これが2018年最後のアップになりそうです。ネタはまだあるので、年明けにおいおい。
2018年にあった、秋田のテレビに関わる「人」の出入りなどで印象に残ったものを思いつくままに。以下、一部敬称略。
テレビ局ごとに。まずはNHK秋田放送局。
・吉田 紗也佳キャスター 降板
正職員(局アナ)でない契約キャスター(旧称アシスタント)を先に挙げたい。
たしか2011年春から7年間在籍、2018年3月で降板(=契約終了ということか)。
当初は「ひるまえこまち」を担当していたはずで、2012年度から夕方の「ニュースこまち」気象コーナー(気象予報士ではない)、2014年度は同番組メインキャスター、2015年度からは阿部由佳キャスターの後任として「おはよう秋田」キャスターを務めた。
阿部さんは異例の7年半の在籍(過去の記事)だったが、それに迫る長期契約。
秋田(秋田市外)出身で、聖霊高校、秋田大学を出て、秋田観光レディー(いわゆるミス観光○○の類)を務めていたとのこと。
採用された2011年春といえば、東日本大震災の直後。番組は特別編成が続き、ひるまえこまちは休止されて当初は出番がかなり限られていたと記憶する。
元から素質はあったのだろうが、2年目以降、出番が多くなるとめきめき上達されて、個人的には、秋田放送局でいちばん上手なアナウンサー・キャスターと言っても良かったと思う。下手は局アナよりずっと聞きやすい。あと、若干しょこたん(中川翔子)に似た雰囲気があるかな。
それから、ニュースこまちでコンビを組む正職員アナウンサーが、事情により途中降板した時(参考)も、代理のアナウンサーとともに、しっかりと進行した。
その時に気づいたこと。当時は途中で東京から全国版の気象情報が入っており、そのような時間が決められている場合、ローカルのキャスターは「続いて東京から全国の気象情報です。その後県内の気象情報をお伝えします」などと、「尺」を見極めながら話してつなぐ。
人によっては、早めにしゃべり終えて、東京に切り替わるまで沈黙が続くこともある。吉田さんは、それがお嫌いなのか、ほんとうに時間ギリギリまで引っ張ってしゃべっていた。代理で隣にいた福井アナウンサー(次項)が、「おいおい、大丈夫か?」といった表情でチラチラ見ているように見えたことがあった(でも見事に尺に収めた)。
契約終了後は、JOY STAFFという事務所に所属してフリーアナウンサーになり、県外でも活動されているようだ。秋にはツイッターも開設。
なお、今年度の「おはよう秋田」は専任キャスターを設けず、局アナが交代で出演するようになった。全国的にはこの方式が多数派。
・福井 茂アナウンサー 転出
2014年夏に、秋田局に久々の“おじさん(50歳代)”のアナウンサーとして着任(関連記事)。
若手に比べると他の業務や出張などが少ないせいか、定時ニュースをよく担当していた。上記、ニュースこまちの代理キャスターをした時は、落ち着いて安心して見ることができた。
ここ数年は、「ニュースこまち」内に不定期放送の担当コーナーもあった。
昔では信じられないが、NHKのアナウンサーの名前が付く“冠コーナー”がある時代(秋田では他のアナウンサーの冠コーナーもある)。
その名は「茂の秋田に乾杯」。どこか(同じチャンネル月曜日の次の次の枠)で聞いたことがある。
ロゴマークも「鶴瓶の家族に乾杯」にそっくり。ただ、フォントは別なので、秋田局で似せて作っていることになる。
初期は、本家のテーマ曲であるさだまさしの「Birthday」も流れていたけど、末期は流れなくなったはず。
内容としては、むしろ酒場放浪記系。福井さんが秋田県内の酒場を訪れる。ただ、店の飲食物や食べるシーンは少なく、居合わせた客や店の人との会話が中心。おそらく5回程度放送されたか。
吉田さんがいなくなった今年度は、おはよう秋田~昼を担当することも多かった。
6月5日朝の最後に「私事ですが、このたび秋田を離れることになりました」とあいさつと感謝の辞を述べた。
「秋田を離れる」だけで、異動先は不明。NHKホームページのアナウンサーのリストから名前が消えたので、アナウンサー職ではなくなったと考えられる。Wikipediaでは6月から「総務局」にいることになっている。
福井さんが秋田に来たのは56歳になる年度で、今年8月の誕生日で60歳。
NHKは役職定年制があって、57歳(前後あり?)で人事上の節目になり、さらに60歳以降の在職は嘱託になるそうだ。
それを踏まえると、役職定年をきっかけに秋田に来て、正職員として定年を迎え、嘱託にはならなかったということか。6月に秋田を離れた後、有給休暇消化などをするため8月までは「総務局付」で在籍したのかもしれない(完全に憶測です)。
NHKのアナウンサーをやめた後、関連団体「日本語センター」のアナウンス教室講師になる人も多い。フリーになる人もいる。もしかしたらそういう形になられているかもしれない。
・NHKその他
福井さんの後任として、東京から秋野由美子アナウンサーが異動。藤井彩子アナウンサーと同期だそうだから、この年代の人が秋田局に来るのも久しぶりだし、新人でない女性は初。中川アナウンサーと女性が2人在籍するのも初。
ほかに、「ニュースこまち」キャスターとして、2015年春に仙台局から来た高橋篤史アナウンサーが、春に「ニュースウオッチ9」フィールドレポーターに抜擢された。
2020年春の新社屋移転を控えた秋田放送(ABS)。
・佐藤美知子アナウンサー ついに退職
「美知子さん」で親しまれる大ベテラン。定年後の嘱託のような扱いだったのだろうか。2016年時点で民放の局アナとしては全国最高齢だったという、美知子さんが退職。フリーアナウンサーになって、ラジオには引き続き出演。
20年ほど前、夕方の「ABSワイドゆう」で秋田駅から中継していた頃と、ほとんどお姿が変わっていなかった気がする。国内最高齢記録をもっとずっと更新してほしかった?!
・椿田恵理子アナウンサー 退職
2007年に秋田朝日放送(AAB)、その後2010年からABSで、それぞれ局アナだった。
AABでの最後のあいさつで「またどこかでお会いできるかもしれません」と言っていて、なんか意味深に受け取ったが、その半年くらい後にABSに現れて、驚くとともに納得した。
2016年から出産育児休暇を取っており、その後、復帰せずに退職という形。
そして、この12月25日から、フリーアナウンサーとして活動を再開されたらしい。
気になるのが、ABSテレビの音声合成式の天気予報。
パーツで収録した音声データを、その日の予報に合わせて組み合わせて放送するもの。感情がこもっていなくて、決まりきったことしか言わない(当たり前)が、今の技術ではつながりなどに違和感はなく、知らない人は生でしゃべっていると思うかも知れない。
秋田の民放は3局とも導入している。ABSはラジオのためにアナウンサーが多いせいか、導入がいちばん遅かった。
音声合成天気予報の声は、局アナの場合と外部のナレーターの場合がある。
秋田テレビ(AKT)はたぶん最初から外部、AABは当初は塩地美澄アナウンサーで退職後に外部の声に全面更新。
ABSでは椿田さんの声だった。育休中はもちろん退職後も使い続けられ、少なくとも9月はまだそうだった。【追記】2019年6月2日時点でも、椿田さんのままだった。
音声合成は、最初にひと通り収録するのが手間らしい。天気予報の場合、今後新たに音声データの追加が必要になる場面は少なそう(バスの車内放送では、改廃時など部分更新が多い)だから、このまま使い続けるのも手か?
【2019年6月16日追記】日曜日11時25分からの天気予報は、2019年6月2日までは椿田さんの声の音声合成が変わらず放送された。6月9日からは、新社屋の建設風景の映像を背景に、画面上部に関わった業者名がスクロール表示され、下に帯状に天気予報が表示されるものに変わった(他局でもやっている広告入り天気予報スタイル)。自社キャンペーンソング「もっと、秋田が好きになる。」が流れ、ナレーションはなくなってしまった。
【2019年9月1日追記】その後、夏は映画の宣伝(?)を兼ねたナレーションなしバージョンが流れたこともあった。しかし、(8月下旬は未確認)9月1日には以前と同じ、広告なしで椿田さんの音声合成が復活した。【2020年1月12日でも椿田さんで変わらず】
【2020年3月29日追記】2020年3月中頃でも椿田さんのまま。3月23日にABSのテレビ放送送出が新社屋へ移転(ラジオはその少し前、完全移転は4月)し、同時に気象情報の画面デザインが一新された。音声合成の気象情報も、画面のほかBGM、そして声が椿田さんでない声(おそらく外部ナレーター)に代わった(オープニングの音楽と季節の自然の映像だけは、変わらず)。データ提供元の気象会社も変更された(関連記事)。
【2019年4月15日追記】ABSなどが主催する(公式ホームページはABSサイト内なので、ABS主導のようだ)「あきたプラチナ世代博」というイベントが数年前からあり、2019年4月にも開催。そのステージイベントの司会(MC)は、田村修アナウンサーと椿田さん。テレビのスポットCMでは「コンビ復活!」的なとの文言も添えられている。
2011年入社の八重樫葵アナウンサーも退職。
あと直接関係ないけれど、元ABSアナウンサーで、フリーになって東京で活動していた伊藤綾子さんは、2018年3月で所属事務所 セント・フォースを退社。
・新人3人
ABSでは美知子さんを含めて3人の女性アナウンサーがいなくなった。その分そのままということか、女性3人を新採用。
新社屋移転を控えて、バタバタしていない今のうちに養成しておく意図もあるのかもしれない。
ABSは昔から県内出身者・県外出身者ともいて、最近は県内出身のアナウンサーの採用が多い感じもしたが、今回は3人とも秋田県外出身。
うち1人はウーデンジェニファーさんという、カタカナのお名前。アナウンサーだから、もちろん日本語は堪能。リサ・ステッグマイヤーみたいな感じ?
まあ、昔も幸田シャーミン(局アナではない)とかいたけれど、最近は多くのテレビ局で外国系の名前のアナウンサー【1月3日補足・特に局アナ】が増えた。国際的になったということか、昔は敬遠して採らなかったのか。
・元アナウンサー役員
20年ほど前に夕方の「プラス1あきた」を担当するなどしていた、菅原実アナウンサーがいた。
10年前にアナウンス職を離れて偉くなっていて、今年は「常務取締役(ラジオセンター・技術統括局・働き方改革推進プロジェクト担当)」という肩書き。
昔は柳沼慎一アナウンサーもいて、やはり後年は役員になった。
今年の異動名簿に「柳沼」があったのでその方かと思ったら、別の柳沼さんだった。秋田放送の役員に柳沼は2人いる(いた)のか。
【2020年8月2日追記】柳沼慎一・元アナウンサーは1950年頃のお生まれらしい。この時点で70歳前となる。
【2023年11月23日追記】秋田放送発行のフリーペーパー(※)「otto(オットー)14」に、2023年の柳沼氏が掲載されていた。ABS現社長、民謡歌手と旧知の3人で飲みながら語る企画。※ABSでは「フリーペーパー」と自称しているが、雑誌の形なので「フリーマガジン」とするべきでは?
柳沼氏は「1972年入社、アナウンス部長、総務局長、常務取締役、専務取締役を歴任し、2016年退社。」「ラジオ局の制作志望で入ったのに、人手不足でアナウンサーになっちゃったんだよね。」
来年10月に開局50周年を迎える秋田テレビ(AKT)。
【2019年1月2日補足】おそらく2019年元日【訂正・コメントによれば1月2日とのこと】から、画面右上のウォーターマークが「AKT50」に変わった。
・石塚真人氏 社長就任
元アナウンサーの石塚さんが社長に。【2019年5月7日補足】読みは「いしづか まさと」。漠然と「まさひと」だと思っていた。
秋田市出身、64歳。1979年入社、2015年から常務取締役。
昔のAKTは、アナウンサーが多くなく、男性は入れ替わりが少なかったので、総人数が限られていた(女性は真逆)。
石塚さんは、塩田、陽悦両氏の後の年代。
少し下かと思うが、加藤寿一さんという人(後に記者だったかディレクターだったかに異動【2019年3月12日補足】加藤氏は1962年生まれ【2020年4月1日追記】2020年4月1日付人事異動で、総務局総務部担当部長から同部労務担当・マネージャー職になった。)がいて、その後は、1994年の武田哲哉アナウンサーまで、採用がなかったはず。
石塚さんも、奥様向け番組、クボタ民謡お国めぐり、夕方のニュースとひと通り担当しているはずだが、存在感があるベテラン塩田&陽悦と、若手武田の間にはさまれ、“永遠の中堅”的なちょっと地味な印象。
最後のほうは論説委員的な職も兼務していて、もちろん実力はおありだった。
全国的にもアナウンサーから社長まで登り詰めた人は多くはあるまい。AKTの、いや地方テレビ局の経営は楽ではないと思われるが、手腕をどう発揮されるか期待。
・久々に塩田さん
その塩田耕一 元アナウンサー。2006年に退職し今年73歳。
ローカルタレント石垣正和氏には「マダムキラー」と呼ばれ、AKTに多いアナウンサーによるCMでも味のある声の“名作”がいくつか記憶にある。
今もエフエム秋田に出演しているらしいが、テレビは退職直後にAKTの番組にちょっと出ていた程度だった。
今年9月15日放送の「土曜LIVE!あきた」に、コメンテーターとして塩田さんが出ていて、久しぶりにお顔を拝見できた。
声は変わらず。姿も年を重ねてはいるが、基本的に変わっていなかった。
「元秋田テレビアナウンサー」の肩書き。司会の武田哲哉アナウンサーはどこかやりにくそうだった。今のところ、その後の出演はないようだ。【2019年5月18日放送でコメンテーターとしてまた出ていた。】
【2019年1月13日補足】年明けから始まる紀行ミニ番組「時を越え あきた」のナレーションを塩田さんが担当することになり、2019年の正月番組や予告スポットでは、また塩田さんが顔出しで出演。
最後に秋田朝日放送(AAB)。
・今もアナウンサー
1992年の開局時から、ずっとアナウンサーを続けている社員が1人だけいる。塩畑弘之アナウンサー。
ただ、ここ10年以上だろうか、テレビ上での存在感は薄い。
夕方の番組のナレーションと、年末年始にニュースを読む程度。
役職は偉くなっていて、12月1日付で報道制作局報道制作部長・報道担当から報道制作局報道制作統括部長になった。さらに偉くなったようだ。
今もアナウンサーとしてホームページに出ているから、今年も登場シーズン?
・良さん降板
後藤 良という人がいる。本業は、大仙市を拠点にするブラジルの柔術? ダンス?である「カポエイラ」のダンサーや指導者。
ローカルタレントとしても活動しており、もっぱらAABに出演。
金曜夕方の「スーパーJチャンネルトレタテ!」には、(2011年の開始から?)今年春まで出演。
そして、土曜朝の「サタナビっ!」では、長きにわたってそのキャラクターを存分に発揮していた。
2003年10月の番組開始時にはまだ出ていなかったのが不思議なほど、欠かせない存在。初出演は2006年8月。
他のレギュラー陣も同じだけど、スタジオに座り、またある時は生中継のレポーターを務め、特集のVTRに出て、ナレーションをしてと活躍。
特集では、多くのキャラクターにふんした。子どもの格好で謎を探る「探検くん」、ランチの店【2019年1月2日訂正】弁当の店を紹介する「ゴト川警部」【2019年1月13日補足・ゴト川警部の外見は、十津川さんよりもどちらかといえば西部警察の大門さん】、司会のZENさんとともにおしゃれな(?)格好で麺類を食べ歩く「麺's CLUB」等々、楽しそうに演じていた。
本業の普及活動や教室に専念するとのことで、11月24日で降板。
番組内で「12月からは(番組放送時間帯である)土曜午前にもレッスンを行います!」と告知して、他の出演者に苦笑されていた。
12月からは、ローカルアイドルグループ「pramo(プラモ)」の元メンバーだった、澤井優香さんがレギュラー入り。
出演者の平均年齢が下がるとともに、ZENさん以外のレギュラー陣はすべて女性になってしまった。
【2019年4月14日追記】年が明けて2019年4月からは、元・よしもと住みます芸人「ちぇす」の長谷川瞬さんが加入し、平均年齢少し上昇・男復活。【2019年7月6日補足】長谷川さんは秋田市土崎の「幕洗川(旧町名)」出身とのこと。
【2019年4月15日追記】その後、後藤良さんは、2019年4月の秋田市議会議員選挙に立候補。45歳、無所属、地元地域は手形山、肩書きは「スポーツインストラクター」。
驚いた。出身地の大仙市ならまだしも、いやそれでもびっくりしただろう。降板にはこういう事情もあったのだろう。3月降板だと、いろいろと余裕がないだろうし。
【2019年4月22日追記】市議選の結果、後藤良候補は4682票を獲得し、なんとトップ当選!(2位と約600票差)これにも驚いた。
以上、余計なことをいろいろと失礼しました。
今年、中国ではCGとAIによるニュースキャスターが登場。かなりリアルだし、読み間違いは絶対にない。日本でも、秋田でも、それで充分じゃないかと思うこともある。
でも、画面を通すとはいえ出会いと別れがあり、それぞれの人間性を感じられるのは、生身の人間だからこそ。紹介させてもらった皆さまの今後のご活躍を期待します。
恒例のアクセス累計記録をとりあえずここに。2018年12月30日時点で、閲覧11,197,706PV、訪問者3,260,402IP。【2019年1月2日追記】2018年1年間では47万5836IP(前年比5万8217増!!)。
今年もありがとうございました。皆さま、良いお年をお迎えください。
2018年にあった、秋田のテレビに関わる「人」の出入りなどで印象に残ったものを思いつくままに。以下、一部敬称略。
テレビ局ごとに。まずはNHK秋田放送局。
・吉田 紗也佳キャスター 降板
正職員(局アナ)でない契約キャスター(旧称アシスタント)を先に挙げたい。
たしか2011年春から7年間在籍、2018年3月で降板(=契約終了ということか)。
当初は「ひるまえこまち」を担当していたはずで、2012年度から夕方の「ニュースこまち」気象コーナー(気象予報士ではない)、2014年度は同番組メインキャスター、2015年度からは阿部由佳キャスターの後任として「おはよう秋田」キャスターを務めた。
阿部さんは異例の7年半の在籍(過去の記事)だったが、それに迫る長期契約。
秋田(秋田市外)出身で、聖霊高校、秋田大学を出て、秋田観光レディー(いわゆるミス観光○○の類)を務めていたとのこと。
採用された2011年春といえば、東日本大震災の直後。番組は特別編成が続き、ひるまえこまちは休止されて当初は出番がかなり限られていたと記憶する。
元から素質はあったのだろうが、2年目以降、出番が多くなるとめきめき上達されて、個人的には、秋田放送局でいちばん上手なアナウンサー・キャスターと言っても良かったと思う。下手は局アナよりずっと聞きやすい。あと、若干しょこたん(中川翔子)に似た雰囲気があるかな。
それから、ニュースこまちでコンビを組む正職員アナウンサーが、事情により途中降板した時(参考)も、代理のアナウンサーとともに、しっかりと進行した。
その時に気づいたこと。当時は途中で東京から全国版の気象情報が入っており、そのような時間が決められている場合、ローカルのキャスターは「続いて東京から全国の気象情報です。その後県内の気象情報をお伝えします」などと、「尺」を見極めながら話してつなぐ。
人によっては、早めにしゃべり終えて、東京に切り替わるまで沈黙が続くこともある。吉田さんは、それがお嫌いなのか、ほんとうに時間ギリギリまで引っ張ってしゃべっていた。代理で隣にいた福井アナウンサー(次項)が、「おいおい、大丈夫か?」といった表情でチラチラ見ているように見えたことがあった(でも見事に尺に収めた)。
契約終了後は、JOY STAFFという事務所に所属してフリーアナウンサーになり、県外でも活動されているようだ。秋にはツイッターも開設。
なお、今年度の「おはよう秋田」は専任キャスターを設けず、局アナが交代で出演するようになった。全国的にはこの方式が多数派。
・福井 茂アナウンサー 転出
2014年夏に、秋田局に久々の“おじさん(50歳代)”のアナウンサーとして着任(関連記事)。
若手に比べると他の業務や出張などが少ないせいか、定時ニュースをよく担当していた。上記、ニュースこまちの代理キャスターをした時は、落ち着いて安心して見ることができた。
ここ数年は、「ニュースこまち」内に不定期放送の担当コーナーもあった。
昔では信じられないが、NHKのアナウンサーの名前が付く“冠コーナー”がある時代(秋田では他のアナウンサーの冠コーナーもある)。
その名は「茂の秋田に乾杯」。どこか(同じチャンネル月曜日の次の次の枠)で聞いたことがある。
ロゴマークも「鶴瓶の家族に乾杯」にそっくり。ただ、フォントは別なので、秋田局で似せて作っていることになる。
初期は、本家のテーマ曲であるさだまさしの「Birthday」も流れていたけど、末期は流れなくなったはず。
内容としては、むしろ酒場放浪記系。福井さんが秋田県内の酒場を訪れる。ただ、店の飲食物や食べるシーンは少なく、居合わせた客や店の人との会話が中心。おそらく5回程度放送されたか。
吉田さんがいなくなった今年度は、おはよう秋田~昼を担当することも多かった。
6月5日朝の最後に「私事ですが、このたび秋田を離れることになりました」とあいさつと感謝の辞を述べた。
「秋田を離れる」だけで、異動先は不明。NHKホームページのアナウンサーのリストから名前が消えたので、アナウンサー職ではなくなったと考えられる。Wikipediaでは6月から「総務局」にいることになっている。
福井さんが秋田に来たのは56歳になる年度で、今年8月の誕生日で60歳。
NHKは役職定年制があって、57歳(前後あり?)で人事上の節目になり、さらに60歳以降の在職は嘱託になるそうだ。
それを踏まえると、役職定年をきっかけに秋田に来て、正職員として定年を迎え、嘱託にはならなかったということか。6月に秋田を離れた後、有給休暇消化などをするため8月までは「総務局付」で在籍したのかもしれない(完全に憶測です)。
NHKのアナウンサーをやめた後、関連団体「日本語センター」のアナウンス教室講師になる人も多い。フリーになる人もいる。もしかしたらそういう形になられているかもしれない。
・NHKその他
福井さんの後任として、東京から秋野由美子アナウンサーが異動。藤井彩子アナウンサーと同期だそうだから、この年代の人が秋田局に来るのも久しぶりだし、新人でない女性は初。中川アナウンサーと女性が2人在籍するのも初。
ほかに、「ニュースこまち」キャスターとして、2015年春に仙台局から来た高橋篤史アナウンサーが、春に「ニュースウオッチ9」フィールドレポーターに抜擢された。
2020年春の新社屋移転を控えた秋田放送(ABS)。
・佐藤美知子アナウンサー ついに退職
「美知子さん」で親しまれる大ベテラン。定年後の嘱託のような扱いだったのだろうか。2016年時点で民放の局アナとしては全国最高齢だったという、美知子さんが退職。フリーアナウンサーになって、ラジオには引き続き出演。
20年ほど前、夕方の「ABSワイドゆう」で秋田駅から中継していた頃と、ほとんどお姿が変わっていなかった気がする。国内最高齢記録をもっとずっと更新してほしかった?!
・椿田恵理子アナウンサー 退職
2007年に秋田朝日放送(AAB)、その後2010年からABSで、それぞれ局アナだった。
AABでの最後のあいさつで「またどこかでお会いできるかもしれません」と言っていて、なんか意味深に受け取ったが、その半年くらい後にABSに現れて、驚くとともに納得した。
2016年から出産育児休暇を取っており、その後、復帰せずに退職という形。
そして、この12月25日から、フリーアナウンサーとして活動を再開されたらしい。
気になるのが、ABSテレビの音声合成式の天気予報。
パーツで収録した音声データを、その日の予報に合わせて組み合わせて放送するもの。感情がこもっていなくて、決まりきったことしか言わない(当たり前)が、今の技術ではつながりなどに違和感はなく、知らない人は生でしゃべっていると思うかも知れない。
秋田の民放は3局とも導入している。ABSはラジオのためにアナウンサーが多いせいか、導入がいちばん遅かった。
音声合成天気予報の声は、局アナの場合と外部のナレーターの場合がある。
秋田テレビ(AKT)はたぶん最初から外部、AABは当初は塩地美澄アナウンサーで退職後に外部の声に全面更新。
ABSでは椿田さんの声だった。育休中はもちろん退職後も使い続けられ、
音声合成は、最初にひと通り収録するのが手間らしい。天気予報の場合、今後新たに音声データの追加が必要になる場面は少なそう(バスの車内放送では、改廃時など部分更新が多い)だから、このまま使い続けるのも手か?
【2019年6月16日追記】日曜日11時25分からの天気予報は、2019年6月2日までは椿田さんの声の音声合成が変わらず放送された。6月9日からは、新社屋の建設風景の映像を背景に、画面上部に関わった業者名がスクロール表示され、下に帯状に天気予報が表示されるものに変わった(他局でもやっている広告入り天気予報スタイル)。自社キャンペーンソング「もっと、秋田が好きになる。」が流れ、ナレーションはなくなってしまった。
【2019年9月1日追記】その後、夏は映画の宣伝(?)を兼ねたナレーションなしバージョンが流れたこともあった。しかし、(8月下旬は未確認)9月1日には以前と同じ、広告なしで椿田さんの音声合成が復活した。【2020年1月12日でも椿田さんで変わらず】
【2020年3月29日追記】2020年3月中頃でも椿田さんのまま。3月23日にABSのテレビ放送送出が新社屋へ移転(ラジオはその少し前、完全移転は4月)し、同時に気象情報の画面デザインが一新された。音声合成の気象情報も、画面のほかBGM、そして声が椿田さんでない声(おそらく外部ナレーター)に代わった(オープニングの音楽と季節の自然の映像だけは、変わらず)。データ提供元の気象会社も変更された(関連記事)。
【2019年4月15日追記】ABSなどが主催する(公式ホームページはABSサイト内なので、ABS主導のようだ)「あきたプラチナ世代博」というイベントが数年前からあり、2019年4月にも開催。そのステージイベントの司会(MC)は、田村修アナウンサーと椿田さん。テレビのスポットCMでは「コンビ復活!」
2011年入社の八重樫葵アナウンサーも退職。
あと直接関係ないけれど、元ABSアナウンサーで、フリーになって東京で活動していた伊藤綾子さんは、2018年3月で所属事務所 セント・フォースを退社。
・新人3人
ABSでは美知子さんを含めて3人の女性アナウンサーがいなくなった。その分そのままということか、女性3人を新採用。
新社屋移転を控えて、バタバタしていない今のうちに養成しておく意図もあるのかもしれない。
ABSは昔から県内出身者・県外出身者ともいて、最近は県内出身のアナウンサーの採用が多い感じもしたが、今回は3人とも秋田県外出身。
うち1人はウーデンジェニファーさんという、カタカナのお名前。アナウンサーだから、もちろん日本語は堪能。リサ・ステッグマイヤーみたいな感じ?
まあ、昔も幸田シャーミン(局アナではない)とかいたけれど、最近は多くのテレビ局で外国系の名前のアナウンサー【1月3日補足・特に局アナ】が増えた。国際的になったということか、昔は敬遠して採らなかったのか。
・元アナウンサー役員
20年ほど前に夕方の「プラス1あきた」を担当するなどしていた、菅原実アナウンサーがいた。
10年前にアナウンス職を離れて偉くなっていて、今年は「常務取締役(ラジオセンター・技術統括局・働き方改革推進プロジェクト担当)」という肩書き。
昔は柳沼慎一アナウンサーもいて、やはり後年は役員になった。
今年の異動名簿に「柳沼」があったのでその方かと思ったら、別の柳沼さんだった。秋田放送の役員に柳沼は2人いる(いた)のか。
【2020年8月2日追記】柳沼慎一・元アナウンサーは1950年頃のお生まれらしい。この時点で70歳前となる。
【2023年11月23日追記】秋田放送発行のフリーペーパー(※)「otto(オットー)14」に、2023年の柳沼氏が掲載されていた。ABS現社長、民謡歌手と旧知の3人で飲みながら語る企画。※ABSでは「フリーペーパー」と自称しているが、雑誌の形なので「フリーマガジン」とするべきでは?
柳沼氏は「1972年入社、アナウンス部長、総務局長、常務取締役、専務取締役を歴任し、2016年退社。」「ラジオ局の制作志望で入ったのに、人手不足でアナウンサーになっちゃったんだよね。」
来年10月に開局50周年を迎える秋田テレビ(AKT)。
【2019年1月2日補足】おそらく2019年
・石塚真人氏 社長就任
元アナウンサーの石塚さんが社長に。【2019年5月7日補足】読みは「いしづか まさと」。漠然と「まさひと」だと思っていた。
秋田市出身、64歳。1979年入社、2015年から常務取締役。
昔のAKTは、アナウンサーが多くなく、男性は入れ替わりが少なかったので、総人数が限られていた(女性は真逆)。
石塚さんは、塩田、陽悦両氏の後の年代。
少し下かと思うが、加藤寿一さんという人(後に記者だったかディレクターだったかに異動【2019年3月12日補足】加藤氏は1962年生まれ【2020年4月1日追記】2020年4月1日付人事異動で、総務局総務部担当部長から同部労務担当・マネージャー職になった。)がいて、その後は、1994年の武田哲哉アナウンサーまで、採用がなかったはず。
石塚さんも、奥様向け番組、クボタ民謡お国めぐり、夕方のニュースとひと通り担当しているはずだが、存在感があるベテラン塩田&陽悦と、若手武田の間にはさまれ、“永遠の中堅”的なちょっと地味な印象。
最後のほうは論説委員的な職も兼務していて、もちろん実力はおありだった。
全国的にもアナウンサーから社長まで登り詰めた人は多くはあるまい。AKTの、いや地方テレビ局の経営は楽ではないと思われるが、手腕をどう発揮されるか期待。
・久々に塩田さん
その塩田耕一 元アナウンサー。2006年に退職し今年73歳。
ローカルタレント石垣正和氏には「マダムキラー」と呼ばれ、AKTに多いアナウンサーによるCMでも味のある声の“名作”がいくつか記憶にある。
今もエフエム秋田に出演しているらしいが、テレビは退職直後にAKTの番組にちょっと出ていた程度だった。
今年9月15日放送の「土曜LIVE!あきた」に、コメンテーターとして塩田さんが出ていて、久しぶりにお顔を拝見できた。
声は変わらず。姿も年を重ねてはいるが、基本的に変わっていなかった。
「元秋田テレビアナウンサー」の肩書き。司会の武田哲哉アナウンサーはどこかやりにくそうだった。今のところ、その後の出演はないようだ。【2019年5月18日放送でコメンテーターとしてまた出ていた。】
【2019年1月13日補足】年明けから始まる紀行ミニ番組「時を越え あきた」のナレーションを塩田さんが担当することになり、2019年の正月番組や予告スポットでは、また塩田さんが顔出しで出演。
最後に秋田朝日放送(AAB)。
・今もアナウンサー
1992年の開局時から、ずっとアナウンサーを続けている社員が1人だけいる。塩畑弘之アナウンサー。
ただ、ここ10年以上だろうか、テレビ上での存在感は薄い。
夕方の番組のナレーションと、年末年始にニュースを読む程度。
役職は偉くなっていて、12月1日付で報道制作局報道制作部長・報道担当から報道制作局報道制作統括部長になった。さらに偉くなったようだ。
今もアナウンサーとしてホームページに出ているから、今年も登場シーズン?
・良さん降板
後藤 良という人がいる。本業は、大仙市を拠点にするブラジルの柔術? ダンス?である「カポエイラ」のダンサーや指導者。
ローカルタレントとしても活動しており、もっぱらAABに出演。
金曜夕方の「スーパーJチャンネルトレタテ!」には、(2011年の開始から?)今年春まで出演。
そして、土曜朝の「サタナビっ!」では、長きにわたってそのキャラクターを存分に発揮していた。
2003年10月の番組開始時にはまだ出ていなかったのが不思議なほど、欠かせない存在。初出演は2006年8月。
他のレギュラー陣も同じだけど、スタジオに座り、またある時は生中継のレポーターを務め、特集のVTRに出て、ナレーションをしてと活躍。
特集では、多くのキャラクターにふんした。子どもの格好で謎を探る「探検くん」、
本業の普及活動や教室に専念するとのことで、11月24日で降板。
番組内で「12月からは(番組放送時間帯である)土曜午前にもレッスンを行います!」と告知して、他の出演者に苦笑されていた。
12月からは、ローカルアイドルグループ「pramo(プラモ)」の元メンバーだった、澤井優香さんがレギュラー入り。
出演者の平均年齢が下がるとともに、ZENさん以外のレギュラー陣はすべて女性になってしまった。
【2019年4月14日追記】年が明けて2019年4月からは、元・よしもと住みます芸人「ちぇす」の長谷川瞬さんが加入し、平均年齢少し上昇・男復活。【2019年7月6日補足】長谷川さんは秋田市土崎の「幕洗川(旧町名)」出身とのこと。
【2019年4月15日追記】その後、後藤良さんは、2019年4月の秋田市議会議員選挙に立候補。45歳、無所属、地元地域は手形山、肩書きは「スポーツインストラクター」。
驚いた。出身地の大仙市ならまだしも、いやそれでもびっくりしただろう。降板にはこういう事情もあったのだろう。3月降板だと、いろいろと余裕がないだろうし。
【2019年4月22日追記】市議選の結果、後藤良候補は4682票を獲得し、なんとトップ当選!(2位と約600票差)これにも驚いた。
以上、余計なことをいろいろと失礼しました。
今年、中国ではCGとAIによるニュースキャスターが登場。かなりリアルだし、読み間違いは絶対にない。日本でも、秋田でも、それで充分じゃないかと思うこともある。
でも、画面を通すとはいえ出会いと別れがあり、それぞれの人間性を感じられるのは、生身の人間だからこそ。紹介させてもらった皆さまの今後のご活躍を期待します。
恒例のアクセス累計記録をとりあえずここに。2018年12月30日時点で、閲覧11,197,706PV、訪問者3,260,402IP。【2019年1月2日追記】2018年1年間では47万5836IP(前年比5万8217増!!)。
今年もありがとうございました。皆さま、良いお年をお迎えください。