迷走していた「たんなさん」のつぶやき

※個人の感想です・・・

ナラタージュ/島本理生

2006年12月08日 | 
ナラタージュ/島本理生
あらすじ
大学2年生の春、泉に高校の演劇部の葉山先生から電話がかかってくる。高校時代、片思いをしていた先生の電話に泉は思わずときめく。だが、用件は後輩のために卒業公演に参加してくれないか、という誘いだった。「それだけですか?」という問いにしばらく間があいた。
「ひさしぶりに君とゆっくり話がしたいと思ったんだ」
高校卒業時に打ち明けられた先生の過去の大きな秘密。抑えなくてはならない気持ちとわかっていながら、一年ぶりに再会し、
部活の練習を重ねるうちに先生への想いが募っていく。
不器用だからこそ、ただ純粋で激しく狂おしい恋愛小説。
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この作品が刊行された頃、ラジオの書評コーナーでこの作品について触れていました。
これを読んだ番組のパーソナリティーは溢れる涙を抑えられなかったと熱く語っていたのが印象的でした。
大作だと聞いていたので、読むタイミングを計っていたら、今になってしまいました。

島本理生さんの作品を読んだのは初めてです。
テンポがあり、ストーリー展開などもスムーズで私の好みでした。

さて、このナラタージュですが、結末の部分を除けば、面白かったといえるでしょう。
でも、結末が面白くない作品のことを面白いというのは違うような気もします。

2006年の本屋大賞の第6位だそうです。
結末が違っていたら、文学賞を受賞していたかも、と思ってしまいます。

個人的には、「号泣する準備はできていた」のに「泣けなかった」というところです。
★★★☆☆