鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

市幹部と住民との懇談会

2018年07月27日 | 議会活動

平成30年7月27日(金)

 

 富士市長や幹部職員を迎えての地区住民を対象とした行政懇談会が開催され、地区まちづくり団体の顧問として出席してきました。この会合は年一度地域で開催されるもので、全市内26箇所を1年かけて回ります。

 直接市長をはじめ市幹部と意見交換が行われる場なので、住民にとっては市政の現状を知ることができ、市にとっては直に住民の考えなどが聞ける機会であり、市政にとっては大変意義のあることです。

 

 懇談会の流れは、開会に先立ち主催者や私達顧問のあいさつの後、市長の講話が約40分、続いて地元が市に質問した要望等について担当部署の責任者が答えるというもので、2問が当日の回答、1問は文書回答というものでした。

 

 市長の講話内容は、市政運営の柱となる「生涯青春都市像」、中核市移行についてなどを主体に八割方の時間を割き、その後、市第五次総合計画の大柱の中から特に触れておきたい内容について説明をいただきました。市長が一番力を入れて取り組んでいる内容だけに、その思いが伝わってきます。

 

 地元からの質問は、一つ目が地域にある福祉施設の改善整備についてで、もともと古い建物でありますが耐震性には配慮されているものの、畳の大広間などは高齢者にとって足が不自由な場合が多く、畳に直接座るのは難があるための改善と、子どもが利用するプールの改修が要望として出されました。

 また、この施設がある場所は、誰もがどこかで一度は見たことのある光景、富士山を借景として新幹線、水田に人気がある撮影ポイントにあり、春など田んぼにレンゲが咲く頃には、多くの写真撮影者が訪れるため、付近の道路に車が駐車し住民にとっても通行障害となるなどの対策を求めたもので、福祉施設の駐車場を開放して問題解決につなげてほしいというものでした。

 市の回答は、一つ一つ丁寧に説明がありましたが、住民にとっては満足のいくものではないようで、この後のフォローは地元選出の市議の出番がありそうです。

 

 そのほか、「公共施設の再配置計画について」と題した質問では、児童数が毎年減少する地元の小学校は卒業生が二つの中学校に別れ、一方の中学校には主にこの小学校の卒業生のみが進学することから、その中学校の生徒数の減少は深刻で、学校運営やクラブ活動についての影響が大きく、喫緊の課題として市に対策を求めたものです。

 60年ほど前には、各地で大規模校化が進み、中学校などの統廃合が行われましたが、この地域では一方の中学校の存在にこだわり、地域の意志として統廃合を拒否してきた歴史があります。しかし、時代が進むにつれ、こだわりの歴史が薄れ、生徒数の減少と子ども達の教育上の不利益が問題として指摘され、私が平成7年に小学校PTA会長、続いてその中学校PTA役員の頃に、今回の要望の背景となるきっかけについてPTAの間で議論した記憶があります。しかし、その頃はまだ元気だった統合反対派の人達を説得するまでには至りませんでした。

 あれから20年たち問題はさらに深刻化しています。今回の地元要望と市の答弁を聞いていると、地元の統合に関する古い歴史的な背景を市は理解しており、この問題解決には地域の中でこれまでの歴史的背景を踏まえて議論し、コンセンサスを得ることが先決で、その結果を持って市に要望しなければ前進しないことが分かります。

 残念ながら、地元にはその理解はないようで、市が解決してくれるという雰囲気はぬぐえません。

 

 懇談会終了後、要望説明をした地域代表に私の感想として、解決のための地域の取り組みについて助言をさせていただきました。

 

 問題解決にはその背景を正しく知ることが大切です。また、自分達で何ができるか検討し、汗をかくことを避けてはいけません。その流れの後に、行政を動かすという手順であれば、解決できることも少なくありません。

 

 政治は現場を知ることが重要で、小さな地域の懇談会ではありましたが、私にとっても大変有意義な時を過ごすことができました。

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