TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

絢爛

2006-11-13 15:40:33 | インポート
米海兵隊創設231年記念式典に出席。

晩餐会の会場となったホテルは、世界の超高級ホテルリストにもランクインして
いる、100年以上の歴史を持つ老舗。広大な敷地内に、メインのホテル棟と
アネックスなどいくつかの棟、舞踏会場が数箇所、ゴルフ場が二箇所、テニスコート
を数箇所、スパなど、様々な施設をかまえている。

地下駐車場に車を停めると、シャトルバスが迎えに来てくれ、舞踏会場へ。
広大な森の中を行くと、鹿の群れがすぐ横を歩いているのが見える。運転手に
よれば、キツネや熊などもよく見るという。ちょっと前は小熊がホテルのゴミ置き場
に落ちてしまい、レスキュー隊を呼ぶ騒ぎになった。ハシゴをかけてやると、
小熊は器用にハシゴを使って登り脱出、遠くで見守っていた母熊のもとへ走り
去ったという。こんな森の中を、100年前は貴婦人たちが馬車で舞踏会へと
向かったのであろう。

夕暮れの空に浮かぶ舞踏会場の大きいこと。赤い絨毯、長いドレスの裾の女性たち、
「シンデレラ」の絵本そのままである。欧州の贅沢なホテルを視察した鉱業王に
よって建てられたこのホテルは、インテリアも銀食器も全てが最高級品づくし。
仕事や私用で帝国などの高級ホテルを見てきたが、くやしいかな負けている。
アメリカは成金趣味でチープ、と批判する人はいるが、アメリカでも本当の
上流というのはこのように真似のできない贅沢を極めているのだ。

めくるめく絢爛豪華の夢の世界、その一方で、イラクやアフガニスタンで
負傷し、あるいは命を落とす兵士たちがいる。この国の繁栄も、そうした
犠牲の上に成り立っている。


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課長 島耕作

2006-11-13 09:34:07 | インポート
東京滞在中に、読む機会を得た。

超有名な人気漫画なのは知っていたけど、なぜか今まで読むチャンスがなかった。
今回、図書館で見かけて一気に読んでみた。

島がこんなやりチンとは。真面目なサラリーマンの出世話かと思ってた。
ま、成人誌だからそーゆーシーンは欠かせないだろう。
それにしても、全く都合の良い男である。現実には絶対ありえない話の展開ぶり、
女とっかえひっかえ、コネもない一介のサラリーマンが果ては常務にまで
のし上がるバラ色の夢物語、このあたりが団塊の世代にウケたのに違いない。

大企業で男が出世するには、強いコネと家族の犠牲が欠かせない。
島は、早くに離婚したため、自分の家族の世話をする義務から解放されたから
こそ、仕事と女に集中できたのだ。娘も、離婚した両親の間で育ちながらグレ
もせず素直に成長した。ありえないって、そんなの!
しかもだ。さんざん女をとっかえひっかえしておきながら、運良く彼女たちは
そろいもそろって物分りがよく、島は「コレで会社をクビになりました」みたいな
経験をせずにすむ。ありえないって、そんなの!

作品全体で感じるのは、「本当の愛情は、結婚ではなく、婚姻外関係にのみ
存在する」というメッセージである。登場する男たちのほとんどが、妻を不幸
にし、愛人とその間にできた非嫡出子を大事にしている。これは作者の個人的
見解なのだろうか?

彼の奥さんは柴門ふみで、夫婦揃って超人気漫画家だし、おしどり夫婦なの
だろうと勝手に想像していた。しかし、他人の家庭内など計り知れない。
人間は、自分の生活と遠くかけ離れた世界はうまく描けないものだ。
銀行残高と、家庭の幸福度とは、必ずしも比例しない。社会的に人もうらやむ
ほど出世したとしても、自分の家庭に冷え冷えとした風が吹いているなら、
それは幸せと言えるかどうか。


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日本のなかの異国

2006-11-13 07:19:44 | インポート
やっと、里帰り中に撮った写真の整理をする余裕が出る。

いつも東京に帰ると感じるのは、自分が異邦人になってしまったような
妙な錯覚だ。「なんだか違う」と思うのは、私が祖国を離れて長いからか、
年をとったせいなのか。

ヘアードライヤーの温度切り替えが、High/Med/Lowとある。
戦時中に「英語は敵国語」として育った年寄りにはわかるまい。
電化製品をデザインするのは若い世代だ。ターゲットになるのも若い世代。
だから、こういうことがおこるのだろう。

古いお店がどんど無くなっていく東京。
角のたばこ屋さんも、店を閉じてしまった。店番をしていたお婆ちゃんは、
どうしているのだろう?

昔よく子供のころに買いに行ったパン屋さんのあたりを通ってみたら、店は
改築されて新しくなっていたものの、まだおじさん、おばさんが元気でパンを
売っていた。中に入ると、あるある!懐かしい焼きそばパン、カレーパン、
メロンパン。ハイカラなデーニッシュ類に押されてこんな下町の味はどんどん
消えてしまった。懐かしくていくつか買って帰り、食べてみると、昔と同じ
味がした。まだまだ、変らないものが東京にも残っている。


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