***** 神社と災害 No.48 *****
阿蘇神社の「アソ」という言葉の
語源については諸説あり、
アイヌ語起源の「火を吐く山」という意味、
南方起源の「煙」「燃える」という意味、
あるいは湿地帯や水の浅いところ
という意味……などがあげられます。
群馬と長野の県境にある
「浅間山」の「アサマ」、
また富士山の古称とも言われる
「アサマ山」という名称も、
もともとは「アソ+ヤマ」が転訛したもので、
古代人は「火を噴く山々」の
すべてを「アソ」と呼んだのだとか……。
つまり、阿蘇山および阿蘇神社の
「アソ」という呼び名は、数千年?
数万年?前から人々の間で発せられてきた、
火山を示す「古い音」でもあったわけですね。
一般的には、浅間山より富士山のほうが
メジャーであり、阿蘇山よりも
富士山の噴火に意識が向きがちですが、
ひとたび阿蘇山が最大レベルの噴火を起こせば、
九州全体はもちろん山口県の
一部にまで火砕流が及ぶのだそう。
阿蘇山の周囲には噴火や
地震を誘発する複数のカルデラが存在し、
縄文時代の大噴火により
南九州縄文人が絶滅したとも言われております。