<春日大社 かすがたいしゃ>
春日大社と聞いて思い出すのは、
元宮司である葉室頼昭氏のことです。
藤原氏の家系に生まれた葉室氏は、
形成外科医から大阪の枚岡神社を経て、
春日大社の宮司に就かれたという
異色の経歴の持ち主(2009年に逝去)。
私が神道に興味を持ち始めたころ、
葉室氏の著書はたくさん読みました。
特に印象に残っているのは、
罪(包み)穢れ(気枯れ)についての解釈です。
罪とは「つつみ(包み)」で、
神の性質を包み隠してしまうもの。
穢れとは「気枯れ」であり、
神の気を枯らしてしまうものなのだとか。
「大祓の詞」はそんな罪穢れを払う、
大切な言霊だとおっしゃっていました。
ちなみに春日大社では、
朝拝という朝のお参りを毎日執り行っており、
一般の参拝者も神職の発声に合わせ、
大祓の詞を奏上します。
一度参加させてもらったことがありますが、
神職の方々の(よくも悪くも)大らか?な雰囲気に、
「さすが奈良…」と思った記憶あり。
最近では、一の鳥居のあたりから、
境内の案内をしてくれるそうです。
【参考書籍】
神道のこころ
大祓 知恵のことば―CDブック