスプレイで放映されている内容は? ※音は出てたっけ? 未確認です。CM映像ではあまり大きくないが音も流れる。
まず、地元企業などの広告動画(上の人が写っているものなど)、それと、
「SAKIGAKE PHOTO NEWS」
秋田魁新報の紙面から、見出し、リード文、写真を抜き出したもの。
おそらく秋田ケーブルテレビのコミュニティチャンネルで流れている(今はやめたんだっけ?)ものと同じ。秋田駅前ビルの縦長ディスプレイのニュースと、文面は同じかもしれない。
確認した限りでは、ほかに魁の「内外の歴史」欄を抜き出した、今日は何の日みたいなものも流れていた。

西向き画面と東向き画面では、放映内容は同じようだが、放映されるタイミングはバラバラ。
どっかから放映データが転送されて映し出されているのなら、裏表で同期しているのが普通じゃないだろうか。どういう仕組みになってるんだろう。


ということで、これは秋田魁新報社あるいはどこかの広告会社が設置したディスプレイだったということなんだろうか。
ここだったら、窓越しに駅前ビルの縦長ディスプレイも見えるし、ベンチに座る人はいるけれど通り過ぎる人のほうが多そうで“視聴率”・広告効果はどんなもんか。

※この後、19日に見ると、ディスプレイの台~枠が木で覆われていた。写真や詳細はこの記事にて。音が出ていたのを確認。


さて、前回の記事と同じく、改札口前を通り過ぎてぽぽろーどの東口側。
西方向
南面の大きな窓沿いの竿燈の写真の前と、写真がない奥(改札口寄り)に1本ずつ、クリスマスツリーが置かれた。少なくとも昨年もあった。
シールによれば、ぽぽろーども管理する、アルヴェの秋田市民プラザ交流管理室が置いたようだ。

南面の窓下壁際には手すりがずっと続いているのだけど、このツリーによって途切れさせてしまっている。
北面にも手すりがあるし、店舗や改札口でも手すりが途切れるから、この程度途切れても問題はないとは思う。だけど、駅周辺という公共性の高い場所において手すりを頼りにして歩く人もいるだろうに、そうまでしてツリーをここに置く必要があるのかなという気もしなくもない。それこそベンチのある通路中央部にだって置けそうなのに。【17日補足】夜間は点灯するため、電源コンセントの位置の制約はあるだろう。
あと、
ツリーがちょっと傾いてますよ
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工藤パン2017夏秋

2017-11-13 22:50:39 | ランチパック
夏から秋の工藤パン製品いろいろ。※紹介する商品は、現在は発売を終えている可能性もあります。
まずは発売場所限定モノ。
サンドイッチ@弘前公園のベンチ
イトーヨーカドー弘前店で買った、よくあるツナ、ハム、タマゴのミックスサンド。235円。
店頭の値札では「クドウ ミックスサンド」とあったはず。ネットスーパーでも工藤パン製とされている。
ところが、商品の表示では、
IYミックスサンド

「製造者(有)幸福の寿し本舗」
まず、「幸福の寿し本舗」とは工藤パン系列の惣菜や弁当を製造する企業で、工藤パンブランドの「イギリスフレンチトースト」などの製造も受託しているそうだ。秋田のたけや製パンでいうところの「リベール」や「秋田米飯給食事業協同組合」に相当する存在だろう。
小売店との注文・納品は工藤パン本体といっしょにできるのかもしれないし、イトーヨーカドー以外の店舗も含めて、青森や秋田ではヤマザキと工藤とたけや、それにその関連会社は同一視されてしまうようだ。だから、値札で「クドウ」としてしまったのは分からなくもない。

そして、商品名の「IYミックスサンド」。「IY」とは、「イトーヨーカドー」の略だろう。とすれば、イトーヨーカドー向け専用のサンドイッチなんだろう。
買った時の弘前店では、10個は並んでいなかった。青森県内にはイトーヨーカドーは複数あるとはいえ、4店舗。大した数にはならないだろうに、そのためにわざわざ別商品にしているとは、なんか大変そう。
名前・シールが違うだけで、実は中身は工藤パンブランドの一般店舗向けのミックスサンドと同一ということもあるかも。「デリシャスサンドイッチ」と書かれた包装フィルムは、工藤パンの一般店舗向けと同じみたいだし。※ネットスーパーで確認したところ、青森県外の店舗では7&iのロゴ入りの包装。
味は、普通においしかった。


青森市の青森駅前・新町通りにあった工藤パンの直営店舗が2013年春になくなり、跡地にデイリーヤマザキ青森新町店ができていた(この記事中ほど)。
初めて入ってみたら、ほぼ一般的なコンビニだけど、デイリーらしく(秋田のデイリーよりも?)パンは豊富。
ほかにも観光客らしき人たちも来店していて、「イギリストーストをランチパックにしたのがある!(フレッシュランチ イギリストースト風のこと。青森県内一部スーパーでも買えます)」と喜んでいらした。
こんなパンも。
「新町」
秋田のデイリーヤマザキの一部店舗では、各店舗オリジナルのハンバーガーを発売しており、その表面に「工団」「桂浜」とか店舗名の焼印が押されている。
その青森新町店版。
焼印入りは、てっきり秋田のデイリー限定なのかと思っていたけれど、どうも全国で行われているらしい。
焼印の文字は、秋田では細い丸ゴシック体だけど、新町は隷書体っぽい幾分ハンコらしいフォント。

青森新町店は、ホイップクリーム入りのつぶあんぱん。たしかハンバーガーのように上下でパンが分割されていた。
商品名は「贅沢な小倉あんぱん(ホイップ入り)」で154円。近くのデイリーヤマザキ青森古川店で製造。
秋田のデイリーヤマザキで売られている同種のパンについて。



以下は、スーパーなどで売っている工藤パン商品。
ただし、どこのスーパーでも見かけなかったけれど、デイリーヤマザキでは置いているものもあった。さすがデイリー。

今春、地元の和菓子を再現したくじら餅風蒸しパンを紹介した。(和菓子扱いの「工藤の和菓子」シリーズ)
その続編。まずは、
くじら餅風蒸しパンサンド 162kcal
6月発売。ホームページによれば青森県産米粉使用(小麦粉も使用)。
袋でなく、ラップで包んでシールを貼った包装が、手づくり感(?)。クッキングシートみたいな敷き紙は取ってあるのか(跡らしき凹凸はある)ない。
トッピングはクルミ

ハンバーガー状にこしあんをはさむ
本当のくじら餅は、生地にあんこを練り込んではいるけれど、このように直接的にはさむようなことはないと思う。
でも、蒸しパンにあんこと思えば、やはりちょっと珍しかもしれないけれど、そんなに不自然でもなく、おいしい。

もう1つ。
くるみ餅風蒸しパン 313kcal
8月発売。同じく青森県産米粉使用で、こちらは米粉中、青森県産が86%とパッケージに明示。

ここでのくるみ餅とは、クルミだれのだんごではなく、「くるみゆべし」のこと。くるみゆべしは、甘じょっぱくて柔らかい餅の中に、砕いたクルミが入っている。四角い形で、表面に白っぽい粉状のものがかかっている。
秋田など東北地方一帯では、ゆべしといえばくるみゆべしを指すかと思うが、地域によってはぜんぜん別のお菓子で、「柚餅子」と書くようにユズを使うところもある。
なかなかリアル
サイズ感は違うけれど、見た目がとてもよく再現されている。
表面の独特の粉もちゃんとある。ホームページには「くるみとオブラート粉をトッピング」とあった。へえー。
ちなみに本物のくるみゆべしでは、「氷餅」という餅を乾燥させて砕いたようなものをまぶすとのこと。
中を割ると蒸しパン
醤油や昆布醤油だれも使われていて、味もけっこうリアル。でも、蒸しパンは蒸しパンですが…


黒石やきそばパン 262kcal
7月発売。工藤パンは「販売者」なので、幸福の寿し本舗で製造していると思われる。
青森県黒石市の名物焼きそばをはさんだパン。※2015年にも同じ趣旨のパンがあった。
青森県産の米粉を100%使用した特製太平麺。太平燕じゃなくて太平麺とは、太くて平らな麺ってこと?
「黒石つゆやきそばHAPPY麺恋゛(めごい)ジャー」という、地元市民団体が監修していて、売り上げ金の一部が、B-1グランプリの「愛Bリーグ」と同団体のまちおこし活動への支援に使われる。
ロゴマークがいろいろ

たしかに太くて平らな麺

9月には、秋田県横手市の
横手やきそばパン 244kcal
同じく工藤パンは販売者。
こちらは「角太麺」で、タマゴサラダと福神漬けをトッピング。本来は目玉焼きだけど。
中央下のピンク色のが福神漬
これも地元団体「横手やきそばサンライズ'S」監修で、売り上げの使途も同じく。
これには「温めてもよりおいしい!」とあり、デイリーでも温めるか聞いてくれたけれど、黒石のほうにはなかったかな。

黒石やきそばはイトーヨーカドーなどでも売っていたが、横手やきそばはデイリーでしか見なかった。秋田県内の店でも見なかった。
なんでまた青森限定で横手やきそばパンを売るのかよく分からないし、販路が狭くてもったいない。3月には「会津カレー焼きそばパン」も出ていたそうだけど。
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晩秋の千秋公園

2017-11-10 00:20:49 | 秋田の季節・風景
日々寒くなっている秋田。市街地の紅葉も散ってしまったものが多い。千秋公園へ。
正面のお堀では、恒例のボートを浮かべた蓮の刈り取り作業が行われているようだけど、自然が多く残る西側へ。
御隅櫓前から西側を見下ろす
ケヤキはかろうじてわずかに葉が残る。きれいに紅葉しているのは、あやめ園付近のモミジ類のようだ。

下って二の丸の階層

積もった落ち葉に長い影
紅葉に比べると地味な茶色い景色だけど、日が当たると茶色にも温かみがあり、落葉して見通しがよくなって青空も広がり、これも晩秋ならではの風景。


二の丸をぐるりと回って、胡月池。
日がかげって暗いですが
後ろの本丸への斜面のツツジには、雪吊り完了。
胡月池の中央には、岩がある。今年初夏、そこにタニウツギが花を咲かせているのに気づいた。
上の写真では、中央部(噴水の左側)に落葉して枝だけになったタニウツギが写っている。

その岩の左側、赤い矢印に注目。紫色のものが。
上の写真の左方向から撮影
ムラサキシキブかコムラサキか識別はできないけれど、広い意味でのムラサキシキブ(という名の低木)が岩から生えて、落葉して小さな果実をつけていた。

後ろには松も生えているし、この岩にはいろんな植物、しかも小さいながら草でなく木が生えるもんだ。
タニウツギを見た時は勝手に生えた“ど根性”植物かと思っていたけれど、こんなに盛りだくさんにバランス良く生育するだろうか。タニウツギもムラサキシキブも、もしかしたら人為的に植えられたものかもしれない。


最後に再び二の丸西側。
これも初夏に取り上げたけれど、県民会館跡に新しい文化施設が建設され、私立和洋女子高校の校舎がその駐車場になるため、代替の新しい校舎が、千秋公園西斜面に面した同校多目的グラウンドの場所に建てられる計画。
二の丸から下りる階段から多目的グラウンドを見下ろす

下から。落葉して公園内が見通せる
今は西日を浴びるこの斜面も、数年後には日当たりが悪くなっているかもしれないし、気安く眺めたり写真を撮ったりできなくなってしまうかもしれない。
※続きはこの記事後半
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弘前いろいろ2017夏秋

2017-11-09 00:21:08 | 津軽のいろいろ
夏~秋の弘前の話題いろいろ。
前回の新寺構や最勝院の近く、県立弘前高校前。
右が弘高。奥右が最勝院、道は左にカーブして新寺構
押しボタン式信号があって、いつの間にか信号機が更新されていた。ストリートビューによれば、2015年8月時点では未更新だった。
車両用は樹脂製縦型だったのが、フラット型の横設置に(新旧とも片面設置)。アームも細い平行2本に更新。

更新前後とも変わっていないのが、車両用信号機のアームに取り付けられた表示板。
「押ボタン式信号」とはひとこともないのは青森県ではわりと存在するようだ(別になくてもいいと思う。あればあったで、押しボタン信号を軽視する自己中心的運転者による信号無視を誘発しかねないし)からいいとして、「主要地点」(いわゆる交差点名)の案内標識らしきものが設置されている。
普通なら、片側に1つだけ「弘前高校前」とでもしそうなのに、ここは「弘前高校→」と矢印付きが、しかも豪華に両面設置(つまり1つの方向向きに2枚ずつ)されている。信号機は片面なのに。

「施設はこっち→」の案内は、秋田などでは独立した逆L型の表示版を道端に立てるのが一般的。(道路管理者ではなく、その施設設置者が管理するようだ。)
この弘前高校は主要地点表示を兼ねた案内という位置づけか。
【9日追記】本来の「こっち」を示す標識なら「青森県立弘前高等学校」と表記し、英語も併記するべきだろう。最低限度の案内で経費節減を狙った(だったら片面1枚ずつでいいのでは?)ことになろう。

主要地点表示というものは、設置するのは道路管理者ながら、設置場所は警察管轄の信号機のアームということで、両者の調整が必要なようだ。場合によっては信号機とは別にアームを設けることもある。
秋田では、そんな調整を嫌っているのか秋田県警と各自治体の仲が悪いのか、主要地点表示は少ない。
青森県警と青森県教育委員会は、関係が良好なのだろう。弘前高校のほか弘前実業高校でもまったく同じもの、弘前南高校には片面のみ青地に白文字のものが設置されている。


弘前市役所では、庁舎の建て増しや耐震補強が行われていた。その一環で、今年2月9日に新館1階にローソンがオープンしたと聞いていた。
正面奥がローソン。後方が弘前公園追手門、左が循環バスバス停、右が市役所正面玄関
土手町循環100円バスのバス停の近く、従来は執務室の一部だったはずのところに、小さなローソンができていた。
バス停側から直接出入りできるドアもできた

看板も小さめ
店舗名は「ローソンS弘前市役所店」。
ローソンには、アルファベットなどを付けて店舗形態を区別したものがある。「S」について公式な意味は明らかになっていないようだが、見かけからして「small」ってことか。
S弘前市役所店には、マチカフェはあるが、ATMはない(地元銀行のATMは庁内にある)。
【9日追記】庁舎をはさんで西側の市役所敷地内にはスタバもある。循環バスで来た観光客には、位置的にスタバは気づきにくいし、ちょっと飲み物がほしくなった時にローソンが重宝されるかもしれない。観光客の利便の意味では、コンビニATMがあってもいい。

移転した健生病院にもローソンSができたが、ATMあり。
弘前大学医学部附属病院や秋田市役所にも、24時間営業ではないローソンが入っているが、こちらはSでない通常店舗。


弘前駅。
てっぺんに足場が組まれ「弘前ネオン」
駅ビル上の「アプリーズ」とあった看板が工事中。新しくするということかな。※続きはこちら

弘前駅中央口のバス・タクシー乗り場の屋根下には、
リンゴ形のランタン
「弘前りんご王国」の一環ということだろうか。ビニール製のリンゴがたくさんぶら下がっていた。赤が多いけれど、端だけは黄色。緑の青リンゴもあったか?
点灯したところ


最後は、平川市碇ヶ関。
この記事後半で取り上げたように、「いかりがせき」は、地名(かつての村名、今の地域名)としては小さい「ヶ」の「碇ヶ関」、JRの駅名としては大きいカタカナの「ケ」の「碇ケ関」と表記する。(鰺ヶ沢や茅ヶ崎も同様の区別。保土ケ谷はどちらも大きいケ)
JR東日本では、きっぷの表記や発車標において、おおむね「碇ケ関」で統一されていた。
碇ケ関駅舎
碇ケ関駅正面の表示を見ると、
碇ヶ関駅と碇ケ関駅。左の緑色のは、かけっこするタケノコの「たけっこくん」
下のJR東日本のロゴ入り・ローマ字併記のは「碇ケ関駅」なのに、そのすぐ上の少し大きいのは「碇ヶ関駅」となっていた。上下に2つ並んでいること自体、不思議だけど、上の看板はJRでなく地元自治体(旧・碇ヶ関村)が設置したとかだろうか。
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新寺構遊歩道

2017-11-07 20:47:10 | 津軽のいろいろ
今さらながら夏~初秋の弘前の話題。場所は弘前公園や土手町から少し足を伸ばした一角。
弘前大学医学部の脇、あるいはホテルドーミーインと、五重塔がある最勝院の間を結ぶ道路(青森県道28号線)は、あまり通りたくない道であった。先日記事にした秋田市保戸野の秋田県道のボトルネック区間と同じように。
ここは道幅が狭く、谷のような地形になっていて、五叉路もあるという場所。カーブもある一方、100メートル強の直線の区間もある。西側が南塘町、東側が桶屋町。

2013年度(供用は2014年春から?)にこの辺がちょっと変わったという話を聞いていたが、やっと現地を訪れることができた。
実はこの直線の道路がある部分は、もともとは弘前城築城直後に造られた、城の防御の役目をするため池の堤(土居)の跡で、国指定史跡なんだそう(「弘前城跡」を構成する1つという位置づけか)。
池は「南溜池」もしくは「鏡ヶ池」と呼ばれ、明治時代に埋められた。今、道路がある堤は「南溜池土居」。それらを合わせた防御施設としては、近くに新寺町があることから「新寺構(しんてらがまえ)」。
※禅林街の「長勝寺構」も防御施設であった。
【12月5日追記】五重塔の隣にある県立弘前高校の同窓会組織の名称は「鏡ヶ丘同窓会」なんだそうだ。学校の立地が、鏡ヶ池の近くの丘だから鏡ヶ丘という由来なんだとか。
余談だけど、秋田県内では、あげまき会(秋田北高)、美入野会(横手高)と、愛称がある同窓会では「同窓会」の言葉を入れない愛称とするのが一般的なので、それに従えば弘高は「鏡ヶ丘会」で良さそうなのに。やはり県が変われば違うということか。

この堤を西端にして細長い池があり、池だった部分は現在は寺沢川や弘前大学医学部の「南塘グラウンド」になっている。
医学部裏手の寺沢川沿い~五叉路付近は、高低差が激しい不思議な地形に感じていたけれど、こういう経緯によるものなのだろう。
(再掲)寺沢川沿いの道。左が南塘グラウンド、奥の左右が県道。昔はここが池の中だったのだろう

3年前に変わったのは、弘前市教育委員会が新寺構に遊歩道を整備したこと。4336万円、長さ175メートル。遊歩道自体の名称は特にないようだ。
南・最勝院側から現地へ。
この左下が池ということになる
新寺構についての知識がなかったから、てっきり池のほとりの跡とか、県道とは別の位置に遊歩道ができたのかと思っていた。
そうではなく、県道と完全に並行な遊歩道だった。県道の東側なので、池の反対側・堤の外側。【8日追記】見かけとしては「県道に新たな歩道が拡幅された」形だが、実際には道路本体と遊歩道で設置・管理者が異なることになる。

なお、県道の西側には、従来から歩道があったが、道路外には木が茂っているので、かつて池だった部分を眺めるのはあまりできなかったはず。何よりも、五差路のところではその歩道がなくなっており、だから危なくて通りたくなかった。
左が医学部、正面がドーミーイン
遊歩道には、新寺構を説明する看板やベンチ6基が設置。車道との間には分離帯的な芝生が設けられ、道幅も充分で、快適かつ安全に歩くことができる。
振り返ると左に五重塔
池と逆の東側も斜面になっていて、下の土地は低い。そこには家が建ち並ぶ。
弘前駅方向が見渡せ、これまであまりなじみがない光景ではあるのだけど、その手前のお宅をのぞいてしまうようで、じっくり見るのは気が引ける。(だからベンチが西向きなのかな?)
北端の五叉路
遊歩道北端では、五叉路の横断歩道にうまく接続する。五叉路の先は相変わらず歩道がない狭い道だけど、遊歩道を通れば、五差路のいちばん危なそうな部分は避けられると思う。
新寺構側向きの指定方向外進行禁止標識はこんな形

五差路から振り返って南方向。右奥が池跡のグラウンドでがくんと低くなっている
北端と南端は、既存道路との接続部が緩い坂になっている。手すり付きのスロープも設けられていて、特に南端はぐるりと遠回りのスロープ(上のほうの写真参照)。大した勾配ではないように感じるけれど、必要とする人がより楽に利用できるための設備なんでしょう。

ところで、遊歩道ができる前、ここはどうなっていたっけ? 歩道はなかったと思うけど。
2013年5月撮影Googleストリートビュー
そうでした。竹垣で囲われた草地(?)だった。おそらく20年前で既に。
工事予定地として、市が確保していたのだろう。
それにしても、県道は路肩に電柱がでーんと立ちはだかっていて、気安く歩ける場所ではなかったのが分かる。

考えてみれば、堤として現役だった頃は、全幅がこんな感じだったのかな。(堤自体の幅=今の遊歩道+県道であって、全体の幅は往時と変わってないってことなんでしょうかね)
県道を造る時、どうして全幅を道路にしなかったんだろう。昔は家が建ってでもいたのだろうか。
江戸時代のことよりも、その後、現状になるまでの変遷に興味がある。


まあ、観光客も多い最勝院、弘前高校も近いので、歩行者・自転車の通行が多い道路だから、遊歩道ができたのは妥当。変化は時代の流れということでしょう。

気になるのは、冬の積雪期の除雪。坂だし、開けていて吹きさらしだし。
道路は青森県が除雪する。遊歩道は別に弘前市が除雪しているんだろうか。ロードヒーティングは制御盤が見当たらなかったから、ないと思う。それとも積もるに任せて実質冬季閉鎖?
雪に埋もれるのなら、ちょっともったいないし、県道部分だって歩行者空間は雪が残っていそう。冬だけは相変わらずのあまり通りたくない道のままかもしれない。


なお、2015年に土手町の中央弘前駅~蓬莱橋の間の土渕川沿いにできた歩行者用通路のことが思い浮かんだ。土渕川は、県と市の共同事業で、長さは新寺構と同じくらいか。新寺構のほうが、勾配が緩く幅が広くゆったりしている。【8日追記】新寺構の遊歩道は県道と並行するのだから、ここも県と共同でやれば、工事や管理が効率化できそうだけど、そう簡単な話でもないのでしょうね。
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弘南 生え抜きエアロミディ

2017-11-04 21:11:23 | 津軽のいろいろ
弘南バスでは、三菱ふそう製のバスをけっこうな台数保有している。
観光タイプ(貸切より高速用が多いかな)から、弘南バスならではの路線仕様のマイクロバス、さらに以前はどこで誰が使っていたか想像もつかないような、自家用バスを転用した中型路線バスまでさまざま。

近年、新車で導入される一般路線バスは、マイクロバスは三菱、中型は日野で固定されているため、「三菱ふそうの中型(=エアロミディ)の新車」は永らく導入されていない。
秋田の中央交通は、三菱とはそれほど親密な取り引きはなく、路線用は中古車が多い。新車では、2004年にエアロミディ2台を入れたのが最後だが、弘南バスはそれよりも前が最後だった。
9月に弘前で見かけた、弘南バス生え抜きのエアロミディを導入順に紹介。

今年正月にも紹介した、1993年製の2台のエアロミディは、9月時点でも元気に走っていた。
904
いずれも弘前営業所の「青森22か904(30501-2)」と「905(30502-2)」。
905
2台を比べると、バンパーや正面の外板は、905のほうがちょっときれい。車検は904が11月、905が12月まで。
フロントガラス下の「K KONAN BUS」ロゴも905のほうがきれいだけど、大きさは控えめ。というより(この2台以外も含めて全体的に見れば)904が特に大きい。
905には、向かって右のヘッドライトの上に、三菱マークと「FUSO」の小さいエンブレムがある。
一方、904には側面・前輪の上に小さい「MMC」エンブレムがある(正月の記事参照)が、905にはないようだ。
(再掲)904の狼森行き
運用は固定されておらず、相馬、大鰐・碇ヶ関などあちこちの路線で見かけるが、富田大通り経由狼森(おいのもり)行きにわりと入っている感じ。
ちなみに、弘前駅前10時45分発の狼森行きの車両は、その後同日16時00分発の狼森行きにも再度充当される運用。

904と905では、狼森行きの行き先表示(方向幕)の書体が違う。以前取り上げたように、弘南バスでは方向幕を大事に使い続けているが、書体は新旧2タイプある。(昔と最近とで書体が違うのは、全国的に見られる)
(再掲)
904は「弘前駅」も「狼森」も新しい書体。
905の「狼森」が古い書体だけど、「狼」のけものへんが丸っこくてなんかかわいい。かつての秋田市営バスの幕の書体に雰囲気は似ているが、市営バスのほうがやや太い感じ。市営バスに「狼」があったら、どんな文字だっただろうか。

弘南バスの方向幕は、自動停止でなく、裏(車内)の覗き窓から確認しながら、手動でスイッチを操作する方式。それなのに、904と905には、自動停止に使うセンサーらしきものが見える(幕右辺の小さい四角)。センサーがあるだけで使わない(使えない)のか。

ここで、1990年製の秋田市営バスのエアロミディ(現在は廃車)と比較。
秋田市営バスでは、エアロミディを大量に導入しており、中型バスでは最多勢力だった。
秋田市営バスの三菱車はエンブレム類が一切なかった(他社製ではあるものも)
なるほど。ウインカーの位置が違う。秋田市営バスはヘッドライトの脇で、弘南バスでは独立して上にある。
弘南バスでは日野レインボー、青森市営バスでもいすゞLVキュービックなどで同様の仕様があり、積雪時の視認性向上を狙ったもの(中古車や最近の車両などは標準のまま)。エアロミディでもそうだったとは、気付かなかった。


エアロミディは1993年9月にモデルチェンジされ、ヘッドライト周りやボディラインが少し変わった。上記2台はその直前の製造と考えられる。
1995年に導入したのが、先日の城東安原線の記事に登場した車。
弘前駅中央口-さくら野-弘前駅城東口という経路の福田線の運用
「10-47(30701-9)」と「10-48(30702-9)」の2台が、五所川原、青森を経て、今春から弘前市内の和徳車庫所属。一般路線のほか、城東環状100円バスに入ることもあるようだ。
行灯があり(今は埋められたが青森営業所時代は「弘南バス」と表示されていた)、寸詰まりで、非常口が昔のバスのように前寄りの中央部にあるといった、ちょっと変わった車で、てっきり自家用バスの中古車かと思っていたが、ナンバープレート、社番、座席の形状から判断すると、新車で購入したものであった。

ウインカーはヘッドライトの脇で標準仕様に変更。
ただ、この時期のエアロミディのヘッドライトとはデザインがちょっと違う(次項で紹介するのが標準ライトで、ロービームとハイビームがはっきりと分かり、ウインカーが外側に突き出ている)。おそらく、エアロバス・エアロクイーンなど観光バス用のライト。だから行灯があるのかもしれない。短尺車ではこのライトしか設定がなかったのかもしれないが、この点も自家用バスっぽさを醸し出す。

写真はないけれど、テールランプや後部ウインカーはリアウィンドウの直下に大型の四角いもの。普通サイズのエアロミディでは、このモデルチェンジの時に、位置が下げられバンパーの中に移ったのだが、短尺版は違うようだ。
リアウィンドウに三菱マークと「FUSO」表示。
行き先表示の設置方法も異なり、フロントガラスの中。これも自家用バスかと思いこんでいた一因
この福田線は、経由地が分数のような表示、行き先が「弘前駅/城東口」と2行に分けているのが独特。経由地の“分母”に「さくら野弘前店」と詰めて略さず表示するのが律儀。
この車にも、方向幕自動停止用のセンサーっぽいものがある。
座席は、布地が緑色に黒い縦線(昔の東北新幹線の色違いみたいだ)、背もたれ裏側がグレーのプラスチックでカバーされ、それと一体化した太いとってが上に突き出しているのは、2000年前後の日野レインボーと共通。これが自社発注と判断できた決め手。JR東日本の最近の普通電車並みの硬い座席なんだよね…【5日補足】三菱の座席には座ったことがないから分からないけれど、日野レインボーは硬い。
つり革は三角形のようだ。客席の側窓は引違い窓。


1998年。弘南バスとしては最後の新車エアロミディ導入。
「12-80(31002-2)」弘前営業所所属
「12-70(31002-3)」が五所川原営業所にいるらしい。【2018年6月3日訂正】初回アップ時の勘違いか入力ミスか、12-70は別の車種で既に廃車済み。五所川原のエアロミディは「12-71(31001-3)」だった。ナンバーが9番も飛んでいて、五所川原のほうに先に導入されているのがおもしろい。テレビで車内が映ったが、下記の通り1人掛けメインの硬い座席。運転席側後方に短い網棚があった。
再び、一般的なサイズの中型バス。ヘッドライト・ウインカーもやっと完全な標準スタイルになった。したがって、下の写真の秋田市営バスの同型車と差がなくなった。

1995年車と同じ硬い座席・三角つり革で、ツーステップ。側窓も以前と同じ上下2分割の上昇窓になったが、モデルチェンジで天地方向にやや拡大。
なぜか正面にロゴマークがなくてすっきりしている。その代わりか中央に小さい三菱マークがぽつんとあり、右ヘッドライト上に「FUSO」。中央交通の2004年車にも、三菱マークが同じ位置にある。
行き先表示は、「回送」は古い書体、自動停止のセンサーはなさそう。
(再掲)秋田市営バスが最後に導入した1995年度のエアロミディ
このモデルではカラードバンパーが標準(モデルチェンジ直後は黒バンパーだったのか、秋田市営バスの1993年度車では黒い)になったのか、秋田市営バスではバンパーが黒からグレーに変わり、従来と印象が変わった。
弘南バスではバンパーからヘッドライト部分までが銀色になった。ロゴマークがないのと合わせて、間延びした印象。
一方、秋田市営バスでは、ヘッドライト上に段差がついているのが目立ってやや不自然だったものだが、弘南バスでは色の境目であるため、段差は目立たない。
【2023年3月14日補足・写真の通り、弘南バスではバンパーは前後とも銀色。秋田市営バスでは前だけグレーで、後ろは黒いままだった。】
側窓の後ろ2つが幅が狭い。中ドアがない分の調整か
灯火が収納された後部バンパーは前部と同じ銀色、リアウィンドウ右下には三菱マークと「FUSO」。秋田市営バスでは後ろは黒いバンパーで、窓のロゴはなし。

1998年車は、弘前市内では1台だけということもあるのかもしれないが、同じ弘前営業所所属の904・905と比べて、印象が薄い。見たことはあるけれど、何線を走っているか連想できない。


弘南バスの新車エアロミディで現存するは、上記3世代・6台だけだろうか。どれも乗ったことはない。
1999年からは中型車の新車には、ワンステップ低床の日野レインボーを導入するようになり、それが現在まで続いている(昨年からノンステップに。2017年のマイナーチェンジ車も購入したとか)ことになる。
高速やマイクロといった、弘南バスにとって三菱ふそうでないといけない車種・用途もあって、エアロミディまで新車で買えないのかもしれないけれど、エアロミディの新車も見てみたい(秋田でも同じく)。

1年後の状況
※2018年には中古ながら路線仕様エアロミディが久々に導入
コメント (6)
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中古バス2017春~秋

2017-11-01 00:35:46 | 秋田のいろいろ
中央交通にやって来た中古バスについて。前回の記事は3月末
※秋田市外の営業所や、子会社所属の新屋方面ローカル用にも中古車が新たに入った模様ですが、守備範囲外なのでここでは触れません。
※写真の写りはよくないので、参考程度に。

秋田市内の営業所に投入される最近の中古車は、「元小田急の大型または中型のノンステップバス」が定番だったが、今回はその条件を満たすものは1台もない。趣味的にはおもしろいけれど、小田急からいい出物がなかったのか。
コメントでお知らいただいたものや、ネット上の情報も参考にさせていただき、「秋田200か」のナンバープレート順に。

・12-50 日野レインボーHR
写真はないのだけど、珍しい車。
秋田営業所に4月中旬頃導入され、イオンモール秋田(御所野)/和田駅~国際教養大学を結ぶ路線の専用車両として運用。【2018年2月28日追記・2018年初め頃からは、イオンモールの無料シャトルバスや教養大以外の一般路線で運用される場合もたまにあるようで、運が良ければ秋田駅で見かけることもできなくはないようになった。】
中型バスの車体を、幅はそのままに長さだけ大型サイズまで伸ばした(=幅の狭い大型とも言えるが、形式としては中型扱いとするのが一般的のようだ)「中型ロング」のノンステップバス。
2003年式の東京都営バスの中古とのことで、座席布地には都交通局のマスコット「みんくる」がそのまま残っているそうだ。「秋田でみんくる?」とツイッター上で戸惑う教養大学生がいた。
これまで中型だけだった路線ながら、教養大生の利用は多いようなので、収容力を発揮しているだろうか。

中型ロングとしては、初期の日産ディーゼル製が秋田市営バス→中央交通にあったし、比較的新しいのが羽後交通本荘営業所(西武の中古?)にもある。
日野製中型ロングは、意識して見たことも乗ったこともないので興味があるものの、秋田駅など秋田市中央部での営業運行はないのが残念。【上記の通り、運が良ければ中央部でも見たり乗ったりできるようになった。】

※この後、盛岡で元都営バスのレインボーHRに乗車することができた。
2020年の状況、写真あり。

・12-54 日野レインボー

4月中旬、秋田営業所に導入。
こちらは普通の中型ワンステップのごくごくありふれた仕様。
昨年は近鉄の中古の同型車が入っていたけれど、それとは側面行き先表示の位置やつり革が違う。
特徴としては、左ウインカーに連動して「ピピン、ピピン」と警告音が鳴る(ドアが開いている間は止まる)。
中央交通で左折音が鳴る車は、中古でもこれまでなかったかな【12月23日補足・2016年秋に来た東武の中古12-21も、左折音が鳴るが少し違う音のようだ】。羽後交通では江ノ電の中古だったか、鳴る車があったけれど、うるさがられたのかいつの間にか鳴らないようにされた。
ネット上の情報では、京成グループ「千葉交通」の中古という話が。

永年製造されたこの外観のレインボーは、フロントガラスの底辺が一直線ではなく、運転席側のほうが高くなっていて、その分、車体の金属部分(ワイパーの付け根)に段差がある。
従来は、運転席直下はボディの他の部分に合わせて、緑色に塗装されていた(近鉄中古もそう)のが、この車では黒。このほうが、自然な感じがしていいかも。
【追記】1254はこの後、2018年夏頃に臨海営業所に転属した。これと同じ塗り分けの車両がもう1台(2019年の14-23)。


・12-69 日野リエッセ

6月下旬頃、まさかの小型車。
秋田市内の小型車路線は減便が進み風前の灯で、現有車両が老朽化すれば、いっそ路線ごと廃止しそう。また、重宝していた日野リエッセも実質的に製造中止となり、もう増えることはないと思っていた。(羽後交通や弘南バスではこれからも中古を買いそうだけど)

中ドアにリフト付きで、オートマのようだ。
塗装の細かな塗り分けは中央交通が自社発注したリエッセに似ているものの、側窓周りが全部黒く、ガラスが無着色なのが違う。

運用は、従来の小型車といっしょに、秋田営業所所属で秋田駅の東方面の路線(ぐるる代走メインの「129」とは別)。代わりに、同運用に入っていた、元秋田市営バスの小さいナンバープレート「53」が五城目営業所へ転属になったとのこと。
小型路線にも系統番号がいちおう振られているのに、いっこうに表示する気配はない(五城目営業所のように紙を掲出することだってできるのに)。この車でも同様で、53号車から外した幕を入れたのかもしれない。

ネット上の情報によれば、これは小田急の中古で2006年式とのこと。(今回紹介する中で唯一の小田急中古)
小田急時代は、町田営業所で、稲城市から委託されたコミュニティバス「iバス」用として、真っ赤に塗装されていたそうだ。
【2021年7月3日追記】この後2021年では、国際教養大方面や中心市街地循環バスの代走として運用。遅ればせながら初めて乗車した。座席は最後列以外はすべて1人がけで背もたれが低い、グレー系。中央交通自社発注の129では比較的座席・背もたれの座り心地が柔らかいと感じたが、1269はそれ以上にふかふかだった。


・12-81 いすゞガーラ
側面の「AKITA CHUO KOTSU」が若干控えめなのか、余白が広いような…
これまであまり触れていなかったけれど、秋田空港リムジンバスや秋田県内の高速バス(能代、横手・湯沢)に使われる、観光バスタイプの車両にも、断続的に中古車が入っていた。
近年は、小田急中古のトイレ付き(使用停止)の三菱ふそうの先代エアロバスが多かったが、これは懐かしい先代ガーラ(中央交通では意外に少数派)。行き先表示は幕式。
京成グループの中古だとか。


・12-90、12-93、12-94 いすゞエルガミオ
9月下旬~10月上旬にかけて、エルガミオが3台。
共通点が多いものの、ナンバーが微妙に抜けているし、若干仕様が異なる点もある。とりあえずまとめて。
1290

1293

1294
12-90と12-93が臨海営業所、12-94が秋田営業所配置。
3台とも、ワンステップで、左折時に12-54と同じ音が鳴る。
中ドアは、12-93と12-94が標準の引き戸なのに対し、12-90は、折り戸2組で構成される(2枚1組×2組で、ガラス4枚)両開きのワイドドア。
ワイドドアは、かつては大都市圏で好んで導入され、中央交通には前回紹介した日野ブルーリボンなど、大型車の中古が何台か在籍する。でも、中型車でワイドドアってのは、珍しいし、中央交通初かもしれない。【2018年2月15日訂正】既にワイドドアの中型バスがあった(取り上げていたのに忘れていた)。2010年頃に小田急から来た、いすゞLRジャーニーKのワンステップバス「864」。短期間だけ臨海営業所で使われ、その後現在まで秋田営業所配置。
【3日追記】12-90のような、中型でワイドドアで、ガラスに赤い文字で注意書きがされているのは、京成グループに存在したようだ。これと同じドアの日野レインボーが、「11-08」として新屋ローカルで使われており、それは元京成(その後別会社へ譲渡後、さらに譲渡されて秋田へ?)とのこと。

正面の行き先表示器の左右は、12-93と12-94は左右とも車いすマーク。車いすの下に傾斜【11月1日補足・傾斜は「(中ドアに乗降時に使う)スロープ付き」を意味するのでしょう】も描かれる。
12-90は、向かって右が車いす(傾斜なし)、左がベビーカーマーク。中ドアの左にも小さい同マークがある(他の2台はなし)。これは、昨年モデルチェンジした新しいエルガミオと同じ配置。譲渡前後にマークが更新されたのだろうか。
ちなみに12-54は、右だけ傾斜あり車いすマークで、左はなし。

また、譲渡後の塗装変更の違いによるものだが、12-93だけ、ドアの「出口」「入口」表示に新車と同じように進入禁止標識や矢印のアイコンも描かれている。この記事で取り上げた12-93以外の車はすべて文字だけ。12-93は「一般乗合」と「出口」の順も入れ替わっている。塗装した工場が違うのか?(車いす・ベビーカーマークもそれが理由かも)

1294の座席配置
12-94を見る限り、前方の運転席側は1人掛け、ドア側(優先席?)はロングシートで、ワンステップなのにドア側前輪上には座席がない(運転席側にはある)。【12月31日追記・12-93も同じ色・配置だった】

少なくとも12-93は、ロービームの前照灯がLEDに交換されているようだ。
【11月1日追記】12-93の車内をちらりとのぞいたところ、床の色が、一般的なエルガミオ(色覚のバリアフリーの点から青緑系統が多いが、細かい柄が入っていたりする)とは少し違い、濃いというかのっぺりとした青緑(柄なし?)のような感じだった。12月31日付追記参照
【11月19日追記】12-90に乗車することができた。
従来の大型のワイドドア車では、転入時に片側の扉が開かないように改造されたものもあったが、この車は左右両側とも開く本来の動作。左折警告音は、車内にいてもしっかり聞こえる。床は凹凸があるものの単色の緑色。後部の2人掛け席では、通路に面した背もたれの側面(=背もたれの“厚さ”の部分)に降車ボタンが取り付けられていた。こんなの初めて見た。
【12月31日追記】12-93に乗車。床は青緑色単色でざらざらした、あまり見ないタイプ。整理券発行機は、中央交通で一般的な小田原機器製の感熱紙式だが、汚れており、新品ではない。
12-90のような背もたれ通路側側面の降車ボタンは、後部にはなく、運転席側前から2列目(1列目は安全のためとして使用中止)の椅子にだけ取り付け。背もたれに角度があるから、ボタンは傾いている。

左は元三平バスの136。ぱっと見、区別がつかない(違いは、車いすマーク、ミラー、屋根上のベンチレーター、側窓の着色程度か)


最後に、ノンステップバスをまとめておきます。(中央交通の秋田市中央部では変化なし。教養大方面と羽後交通について追記し、まとめ方を一部変更)
●中央交通 秋田市内各路線で運用 ノンステップバス計42台
25台が小田急バスの中古で、そのうち大型車は8台(いすゞエルガ5台、三菱エアロスター3台)。中型車17台はすべていすゞエルガミオ。
1台が東武バスの中古で、大型車の富士重工ボディのいすゞ1台。
16台が新車での購入ですべて中型車(いすゞエルガミオ11台、日野レインボー2が5台)。

●その他のノンステップバス 計4台
・中央交通 国際教養大学発着路線で運用 都営バス中古の中型ロング日野レインボーHR1台。
・秋田県から委託されて中央交通が運行する(していた?)EVバス 中型いすゞエルガミオ1台。
・羽後交通 本荘営業所(急行秋田・本荘線で秋田市内も走行) 都営バス中古の大型いすゞエルガ2台。


【19日追記】この後11月16日に、ノンステップの中古エルガミオ「13-00」を確認。臨海営業所運用。
ベビーカーマークや出入口表示は、12-90と同じ。中ドアは引き戸。12-90、12-93、12-94と似ている雰囲気。この記事後半にて。【上記ノンステップのまとめにはまだ含めていません】
さらにその後の中古バスの状況
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