***** 神社と災害 No.36 *****
古代の人々、特に縄文人について論じる際、
「文明を持たない未開人」といった
イメージで語られることが多々あります。
ただし、縄文人が残した多くの「作品」に触れますと、
彼らは現代人が思うような「原始的な人間」ではなく、
特殊な霊性を保持するある種の
「超人」であった可能性が読み取れるわけで、
例えば大地から噴き出るエネルギーを感知することや、
祭祀場にふさわしい聖地を見分けることなど
お手の物だったのかもしれません。
恐らくは、中央構造線という国土の
西半分を貫く大断層の存在はもちろん、
それらが引き起こす有形無形の様々な現象も、
当たり前のように認識していたはずです。
まあ、それらのことを踏まえれば、
縄文の人々が断層の上に施した
「何らかの仕掛け」が、現代の神社の創建へと
つながったことは容易に想像できますが、
そう簡単に結論付けてしまうのも何なので、
もう一歩踏み込んだ形で古代人と断層との
関わりについて考察してみることにしましょう。