本澤二郎の「日本の風景」(4835)

<米高級紙NYTが自民党極右のガン・神道政治連盟をつるし上げ!>より、転載させて頂きました。

筆者は「何もかもアメリカが悪い」という立場を取らない。謀略機関のCIAが全てを代表しているわけではない。自ら足で歩けばわかる。アメリカにも民主主義に誇りを持つ善良なアメリカ人はいる。彼らは日本についても公正な目で報道する記者もいる。

 

 朝鮮半島では、悪の権化と毛嫌いされている福沢諭吉を、これからも厳しく見つめるだろう。植民地支配はどこの人たちも容認しないのだから。100年経っても終わらない。その推進役の言論人が慶応義塾を創立した「啓蒙思想家」と宣伝しても無駄なことだ。史実を覆すことは困難であろう。

 

 そこで目下話題となっているLGBT法案のブレーキ役の自民党保守派と右派メディアが報道している、実際のところ極右の正体を、米紙ニューヨークタイムズが遂に具体的に指摘して、つるし上げた。「まだアメリカの新聞は日本の新聞と違う」と安堵した。

 

 狂気が舞う日本列島のガンは、戦前の国家神道を継承する神社本庁の自民党本部に巣食う「神道政治連盟」である。ここのボスが森喜朗や安倍晋三だった。いまの岸田文雄もそうに違いない。極右の震源地である。分かりやすく言うと「神の国」という時代錯誤の、現代人が全く理解できない、原始のカルト教そのものなのだ。日本会議とも。

 これに岸信介を笹川良一がテコ入れした韓国・文鮮明の統一教会が側面から支援して、安倍内閣と菅内閣そして、今の岸田内閣の中枢を占めている。天皇制とも結びついているため、岸田内閣は統一教会を排除できないでいる。

 この統一教会国際勝共連合が、朝日新聞の阪神支局襲撃事件の「犯人だった」という報道には腰を抜かしてしまった。以来、朝日の正論は瓦解してゆく。こんな秘密が許される日本なのだ。

 

 カルト宗教と国家主義政治・政治と宗教・戦争と宗教は、古来からである。目下のロシア・ウクライナ戦争も、国家主義者は宗教と共存して殺し合いを繰り広げている。人類的課題は永遠に継続するのか、各国憲法の政教分離原則が厳しく問われている。

 

 LGBT法案に限らない。日本の反共国家主義の波は、とうとう軍事面の中枢に及んでいる。このことに何人の日本人が気付いているのであろうか。その極限をアメリカの高級紙は、たまりかねて報じたものだろう。神道政治連盟こそが、戦前の天皇制国家主義の核心なのだ。「新しい戦前」どころの話ではない。

 プーチン戦争にかこつけた神道・日本会議の日本軍国主義復活戦略に対して、日本人と人類はどう向き合うべきかが問われていることでもあろう。

 

LGBT法案に抵抗する神道・日本会議に初めて言及した米紙>

 フランスやアメリカン民主主義と天皇制国家主義・神道政治連盟は、無論の事で対極に立つ。仲良くなれない。個々人の人権の根幹にかかわる。人間の尊厳を真正面から理解する立場だ。男女差別の先を行く。

 人間が人間として尊重される社会が到来したことの理解が、男女差別を前提とする家庭を最善とする神道原理を否定する民主主義は、あるいはキリスト教との対立と捉えることも可能だろう。

 

 戦後否定された国家神道の戦後の運動は、神道の国家護持運動だった。それが実現しないと見るや、日本の基本法である平和憲法に襲い掛かってきた。過去の自民党は、吉田茂・自由党の流れと岸信介の民主党の攻防が戦後政治を規定してきた。

 前者は経済優先の護憲リベラル、後者が軍備増強である改憲軍拡・国家主義派。その死闘が、岸・福田派の清和会の森喜朗が政権を担当し、そこで神道政治連盟の総会で「日本は天皇中心の神の国」と公言したことが、護憲リベラルの大平正芳の秘蔵っ子の加藤紘一の乾坤一擲の森打倒運動だった。

 

 無念にも「加藤の乱」は準備不足は否めなかった。国家主義者の中曾根康弘らも森支援、味方のはずだった野中広務や足元の谷垣禎一らに裏切られて、加藤紘一クーデターは失敗し、森後継は同じく清和会の小泉純一郎に持っていかれた。この小泉を支援したのが、田中角栄の娘の真紀子だった。

 自民党リベラル派の敗退が、改憲軍拡路線を可能にし、拡大させている。言論界の衰退が輪をかけた。NHKにいたっては、安倍報道に問題の女性記者を20年も貼り付けて、不偏不党の報道を投げ捨てた。到底信じがたい公共放送の対応だった。

 

<伊勢神宮・厳島神社サミット=政教分離出来ない戦争神社の元凶>

 結局のところ、小泉が後継に擁立させられた安倍晋三という、A級戦犯の岸信介の孫は、神道の復活に向けて「伊勢神宮サミット」を強行した。岸田は「厳島神社サミット」である。すべからく神社・戦争神社が主役を演じる。

 森の、ありえない「神の国」を世界へと後継者は発信した。

 ウクライナ・ロシア戦争の黒幕は、ワシントンのバイデン大統領である。NATO軍事同盟のロシア壊滅参戦に便乗して、岸田は「神の国」の大軍拡路線を公然と開始し、結果的に日本を地獄へと突き落としている。支援する創価学会公明党である。

 神社本庁・神道政治連盟が主導する危険すぎる日本!この主体をアメリカの新聞が報じた政治的な意味は、極めて重いものがあろう。ワシントンの監視も強まるにちがいない。

 悪役・森は6月14日の小渕優子の政治資金集めの会合に出席して、五輪疑獄の主役を吹き飛ばしていた。

2023年6月15日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

安倍晋三と文鮮明

https://twitter.com/vwwvvwwvvwwvwwv/status/1663851412735029248?s=20

(産経)LGBTなど性的少数者への理解増進を目的とした与党修正法案が可決された13日の衆院本会議で、自民党の高鳥修一衆院議員が採決時に本会議場を退席し、採決後に戻った。その間、議場外のトイレに10分以上入っていた。高鳥氏は、法案に反対していた。記者団に退席の理由を問われ、「おなかが痛いということだ。生理現象だ」と説明した。法案については「法案とは別に、公衆浴場やトイレなどで女性や子供たちを守るための法整備が必要だ」と事務所を通じてコメントした。自民の杉田水脈氏ら与党の複数の議員が、体調不良や公務などを理由に欠席した。