ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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真似から学ぶ

2009-06-25 | 育児
 素敵な先生のいい所を取り入れたいと思って、その先生の取り組みを真似ることは、きっとあるだろう。真似をしてもなかなか思うようにはならない。これには、わけがある。
 形として見えてくるのは、氷山の一角でしかない。その背景にはその素敵な先生の能力や価値観、そしてその人なりがある。その先生だからその形を作るために子どもとの関わりの中で伝えているものがある。その伝えているものが分からなければ、いくら真似をしても思うようになることはない。
 素敵だと思ったら、その素敵な先生と話をし、何を考えているのか、どんなことを日頃しているのか。この形を作り出すためにどのような苦労をされたのか、また、気を付けていることや直接作り上げていくときに子どもたちにこれまでにされたこと等をつかむとよい。そうすることで、形が氷山の一角であることがわかり、氷山全体が見えてくる。
 でも、これだけではまだまだ足りない。実際に自分で取り組んでみて、その取り組みを見てもらうとよい。聞いたことだけだと自分の思い込みによって自分流のやり方になっていることがある。これを修正するには、見てもらわないと変わらない。やってみた感想や悩みを相談するのもよい。ここに素敵な先生の自分とは違う考え方が見えてくる。これをつかむことで自分のやり方を変えることができる。
<例>席かえ
 月1回の席かえをしている私を真似て、以前新採の教師が取り組んでみたことがある。席替えにかかる時間を毎月計ってみると、段々早く終わるはずなのに、「先生、2ヶ月経ってもかかる時間が変わらない。どうしてでしょう。」と新採の教師から質問を受けた。
 原因がわかった。席かえをすればよいと思っていたようで、ペアの質を高めるための1ヶ月間の日々の取り組みをしていないのだ。
「いい友達を選んでよかったね。」「二人は仲良しだね。」「助け合える仲間でいいね。」等とペアの動きを観察し、機会ある事に承認し、誉めている私とは違い、何もしていないため、席替えに向かう子どもたちの意識に違いが生まれた。
 実践し、悩みをもったから質問をすることもできる。自分の至らない点も見えてくる。そして、何度も繰り返し、続けることで、考え方もはっきりしてくる。繰り返し取り組んでいるうちに、自分流の考えも生まれてくる。ここまでくると自信も生まれ、真似が真似でなくなっていく。自分流の形が出来上がるのだ。
 真似ることは、自分流の形を作る近道にもなる。素敵だと思った自分こそが、自分らしさだ。その自分を大切にすることが真似から学び、自分を生かすことにつながる。素敵な先生を見つけて、よりよい自分を作りあげたいものだ。