自民政調会長「米国の原爆投下は犯罪」
共同通信は「自民党の中川昭一政調会長は17日夕(現地時間)、長崎市内で講演した際、第2次世界大戦で米国が長崎に原爆を投下したのは“犯罪”と述べた」と報じた。
また「原爆を投下するという米国の判断は人道的にもまことに許されがたい」と語ったとしている。
中川政調会長は「2度と大量破壊兵器が使用されることがないよう、最大限努力しなければならない。核拡散防止条約(NPT)を維持するのは当然のこと」と強調した。
同時に「日本周辺には核(保有国)が多い。抑制目的だと言うが、一歩間違えれば(核を)使いそうな国が最近、潜在的な力を持った」と指摘、北朝鮮が核を保有したことに対し懸念を表した。
中川政調会長は講演に先立ち、長崎市内の原爆資料館を訪問した。
NEWSIS/朝鮮日報JNS ( 2006/12/18 14:24 )
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中川政調会長が又しても思い切った発言をしてくれた。
≪米国の原爆投下は犯罪だ。≫
その通り! 良くぞ言ってくれた。
原爆投下時、既に日米戦争の勝負は着いており日本が降伏の条件を模索していた時期だ。
これをアメリカが知らぬわけは無かった。
それでいながらアメリカは敢えて原爆を投下をした。
無辜の一般人が大量犠牲になるの予知しながら。
広島、長崎と2度までも。
「戦争を早期に終結させる為には原爆投下もやむ終えなかった」と言うのは投下したアメリカ側の弁解。
アメリカは今でも原爆投下の正当性を主張する。
だがアメリカの日本占領を解放軍の到来と捉え、「日本の無駄な抵抗を終えさすために原爆も止むなかった」と言う左翼陣営のイデオロギーが図らずもアメリカの弁護に加担した結果になっている。
これは戦後史の左翼陣営の大きなねじれ現象の一つである。
その象徴が「過ちはくりかえしません」と刻まれた広島の原爆犠牲者の慰霊碑である。
左翼陣営はこの誓いの言葉は「まさに人類としてこのような過ちはくりかえしませんという、死者たちへの誓いの言葉だ」と言う。
だが、過ちを犯したのはアメリカであり原爆で死んだ人たちではないはずだ。
このような謝罪の碑を原爆犠牲者の慰霊碑とすることは原爆で死んだ犠牲者への冒涜にはならないのか。
≪過ちを犯したのは私達ではない≫と叫ぶ原爆犠牲者の声が聞こえるようだ。
それに広島、長崎と(過ちを)くりかえしたのは「アメリカ」であり「私たち」でないことも間違いない事実だ。
1952年11月、極東軍事裁判の弁護人であったインドのパール博士はこの碑を訪れて、「原爆を落としたのは日本人ではない。落としたアメリカ人の手は、まだ清められていない」と発言している。
これら左翼陣営のイデオロギー塗れの碑文に正面から立ち向かったような、中川政調会長の原爆投下発言だ。
ある意味ではこれも長い間封じられていた「核議論」の一種とも言える。
ところで日本の重要政治家の「米国の原爆投下は犯罪」という、問題ともなる発言を日本の大手メディアは殆どスルーした。
Googleニュースで見る限りこれを報じたのは共同配信の日本経済新聞と東京新聞だけ。
中川発言に対する日本のメディアの静寂ぶりに、敢えて韓国紙の朝鮮日報を冒頭に転載した。
共同配信の記事なら地方紙の琉球新報には報じられているはずと探して見たが、気が付かなかったのも道理、紙面下部の隅っこに、見過ごして欲しいと云わんばかりの小さな(1段5cm程度)記事になっていた。
通常はこのような反米にも取れる記事なら大見出しで煽る琉球新報にしては奇妙な扱いだ。
反米ではあっても「原爆慰霊碑」との整合性を考えると「米国の原爆投下は犯罪」という報道は人目に触れて欲しくなかったのだろう。
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◆広島市の平和公園にある原爆犠牲者の慰霊碑・碑文:
「安らかに眠ってください 過ちはくりかえしません」
◆原爆犠牲者の遺族と見られる某ブログよりの引用
≪原爆記念碑に「過ちはくりかえしません・・・」の語がありますが、「わしゃぁ別に過ちだいうような事はしとらんで」というのが原爆症で亡くなった父の言葉です。
家を焼かれ、家族を失い、自ら放射線被曝の後遺症に苦しみながら、関係無い人間から「過ちだ」と言われる事が正しいのでしょうか。(略)
それでも「過ち」だというのでしょうか。これは誰に対して誰が言っている言葉なのでしょうか?≫