太田進研究室

太田進研究室の日々の出来事やその時に感じたことを記録していきます。また家庭での生活もつれづれに書いていきます.

7月中旬から下旬 仕事編

2013-07-30 | 研究室
 名古屋整形外科人工関節クリニックのご好意で,共同研究をさせて頂く.先日,膝OAの患者さんの膝関節音の計測をさせて頂いた.本人は,特に膝で音はしていないとのことであったが,しっかりと高周波数の波形が計測された.特に,4か所から計測をしており,周波数は50KHz.データ数は3秒.つまり50000×3×4.エクセルベースでAICを計算すると1回10分.これは実用的ではない.今後の汎用性を考え,いよいよMatlabを使用する方向に決めた.

 先週末は,名古屋大学膝・肩・スポーツの会に参加.症例検討後に2つの講演を聴講.
私のメモ
 ・投球障害で大学生のひじ痛は少ない.肩甲帯内転が弱い.
 ・大結節後方のcyctは,投球をしている方には比較的多い.internal impingementが起きている徴候.
 ・股関節臼蓋形成不全による股関節上方変位には,腸腰筋のストレッチが重要.中殿筋の筋力強化も.
 ・RAOは,小殿筋も切開するので外転筋の筋力が改善してこない.スポーツ復帰には2年は必要.
 ・膝外反変形は,急速な進行が多い.骨切りによる除痛効果が少ない.

三菱名古屋病院院長の高橋先生のご講演メモ
 ・半月板切除をした場合のOAになる確率71%
 ・半月板を切除すると膝の不安定感が増強.圧は350%増大.
 ・OAになる率は,半月板切除も縫合もあまり変わらない.
 ・BTBの方がSTGよりOA率高い(?)
 ・BTBは安定が得られやすいが,大腿四頭筋筋力の低下がある.女性ではPF痛のリスク増加.

東京医科歯科大学関矢一郎先生の「滑膜幹細胞による軟骨・半月板再生」(懇親会の質問も含む)
 ・ACL損傷後,期間が長いほど滑膜からのstem cellが多い.
 ・OAも同様.炎症とstem cellの関連は深い.
 ・stem cellは,骨髄からではなく滑膜から.
 ・滑膜から取ったstem cellを培養して軟骨欠損部に注入.
 ・大腿骨側の欠損に有効.PFは,痛みの軽減につながるとは限らない.PFの痛みの原因が不明.
 ・移植後,荷重を変えず動かさないと過増殖.運動が重要.その具体的な方法論は確立していない.(基準はあるとのこと)


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