TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

のぼり鮭

2012-11-24 15:26:06 | カナダ話題
買い物の帰り、サーモン・ランへ寄って来た。

川をのぼる鮭を見ることができる。
今年は夏の雨量が少なかったため川が干上がり、産卵のためにのぼってくる鮭が苦戦しているらしい。原住民たちは、トラックで鮭を上流まで連れていっては放すことを繰り返している。そうでなければ、鮭は卵を無事に産むことができず、数が激減してしまう。

川の中には、なんとかのぼろうとがんばっている鮭がたくさん。水からヒレが出ているのが見える。



のぼりきれなくて力尽き、岸に浮いて鳥の餌になっている鮭が何十匹と重なっていた。また、力余って陸に上がってしまい、そのまま命を落とした鮭も。



自然というものは、ときに残酷でもある。しかし、このようにして弱い個体を淘汰していかなければ、長い目で見たら種のためにならない。逆境にあっても生き残れる強い個体のみを残して繁殖させることは、大切なことだ。

現代のわれわれ人間世界では、科学の発達によりこの自然淘汰の力が効かなくなってきている。どんな病気も治り、人間がなかなか死ななくなるということは、弱い個体もどんどん生き残って繁殖するということだ。そして、先天性の病気がどんどん増え、深刻になっていく。種としては、これはゆゆしき問題である。

犬の間では、純血種に遺伝性の病気が出る確率がどんどん高くなっている。同じことが、いずれ人間にも起きるだろう。医学の発達は、必ずしも人間の将来にとって明るい未来を約束するとは限らない。

さて、川にはTABIも連れてきて歩かせたのだが、水が好きな子なのでどんどん川に入ってしまい、放っておいたらそのまま泳いでゆきそうになった。あわてて連れ戻す。だって、こんな冷たい水の中ではいくら河童TABIだってあぶない。

本犬は不満そうだったが、しょうがないよね。


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