TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

課長 島耕作

2006-11-13 09:34:07 | インポート
東京滞在中に、読む機会を得た。

超有名な人気漫画なのは知っていたけど、なぜか今まで読むチャンスがなかった。
今回、図書館で見かけて一気に読んでみた。

島がこんなやりチンとは。真面目なサラリーマンの出世話かと思ってた。
ま、成人誌だからそーゆーシーンは欠かせないだろう。
それにしても、全く都合の良い男である。現実には絶対ありえない話の展開ぶり、
女とっかえひっかえ、コネもない一介のサラリーマンが果ては常務にまで
のし上がるバラ色の夢物語、このあたりが団塊の世代にウケたのに違いない。

大企業で男が出世するには、強いコネと家族の犠牲が欠かせない。
島は、早くに離婚したため、自分の家族の世話をする義務から解放されたから
こそ、仕事と女に集中できたのだ。娘も、離婚した両親の間で育ちながらグレ
もせず素直に成長した。ありえないって、そんなの!
しかもだ。さんざん女をとっかえひっかえしておきながら、運良く彼女たちは
そろいもそろって物分りがよく、島は「コレで会社をクビになりました」みたいな
経験をせずにすむ。ありえないって、そんなの!

作品全体で感じるのは、「本当の愛情は、結婚ではなく、婚姻外関係にのみ
存在する」というメッセージである。登場する男たちのほとんどが、妻を不幸
にし、愛人とその間にできた非嫡出子を大事にしている。これは作者の個人的
見解なのだろうか?

彼の奥さんは柴門ふみで、夫婦揃って超人気漫画家だし、おしどり夫婦なの
だろうと勝手に想像していた。しかし、他人の家庭内など計り知れない。
人間は、自分の生活と遠くかけ離れた世界はうまく描けないものだ。
銀行残高と、家庭の幸福度とは、必ずしも比例しない。社会的に人もうらやむ
ほど出世したとしても、自分の家庭に冷え冷えとした風が吹いているなら、
それは幸せと言えるかどうか。


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