バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

胃角部小彎 

2009年04月30日 | 胃X線撮影


 

突然ですが、この写真で写し出されている箇所はどこでしょうか??
読影をするさい、まずはじめに行うことは、辺縁のチェックです。
辺縁がスムーズに追えるようかどうかを確認します。
この写真では、胃角がわずかに捻じれたような像になっているため、胃角部小彎の病変指摘はいささか基準どおりではないような気がします。

辺縁を読むと、次は胃粘膜面を読んでいきます。
粘膜面のヒダに異常がないか。例えば集中像がないかを見ます。
そしてバリウム斑や透亮像がないかを見ていきます。

1枚1枚の写真を撮影していくさい、その写真に対する目的部位はどこなのか。
考えて撮影していかなければなりません。
1番大切なことは、胃がん発見を始めとする、病変発見です。
この場合、胃角部小彎を真接線にねらわないで撮影をしていると、胃角部小彎の病変指摘は困難でしょう。
撮影中、病変の存在に気づけば、追加撮影で、胃角部小彎を真接線とした像を撮影できますが、
初心者など未熟な撮影者に、いきなり胃角小彎を追加させるのは酷でしょう。

初心者でも一定水準以上の写真を提供していくためには、胃角小彎を真接線とした写真をルーチンに取り入れるべきです。

以前、書籍「ルーチン力」を紹介しましたが、効果のあるルーチンを要求します。