広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ドコモ人出分析とその報道に苦言

2020-04-29 00:01:46 | その他もろもろ
新型コロナウイルス流行に伴う緊急事態宣言下、不要不急の外出自粛が求められている。この状況では、当然、そうするべきである。
ただ、それに関連した調査や報道について、疑問に感じることがある。専門家ではないので、誤解しているのかもしれません。間違いがあればご指摘ください。

全国版の多くのマスコミが、「NTTドコモが、携帯電話の位置情報を元に各地の人出を算出したデータ」うんぬんとして、流行以前や緊急事態宣言前、もしくは前週と比べて、どのくらい街へ繰り出す人が減ったかというのを、主に週末~週明けによく報道している。

26日・日曜日15時の各地の状況は、(流行前である)1月中旬~2月中旬の休日の平均と比較して、
東京新宿で-81.9%、大阪梅田で-87.8%、
広島駅で-48.9%、秋田駅で-44.9%、青森駅で-30.4%、福島駅周辺で-20.2%。
などと報道された。

報道を見た印象としては、場所によってばらつきが大きい。特に特定警戒都道府県以外。
全国版報道では、政令指定都市レベルやブロックの拠点都市で比較することが多く、上記では「広島駅では48.9%の減少に留まりました」と言われることが複数あった。あとは「松山駅」なども。

報道を素直に受け取れば、広島や松山では外出自粛が進んでおらず、広島や松山の人たちは「コロナウイルス対策への意識が低い」とか「外出自粛に非協力的だ」と思ってしまうかもしれない。果たしてそうだろうか?

「松山駅」と聞いて思い出した。15年以上前、松山市を訪れた時のことを。
JR松山駅の周辺は、こじんまりとした殺風景気味な雰囲気で、県庁所在地かつ四国最大の50万都市の玄関にしては小さく感じた。
ところが、少し離れた所(歩けるが路面電車が便利)に、私鉄の伊予鉄道「松山市駅」があり、そこは地方都市としてはなかなかにぎやかな“繁華街”で、「『JRの駅=街いちばんの繁華街』ではない」街なのだと納得した。
広島や熊本も似たような造りの街だった。

となると、「松山駅」あるいは「広島駅」の周辺に、遊びに繰り出すような人はあまり多くないと考えられる。JRを利用する人は集まるにしても、乗り降するだけですぐいなくなる人も多いだろう。よく報道されるのは休日だから、周辺に勤務する人のことはあまり考慮していないと思われる。


ドコモ発表として報道される人出計測地点は、新宿とか梅田があるのだから、同様に各地の「繁華街」だととらえられるだろう。
ところが、広島市や松山市での計測地点であるJR駅周辺は、必ずしもそうとは言えない場所なのではないだろうか。
例えば松山市駅で測定すれば、また違った減少率(つまりもっと減る)になる可能性は低くないと思う【後述】。


この数値は、NTTドコモのホームページでも「緊急事態宣言前後における全国主要都市の人口変動分析」として公表されており、報道より多少詳しい。
ただし、データは毎日更新されるようで、更新されるとそれ以前のデータは見られなくなるようだ。
公式サイト(一部は報道より)で分かったこと。
・「モバイル空間統計」という技術を使っている。
・携帯機器の基地局を使って、500メートル四方の推計人口を算出。計測範囲内に居住している人数も含む。
・ドコモ利用者以外も含む人口を推計。

報道では「人出」や「人の流れ」という言い回しで伝えること多く、それではあたかも「よそからその場所に『やって来る』人数」の調査のように受け取れるが、正しくは「その場所に『いる』人数」を数えているのだった。※この点については、ドコモの発表では注釈がされており、マスコミが言い換えてしまっている形。この記事のタイトルはあえて「人出分析」としました。
新宿みたいな住人を大幅に上回る来訪者がいる(いた)土地ならともかく、地方都市では駅周辺にまとまった住宅やマンションがあることも珍しくない。しかも商店街は衰退して自粛以前から人が少ない街も珍しくない。
だから、ドコモ発表のパーセンテージの元となる数値には、「計測範囲内の自宅にいて外出自粛している人数」が計上されているはず。そして、来街者が減っても、その範囲内の自宅にいる人数が増えて、減少数(減少率)が相殺されているようなケースもあり得るのではないか。
そんな数値をもって「人出が減った/増えた」と論じるのは、適切なのだろうか。
国が「人の接触を8割減らせ」と言っているが、この数値を使って「8割減」がどうこうは関係がないことになる。【5月10日追記】それなのに、日本テレビなどでは、この数値を示した後「8割削減には届いていません」と伝えている。こじつけでしかない。

それに、調査地点によって来街者と在住者の比率が異なるのだから、A地点とB地点で同じ数値だったとしても、比較はできない。
そんなわけで、他と比べずに1つの地点において、以前からどのくらい増減したかを見ることにしか使えない数値なのではないだろうか。


ドコモのサイトでは、全国各地の計測範囲(500メートル四方の枠)を地図に示している。【5月1日補足・「分析対象エリア」と呼称。】
それを見ると、どうしてその範囲を選んだのか、疑問な土地も多い。枠の決め方には、基地局の配置など技術的制約はあるのは分かるが、その枠じゃなく、隣の枠のほうがいいのでは…と思えるような。
秋田駅。赤い枠内で計測
「秋田駅」とされるエリアは、東西方向が市民市場前の通り~東口アルヴェの半分。南北方向が仲小路・ぽぽろーど~南大通りのやや北まで。
「人出」につながる商業施設としては、フォンテAKITAは含むものの、北側にある西武、トピコ・アルス、オーパなどは範囲外。
JR東日本秋田支社(列車運行の指令部門や乗務員の待機場所も含む)や4月に移転して来た秋田放送で勤務する人たちは、カウントされていることになる。どちらも業種的に、このご時世でも土日も勤務している人は少なくないだろう。(ABSが移転して、その社員分は、確実に増えたのでは?)
15時の時点だから、市民市場の買い物客や、東横イン、アルファーワンの宿泊客はあまりいないだろう。
【29日追記】調査枠の北辺が駅東西自由通路ぽぽろーどと重なっている。ぽぽろーどを歩く人は、北(トピコ)寄りを歩けばカウントされないかもしれない。南側にあるスタバ(現在はテイクアウトのみ営業)や待合室は枠内。また、枠の南東にあるちょっと広めの児童公園・通称「こまち公園」こと拠点第一街区公園で遊ぶ人たちもカウントされる。

秋田以外も見ると、土地によって、駅がすっぽり含まれる所、一部しか含まれない所、駅近くだが駅自体はまったくかからない所とまちまち。地方では「駅裏」に当たる人が少なそうな場所も含まれる地点もある。オフィスやスーパーマーケットの有無、列車や道路の通過量(通過する乗り物の人員もカウントされるだろう)なども、人数に影響を与えそう。
これでは、鉄道に乗ろうと駅で待っている人、駅周辺で買い物する人、オフィスビルで仕事する人などが、含まれたり含まれなかったりまちまちになる。ほんとうに地点どうしで比較をしたいのなら、枠の面積を同じにするだけでは、不充分だ。
この点からも、地点どうしで多い少ないと比較するのは不公平になる。
【30日追記】秋田駅の場合、報道される写真や映像、また自分で訪れてみても、人の姿は40%減どころではない減り方に感じる。市街地衰退でもともと人出が少ないこともあるだろうが、在宅とビル内で勤務する人数が相当含まれた上での40%減なのではないかと思わずにはいられない。

他県をざっと見る。
減少率が極端に少なかった福島市は「福島駅周辺」という名称。
JR福島駅の南東、あづま陸橋付近。特に商業施設もなさそうで、お寺や小学校が含まれている。そんな場所では、減りようがないのでは?
と記事を準備していたら、どうも4月28日からは、1ブロック北西の「福島駅」という枠に代わっていた。告知はなく、ひっそりと調査地点を変える場合があるらしい。これにより、今後の数値が変わりそう。

鳥取市は「晩稲」という地点。ここも減少率は少なめ。
鳥取駅からけっこう北、中心市街地ではない場所で、工場とイオンモール(鳥取駅裏にも旧ジャスコのイオンがあるが、それとは別)が含まれる。イオンの専門店は休業のはずだけど、やはり買い物には来ないといけない。
鳥取だけどうして駅周辺でも中心市街地でもない場所なのか。だったら秋田などよそでも、イオンモール周辺ででも計測すればいいのでは?

冒頭で「広島駅」が日曜に-48.9%だった広島市。
実は、ほかにもう1地点「紙屋町」でも計測している。原爆ドーム近くの繁華街かつオフィス街といったところだろうか。
駅で-48.9%だった、同じ日曜の紙屋町は-74.5%。ほら、かなり減少幅が大きく、駅との差がかなりある。
こんな状態で「広島駅では48.9%の減少に留まりました」と、紙屋町に触れずに報道してしまうのは、乱暴でミスリードしていることになる。正しくすべてを伝えていることにはならない。

松山は「松山駅」だけの発表だった。しかし、ここも28日から「松山市駅東側」地点が追加されていた。
28日火曜15時の感染拡大以前との比較値
平日だが28日の両地点の数値を見ると、案の定差が大きい。
松山駅は-20.5%とあまり減っていない時、松山市駅は-38.8%と地方都市としては平均レベル。松山駅の数値では不適切という声が出て、追加したのだろうか?

高知、熊本、鹿児島では、駅周辺ではなく繁華街の「はりまや橋」「通町筋」「天文館」で計測している。これらはどうして駅を選ばなかったのか。


長くなりましたが、以上、
・ドコモによる計測箇所の選定基準が統一されておらず、地点どうしを比較するのには向かない。
・マスコミが表面的にしか伝えていない。この数値がマイナス80になるべきだと思わせる伝え方だが、そういう数値ではないのに。【29日追記】それ以前に、元データが「人口」と明記して発表されているのに、報道時に「人出」と間違った言い換えをしているのも問題。過剰な親切心なのか、単なる無知なのか。
・そうしたデータや報道では「地域で自粛の取り組みに差が出ている」ということを、必要以上に強調して伝えてしまっているように感じる。取り組みに地域差が出ていることは事実だと思うが、数値をひとり歩きさせミスリードさせているように見えてしまう。
という問題があると思う。
とにかく、今は外出は必要最低限にしたほうがいい。
他との比較、あるいは数字で一喜一憂せず、自分ができることをやるのがいちばんでしょう。

あと、コロナウイルスとは関係ないけれど、情報を見る時は、元のデータに当たったり、測定方法や根拠を知ったりした上で、少し考えてみるということが大事。
NTTドコモという、元国有企業(公社)であり大企業であるが民間企業の1つに過ぎないところの発表を、寄ってたかって同じように伝えるのはいかがなものか(ということを、そのグループ会社のgooブログで言っちゃってます)。なども考えてしまう一件。

【5月1日追記】土地勘がないことと、全国版ではほぼ報道されない都市のため本文では触れなかったが、滋賀県(大津駅?)と宮崎県(宮崎駅?)の減少率も少なかった。
しかし、公式サイトの4月30日の数値では、その2県も計測地点が(告知なしに)変更されていた。変更後は「滋賀県 草津駅西口」と「宮崎県 新別府町」。
滋賀では県庁所在地が調査地点から外れ、宮崎では鳥取と同じような中心市街地ではないイオンモール宮崎になった。
大津については、地元選出の国会議員が問題提起して、内閣官房だかに伝えたそうで、その結果なのだろう。ということは、ドコモはろくに考えず(現地の特性を把握せずに)に測定地を選び、国から言われればはいそうですかと素直に変更したということになるのだろう。

【5月10日追記】その後連休中以降は、新聞もテレビも、さほどドコモの数値は使わなくなったような感じ。大都市圏だけドコモのデータを示し、あとはソフトバンク系「アグープ」による観光地のデータを示すなどしている。
NHKでは広島駅でなく紙屋町のドコモのデータを示した(実はNHKに意見を送ったのだが、検討するとの返事を頂戴した)。上記の通り、日テレは5月10日でも接触8割減とこじつけて伝えている。
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秋大前の八重桜並木

2020-04-25 23:14:56 | 秋田の季節・風景
引き続き秋田市内の桜。前回最後は秋田大学手形キャンパスの裏手だったけれど、今回は正面側。
大学の正門前、キャンパスの西縁を県道15号が通る。ただし、県道の西側も一部は大学の敷地で、なんとかセンターとか体育施設がある。
正門向かいの北側、体育館や陸上競技場(サッカースタジアム候補地からは外れたようだ)がある300メートル弱の区間。
濃いピンクの並木
ソメイヨシノではない八重桜らしき桜の並木。

ここが八重桜並木であることは知っていたが、今春まで興味がなかった。昔は頻繁には来ない場所だったから、いつからあるのかも記憶にない。
並木は車道と歩道の間ではなく、歩道の外側・大学敷地との間にあるから、街路樹ではなく大学側が植えたのかもとは思っていた。でも、今回確認すると、生えている位置は歩道の隅=公道上であり、道路管理者(県)管理の正真正銘の「街路樹」に位置づけられそう。
 


それにしてもきれいだ。
今まで、八重桜というと、どぎつくてけばけばしいイメージがあったが、それほどでもない。むしろ、この数だとボリューム感がある“濃厚な”桜に圧倒される。
右奥・野球場、鉱業博物館前上りバス停の所には大きな枝垂れ桜があるが、終わりかけの状態

興味がなかったから当然だけど、これまで、ここの桜は全部が同じ八重桜だと思っていた。しかし、北寄りで、
1本だけ咲いてない!【27日追記・もう1本あったので計2本】
枯れたわけではなく、もう少しで開きそうなつぼみと葉がある。
さらに、正門(南)寄りテニスコート付近にも、同種と思われる木が数本。【27日追記・正門向かいの押しボタン信号を越えて、バス停~次の交差点までの間にも断続的に植えられている。】

考えてみれば、一般的な八重桜は、ソメイヨシノが散った後に、赤っぽい葉とともに咲いていた。「関山(カンザンまたはセキヤマ)」という品種らしい。まだ咲いていないのはそれかも。
ここの大部分は、ソメイヨシノが散り始めた今の時期に、葉が出るより先に咲く、違う品種の並木ということになる。だから、これまでの八重桜のイメージと違ったのかもしれない。
桜の品種はものすごくたくさんあるし、ネットでは調べづらく、特定はできなかった。「江戸(エドヒガンではなく)」という品種の系統かもしれない。
何らかの理由で全区間で品種を統一できず、しかも北寄りでは1本だけ混入してしまったのかもしれない。

もう1つおもしろい桜があった。
右側の桜
逆光気味で分かりづらいですが。
紅白(ピンク白)?!
同じ場所でピンクと白、2色の花が咲いている。

一重の白い花の桜で、葉も出るタイプ
これまで何度か取り上げた、丘や川辺で見かけるのと同じ、ヤマザクラ系だろう。
ヤマザクラはソメイヨシノよりやや遅く咲く傾向だが、早いものはこの時点でも咲いているものがあった。

ツバキとかハナモモなどでは「源平咲き」と言って、1つの個体で違う花が咲くことがあるが、桜でもあるのか? 人為的に接ぎ木してもできるだろうけどまさか…
白い枝は陸上競技場側に覆いかぶさるように伸びている
根元を見れば、
左が白、右がピンク八重
根元から別々の木だった。
密着しているから、癒着していて、中でつながっている可能性はなくはないかもしれないが。

八重桜が植えられた後、土に混ざっていたか鳥が運んだ、白い桜の種が芽吹いて、ここまで大きくなったのだろう。
競争相手ができてしまって、他と比べて厳しい環境かもしれないが、たまたま同じ時期に咲く紅白の桜という偶然の共演。


桜並木、桜の街路樹は珍しくもないけれど、秋田市内では公道の桜並木はほとんどないと思う。自衛隊通りのソメイヨシノも、老木になって今は寂しい限りだし。
しかも濃い八重桜の並木となれば、珍しいほうだろう。
木が大きくなったら、さぞ見ごたえがありそうと思ってしまうが、一般に八重桜はソメイヨシノほど大木にはならないから、現状が限度かもしれない。

八重桜だから散る花びらの量は多そう。そしてまだ咲いていないほうの花は。続く、かな?

【28日追記】4月28日付 秋田魁新報 社会面「ふきのとう」欄で、「紅白桜、縁起いいね!」として、上の2種の桜共演が取り上げられていた。
E3系R1編成、道案内の英語に続いて、魁に…という気もしなくもないが、主要道路だから通行する機会は少なくないはずで目に入りやすく、それに気がつけてこそ新聞記者。開花時期は限られているから、たまたま重なって、当ブログが少し早かったということなのでしょう。
記事では「秋田大学前の桜並木」「よく見ると、白い花は幹が白っぽく、ピンクの花の幹は黒っぽい」「(周囲は)ピンクの八重桜ばかりが20本ほど並んでおり」と表記。近所の64歳女性の「前を通るたびに不思議だと思っていた。縁起が良いわね」とのコメントも。
「並木を管理しているのは」下北手の造園会社だとして、その社長は「「並木を整備する際、八重桜の根っこに白い山桜の種がたまたまくっついていたためではないか」と推測する。」
その書き方だと、造園会社自社直営管理の桜のように読めるけど… 正しくは、「道路管理者である秋田県から委託されて管理する」のがその会社なのでは。他の県道の樹木の剪定などをよくやっている会社。
【29日追記】翌29日付に大きめの「おわび」が掲載。
「談話は、発言内容と異なっていました。取材の際に趣旨を取り違えたもので、おわびして訂正します。」。
これまでの魁の訂正は、正誤のみを記していたが、最近の朝日新聞のように、誤報に至った事情も説明している。
正しいコメントは「(略)オオシマザクラの台木にピンクの八重桜を接ぎ木した苗を植栽し、台木から出たひこばえがそのまま成長したため(略)ではないか」とのこと。
人為的に接ぎ木した結果だったのか。リンゴなど果樹、それにキュウリなど野菜では接ぎ木を行うのが普通だが、八重桜でも行うとは知らなかった。そして、この白い桜がオオシマザクラであることも分かった。
なお、魁のサイトにも掲載された(談話は会員登録しないと読めない箇所)が、談話がそっくり差し替えられている。

続きはこちら
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川沿いの桜・遠望の桜

2020-04-24 00:22:34 | 秋田の季節・風景
風が強く、あられが降るような天候の中、秋田市内のソメイヨシノ(前回の記事)はまだ楽しませてくれる。2010年の記事の一部を再びたどるルートでいくつか。
旭川に架かる保戸野新橋越しに千秋公園・御隅櫓。手前右は「鑑の松」
この1本右隣の千秋トンネル通り・鷹匠橋付近からも見えるが、御隅櫓の左下にまとまってソメイヨシノがある。
手前がごちゃごちゃしていますが

旭川沿いを少しさかのぼって、秋田北高校と秋田工業高校の間の新中島橋。この辺りを歩くと、並木ではないが次々に桜を楽しめる。
左岸には県の水位観測所と、堤防の外には秋田市の中島汚水中継ポンプ場がある。
下水ポンプ場
この道路は、河川管理用通路ではなく、市道だと思われる。車も通る。
ポンプ場の建物を両端からはさむ形で、敷地内かどうか微妙な位置に、大きなソメイヨシノがある。花が咲かずに葉が茂る「てんぐ巣病」と思われる症状が出ている部分があるものの、花は見事。
正面奥に太平山がうっすら
向こうの新中島橋の上流側にも、ソメイヨシノ以外も含めて桜が見えている。


飛んで秋田大学手形キャンパスの奥というか裏、手形山の中腹にある、秋田大学国際資源学研究科附属鉱業博物館。10年前とは学部名が変わっているだけでなく、研究科(大学院)附属に変わっている。
桜並木の坂の上に博物館
新型コロナウイルス対策で、大学キャンパスは正門以外は閉鎖。博物館も休館だが、敷地の閉鎖はされておらず、入らせてもらいました。
まださほど散っていない

10年前にも触れていたが、博物館の前の崖際に「展望台」というスペースがある。手形山は木が茂ったり、私有地が多かったりして、眺望が利く場所が多くはないので、貴重。
コンクリートの柵やベンチが古めかしい
博物館は1961年にできたそうだから、その時からのものだろうか。博物館の建物は25年くらい前に新しくなったはず。
ベンチには、
「お菓子は高砂堂」
落書きのような通町の菓子店の広告。もう1つのベンチは「お菓子は高」だけになってしまっていた。
【2020年11月6日追記】手形山のほぼ裏側、太平山三吉神社の社殿脇にある「太平山遥拝所」にも、同じベンチが2つあった。博物館よりも状態は良好。
脚が1つだけ擬木
展望台から左方向を向くと、
ソメイヨシノと濃い枝垂れ桜が続く
階層(高さ)としては、ここと同じだが、おそらく道はつながっていない。右奥のほうは、平田篤胤の墓所付近ではないだろうか。
展望台の正面は、実はさほど眺めはよくない。
閉鎖中の手形キャンパスがメインの眺め
ただし、建物の切れ間から、遠くにピンク色の塊がいくつか見えた。
千秋公園。右に御隅櫓、その右下に少しだけ冒頭の桜?
↑左側にズームイン↓
東側の二の丸広場~本丸辺り

右方向を見ると、
ポートタワーセリオン、奥にうっすら男鹿半島、そして手前の丘に桜の塊(いちばん手前は保戸野の附属小)
昨年気付いた、高清水の丘の東斜面・寺内児桜のソメイヨシノ。
昨年、千秋公園からの写真を掲載したのと、ほぼ同じ眺め。

左方向。10年前は鳥海山を見たが、今回は見えず。
左の山際(左上も?)、右の上に桜
ランドマークもよく分からず、方向感覚もないが、一つ森公園や金照寺山だろうか。【25日補足・地図で確認するとたぶん間違いない。また、丘の形が、秋田駅から見た一つ森公園・金照寺山のものと角度は違うが似ている。】

それぞれの場所で咲くソメイヨシノは、今年はそろそろ見納め。他の桜はまだ楽しめる。※続きはこちら
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秋田駅北西も通行止

2020-04-23 00:13:07 | 秋田の地理
秋田駅北側に、東西を結ぶ市道のアンダーパスを作る工事。
今年初めに、東側の線路沿いの歩行者道が通行止めにされた。
現在は、仮囲いが設けられているが、透明で中が見えるし列車からも見えるが、舗装がはがされて平らにならされた程度で、目立った変化はなさそう。

反対の西側では、区画整理も進んでいる。線路沿いには2年ほど前に新たな道ができたが、アンダーパス真上になりそうな場所は、未舗装のままだった。※2019年5月の記事後半。
現在。秋田駅を背にして南側から

北側から
現在も道は変わらず、道路でない部分は工事関係の駐車場になっている。ただ、看板があった。
「通行止予告」
秋田市のサイトにも情報が見当たらず、この看板だけでしか知ることができないようで、詳細は分からないが、今週末4月25日から、アンダーパス予定地の上に当たる部分が通り抜けられなくなるようだ。
線路から離れて西側へ迂回するしかなくなる。
※この後、通行止めは連休明け5月7日からに変更された。この記事最後に画像あり。

これにより、秋田駅のメトロポリタン改札口~Weロードの北側階段~西側線路沿い~歩行者用跨線橋~線路東側という、秋田駅と秋田大学手形キャンパス方面を結ぶ、最短もしくは安全で便利な徒歩ルートの1つが消滅することになる。通行止めの距離としては短いが、歩行者にとってはそれなりに影響があるかもしれない。
東口側を通るか、最初から西側の旧脳研崖下の広い道路を通ったほうがいいと思う。


Weロードの掲示板に、区画整理工事事務所による告知が出ていた。
「道路築造工事のため道路が通行できなくなります」
冒頭で触れた、今年初めの東側の通行止めが告知の主な内容。
地図中の赤い印が1月からの通行止め区間
さらに青い印で「廃道区間」があるが、「令和4年4月(予定)」と2年後。
2年後には、さらにもう1本東側の地下道真上の通り抜けもできなくなるようだ。
上の地図では記されていないが、上記の通りその左側の西側でも、25日から通行止めになる。

アンダーパスを造っていく過程では、その後も規制がありそう。今後8年間、駅~手形方面への移動ルートは、臨機応変な選択が求められそう。
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カイハのサクラ

2020-04-21 23:23:03 | 秋田の地理
ソメイヨシノが満開になった秋田市は、雨や風の日もあったが、長持ちした。そろそろ散り始めてきた。
秋田市中央部のとある街区公園。
住宅に囲まれた、やや小さめで開けっぴろげな公園に、ソメイヨシノが3本。小さい八重桜と枝垂れ桜も1本ずつあった。


右奥に大きな建物
上の写真右奥の建物は、秋田市立秋田総合病院。
1984年に建てられた現在の建物は建て替えられることになり、現在は隣接地で着工が始まったようだ。
子ども心に新しくてきれいな病院が建ったのを覚えており、秋田市内の総合病院の中で建物が新しい部類だと思っていたが、考えてみれば、他の各病院はその後に新しくなっている。
2022年完成予定らしいから、来年の桜の頃には、隣に新しい建物ができているかどうかか。

そんな公園の名前は、
「川尻カイハ街区公園」
カタカナで「カイハ」が斬新というか不思議な響きかもしれない。
といっても、秋田市民ならお分かりだろう。ここの所在地は「川元開和町(かわもとかいわまち)」。
「開和」の旧仮名遣い「かいは」で、読みは「かいわ」だと考えられる。

となると、もう1点。住所は「川元」なのに、公園名は「川尻」。
地元の方々は違うだろうが、よそ者には、大字レベル・エリア名としての川尻と川元の区別はあいまい。両地域は隣接することもあって、川元も含めて一括して「川尻」としてしまうこともある。「川元」という地名は、秋田市ではマイナーな部類かも。


秋田市のサイトで調べると、住居表示実施で川元開和町が誕生したのが1965年4月1日。「川元」という地域区分もこの時に新設されたようで、他の川元○○町も同時にできた。
住居表示実施前には「川尻町字カイハ」という町名が存在した。この時に、川元開和町と旭南一丁目となって、消滅した。
現在は、県道56号(広義では新国道に含むか?)が川元と旭南の境だが、それ以前は向かい側も川尻の部分もあったことになる。県道のほうが後にできたのだろう。
ちなみに、小学校の通学区は、川元開和町の中でも川尻小学区と旭南小学区に分かれている。たしかに両小学校だけでなく旭北小も含めて、距離的にはさほど違わなそう。中学校はすべて山王学区。
なお、1965年春には「山王」地区も誕生しているが、その大部分も従前は大字川尻だった。本来の川尻はとても広かった。
【22日補足】現在は、旭川、国道7号(臨海バイパス)、御休通り、県道56号で囲まれたエリアで、その中央を南北に貫く(けやき通りから続く)市立病院西口の通りを境にして、西側が川尻・東側が川元。


「カイハ」の由来は、それこそ「開和」なんだろうか。1912年の地形図を見ると、この辺りは田んぼ(旭南小学校は既に現在地にある)だった。明治以前に開拓されて田んぼになったこと、あるいは戦後だろうか田んぼが宅地化された時の新しい地名として、カイハになったのだろうか。

川尻カイハ街区公園は1964年12月15日供用開始。住居表示の直前。
4か月後の住居表示実施は分かっていただろうし、その後のタイミングででも「川元開和町街区公園」にしてしまわず、50年以上残っているのがおもしろい。
【23日補足】「街区公園」の名称ができたのは比較的最近なので、当初は「児童公園」などだったと考えられる。写真の標柱も後年の設置のはず。
秋田市の街区公園では、このような昔の地名、さらには町内会名とか分譲地名などが由来のものが少なくなく(反対におおざっぱなものもある)、名称ではピンと来ないこともある。でも、街区公園は近隣住民が主に使うものだし、その土地の成り立ちや歴史を留めるということでは、それでいいのかもしれない。

2020年の桜の続き
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千秋公園の桜2020

2020-04-19 12:34:07 | 秋田の季節・風景
秋田市のソメイヨシノは、観測史上2番目に早い8日に開花。
その後、気温が低めだったので満開は1週間かかって15日。それでも史上3番目に早い。1週間かかったのは、20何年ぶりとか聞いた。

新型コロナウイルス流行の中、秋田市では、太平山や新屋の地域の桜の名所のまつりは中止。
いちおう市内最大規模の「千秋公園桜まつり」は、当初は出店やステージイベントだけを中止して(宴会も禁止だったか?)、開催する予定だったが、開始直前に市内で新たな感染者が出たため、急遽完全中止となった。
出店とステージがなければ、あとはぼんぼり設置くらいのはず。今は、いったんは設置されていたぼんぼりが撤去され、ただ桜が咲いているだけ。
弘前公園のように会場を封鎖することはしないが、千秋公園レベルなら、それで充分だと思っていた。千秋公園に“花見”に訪れる人たちは、多くが花より団子だろうから。

そこへ緊急事態宣言の全国への拡大。そうなると、花だけを見に行くにしてもちょっと気が引けてしまう。
でも、徒歩圏内に住む者として、散歩や健康維持の屋外活動は許されていることにありがたく従って、雨が降り出した土曜の昼前に、二の丸と本丸をざっと見てきた。この後、午後にかけて本降り、日曜は晴天、月曜からはまた悪くなりそう。
昨2019年の千秋公園の桜。
他にもちらほら人がいたが、雨とはいえ桜の時期としてはとても少ない。広い園内だから他人と近距離で接触する機会はほぼ皆無で、健康な人が少人数で出かけ、手すりなど物に触れず、帰ったら手を洗えば、危険性はとても少ないと思う。
だからといって、みなさん出かけてくださいとは言えませんが…
以下、悪天候下、スマートフォン撮影なので、画質は良くありません。

毎年恒例のアングル2つ。
本丸の桜のトンネル

本丸から二の丸広場方向
花付きは悪くはなさそうだけど、満開には若干早い感じ。

二の丸広場で宴会をする人はいない。警備や見回りする人もいなそうだった。
二の丸広場、上が本丸・表門
売店(写真左)、秋田犬ふれあい処(写真右のコーン付近)、佐竹資料館、御隅櫓、下の市立図書館など各施設は臨時休業。

さて、上の写真の二の丸広場から表門への斜面は、これまでよりスカスカした。以前よりも斜面と表門がよく見えるようになった。
表門前へ上がると、
二の丸広場を見下ろす。真下の屋根は秋田犬ふれあい処
上からの二の丸広場の見通しもよくなった。
上の写真右手前に切り株が写っているように、木が何本か伐採された。少なくともソメイヨシノが何本かなくなっている。老木の更新目的なのか。
同時に、斜面際も
リニューアル
芝が張られ、これまでは太い擬木とたるんだ鎖だったのが更新された。ベンチは新品ではなさそうだけど、前はなかったはずで移設されたか。
遠く左端には、これまではほとんど見えなかったと思われる、太平山が見えるかもしれない。
このまま展望スペースとするのか、基金を使って新たな桜を植え直すのか。

他の桜も、もう少々紹介しておきたいです。※地理カテゴリーですが続きの記事
翌2021年の千秋公園の桜
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ど根性水仙

2020-04-17 00:30:17 | 秋田の季節・風景
秋田市では、ソメイヨシノが開花から1週間かかって5日に満開になった。
桜より早く開花し、長く咲くのがスイセン。今年の秋田市では4月初旬には咲いていた。
スイセンは花が終わると葉だけになって他の草にまぎれ、夏にはそれも枯れてしまうから、花が咲く今の季節だけ存在が目立つ。民家の庭だけでなく、川の堤防の斜面など野生化したものも見かける。
※スイセンは有毒です。ニラなどと間違えて食べて中毒になる事例が、毎年発生しているので、ご注意ください。

秋田市旭川沿いの道
自転車歩行者道=遊歩道的に使われているが「河川管理用通路」なのだろう。一級河川の支流なので、国土交通省から委託されて秋田県が管理する。
幅がやや広くなった箇所の真ん中に??

アスファルトからスイセンが咲いている!

穴いっぱいに茂り、5輪以上は咲いている
アスファルトの色が違うから、工事で部分的に再舗装された境目に穴が生じ、そこから生えたようだ。
昨年はどうだったが知らないが、1シーズンでこんなに茂るもんだろうか。
どこかから球根が転がり落ちたのか、あるいはスイセンも種はできるので種が入ったのかもしれないが、種からこうなるまではもっと年月がかかる。

スイセンは放っておいても育つ丈夫な植物だし、ここは日当たり良好(開花時期も早めだった)。道幅が広いので、踏まれるおそれは少なく、周りに他の植物が生えて侵略されるおそれもなさそう。
「アスファルトに咲く花」とはど根性の代名詞だけど、スイセンの場合は意外にいい場所なのかも。
太平山が見える
秋田県庁の河川管理には若干の不安がある。看板はボロボロ、ゴミは放置(連絡したこともあったのだけど…それ以前に捨てる者が悪い)、ほかにも穴が開いている箇所(危険な場合は連絡して対処してもらった)もある。そのおかげで見られる光景。県の仕事ぶりが変わらなければ、きっと来春も見られるかもしれない。
こんなど真ん中に穴が開いていたら、足を取られて危険だけど、スイセンが生えているおかげで、事故防止にはなっているかな。
【2021年4月17日追記】翌2021年春には、同じ穴から葉がたくさん出ているのは確認。花が咲いたかは不明。



もう1つ。いい写真ではないですが、
砂地に咲く小さなスイセン
民家が解体された更地。ここは以前は庭などでなく家が立っていた場所。
広い視点では
更地のそこらじゅうに、小さなスイセンがぽつぽつと葉を出していた。花を咲かせられたのはそのごく一部で、どれも1株につき小さな花が1輪だけ。

更地になる時は、よそから砂を運んでならす場合が多いようなので、その砂にまぎれていた可能性もある。
でも、ここの場合は、かつての庭の一角にスイセンがあり、土中に残っていた球根や根が、解体~整地作業の中で、切り刻まれるとともに敷地全体に拡散され砂をかけられ冬を越し、それぞれ砂の下から芽を出したのではないだろうか。
これこそ“ど根性スイセン”。
この土地は売地になっているようだ。来春は咲くことができるだろうか。

ほかにも、同じような更地があるし、庭を部分的に手直しして防犯用の砂利を敷いたお宅でも、砂利の下からスイセンが花を咲かせていたのを見た。スイセンは美しく強い。
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ドア自動へ/ATS-P設置

2020-04-15 23:08:50 | 秋田のいろいろ
JR東日本秋田支社から2題。
秋田駅に掲示が出ていた。
中央改札口・券売機撤去跡に大きな「お知らせ」
「4月20日(月)より当面の間、新型コロナウイルス感染症対策のため、始発駅と終着駅を除き、列車のドアが一斉に開閉しますのでお気をつけください」
「奥羽本線、羽越本線、田沢湖線を走行する電車で実施します。ただし、ワンマン列車とディーゼルカーは除きます。」

車内保温のため、駅停車中に乗客が開/閉ボタンを押して、ドアを開け閉めする「半自動ドア(以前の記事)」。秋田のような寒冷地はもちろん、最近は温暖な地域や首都圏でも増えていた。
新型コロナウイルス対策には換気が有効だが、鉄道の車内は空気が入れ換わるのに時間がかかり(飛行機内と比べて)危ないとおっしゃる専門家とかいう人もいた。それを聞けば乗る時は気になっていた。窓は開けたほういいのでは、停車中はドアを開けっ放しのほうがいいのでは…と思っていた。
3月下旬のコメントによれば、盛岡支社では、終点到着後、換気のためドアは開けたままにして降りてくださいという放送が流れたとのこと。先日、秋田でも同様のアナウンスを1度だけ聞いた。
ドアボタンを指で触れることによる、ウイルス感染も気になっていた(指の関節などで押しましょう)。
来週の月曜から、その対策がされるようだ。

お知らせを言い換えると、701系の車掌が乗る列車において、途中の各駅では、ボタンを無効にして、車掌の操作ですべてのドアが同時に開いて閉まることになる。押しボタンでない一般的な電車のように開閉する「(半でない)自動」扱い。
秋田では701系電車導入以降25年以上、常に半自動扱いとされ、地元の乗客は「開けたら閉める」「開けっ放しだったら近くの客が閉める」ことがすっかり定着していた。
701系でも、車掌用スイッチの操作(右に回すか左に回すかの違い)で、自動扱いにすることは可能。
以前の記事で触れたが、25年701系に乗っていて、1度だけ、自動扱いで一斉に開閉するのに遭遇した経験がある。事前の放送もなく、明確な理由も思いつかないが。
だいぶ昔のことだから書いてしまうが、夜の奥羽北線上り5両編成で、鯉川駅のことだった。
たしか列車が数分遅れており、車内はガラガラ、鯉川駅での乗降客はなかったと思われる。操作ミスでなければ、せっかちな車掌で「どうせ誰も降りないだろうけど、降りるならとっとと降りろ」と自動扱いにしてしまったのだろうか。
1両で(両開きだから)6枚のドアが同時に開いた時は、「どん」と大きな音がした。月曜からは、それが各駅で見られるようになる。
ドア付近に立つ時は、これまでの感覚でいると、最悪ホームに放り出されるかもしれないので、ドアにもたれかかるなどしないようご注意を。開閉予告チャイムが鳴らない3両編成では、いきなりドアが動くのもびっくりしそう。

ワンマン列車では従来どおりだから、途中駅では、列車によってボタンが必要だったりいらなかったり、ややこしくなりそう。車掌の乗る列車では、終着駅だけはボタンを押して開けないといけないのも。
あとは、まれに途中駅で10分とか長時間停車する列車があるがそこも開けっ放しなのか、一部区間だけワンマンになる列車では、その境の駅はどうなるのか。
【2020年6月10日追記】その後、秋田発弘前行きに乗ると、「終点弘前以外の各駅で、ドアが自動で開きます」と放送されたが、停車時間が長い駅ではいったん半自動にするとのことで「その都度放送でご案内します」とのこと。2両編成だったので、全自動でもドアチャイムは鳴った。ドアボタンのランプは点灯せず。


東日本大震災・福島第一原発事故後の節電名目で、車内の蛍光灯が間引きされた時は、いろんな感慨を覚えたものだが、今回もそうだ。
【16日追記】例えば高崎支社では4月1日から、211系(ワンマン運転はしていない)で自動扱いを実施しているそうだ。告知ではウイルス対策で「車内換気のため」と、より踏みこんで理由を説明している。【5月28日追記】盛岡支社でも4月20日から(一部を除いて、おそらく701系で)自動扱いを開始。

土崎駅にも小さい同内容のお知らせ
ここから掲示の重箱の隅をつつく話です。秋田駅と土崎駅のお知らせは文面や基本デザインは同じ。
相違点は、用紙サイズ、名義が「駅長」と「土崎駅長」、改行位置、フォント(秋田はMSゴシック、土崎は平成角ゴシック)、そして「ウイルス」の表記。
秋田駅は「ウイルス」、土崎駅は「ウィルス」となっている。「イ」の大小。

どちらも許容されると考えていいだろうし、他の企業の告知類でも両方が見られるが、国や自治体、マスコミ(寄稿では例外があった)では大きい「ウイルス」で統一されている。
これは、大きく「ウイルス」と書くのが、正式というか公式であるため。研究者の学会でそう決まっているのにならっている(大学の時、植物ウイルス病が専門の先生からそう伺った)のだと思う。日本語での発音に忠実な表記でもある。
大昔はドイツ語っぽく「ビールス」が広く知られていた(医学界発祥)し、英語では「ヴァイラス」のように発音するけれど、「ウイルス」はラテン語?

【7月3日追記】コメント欄の通り、東能代駅名・鷹ノ巣駅掲示はまた微妙に違うとのこと。
4月20日から仙台支社管内でも自動化されており、「仙台駅長」名の掲示をネットで見ることができた。
スタイルは秋田支社のものと同一だったため、支社を越えて共通のフォーマットみたいだ。
文面は「ウィルス」で、「~対策のため」までは秋田と同じ。「始発駅と終着駅を除き」がなく、以降「列車のドアは自動で開閉します。(ワンマン列車は除く。)」「※ドア付近にご乗車の際は、お気をつけください。」。始発・終着駅でも自動で開くということだろうか。

続きはこちら



秋田市の羽越本線・新屋駅南方(酒田寄り)の豊岩踏切(昔の記事)。
まだ新屋駅の構内にあり、踏切より南側に、駅の出発信号機が設置されている。その信号機の下に、
新しそうな黄色い看板が
「ATSP確認」とあるが、上に赤い「×」があるから、記載内容は無効ということだろう。

ということは、ATS-Pの地上設備が秋田でも設置された(それが稼働前)ということか?!
レールの間に設置された、プラスチックまな板みたいなのがそれだと思われるが、現行のものもあるだろうし、識別する能力がないので確認していません。

「ATS」は自動列車停止装置。赤信号見落としを防ぐシステムだが、限界もある。
その高機能版が「ATS-P」。単に赤信号かどうかでなく、デジタルデータで列車の速度や線形を把握(速度照査)して、止まれるかどうかを判断する、みたいなのかな? 線路側にも車両側にも、対応装置が必要。
P形は、秋田ではミニ新幹線区間でしか導入されていないが、JR東日本は導入区間を拡大する方針だった。
男鹿線のEV-E801系では、線路は未対応なのに、製造時点でP形対応だった。
(再掲)分かりにくいが左下「秋アキ」の左側の枠に「Ps」と「P」
「P」とあればATS-P搭載。
「Ps」は現行のATS-Ps。アナログ式で、いちおう速度照査ができ、元祖ATSよりは安全性が高いようだ。秋田の701系では製造後に後付けされ、「パターン発生(or終了)しました」としゃべるのがそれのはず。
【16日補足】Ps形とP形の間に互換性はなく、このように両方の車上機器が併設される場合もある。

701系では、P形対応工事を行うとの噂もあった(その施工中のつなぎで719系が転属したとの噂もあったが、以前の通り、事故離脱した701系の補充であり、昨年運用終了)が、今のところは気配なし。
どの701系も「Ps」のみ
設置したとして、701系も車齢30年が見えてきているし…

新屋駅では北側でも同じ看板が設置済み。秋田駅の少なくとも奥羽北線方面では見当たらない。
とりあえず、秋田にもじわじわとATS-Pが歩み寄っている模様。

【追記】その後ずっと見ていなくて、10月14日に豊岩踏切を通ると、バツ印が取れていた。ATS-Pが稼働し始めたのかは不明。
11月下旬に整備を受けた、701系N21編成に、ATS-P車上装置が搭載されたとのこと。とりあえずは、701系をP形対応化していくようだ。
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火の用心コレクション

2020-04-14 00:14:47 | 秋田の季節・風景
火の用心横断幕の続き。前回触れたように、火災予防運動の周知方法は、秋田市内でも地域によって違う。
まずは、前回紹介した2か所の近くで、それぞれ同じ内容の横断幕が掲出されていたもの。刈穂橋東交差点と同じものが、
築山(ちくざん)小学校グラウンドのフェンスにも
五丁目橋と同じものは、山王十字路下りバス停前の壁や、寺町のお寺駐車場のフェンスにあった。旭北(きょくほく)コミセンのフェンスにもあったが、
色あせている
まったく見られない地域もあるが、あるところでは何枚もある。

2つを比べると、下に記された設置者名義が違う。それが地域差が生じる原因だろう。片方は「築山地区火災予防組合 秋田中央分団築山班」、もう一方は「旭北地区火災予防組合連合会」。
てっきり、地域ごとの消防団名義だと思っていたが、初めて聞く火災予防組合というのが出ている。なお、築山のほうの「秋田中央分団築山班」は消防団のことのようだ。

消防団も地域ごとに分かれているわけだが、秋田市での区分けは独特。単純な地域名や学区とは、エリアも名称も一致しないことが多い。(秋田市役所サイトページ番号「1010223」参照)
例えば、中通、南通、楢山の大部分は秋田中央分団(その中に築山班があるのだろう)、泉地区大部分は保戸野分団、山王地区は川尻分団、八橋や高陽などは寺内分団、大町、旭北、旭南はまとめて旭分団なる組織がある。
秋田市で単に「旭」という地域分けは、ここで初めて聞いた。しかし、上記のように火災予防組合では「旭北地区」が存在するらしい(旭分団旭北班が存在し、それと一致しているのかも)。

上の2地域の幕は、名義以外は同じかと思いきや、まだ相違点が。
築山

旭北
まず幕のサイズが違いそう。
そして書体が違う。築山は「火」は炎っぽいデザインで、「の用心」や名義は隷書体。フォントを当たってみたが、不明。
旭北は「火の用心」全体がデザインされたような、たぶん手書き文字、名義は楷書。

築山は「の用」の左右に1本ずつ、布に縦に切れこみが入っている。幕が風で膨らんで取れたりしないよう、風が通り抜ける工夫だろう。
旭北・五丁目橋のは裏面を見ると、
「秋田山王 工藤染工場」
製造者名らしい。山王にそんな工場あったっけと思ったら、今は濁川にある。


旭北は確認できたすべてが同じデザインだったが、築山では違うものも発見。
聖霊高校グラウンドのフェンス
風抜き穴があるのは築山仕様ということなのか、これにもあるが、書体が違って普通の楷書体。
パソコンで使うダイナコムウェア「DFP 超極太楷書体」にかなり似ているが、微妙に違うような。
隷書のも楷書のも、どちらもまだ新しそうだけど、発注時期が違うのだろう。

さらに他の地域でも。
楢山大元町地下道の横
色あせている。横方向が長いのか、左右に余白(余赤)が多い。
これは火災予防組合名はなさそうで、たわんで判読できないが「秋田東分団 楢山班」のようだ。
秋田中央分団でない側の楢山は、秋田東分団エリア。
なお、「城東分団」も存在し、秋田東中学校と城東中学校を連想してしまいそうだが、中学校の学区とエリアはまったく異なる(むしろ逆に近く、東中学区の手形は城東分団。【14日補足】東分団と東小学区はある程度重なる)。
ここも楷書体だが、手書きか書体かも不明。「心」の右上の点の位置が独特で、どこかで見た気もする。

最後は中通。
中通小学校は3方を道路に面しているが、そのすべてに1枚ずつ火の用心幕が出ていた。中通地区の他の場所では未確認。作業とか所有者の許可とかの都合もあるのでしょう。
グラウンド側
東北森林管理局との間の狭い道も、これと同じもの。
若干コンパクトなようで、風抜き穴あり。紐を通す部分が白くて目立つ。※旭北の五丁目橋のは、裏に紐通し部を縫いつけ、表面から見えないようになっていた。
名義は「秋田市消防団中央分団 中通班防災組合」。築山や旭北と似ているが、これでは消防団の下部組織として防災組合があるかのように受け取れる。そういうこと?

この文字も太い楷書体。これは見覚えがある。
モリサワ「楷書MCBK1」。写真植字機(写植)用として1970年代後半に作られた書体のようで、デジタル化され、今は購入すれば誰でもパソコンで使うことができる。
ひらがななど必ずしも形がいいとは言えない(「心」もアンバランスでは?)フォントだと思うが、肉太で目立つためか、(モリサワなのでプロユーザーも多く)紙媒体の広告やテレビのテロップ(TBSがよく使う)なんかで、今もよく見る。

そして、中通小の正門横・東側の火の用心は…
白地に赤文字!(同時期の交通安全運動ののぼり旗も立つ)
赤白が逆転している。文字は手書きか。風抜き穴は「の用」の間に1つ。

「平成6年度自治宝くじ助成備品 秋田市消防団秋田中央分団」。1994年度だから26年前。白いから汚れが目立ちそうだけど、大事に保管されているようだ。
宝くじから来たとは、珍しい横断幕なんだろうか。着色が少ないと、安いのかな?

ほかには、前回触れたような、大量生産のぺらぺらの合成繊維ののぼり旗(中通の交通安全運動のような)を設置する地域も多かった。
あとは、横断幕と同じような、厚みのある布製で、赤地白抜きで「火の用心」の小旗を出す地域を2つ見つけた。
築山地域では、一部の民家の軒先のようなところに、縦書きの旗。かき氷屋の「氷」みたいな掲出方法。土崎駅前の土崎神明社周辺では、消火栓に横書きの旗が出ていた。

運動期間中、秋田市消防本部・秋田消防署の庁舎前には、一切告知がなかった。市役所本庁舎にもなし。
火災予防運動は、各地域の消防団・火災予防組合任せということなんだろうか。

2021年春の火の用心
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26年越しの古畑任三郎

2020-04-13 00:37:45 | 昔のこと
25年前のテレビについての個人的思い出ですので、読み飛ばしてください。
テレビドラマはほぼ視聴しないけれど、三谷幸喜脚本、田村正和主演のフジテレビの刑事ドラマ(?)「古畑任三郎」はよく見た。その思い出。Wikipediaを参考にしています。敬称略。

古畑任三郎は、1994年4月、1996年1月、1999年4月からそれぞれ3か月間毎週放送され、その後は単発として2008年まで43作が作られた。以下、毎週放送の3シーズンをそれぞれ第1~3期と表記します。
第1期だけは「警部補・古畑任三郎」と、頭に職名が付く番組名。これにより刑事ドラマっぽくなったが、当時高校3年の僕は、ただの刑事ドラマだと思って最初からは見なかった。

偶然、途中から見たのが、第1期の最終回の1つ前、1994年6月22日の第11回「さよなら、DJ」。桃井かおりがゲスト。
刑事ドラマあるいは事件ものの概念を覆す展開とおもしろさに、まさにハマってしまったが、その次の週で終わってしまった。

そして翌春には、進学でフジテレビ系列局がない青森へ行ってしまう。
第2期はその次の年始早々だから、正月に秋田に帰っていた時に番宣が流れ、始まるのを心待ちにした。最初の2回くらいは秋田で見た記憶があり、古畑任三郎のおもしろさを再認識した。でも、以降は青森では見られず、残念だった。

第1期は視聴率が20%に達しなかったが、第2期は毎回20%越え。古畑(田村)のモノマネがされるようになったのも、この頃かもしれない。
ただ、青森の大学生の間では、まったくと言っていいほど話題にはならなかったはず。

青森では、フジテレビ系列のドラマは、他系列局が購入して、土日の午後などに遅れて放送することが多い。
予想はしていたが、古畑任三郎2期も青森放送(日テレ系)が数か月遅れて、土曜午後に放送してくれた。
ただ、1週につき2話ずつ続けて放送するという、特殊な放送形態【15日補足・最近はNHK平日16時台の朝ドラ過去作品の再放送で、同様の放送形態をしている。】。見やすいといえば見やすい。

2期には、スピンオフとして「巡査・今泉慎太郎(職名ありが正式)」という10分のミニドラマが作られ、古畑本編が放送された後の深夜にフジテレビなどで放送された。
しかし、秋田テレビは今泉慎太郎は放送しなかった。テレビガイド誌で存在を知ったものの、見るすべがなくこれも残念だった。
ところが、青森放送さんは、その今泉慎太郎も放送してくれた!
内容としては、科学研究室で、今泉が桑原技官を相手に古畑に対するグチを述べるのがメイン。向島巡査なども出るが、古畑の出番はなし(「今、部屋の外まで来ていたが、帰った」という設定の時はあった【15日追記・第1話では、古畑と電話で会話する設定もあった。】)。
遅れながらも、完璧な形で見られることを喜んだ。


直接関係はないが、この翌年は古畑はなかったものの、1997年4月から三谷脚本、田村主演で「総理と呼ばないで」という政治を舞台にしたドラマが放送された(フジ系、青森で遅れ放送あり)。視聴率や人気は芳しくなかったようだが、これもおもしろかった。
【5月8日追記】不人気な総理大臣が主人公だが、その強情な態度や、周りの忖度ぶり(総理が「のべつまくなし」を「のべつくまなし」と発言してしまったのをとりつくろうなど)、数十年後のどこかの国を予言していたかのよう。


そして秋田に戻ってすぐの第3期は、リアルタイムで楽しんだ。
ちなみに、第3期の実質初回スペシャルである1999年4月6日放送「黒岩博士の恐怖」。もともとは先日亡くなった志村けんを犯人役に起用するつもりで“当て書き”したものの、スケジュールの都合(と先日朝日新聞のコラムで本人が書いていた)で、緒形拳になったとのこと。【2024年9月13日追記・2024年9月13日に、映画の宣伝ついでにフジテレビに出演した三谷氏の発言では、志村けんに台本を見せたところ、セリフが多くて無理だと断れられ、「ケン」つながりで緒形拳になったと発言したとのこと。】

第3期の後、4年ブランクがあって、次の単発が2004年1月。
個人的には、あまりおもしろくなくなってきた。長ったらしいのが好きじゃないこともあるし、初期と設定や脇役の関わり方が違いすぎて違和感もあった。


さて、古畑を知る前に放送済みだった、1期の最初期の作は再放送で見た。
人気番組だけに秋田テレビでは何度も再放送していた。秋田テレビの再放送枠はフジテレビ(関東圏)とは別だが、フジで再放送している時期に、秋田でも再放送していた傾向があるかもしれない。系列外のためか青森放送ではやっていなかったと思う。
それも、2010年以降はやらなくなり、BSフジでちょっと見た程度。20年も「昔の」ドラマだから、時代の流れか。


そんなわけで、古畑任三郎のほとんどの回を見ている。特に1時間枠の1~3期は何度も再放送され、何度も見た。
ただ、1期初回、中森明菜の「死者からの伝言」は、あまり見ていない。なぜなら、再放送が始まってからそれを知ることが多く、たいてい見逃していたから。

さらに、唯一、まったく見ていない回があった。スペシャル枠の陣内孝則・水野真紀の「笑うカンガルー」。オーストラリアが舞台で、数学者が犯人だそう。
再放送されたこと自体なかったかもしれない。だからもう見られないかと思っていた。※ソフトやネット配信を使う手はありますが…

笑うカンガルーは、1期と2期の間の1995年春に放送された、初のスペシャル枠。
DVDでは1期に含んでいるそうだが、タイトルは「警部補」が付かない2期以降と同じ。1995年に唯一放送された作品で前後と間隔が広く、どっちつかずの扱いのようだ。それも再放送されない理由なのかもしれない。

ところが、昨年の末だったか今年の正月だったか、ケーブルテレビの基本料金に含まれるCS局「日本映画専門チャンネル」で、古畑任三郎一挙放送をしているのを知った。4月現在も、一挙でない形で、繰り返し放送が続いている。
あの「巡査・今泉慎太郎(※)」も放送してくれ、さらにあの幻の「笑うカンガルー」も放送してくれた!
※今泉慎太郎は、古畑本編とは分離して、それだけを一挙放送。今泉慎太郎は、本編の内容を知った上で見ないと、理解もおもしろさも激減するのだから、青森放送方式のほうがいいのにと思った。
しかし、今のCSでの再放送では別の都合があった。古畑本編2期では、現在、再放送できない回が2回ある。17回「赤か、青か」と22回「間違われた(間違えられた)男」。
理由は前者はキムタクがゲストであり、それによるジャニーズの問題。
後者は風間杜夫がゲストなのは関係なくて、作中にアニメ「サザエさん(今はなき火曜の再放送)」の映像が写り、その権利の問題。かつそのサザエさんが、展開上重要でカットすると成り立たなくなるため。
「間違われた男」はくだらなくて好きな回で、以前の秋田テレビでは再放送していたと思う。肖像権・著作権は大事なのだろうけど、それが後々尾を引くとはなんとも。
だから、本編に続ける形だと、その2回の今泉だけは、キムタクもサザエさんも出ないのに放送できなくなる。今泉だけを一挙放送することで、その点はクリアできる。しかも、2004年のスペシャルの時も連動して作られたそうで、その1回も含めて全12作を放送してくれる。



25年目にしてついに、笑うカンガルーを見られる。
2月に録画したのだけど、録画機器の設置環境の都合で、まだ見ていないのですが…

改めて笑うカンガルーの放送日を確認したら、1995年4月12日。ちょうど25年前。
その日は、僕の大学の入学式の前日であった。
※当時の弘前大学は入学式(というか前期授業開始)が遅く、夏休みと秋休みが分割【13日補足・夏休み後、9月頭に3週間程度の前期最後の授業・試験があって、短い秋休み】されていた。その翌年くらい【2023年8月8日訂正】1997年度から4月初めに繰り上がって、夏・秋休みが一体化【13日補足・7月中に前期を終了して、9月いっぱい休み】した。今年は新型コロナウイルスでそれどころでない繰り下げでしょうけれど。

4月初旬に引っ越しを済ませていったん秋田へ戻って、12日に改めて弘前へ向かった。秋田では雨だったのが、碇ヶ関でみぞれか雪に変わり、不安な気持ちになったのを覚えている。
その頭の片隅には、古畑を見られなくて残念という思いもあったような気もする。秋田で録画してもらおうとか、青森での遅れ放送をチェックしようというところまでは頭が回らなかった。
一方、話には聞いていたTBS「筑紫哲也ニュース23」を、初めて見ることができて、ちょっと感動したのも、その日だったはず。

録画したはいいけれど、見ないまま26年目に突入してしまった。忘れないように。

【5月15日追記】余談だが、2020年4月に久しぶりに「古畑任三郎」の新作が世に出た。
朝日新聞連載の三谷氏のエッセイ「ありふれた生活」の中で、新型コロナウイルス感染症流行で外出自粛のなぐさみにと、4回にわたる小説版を掲載。
古畑任三郎のテレビ第1シリーズの大部分は小説化もされており、テレビとは違う点もあって、いつか読みたいと思っていたが、こんな形で実現。テレビの往年の古畑を知る者としては、うれしいし、映像がイメージできて楽しい。
【2021年5月19日追記】田村正和さんが2021年4月3日に77歳で亡くなったことが、5月18日に明らかになった。ほぼすべての訃報記事が、代表作に古畑任三郎を挙げている。NHKも「民放のドラマ「古畑任三郎」シリーズなどに出演し、多くのテレビドラマで活躍した俳優の田村正和さんが」と冒頭で言及。
ご本人としては、喜劇はやりたくないと、徹子の部屋で話す映像も流れたが…
2020年にはネット上で、テレビドラマとしても古畑が復活する、その新たな古畑役の俳優は、といった噂が流れた。しかし、三谷氏は古畑は田村さんしかいないとの考えを示していた。

追記しないでいたが、その後、録画していた笑うカンガルーを見た。見てみると、前に1回は見たことがあったと思い出した。次の場面転換が頭に浮かぶほど何度も見てはいないが、「そうそう。こういうシーン、こういう流れだった!」と常に思いつつ、気付いたらエンディングだった。ともかく、楽しめた。
そして、巡査・今泉慎太郎の見られなかった回(2004年のほか、帰省などして青森で見られなかった初回や最終回)は、確実に初めて見た。くだらなくておもしろい。

【2021年12月13日追記】2022年1月にデアゴスティーニから「隔週刊 古畑任三郎DVDコレクション」が発売。1999年のスペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」を除く全作品、巡査・今泉慎太郎や予告も収録されるとのこと。
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月遅れ火の用心

2020-04-11 00:11:19 | 秋田の季節・風景
「火の用心」
現在、秋田市内でこんな横断幕が設置されている。年に何度か見る。
これが設置されているということは、「火災予防週間」か何かなんだろうなと、これまで漠然と思っていた。

調べると「春の火災予防運動」の期間中だった。
火災予防運動は、春と秋に1週間ずつ、全国的に行われる。それぞれ「消防記念日を最終日とする一週間」と「119番の日を起点とする一週間」と決まっていて、3月1日から7日まで、11月9日から15日まで。

でも今は4月?!
地域の気候特性に応じて、日程をずらすところもあるそうで、秋田もそうしている。
秋田市役所ホームページには「秋田県の場合、地域の気候特性を考慮し、例年4月の第一日曜日から1週間行われているものです。」「令和2年秋田県春の火災予防運動は4月5日 日曜日から4月11日 土曜日までで秋田市も同様です。」とあった。

ほかにも北海道では4月20日から30日、青森県では4月13日から19日、山形や新潟でも4月に行っているようだ。
雪が融けて山に入るようになった時期の山火事防止ということで、積雪地域では遅らせているのだろうか。秋田では別に山火事予防の運動もやっていたはずだけど。

地域によって「月遅れ」で行われる行事としては、ひなまつり、お盆、ヤマザキ春のパンまつり(北海道)などがある。火災予防運動もそうなのだった!
秋の火災予防運動は、2019年の秋田県では11月3日から9日と約1週間早かった。北海道や青森では10月15日からのようだ。雪が積もる前にということだと思うが、秋田ではたった1週間。意味があるのかな?


全国交通安全運動は、4月6日から15日までで全国統一だそう(統一地方選の年は5月)で、月遅れ火災予防運動の地域では、警察と消防の運動が重なることもある。
交通安全運動では、取り締まりや路上指導が多く行われ、あちこちにのぼり旗が立ち、行われていることを知らされる。
一方、火災予防運動は知らずに終わることも多いかもしれない。交通安全運動に比べると、地味な印象。
数十年前の秋田市では、期間中毎日、朝7時00分から1分間(夜もだっけ?)、各消防署からサイレンが鳴らされて知らされたものだが、いつの間にか鳴らさなくなった。
今は、街頭での視覚的な告知がほとんどのようだ。秋田市の場合、各地域ごとの消防関係の団体単位で行っているらしく、市内でも地域によって違いがある。
周知をほとんど見かけない地域、交通安全運動のような量産品ののぼり旗を立てる地域もあるが、わりと行われているのが、写真のような赤地に白抜きの「火の用心」の横断幕。子どもの頃から見慣れている。ただ、明確に「火災予防運動」と言っていないから、直接的ではない。

「火の用心」幕は、学校のフェンスなどにくくられるのをよく見かけるが、この写真は、楢山の県道28号「刈穂橋東」交差点の地下横断歩道「登町地下道」の階段の柱に設置されるもの。
幹線道路に設置される例は少ないはずだが、場所柄、宣伝効果は大きそう。
歩道からは裏が見える
ほかは竿燈大通りの山王十字路下りバス停前のブロック塀とか、あるいは、
ここ

旭川に架かる五丁目橋下流側の欄干

「火の用心」横断幕は、全国どこにでもあるかと漠然と思っていたが、そうでもないようだ。画像検索しても、あまり出てこない。
東京の浅草仲見世商店街などでは、赤地白抜きを設置しているが、縦横比や書体が違う。赤抜きでなく「火災予防運動実施中」としたものや、名古屋では屋外広告物条例が適用されて設置が面倒というような話もあるらしい。
そして、上の2か所の火の用心、よく見れば微妙に違う。秋田市内に限ってもバリエーションがあるのだった。後日
【14日追記】芸能人を使った全国共通の火災予防運動のポスターが、秋田市内の消防団の車庫などに貼られていることがあるが、運動期間は全国版のままだった。気の利いた地域では、上貼りするなどしているかもしれない。


今の時期といえば、4月12・13日に秋田市大町の星辻神社で開かれる、「だるまさん」こと「だるま祭り」。
火伏せの意味もあり、期間中に雨が降らない年は火事が多いと言われる。そして、期間中はほぼ毎年、ほんのわずかでも必ず雨が降る。秋田版春の火災予防運動と重なる年もあるのは、偶然だろうか。
しかし今年は、新型コロナウイルスの影響で、だるま祭りは中止(狭い社殿での頒布は“3密”だ)。お持ちのだるまさんは、もう1年お手元に…ということだそうだ。中止になっても両日の天気予報は、今年も雨(雪かも)。【14日追記】予報とジンクスの通り、12日はけっこうな雨が降った。
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桜イギリストースト

2020-04-09 00:19:06 | ランチパック
青森名物・工藤パン「イギリストースト」。
この10年ほどで、青森県外にも進出し、秋田県内では通常版はかなり入手しやすくなった。
一方、期間限定の味は、秋田県内では、突然入荷したかと思えば、いつの間にか扱わなくなるケースが多く、ここに行けば必ず限定品があるという店は、現状では知らなかった。

メガ(ベニーマート系列)、ハッピー・ドラッグ(ウエルシアグループ)と並ぶ、青森県が拠点で秋田に進出したドラッグストア「スーパードラッグアサヒ」。秋田市内に5店舗ある。
その折り込みチラシで、ヤマザキのコッペパンなんかと共に、工藤パンのイギリストーストやダブルサンドが、けっこうな頻度で特売されるのは知っていた。「各種」と記されており、限定品もありそう。

僕はどうもドラッグストアというのが苦手で、まして知らない店には入りづらいのだが、ふと入店した。(大昔に1度だけ入ったのを思い出した)
店内は、食品売り場がスーパー並みに広い作りで、ハピドラよりは入りやすいかな。なお、昨年開店した外旭川店は、閉店したスーパー「ビフレ外旭川店」の建物を使っている。

イギリストーストが特売の日だったが、通常品と限定品が3種類くらい、山積みで売られていた。ダブルサンドも2~3種類。特売ではないが「頭脳パン」も2種類あった。
後日、行ってみるとすっかりなくなっており、どうもセール開始日に大量に入荷し、その後は新たには入らないようだ。
これはすごい。毎日ではないものの、秋田市内でイギリストースト限定品が確実に買える店があった!

今回買った2品。
イギリストースト 桜あん&ミルクホイップ 297kcal
華やかなような、気恥ずかしいような包装。
公式サイトでは4月発売となっているのに「新発売」シールがないが、弘前経済新聞によれば3月24日発売らしい。

音声合成ソフトとそのキャラクターである「初音ミク」から派生した、「桜ミク」というキャラクターがあって、それが2019年から弘前さくらまつりの「公式応援キャラクター」になっている。※弘前専属のキャラクターではない。
2020年は工藤パンとのコラボレーション商品もあり、イギリストーストのほか、「マーブルいちごスペシャル」と「ひとくち桜風味大福」の3つ。弘前経済新聞によれば、大福は全国、他は東北6県で発売らしいが、秋田ではドラッグアサヒのこれしか見ていない。

イギリストーストのパッケージでは、透明で中身が見える部分があるが、よく見るとハート型。弘前公園に実在する、桜の枝のすき間がハート型な場所(意識してそう剪定しているらしい)をモチーフにしている。
また、「桜あん&ミルクホイップ」の3文字が赤い文字になっていて、拾えば「桜ミク」。
中身
砂糖の粒、いわゆる「ジャリ」がないタイプ。
桜あんには葉も混ざっている
本格的な桜あんで、ホイップとも合っていて、おいしい。

パッケージには「100」のロゴ、「弘前観桜会100回記念」「弘前さくらまつり第100回記念」とある。※さくらまつりの前身の「観桜会(かんおうかい)」時代から通算していることになる。裏面には、
「様々な記念事業を実施いたします。」
今年は記念すべきさくらまつりになるのだった。

そこへ新型コロナウイルス。
秋田同様青森でも大規模流行には至っていないが、この調子では、いつどうなるか分からない。当然、さくらまつりは中止。
さらに、暖かくて早咲きのソメイヨシノの時期から遅咲きの桜の開花期間まで1か月近く、公園全体を封鎖することになった。
封鎖を聞いた時は驚いたけれど、そうでもしないと、全国から人が集まってしまうということだろう。封鎖しても外堀の公道が密集したり、交通渋滞したりしそうではあるけれど。
封鎖できたのは、公園内に民間の店が(たぶん1つも)ないということもあるだろう。公園内にある市民会館と博物館は開館するらしい。護国神社はどうだろう。

袋を印刷してしまった都合もあるのだろう。イギリストーストはそのまま発売が継続しているようだ。
翌2021年も桜ミクコラボが継続された


ダブルサンド あんずジャム&ミルククリーム 338kcal 4月発売
甘めで柔らかい背割れコッペパンに、2種類のものを挟んだ、工藤パンの定番シリーズ。珍しいものが採用されることも多く、これはアンズのジャムという、なかなか渋いチョイス。
秋田でもそうだけど、青森では「アンズのしそ巻」は親しまれているけれど、ジャムはそれほどではないだろう。
ジャムがやや偏ってますが
これもおいしかった。
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止まれ 早速移設/東署仮設

2020-04-07 19:49:57 | 秋田のいろいろ

秋田市内の「止まれ」の道路標識2題。「止まれ」標識が大きく傾き、それを警察も把握しているのに、少なくとも1年以上そのままで、今年2月にやっと復旧したものが、秋田市内にあった。
(再掲)修理直後
もう変化はないだろうと関心がなくなっていたが、4月に入って通ると…
!!!
以前は赤い↑の路面の色が違うところから立っていた標識がなくなり、右側に移っている!
ここに支柱が埋まっていた

裏側から
ここは車道と比べるとだいぶ広い歩道が確保されており、移設された標識はその歩道側に立てられた。
以前の場所は、民地側も駐車場で道路とシームレスだったから、周りに何もないところにぽつんと立つ形で、車がぶつけられやすい環境だった。
さっそく、再び車が引っかけてしまったのだろうか(予防としてならば、2月に復旧時点でこの位置にしていただろうから)。で、またやられたらたまらないということで、位置を変えたのか。


これで標識自体は安全になったが、見落としたり、民地の駐車場をショートカットされたりするおそれは増えたと思う。よその人はほとんど通らない道だけど。あと、以前の繰り返しだけど、停止線の路面標示がほぼ消えているのがいただけない。



【8日補足】移設前の標識は、車の接触を少しでも避けるため、標識が支柱に対してやや左(道路内側)寄りの位置に取り付けられていた(よく見られる手法)。しかし、移設後は、標識中央と支柱が一致している。したがって、単に前の標識を引っこ抜いて、支柱ごとそのまま移設したのではないことになる。

上の場所ではなぜか設置されなかったが、止まれの標識が破損した場合、復旧までの間、代わりが仮設されることが多い。
(再掲)かなり低いタイプ
これまでよく取り上げたのは、金属製の台座に緑色の水タンクを重しにしたもの。支柱の高さ、標識のサイズ、時系列からして、少なくとも3組が秋田市中央部で活躍していると思われる。最近も見かけている。

あるいは、
(再掲)
車のタイヤを台座とし、土のうを重しにしたもの。

台座だけでなく、支柱なども違いがある。設置された場所を踏まえると、管轄する警察署ごとに運用しているのではないかと考えていた。水タンクはすべて秋田中央警察署管内だし、1つしか見ていないがタイヤ&土のうは秋田臨港警察署管内であった。
では、秋田市内にもう1つある、秋田東警察署ではどうか。といっても仮標識がそう簡単に設置される事態にはならない(今回の冬は雪が少なく、事故も少なかったはず)し、あったとしても遭遇するのは難しい。
ところが、とても幸運なことに、東署管内で、しかも2つも仮設止まれを見つけてしまった!

まずは、自分でも驚くほど、ほんとうに偶然通りかかって発見できたもの。
住宅地の中
背の高さは、仮設としては一般的か。
全体にスッキリして洗練された印象。支柱は無塗装の鉄パイプでなく、本設置の標識と同じものだろうか、白く、てっぺんにカバーがついている。臨港署もパイプは同じだが、標識の取り付け位置が少し下がっていた。
台座はゴムタイヤで、ホイールから筒が出ていて、そこに支柱を差しこむ方式のようだ。ホイールと筒はオレンジ色で、それが遠くから目について、発見につながった。
角が空き地で、その敷地内に置いている
標識裏面は、製造年・業者名のシールがはがれた痕跡があるのみ。
以前の本設置標識をGoogleストリートビュー(2012年と2015年)で確認すると、写真にも写っているオレンジ色の道路管理者(秋田市)設置のカーブミラーの支柱に同居していた。なくはない設置例だが、秋田では珍しいと思う。

写真に写っているカーブミラーは、ストリートビューとは別物の色が鮮やかな新品。路面も工事された形跡がある。
以前のカーブミラーが何らかの理由(破損?)でなくなったため、それと共に標識が仮設になったようだ。とっとと新しいカーブミラーに取り付ければいいのでは?

臨港署エリアでもタイヤを台座にしていたが、土のうが乗っていた。こちらはスッキリとして、色も相まって見栄えは悪くない。

ホイールと筒は溶接か何かでしっかりくっついているようだ。
手を触れなかったが、おそらく中におもりが入っているのだろう。平らだから、いたずらっ子が乗って遊んで、倒したりしそうな予感もする。
タイヤそのものは、臨港署のよりも大きそう。「BLIZZAK W965」とあり、バン・小型トラック・バス用のスタッドレスタイヤ。警察車両の廃品活用?

もう1つ。生活道路がバス通りに出るところ。ここも年に数度しか通らないので、偶然の発見。
冒頭の傾いたままだった止まれの場所と同様、角地が駐車場で、道路との間は段差や歩道がない。そんなシームレスな場所に、ぽつんと止まれが立っていたので、ぶつかられたのだろう。
そこに置かれているのが、
止まれSTOP
背は、上のタイヤと比べると若干低めか?
それより、なんと2017年に登場したばかり(秋田県では2017年7月初設置)の英字入りの新しい止まれ。
裏面は、
「H30:アタペック」
2018年。初めて見た業者名。標識の業者も、警察署で分けているのだろうか。シールの年と業者名の間にコロンが入るもの初めて見た(これまでのはスペース)。
いったん設置され、ごく短期間で用済みとなってしまい、仮設用にストックされていたのか。それとも、最初から仮設もしくは予備用として、新品を確保していたのだろうか。

標識の表面を拡大
白い部分の反射材が、蜂の巣状のように六角形(?)が並んでいる。道路標識の分野では1世代前のタイプだと思っていた。

再掲)秋田中央警察署管内に2017年に設置された止まれSTOP
現行の標識は、上の再掲写真のような、反射材が(原則横方向)帯状・縞状に見えるタイプに切り替わったと思っていたが、そうでもないのか。

台座
これも全体にスマートだけど、重しはコンクリートブロックが2つ載せられている。
台座本体は、四角錐・ピラミッド(の輪郭)型の無塗装金属製。ピラミッド頂上に穴が開いていて、タイヤ台座と同じくパイプを差す構造。このパイプは無塗装。
台座にもパイプにも、小さな赤いシールがたくさん貼られている。反射シールだろう。
※秋田県警では、ほぼすべての道路標識の支柱の正面側に、これと同じと思われるシールを1つずつ貼っている。車への夜間の注意喚起なのだろうが、だったらもっと大きいのにすればいいのに。他の目的もあるのか、謎に思っていたところ。

標識本体だけでなく、パイプも台座もまだ新しそうで、これが“新世代仮止まれ”か。せっかくなら、重しにも一工夫を…
あと、これまで紹介したどれにも、警察署名なり「秋田県警察本部」なりの記載が一切ない。連絡先があってもいいのでは。
※警察でなく、標識業者所有の可能性も考えたが、それならば、確実に戻ってくるように所有者名が書かれるだろう。

以上、やはり各警察署ごとに、仮設標識を作っているのではないだろうか。県内他署、他都道府県では、どんな仮設標識が使われているのだろう。



【7月19日追記】その後7月19日に、STOP入りの仮標識が置かれていた場所を通ると、復旧していた。更新後の標識もSTOP入りだが、裏面のシールがない(近年設置分では、ないこと自体珍しい)ので別物と思われる。反射材は確認忘れ。
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フェンス設置/トケボー戻る

2020-04-05 20:55:06 | 秋田の季節・風景
早い春で、秋田市も今週中には桜が咲きそう。
5日。フェンス越しにレンギョウ、こちら側で水仙が咲き、奥の枝垂れ桜も色づきかけ
上の写真のフェンスは、銀色に光って新しい。
今年2月までは、
(再掲)以前のこの付近
秋田市中心部の街区公園において、隣接する民家のブロック塀が見るからに危なそうで、2018年の大阪の地震を受けて、立ち入りが規制されていた。
この記事後半の通り、昨年度末に、公園を管理する秋田市によって、塀撤去・フェンス設置工事が行われた。予定より少し早く、3月下旬早々には封鎖が解除されていた。

今回の工事で、公園の片面は端から端まで、同じフェンスが設置された。
そのため、ブロック塀がなかった別の隣接地側にも、新しいフェンスが続いている。
レンギョウが咲く前撮影
その隣接地には、昨年、保育所が建った。上の写真奥側がそこで、保育所が立てた金属塀もあるので二重になっている。
公園側は傾斜している

反対側(公園正面)の端。こちらもちょっと斜め
昔はフェンスと言えば、緑色金網の斜めの格子のものが大多数だったと思うが、最近はあまり見かけなくなっていた。
今回設置されたのは、金属むき出しではあるが、その懐かしいフェンスだ。網の作りと大きさは同じだと思う。別に古臭い感じもしないし、場違いでもないし、いいと思う。
冒頭のレンギョウなどは、これまではブロック塀で隠れて公園から見えなかったはずだし、レンギョウや周りの庭木も日当たりがよくなってよかったね。


春といえば恒例(昨シーズン)の、
トケボー還る
秋田県道65号・雄物新橋の南側たもとに、冬の間設置される「凍結抑制溶液自動散布装置『トケボー』」。
オフシーズン(春から秋まで)は、秋田市中央部某所へ野ざらしで置かれるらしいのを、昨年偶然発見。
そして、その置き場には2台のトケボーが置かれていた。2019年度と2020年度では、それぞれ違う個体が雄物新橋へ出向いていた。2019年度は未確認だが、2020年度はもう片方はここに置かれたまま使われずに冬を越した。
(再掲)昨2019年のオフシーズン
この冬(2019~2020年)、雄物新橋へ行って戻ったのは左側の個体。
写真を比べると、戻った場所が違う。設置するパイプ製の枠は3台分あるようで(じゃあもともとは3台あったの??)、昨年は2台が隣り合って夏を越した。今回は、1つ空けて左端の枠に置かれた。単なる気まぐれ?
【12月25日追記・翌2020~2021年のシーズンの状況】11月28日に、左側のトケボーがなくなっているのを確認。前シーズンと同じものとなる。左端の空いていた枠は、枠が撤去されていた。
【2021年3月24日追記】3月24日には戻って2台そろっていたが、枠も以前同様3つで中央の枠に置かれた。左の枠が空いた状態になった。
【2022年1月8日追記・2021~2022年のシーズンの状況】置き場からは2台ともなくなっていた。設置場所は未確認。
【2022年4月3日追記】2022年4月3日に置き場を見ると、中央の台を空けて、左右の台に2台が戻っていた。【2023年6月2日追記】2023年6月2日も中央を空けて左右。
2024年2月には状況が変わっていた(リンク先末尾)。2台に番号が振られ、雄物新橋へはうちNo.1が固定で設置されるらしい。(以上追記)

とりあえず、今年も春にはなったようだ。
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工藤菱餅/製造所記号

2020-04-04 00:34:42 | ランチパック
工藤パンとたけや関係の話2つ。
秋田市のマックスバリュ茨島店で、ひな祭り(ここでは月遅れではない3月3日)前に売られていたひし餅。
工藤の和菓子 ひし餅 512kcal 250円前後
1辺8センチ弱。柔らかくてふにゃっとした餅。色が違うだけで味は同じ。原材料欄は「砂糖、うるち米粉、」の順。
甘くてびろーんと伸びる餅

2014年にも工藤の和菓子ひし餅を買っていたが、それとは包装が違い、中身も違うようだ。どちらも柔らかいが、大きさや表面の粉の量が違う。2014年の原材料は「砂糖、上新粉(アメリカ産・国産)、」であった。

ネット上の情報によれば、少なくとも2017年時点で、今年と同じデザインの包装が使われていた。
また、同じ包装デザインで、賞味期限の上に、5弁の花の中に白抜きで「小」と書かれた「ひし餅(小)」という商品も存在し、ローソンで180円で売られていた模様。
今回買った大きいほうは、今年、関西方面のダイエーで売られてもいた。ひし餅なんてどこでも製造しそうなものを、ずいぶん遠くまで行くもんだ。


ところで、秋田のマックスバリュのほか、ナイスでは岩手の白石食品工業(シライシパン)の似たようなひし餅も置いていた。ただ、両店とも、その値札の商品名が謎。
「天着ひし餅」だった。※商品の表示では「天着」とは書いていなかった。
「あまちゃく」? 意味は?

調べると「天然着色料」の略だそう。「てんちゃく」か。
無関係の2店舗が「天着ひし餅」と称していたということは、シライシ側がそう命名していたのだろう。業界用語で店との間では通用するのだろうが、客に向けて使う言葉ではないでしょう。シライシさんもお店も配慮を。

なお、工藤パンのひし餅も「着色料(クチナシ、コチニール)」だから、天着ではある。



秋田のローソンで買った、ローソンブランドのコロッケパン(たまごも入っておいしかった)
この手の菓子パン・惣菜パンは、セブン-イレブンは自社製造だけど、ローソンやファミリーマートでは製パン会社に作ってもらっている。どこで作っているかは裏面の製造者名や製造所固有記号で分かる。これは、
製造所固有記号「KR」。見たことがない。

知らないメーカーが作っているかと裏を見ると、
「販売者/山崎製パン」
よくあるヤマザキ系だった。ただ「販売者」名義であることに注目。

これまでの例では、ヤマザキの自社工場で製造する時は、裏面が「製造者」となり、製造所固有記号は「Y○○」。
ヤマザキからさらに、系列であるたけや製パンや工藤パンへ委託(ローソンからすれば孫請けになる)する時は、「販売者」で「TK」か「KD」であった。
この法則は、コンビニ受託品だけでなく、ランチパックなどヤマザキブランドのパンでも同じ。

これは販売者だから、ヤマザキ直轄の工場ではない、どこかが作っているのだろう。
ネットで検索したら、ヤマザキの公式サイトですぐ分かった。
数か月前に見た時は、「Y○○」の自社工場しか出ていなかった気がするが、今はたけやのような「関係会社」も掲載されている。
ちなみに、ホームページの一覧では、自社工場の記号が半角で、関係会社は「KR」などと全角で統一して掲載されている。写真のように実際の商品では、関係会社でも半角で記載されいているので、半角全角に意味はなさそう。
ホームページより
それによれば「KR」は「株式会社リベール(秋田県秋田市)」。
サンドイッチや惣菜パンを作る、たけや系列のメーカーであった。
製造所固有記号の記載の有無は別として、リベールが大手コンビニ向け商品を受託していたこと自体、これまで知らなかった。ヤマザキからリベールが直接受託しているのか、間にたけやが入っているのか知らないけれど、ローソン→ヤマザキ→たけや→リベールという階層なら“ひ孫受け”。

となれば工藤パンにおけるリベールに相当する「有限会社幸福の寿し本舗(青森県青森市)」にも、「KS」が割り当てられていた。
また、工藤パンには「KD」の「株式会社工藤パン 本社工場(青森県青森市)」のほか、「KD2」として「株式会社工藤パン 第二工場(青森県青森市)」も別扱い。
昨年、工藤パンにはもう1つ工場があることを知っていたが、当時の工藤パンブランド商品では、本社と工場それぞれの所在地を記載していた。
ひし餅の製造者欄を見れば、
「株式会社 工藤パン K2」
工藤パンブランド商品でも、同じ記号を記しているようだ。

それにしても、幸福の寿し本舗がKSなのは「幸福」なのか「工藤」なのかのKだと分かるが、リベールはどうしてKRなんだろう。「TR」のほうが良かったのでは?

※別に「YKR」という記号もあり、福島にある「仙台工場郡山事業所」を指す。クリームボックスなどを製造しているようだ。
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