鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

県議会文教警察委員会県外視察

2015年10月20日 | 議会活動

平成27年10月20日

 

 今日から2泊3日で、静岡県議会文教警察委員会の県外視察が始まりました。

 初日の今日は公安関係の長野県上田警察署と長野県警航空隊で、上田警察署は平成25年に移設された警察署で、施設内にけん銃射撃場が設置されており、静岡県内警察署には射撃場が併設されていないために、どのような背景で設置に至ったのかを調査すること。また、長野県警航空隊は、山岳救助隊との連携が充実していることで視察の対象とさせていただきました。

 

 まず、上田署のけん銃射撃場ですが、各警察本部が抱える共通の課題として、けん銃は警察官にとって重要な武器であることから、その使用に至る規定は厳しく設けられていることは当然です。しかし、最悪の事態を回避するために行使されるとしても、必要最低限の行使でなければならず、その基本は相手に対して正確にかつ最小限のダメージを与え無力化することであり、そのためには正確な銃の取り扱いが必要です。射撃訓練はその技術を維持するために定期的に実施せねばならず、そのための射撃場の確保が困難であるというのが実態です。

(県議会文教警察委員長として代表あいさつ)


(上田署の現状や射撃場について説明を受けた)


 静岡県の場合は警察学校に射撃場がありますが、学生のためのみならず現役警察官も利用しています。静岡県内の警察官は、伊豆半島の先端から天竜の奥まで存在しており、射撃訓練のために一日かけて警察学校に出かけていく必要があります。治安維持のために制度として設けられた仕組みで、その警察官が地域の治安を守る立場から一時的に空白の時間を作っているのが現状です。もし仮に、身近なところで訓練ができるとしたら、地域を留守にする時間は短縮することができ、それが全ての警察署は無理としても、東中西の各地域にあれば治安の維持向上に寄与することは間違いありません。しかし、設置や設備の維持のために必要な予算や関連する環境整備のためは様々な課題があります。

(射撃場内の標的)


(射撃訓練用弾丸を初めて見た)

 長野県も同じ問題を抱えてきました。その解決策を今回の視察で学びました。

 

 長野県は日本有数の山岳地帯を抱えています。南や北アルプスなどで遭難する事故が発生すれば、新聞テレビのニュースで取り上げられるのが、長野県警航空隊と山岳救助隊の活躍です。国内屈指の山岳遭難救助のプロの現状を視察してきました。

 静岡県は、富士山が世界文化遺産に登録され登山者が増えています。中でも、弾丸登山という無謀な登山による事故や体調不良による救援要請は、長野県ほどではなくても大きな課題となっています。富士山以外でも南アルプスや伊豆方面でも同様の課題があります。

 航空隊と山岳救助隊の連携や、確実に救出できるためのノウハウは、静岡県の課題に大きなヒントを与えてくれました。同時に、人の命を救うために自らを危険にさらしている姿をみて、登山者自信が自分の命を大切にする行動が、この隊員達の命を守ることになります。安全な登山を実現するための広報活動や啓発を積極的に進めなければなりません。

(説明いただいた、長野県警航空隊と山岳救助隊の皆様)


(静岡県警航空隊のへりと同型機だという)


(山岳救助隊員からへりでの救出の道具について説明を聞いた)

 

 航空隊長が説明の最後にこんな言葉を紹介しました。「ここの隊員達は、信州の山の安全は俺たちに任せろという意識で取り組んでいる」と。私たちは、「事故が無くて当たり前」を目指していかねばなりません。

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