平成30年10月20日(土)
福岡県スポーツ科学情報センターは、1990年の福岡国体を記念して建設された施設であり、生涯スポーツの普及振興と競争力の向上を目的として、様々な事業が展開されています。静岡県議会文化観光委員会は、本県のスポーツ振興を所管しており、県外視察の最終日にこの施設を視察させていただきました。
(施設の前で記念撮影)
(視察の最初は、概要説明から)
本県では、東京2020オリンピック・パラリンピックにおける自転車競技会場が県内に決定しその準備が本格化しています。また、東京2020オリ・パラを契機として、それ以降のスポーツ振興を加速させる意味でも、先進地の取り組みを学ぶことは重要です。
今回の視察では、スポーツイベントの開催や、指導者の育成、健康・体力相談などのスポーツ科学センターの取り組み状況を調査することが目的でした。
生涯スポーツの普及及び振興では、スポーツは高齢者の生きがいづくりという面からも大きな役割を果たすもので、今後ますます重要になっていくと思われます。
最初に担当者から、組織運営についてと事業内容などの概要説明を受け、その後、施設内を視察しました。
県スポーツ科学情報センターが主催する研修会では、体力づくり運動指導者や、トレーニング指導者、選手強化指導者、選手強化などの研修プログラムが目につきました。
市町村健康づくりサポート事業では、健康・体力測定などのサポートを目的としたセンター職員の派遣やセンターが所有する用具・測定機器などの貸し出しがあります。
福岡県スポーツ情報ネットワーク「ふくおかスポネット」では、スポーツイベント情報や施設情報、大会情報などのほか、県内在住の有資格指導者情報の提供、スポーツ医・科学や栄養、食育等に関する情報発信、総合型地域スポーツクラブ活動状況などを情報発信しています。
中でも特色があるのは、スポーツ医事・健康体力相談事業と、先ほども触れた総合型地域スポーツクラブの支援、福岡県タレント発掘事業でした。
スポーツ医事関係では、映像機器を用いた分析及び情報提供で、その日の試合の様子を即座に分析し、提供することでその後の試合に役立てることができるというもので、翌日の試合にも間に合わせることができるというものでした。
総合型地域スポーツクラブは、本県でも取り組んでいますが、福岡県では総クラブ数が78クラブあり、設置市町村は46で76.6%を達成しています。これらの活性化を目的とした事業が展開されています。
タレント発掘事業は、日本初の取り組みとして平成16年度から始まり、体力・運動能力に優れた、小中学生を見いだし、発達に応じた適切な指導により、運動能力をさらに開発・育成し世界で活躍できるトップアスリートを輩出することが目的で行っています。この中には、「身体能力開発・育成プログラム」と、「知的能力開発育成プログラム」が用意されています。この取り組みにより、現在までに国際大会出場者は43人(述べ218人)、全国大会優勝者は61人(述べ121人)などの成果が出ています。
(タレント発掘事業の成果を示すボード)
(計測機器が並ぶ)
先進地だけに、その取り組み状況には目を見張るものがあり、行政がここまでの支援を行っていることに大変驚かされました。本県の今後の取り組みにたいして、大いに参考になった視察でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます