GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

予定変更

2006-12-28 16:32:03 | 交通
ハノイのクリスマスを楽しんだ反動でしょうか、朝起きてきたNも風邪を引いた様子。低血圧のウンザリした表情で不貞腐れていました。「ちゃんとバッカンには電話したわよ。年明けにどうせまた行かなくちゃならないんだから、その時行けば。もう疲れちゃった」。こちらも胃痛と鼻水で再び長距離バスに乗って北に向かう気力がありません。一度足を運んでおいた方が良いには違いないのですが、無理してNの仏頂面と付き合うのも後が大変。こちらのストレスもそろそろ限界に近づいて来ました。ハノイ市内の仕事を終えたら予定を2日早めてサイゴンに戻ることにしました。キャンペーン・チケットのため便の変更には手数料を払わねばなりませんが、宿泊費が浮くので負担が増えるわけではありません。やはり一週間を超える出張は無理があったようです。

ハノイ市内はバス路線が整備されているので、荷物がなければ移動は容易です。受験生用のためなのか、市内の大学を記した地図も売っていました。バス路線地図もサイゴンのものより遥かにわかり易く、使い易いものです。この2つの地図を買いNに渡しておいたのですが、地図を見る習慣がないのか、行き先を地図で確認することなく、行き当たり場足り。この5年間で一番頼りになるスタッフなのですが、それでも段取りの悪さには呆れ果ててしまいます。こういう時は南部の人間のおおらかさというのは、ただのズボラの役立たずでしかありません。

50万分の1全国道路地図などもハノイの書店で見つけたので買いました。155Kドンと驚く価格。サイゴンでは5Kドンの市街地図も、ハノイでは15Kドンもします。道路地図を開いて、5万分の1だから1cmで何キロだ?と聞いてみると返事がありません。縮尺が明記されてない地図もあるし、生活の中や社会科の授業で地図を見ることも少ないようですが、算数は得意な筈だからと思っていました。旧社会主義計画経済の名残で理数系偏重の割には数値化するのに得意でないようです。物の価格や携帯電話機のモデル番号などの暗記能力は抜群なのですが。

市内路線バスに乗ると学生の多さが目立ちます。大学の多さや立地の良さのためもあるのでしょうけど、サイゴンとは大きな違いです。ハノイの学生をアルバイトに雇った方が、仕事が遥かに効率的であることは間違いなさそうです。
KIM MAから路線バスに乗り、約50分後、空港に着きました。市内から30kmほど離れた不便な空港と思っていましたが、バス代5000ドンで着くことができるのですから成田と比較するまでもなく便利です。パシフィック・エアラインのチェックイン・カウンターの無愛想なお嬢さんも座席の狭くて古い機体もチケット価格相応なのでしょうけど、やっとサイゴンに戻れるという安堵とは無縁です。

南部に近づくと雲が厚くなり、冬空のようでした。地上に近づいても視界は鮮明でありません。サイゴンも冷える季節かと思ったもののタラップを降りると、やはり熱帯の空気で、北部の寒さを思えばサウナに近い状態です。Nはベンタン市場までのバスに乗って帰りました。GO VAPまではバイクタクシーを拾うしかありません。空港を出て暫らく歩いてみました。北部で感じていた疲れはもう残っていないようでした。