狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

田母神氏とソクラテスの弁明

2008-11-12 07:50:21 | 県知事選

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今日のエントリは大江批判の続編の予定だったが、今朝の「みのもんた朝ズバ!」で、みのと毎日新聞の与良正夫氏が田母神氏はまるでヒトラーの化身のような扱いで罵倒しているのを見て、急遽予定変更です。

我が沖縄タイムスも昨日の夕刊だけでは満足できず社説にまで取り上げて「首相の見解を聞きたい」ときた。

沖縄タイムス昨日(11日)夕刊の、田母神氏国会招致に関する見出し紹介。

一面トップ

<前空幕長、改憲も主張>

懸賞論文紹介認める 参院外防委

一面の大見出しは田母神氏が憲法改正を主張したのが怪しからん、というつもりだろうが、自分の存在を否定するような憲法に改正を求めるのは当然のことで、むしろ空爆長の立場で護憲を主張したら偽善者と言われただろう。

軍隊(自衛隊)の存在自体を否定する憲法の下で国を護れと強要する方が異常である。

米基地に勤めながら「米基地反対!」を叫ぶ米軍基地労働者の組合も自己矛盾に耐えられず、「平和センター」から脱退したではないか。

全駐労脱退を了承/平和センター 運動後退否定【社会】

 

◆社会面左トップ

前空幕長招致 <文民統制軽視 反省なく>

論文の正当性強弁

政局絡みで招致利用


「反省なく」とか「正当性強弁」というが、

自分が正しいと思ったことを主張して、これを国会招致で問われたので弁明したわけだ。

田母神氏が反省するいわれはない。

 

哲人ソクラテスは、国家と異なる言動をした罪で裁判にかけられ評決の結果死刑を宣告された。

自論を取り消して反省すれば助かったが、反省を拒否し、「ソクラテスの弁明」を行った後、国の裁決に従い、毒杯をあおって果てた。

田母神氏は哲人ソクラテスに倣って国会で弁明した。

勿論、反省もしなかった。

信念を述べて反省するはずはない。

だが田母神氏は空幕長を解任され事実上の辞任勧告をを受け入れている。

既に国の「裁決」(更迭ー解任)には従っており、これ以上の毒杯をあおる必要はない。つまり退職金まで返納する必要はない。

                     *

民主主義社会では法律の制定に国民が関与している。

従って自ら設定に関与した法律に自分に不都合だという理由で従わなかったら民主主義社会の秩序は保たれない。

ここで重要なのは「反対意見を持つこと」と「従わないこと」は似て非なるものであり、

二者は厳密に峻別しなければならない。

公務員である教師が、思想・信条の自由を主張して「国旗国家法」に反対意見を持つのは自由だが、

国家斉唱等の行事でこれに従わないのは、思想・信条の自由とは別問題でである。

田母神前航空幕僚長は、「政府見解」に反対意見を表明したが、政府の方針に従って解任され職を失った。

田母神氏は、「村山談話」という「悪法」に公然と反対意見を主張したが、悪法とはいえ政府見解なので、「悪法」にに従って処分されたわけだ。


【田母神氏招致】(2)「論文いささかも間違っていない」
田母神俊雄・前航空幕僚長は11日の参院外交防衛委員会での参考人招致で、自らの解任について、「シビリアンコントロール(文民統制)の観点から防衛相が村山談話と見解の相違があると判断して私を解任するのは当然だ。しかし、私は私の書いたものはいささかも間違っているとは思っていないし、日本が正しい方向に行くため必要なことだと思っている」と述べた。産経新聞2008年11月1日)

                    ◇
 

ソクラテスが「悪法も法である」と言ったかどうかはともかく、

古代ギリシャの哲人は法が自分に都合の悪い判決を下しても、それを受け入れなければならない、ということを身をもって示した。

だが哲人の遺志を誤解してはいけない。

ソクラテスが示したのは、

悪法にも唯々諾々と従えという意味ではない。

法が常に正義であるとは限らないので、

間違った法は正していかなければならないということを示したのである。

田母神前空幕長が改憲主張 参院委で「直した方がいい」    11/11 13:36  【共同通信】 

自分の存在を否定するような憲法の下で国を護る志気が上がるはずがない。

ならば「直した方がいい」に決まっている。

民主主義社会では、一旦決めた法が不磨の大典であってはいけない。

つまり「法は改正できる」ものであり、それが「法治国家」というものの正しい姿である。

そもそも戦後60数年も経って一度も「憲法改正」していないのは、日本くらいのもの。

自衛隊の大先輩である評論家の志方俊之氏は、

国会の場で憲法改正を堂々と述べたことは画期的である。 自衛隊員の殆ど全員が憲法改正を望んでいる」と田母神氏を賞賛している。

同じ論理で、「村山談話」が「悪法」であることを論ずべく、田母神氏は国会招致に望んだ。

だが、正論を堂々と述べられたら困ると思った勢力が、

テレビ生中継を封じた。

国民が最も知りたがっているシーンを、何故封殺するのか。

昨日の「朝ズバ!」でみのもんたが、これに疑問を呈したら、毎日の与良正男氏はこう答えた。

持論を勝手にしゃべられては困るということで、与野党が合意したらしい」

田母神批判を、専ら「村山談話」との齟齬に求めるマスコミも「自論をしゃべられたら」困るのではないか。

 

田母神氏の国会招致をテレビ中継しなかったことにはそれほど異論を唱えなかった売国ジャーナリストの、憤懣やるかたないコメントには笑った。

大谷昭宏氏は怒りで言葉を震わせながら「制服組を締め上げてやらなきゃ」。

田原総一郎氏は昨夜のTBS追悼番組で、

「筑紫さんが生きていたら、ギャフンと言わせたはず。これはクーデターだよ」

・・・ということは国会招致は田母神氏の完全勝利ということを、この先生方は認めたということになる。

だったら亡くなった筑紫氏などに頼らずに自分の番組に招待して論戦をしたらどうだ。


憲法も「村山談話」も不磨の大典ではない。

ソクラテスは、悪法も法だが議論の結果改正できるのが民主制だと身をもって示した。

田母神氏は、国会招致で毅然として「ソクラテスの弁明」を行った。

憲法と「村山談話」は悪法なり・・・と。

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