鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

新たな知事への期待 人口減少への歯止め

2024年05月15日 | 議会活動
令和6年5月15日(水)

 最優先で取り組むべき課題に「人口減少対策」があります。現在進行中の静岡県知事選挙においても、この課題について候補者がどのように取り組むのか、注視しています。

 静岡県の人口動態は、少子高齢化による「自然減」(出生数から死亡数を引いた人数)が顕著であると同時に、人口が県外へ流出する「社会減」も進んでいます。
 2009年に379万人余だった本県人口は、2024年には353万人余まで減少し、その差は15年間に26万人の減少となり、私が住む富士市の人口とほぼ同数が減少しました。私が県議に初当選したのは2011年でしたから、ほぼその時期から人口減少が加速してきたことになります。

 「社会減」については、進学や就職を機会に本県を離れるケースが多く、10~20歳代は年間で約6,000人が「転出超過」となっています。特に女性の流出が目立っています。
 12日の静岡新聞朝刊には、学生の就職支援に関わる企業の担当者の意見が載っており、それによると「県内に進路として魅力的な大学や企業が少ないと感じている学生が多い。大学がもっと“とがった”研究拠点をつくったり、企業が社員の働きがいを高めたりしないと、若者は県外に出て行ってしまう。」と述べています。

 学生の意見では、「就職の際、県内企業も検討したが、仕事内容から都内企業を選んだ。たが、故郷への愛着はあり、リモートワークなどで東京と変わらない環境があれば、静岡で暮らしてもいい。」であるとか、「東京は便利で何でもあるので生活は充実している。ただ、家庭を持ったりした場合、子育て支援などで静岡が暮らしやすければ、Uターンを考える人も多いのではないか。」としています。

 これらの意見に応えるための県の人口減少施策は、「若者・女性の県内就業の拡大」、「移住者の呼び込み」、「子育てと仕事の両立推進」などに取り組んでいます。

 私は、県東部に住む立場から、新幹線の利便性を活用し、当面は居住地が県内で、学びの場や仕事は首都圏でもいいと考えています。地元富士市からも新幹線で通勤している人も増えているようで、三島市周辺では首都圏への通勤圏内とみています。
 地元にある日本を代表する化学メーカー研究所には、首都圏に住み新幹線通勤している人も少なくありません。

 単純に考えれば、県内に「住みやすい環境」があることで居住地となり、「働く場」があれば県外からも通ってくることになります。この二つを両立する環境が地元にあることが理想となります。
 化学メーカーの関係者からは、「企業周辺の『住みやすい環境』が整えば、家族もこちらに引っ越してくること可能性もある。」と話し、県や市町の取組に期待がかかります。

 「魅力ある企業」は、地元には新産業の基盤となる中小零細企業もあります。3月に県主催で全国のスタートアップに呼びかけた「静岡県スタートアップビジネスプランコンテスト」では、1位、2位、3位を市内のスタートアップが受賞しています。既にこのスタートアップに関心を寄せた首都圏で仕事をしていた人が、移籍してきたことも確認されており、「終身雇用」にこだわらない、「理想とする企業像・働く場」は、大手に限らない、今の若い人たちへの考えに沿っているように感じています。

 「女性活躍」や「子育てを中心においた社会環境・働き方」は、以前、私のブログで紹介したニュージーランドの取組も参考にしていく必要があると考えています。

 私の支持する候補者は、国や県で仕事をした経験から、人口減少対策についてもその取組を明確に示しており、その実現ができるよう、まずはこの選挙戦での成果を出していきたいと思います。
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