平成29年6月11日(日)
毎年、6月の第二土日曜日は地域の恒例行事があり、公務がない限り他の用事に優先して参加をさせていただきます。
吉原祇園祭は江戸時代初期から現代まで旧吉原宿に続く、町内毎に所有する二十一の山車が練り歩き、また、山車がすれ違う度に笛や太鼓で競り合う祭典で、東海一の規模と言われています。岳南電車の吉原本町駅付近から富士急バスの吉原中央駅付近までのメイン通りである吉原本町通り約1kmを歩行者天国とし、この中を山車が練り歩き、道路の両脇には隙間なく露店が並び、多くの市民や観光客で賑わいます。
私の住まいは、会場付近から岳南電車で10分ほどの所ですが、子どもの頃から親につれていってもらい、その後は自分の子どもと、そして次の世代に受け継がれ、市民にとっては記憶のどこかに必ず刻み込まれる歴史ある重要な地域行事です。
(山車の競り合い)
(お祭りと言えば露天。200店舗も出ているとか)
今回は各詰め所を回り、地域の役員の皆さんとお祭りを楽しみながら、地域課題などの情報を聞くことができる絶好の機会となり、選挙戦に入った県知事選や今週告示となる県議会議員補欠選挙等をはじめ、商店街の活性化等についても意見交換をさせていただきました。
商店街の店舗も店先に祭りのための特別商品などを並べ、行き交う通行人にアピールをしていました。普段の商店街は、いずこも同じ問題で悩ましている、いわゆる「シャッター街」の様相が免れませんが、この日だけは都会の商店街には負けないくらいの人通りがあります。先日出席した商店街振興会総会の席で、活性化のために様々な取り組みを発表していた若手店主達も、今日ばかりは店の商いをほかのスタッフに任せ、自らが法被を着て山車の先頭に立ち、祭りを盛り上げていました。
続いて、今日は早朝から地域が管理する愛鷹山麓にある区有林に入り、樹齢が60年を超えたスギ、ヒノキ林の下草刈りに汗を流しました。地域の町内会役員や生涯学習推進会の若手など総勢25名が、草刈り機や鎌、のこぎりなどを持参し、作業と言うよりは毎年恒例のリクレーションの様です。
(下草刈りに集まった地域の皆さん)
(作業を終えた山林内)
先人達が後世のためにと植林した樹木も既に伐期を迎え、今後の活用や管理のあり方などを議論しなければならない時期にさしかかっています。隣接する山林との境界を示す標識や境木は、長い時間の間に朽ち果てたものもあり、その修復も必要となっています。
今回は、私が山林の管理や木材の活用、治山治水、今注目されているCNF(セルロースナノファイバー)などについて、休憩時間を利用し講話をさせていただく機会をいただき、予想外の反響に驚きました。山林を見る目が変わったということなのでしょうか。また、山の恵みの一つである、「山椒」の木が林の中にあって、その実を採取するなど、重労働の山の作業でしたが、山の魅力を満喫できた一日でした。
今後は、次世代を担う地域の若者にもっと参加していただき、先祖が残した貴重な財産を理解していただき、引き継いでいきたいと思います。