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読者の皆様へ
昨年来、沖縄タイムス編著『鉄の暴風』による歪められた沖縄戦の歴史を是正すべく、「慶良間島集団自決」を中心に長年当ブログで書き綴ってきた記事をまとめて出版する予定でした。 ところが思わぬ難問が続出して出版の足を引っ張りました。
まず昨年末から今年の初めにかけて、思わぬ腰痛を患い寝たきり状態を余儀なくされました。 そのため、ブログを休載したり、今まで経験したことのないコロナ禍、ウクライナ戦争で思考が乱れ、加えて安倍元首相の暗殺というショッキングな事件で右往左往し、脱稿が遅れてしまいました。
最後のそして最大の難関が出版費用の問題です。
出版不況の折、すでに忘れ去られた感のある「沖縄集団自決」という地味な問題の出版に興味を示す出版社が無いという現実です。
■出版費用の献金のご協力願い
しかしながら、沖縄タイムスが、梅澤、赤松両隊長の名誉を傷つけ、同時に旧日本軍を「残虐非道」と決めつける反日史観に対し、万難を排し已むに已まれぬ思いで立ち向かう決意です。
出版の目的の詳細は下記引用の「前書き」(※)に、説明してあります。
※⇒「前書き」
皆様の献金ご協力を伏してお願い申し上げます。
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まことに勝手なお願いですが、宜しくお願いいたします。
狼魔人日記
江崎 孝
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- 店番:708
- 口座番号:0555798
※「前書き」に続き、週一回の割りで本文の一部を抜粋、紹介して、皆様のご理解に供したいと思います。
3Dプリント肉のレストラン!食糧危機を考える
- バイオ3Dプリンターで代替肉を開発するスペイン企業Cocuusが約3.5億円を調達
3Dプリンター
バイオ3Dプリンターで代替肉を開発するスペイン企業Cocuusが約3.5億円を調達
スペインのスタートアップ企業であるCocuusは、プレシリーズAで250万ユーロ(3億5000万円)の資金調達に成功した。
Cocuusは、植物や細胞由来の代替肉製造を容易にする技術開発に取り組む企業で、今回の資金調達は、新たな世界市場への事業展開を支援するものとなる。
同社はバイオ3Dプリンティングと自動化技術により、従来の食肉に代わる本物に近い代替品を提供することで、既存の食料システムを変革していくことを目指している。
植物/細胞由来の代替肉開発を可能とする3Dプリンティング技術
Cocuusは2021年、植物や細胞由来の材料に適した独自の3Dプリント技術を開発したと発表した。同社は3Dプリントで製造されたサーモンやリブロースステーキ、ベーコンを公開し、リアルなものを作れることを証明した。
2021年の時点で、毎分8キログラムの代替肉をプリントすることができたという。さらに、毎分10キログラムの植物肉を3Dプリントできる装置の特許を出願するとしていた。
Mimethicaと名付けられたCocuusのプラットフォームは、AIを使って既存の食品の組成を分析する。次に数学的モデルを用いて、バイオインクに変換された新しい食材を使い、元の食材と同じ構造を再現する。
このプラットフォームでスケールアップが可能になると期待されており、今回の資金調達はこの目標に向けた一歩となる。
CocuusのCEOで共同創業者のPatxi Larumbe氏は、「今回の資金調達で国際的な投資家の関心を集めたことを大変誇りに思います。この資金調達のおかげで、タンパク質を工業規模でプリントしたいと考える企業の手の届くところに、私たちの技術を届けることができるようになるでしょう」と発言している。
人口増加による食糧不足と環境汚染問題への解決策
FAOが以前発表したデータによると、2050年までに世界人口が91億人に達した場合、食糧生産を70%増加させる必要がある。
具体的には年間2億トン以上増加させる必要があるという。しかしこれは、2050年までに大幅な改善を目指すとされている排出量削減目標とは相反するものとなっている。
植物肉や培養肉の開発は、従来の食肉に比べて生産に必要な土地やエネルギーが大幅に削減されるため、排出量の危機に対する潜在的な解決策と見なされ推進されているが、生産規模の面では、既存の動物性タンパク質と比較するとまだ苦戦しているのが状況だ。Cocuusは、このボトルネックを取り除くことを目的としている。
今回のCocuusへの投資はBig Idea Venturesが主導し、Cargill VenturesとTech Transfer UPVが参加したことが注目されている。
Big Idea Venturesの創業者でマネージングゼネラルパートナーのAndrew D Ive氏は、「Big Idea Venturesでは、代替タンパク質産業のバリューチェーン全体に影響を与える技術に投資をしています。Cocuusの技術は、構造化された植物肉や培養肉の生産における主要課題であるスケーラビリティに対処しています。我々は、この革新的なチームを支援することにワクワクしており、彼らのスケーラブルな食品技術が世界中に衝撃を与えることを楽しみにしています」とコメントしている。
世界での3Dプリント代替肉の発展
3Dプリンターを使った代替肉開発では、国内外で多くの企業や大学が取り組みを始めている。
香港に拠点を置くAlt Farmは、A5ランクの代替和牛肉を2023年に上市することを目指している。イスラエルのSavorEatはバーガーチェーンBBBと提携し、タンパク質、脂肪から焼き加減までカスタマイズできるパティをその場で3Dプリントする装置を店舗に導入している。
Redefine Meatは昨年、3Dプリンター製のステーキ肉をイスラエル国内、欧州の一部の国で市販化した。
これらの企業は植物成分を使用しているが、イスラエルのMeaTechやアレフ・ファームズ、大阪大学などがバイオ3Dプリンターによる培養肉開発を進めており、3Dプリンターの代替肉開発への応用は今後さらに活発化していくだろう。
参考記事
Spanish Startup Cocuus Nets $2.6 Million For 3D Bioprinted Meat Acceleration
【おまけ】
3Dプリンターで「培養肉」を自動生産。大阪大学が島津製作所と共同研究「万博で展示目指す」
大阪大学、島津製作所、シグマクシスは3月28日、3Dバイオプリント技術の社会実装に向けて3者が協業すると共同記者会見で発表した。
これに先立ち、大阪大学と島津製作所は「3Dバイオプリントを応用したテーラーメイド培養肉の自動生産装置の開発」に関する共同研究契約も締結。2025年に開催を予定している大阪万博で、3Dバイオプリント技術を活用した「培養肉」の展示を目指すとしている。
ステーキのような培養肉「自動化で」
画像:島津製作所プレスリリースより引用
今回の協業で基礎的な技術開発を担うのは、大阪大学大学院工学研究科の松崎典弥教授だ。
松崎教授の研究室では、2021年8月、和牛の培養細胞を3Dプリンターを使って組み合わせることで「ステーキ」を作り、大きな話題を呼んだ。
松崎教授が開発した培養肉のステーキ。
画像:大阪大学プレスリリースより引用
細胞を培養して肉を作り出す「培養肉」の研究は、「代替肉」の一つとして世界的に注目されている。
代替肉の業界では、現状では大豆などの植物をベースとした製品が大半。一方で、動物細胞を培養して肉そのものを作ろうとする動きもある。
2020年にはシンガポールで、世界初となる培養肉によるチキンナゲットの製造販売が許可された。開発したのはアメリカのスタートアップ企業「イート・ジャスト」だ。
国内では、スタートアップのインテグリカルチャーが2022年度中に培養フォアグラの市場投入を狙っている。2021年11月には、日揮HDも培養肉の技術開発を目的に新会社を設立した。
培養肉の開発では、ミンチのように肉の繊維が細切れになったものはできていても、繊維が保たれたステーキのような「構造化された培養肉」を作ることは難しい。
これを実現するには、実際に「筋肉の組織」に近い構造を構築する技術が必要となる。
また、「iPS細胞を培養して臓器を作る技術」のように、細胞を培養する中で、うまく筋肉の組織構造を作る研究の方向性もありうる。松崎教授はこれを3Dプリンターを使って実現しようとしているわけだ。
「細胞レベル、1ミリメートル以下の繊維構造を作り、束ねていかなければならない。そこに3Dプリンターが活用されます」(松崎教授)
松崎教授らは2021年夏に培養細胞を使ったステーキ肉を発表したが、これは焼肉の肉から組織標本を取り、作成した設計図に基づいて脂肪や血管、筋繊維を配置することで構築したという。
今回の協業では、基本的に2021年夏に発表した培養肉の作成方法を自動化。世界中のどこででも作成可能にすることを目指す。
自動化する上での技術的な課題はどこにあるのか。Business Insider Japanの質問に対し、松崎教授は
「やはり手作業でやっている部分と、自動化でやるところで大分変わってくるところがある」
と、微細な構造の構築を自動化する際に難しさが生じると語った。
また、今回の協業では培養肉の3Dプリント技術だけではなく、3Dプリンターの可能性を追求する新たな基礎技術の開発にも取り組むとしている。
「心臓の形をプリントするなど、(3Dプリンターを使えば)さまざまな立体構造を作成することが可能になります。そういった新しい技術の開発をこれから進めていきたいと思います」(松崎教授)
大阪大学の松崎典弥教授。
画像:記者会見の動画をキャプチャ
島津製作所、シグマクシスの役割は?
今回の協業における3者の主な活動は以下の通り。
- 3D バイオプリント技術の開発推進に向けた他企業との共同研究
- 周辺技術・ノウハウを有する企業・団体との連携
- 食肉サプライチェーンを構成する企業・団体との連携
- 3Dバイオプリント技術に関する社会への情報発信
島津製作所では、松崎教授らが開発した技術を生かして「3Dバイオプリント技術による培養肉生産の自動化」と「培養肉開発に関わる分析計測技術の提供」を担う。
また、島津製作所の馬瀬嘉昭馬・専務執行役員は記者会見で、培養肉の開発に加えて、将来的には3Dバイオプリント技術を医療面で利活用することも視野に入れていると語った。
培養肉の3Dプリント技術を発展させれば、例えばヒトの臓器モデルのようなものも作成することが可能になると考えられている。
ヒトの組織に近いものが実現できれば、再生医療としての活用はもちろん、動物実験の代用や稀少疾患など創薬分野への研究への応用が期待できる。
シグマクシスは、3Dバイオプリント技術の社会実装に向けたプログラム・マネジメント・オフィスとしての役割を担うとしている。
(文・三ツ村崇志)