高度一万メートルの上空は
おそらく氷点下の厳寒の世界でしょうが
三月に入って地上はようやくあたたかくなって来ました。
三月一日は息子の誕生日でした。
と言っても離婚した前妻の息子の誕生日です。
勝手に家を飛び出した不肖のダメ親父ではありますが
いつまで経っても息子は息子です。
息子が生まれた日は今でもなぜか鮮明に覚えていますねえ。
三月にはめずらしく大阪に雪が降った日でした。
妻の実家がある名古屋での里帰り出産で
連絡を受けると仕事が終わってすぐに名古屋に向かいました。
新幹線の新大阪駅のホームは
まるで吹雪を思わせるような激しい雪で
寒さに震えながら父親になった感慨を厳粛に噛みしめたものです。
その後、病院で息子と初めて対面とてなったのですが
その時の記憶はなぜか定かではありません。
息子には「草太」という名前をつけました。
雑草のように太くたくましい人間に育って欲しい
そんな願いを込めました。
その通りの人間に育ったかどうかはよくわかりませんが
ミュージシャンという不確かな世界で
今もしぶとく頑張って夢を追い続けている彼を誇りに思います。
まさに雑草のたくましさでしょうか。
この誕生日で37歳になったと聞いてちょっと驚きました。
もう「アラフォー」なんですねえ。
でも、バカな親父も四十代の頃が一番脂がのって
いい仕事をしていたような気がします。
まあ、人生いろいろありますが
健康でいい仲間がいて夢を追い続けられるということは
何よりの幸せではないかと思います。
でも、そろそろ結婚して欲しいなあと親父は思うのです。