バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

噴門部小彎の胃がん

2009年05月30日 | 胃X線撮影
お疲れ様です。
日曜から今日まで、ずっと胃透視でした。
久々に続きましたね。やはり胃透視は面白いと感じる今日このごろです。

胃がんの早期発見ができたときの達成感は、何ともやりがいを感じます。

胃X線の醍醐味は、早期胃がんの発見でしょう。
他の検査と違って、術者の力量が多分に左右される検査です。


さて、本題に入りますが、噴門部の胃がんについて考えていきたいと思います。

噴門部は食道から胃へ入る入口があります。
入口は生理学的に細くなっているため、さまざまな疾患ができやすいと考えます。

昨日と今日、二日続けて噴門部近傍の胃がん(現時点では疑い)に出会いました。
噴門部の胃がんは早期発見が難しいと言われたりします。
なぜなのかは私はよくわかっていませんが、確かに早期発見があまりなされていないように思います。

前年では写っていませんでしたが、発見時には粘膜下層にまで浸潤していそうな(胃がん取扱い規約上では早期胃がん)を見つけました。
しかしながら基準撮影ではうっすら粘膜面が乱れているような微妙な所見でした。
追加撮影の写真では、明らかに指摘することはできました。

もう一例は、前年ではわずかに写っているような所見がありました。
編集画像も作成してはいましたが、説得力に欠けたのか、読影ではチェックされませんでした。
発見時の写真では、残念ながら固有筋層に到達しているであろう、肉眼形態を呈していました。



長々と書きましたが、噴門部胃がんは他の部位と違って、基準撮影では描出されにくい印象があります。
院内の勉強会を通じて、噴門部病変の早期発見の仕方や方法を共有し、学んでいこうと思います。


追記)経験上、胃透視は検査の特徴もあって、上部胃がんと幽門部胃がんの早期発見が遅れているように思います。早期発見の戦いをしていかねば!!






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