ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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考えてから行動する?行動してから考える?

2007-12-12 | 育児
 体験的ではあるが、子どもへの指導の仕方には2つのタイプがあるように思う。
 「まず子どもにさせみて、その後にさせたことからわからせる。」指導(Aタイプ)と「まず子どもにわからせてから、わかったことをもとにさせてみる。」指導(Bタイプ)である。
 教師の強引さが「まずさせる」Aタイプにあるように思われるが、これも子ども次第となる。行動してから考えるタイプの子ども(a タイプ)には、教師の指示は助けになる。することがわかればまず動くことができ、その活動の結果から考えることができ、わかったと結論づける。逆に考えてから行動するタイプの子ども(bタイプ)に「まずさせる」となると、何故それをするのかがわからないから反発を買ったり、納得できないと動かなかったりすることもある。
 これは、「まずわからせる」Bタイプでも同様である。行動してから考えるa タイプの子どもにわからせようとしてもなかなか理解が進まない。するまでに時間がかかったり、わけがわからないまま真似をしてでもしてしまう。逆に考えてから行動するbタイプの子どもには活動の意味がわかり、納得の上で活動ができスムーズに進む。
 子どものタイプを意識せずに自分流の指導をしているとどちらにしてもうまくはいかない。基本的なタイプはそれぞれの個性として出てくるが、子どもに合わせる柔軟性がなければ指導は徹底しない。そこで、指導の効果をあげるためには次の取り組みが必要となる。
1 自分のタイプを自覚する。
2 子どものタイプを見極める。
3 自分のタイプに合わないタイプの子どもを救う時間や場を作る。
4 活動中に考えを見つけたり、伝えたりする。
5 指導後の子どもの様子(考えや思い)をつかむ。
<タイプの違う子どもを救う手立てについて>
★動く前に「質問はないですか?」「困っていることはないですか?」と質問タイムを作る。
 a タイプの子どもならば、行動に関する質問をする機会となる。そして、bタイプの子どもならば、考えを確かめたり深めたりする機会となる。(ここでは、子どもが質問しやすい雰囲気があるかが重要なポイントとなる。「このくらいわからないの?」「そのくらい自分で考えなさい。」では質問ができなくなる。)
★活動中に活動のねらいや願いを伝えたり、子どもの動きから願いや考えを発見したりする。
 a タイプの子どもならば、考えを明らかにする働きかけをすることで考えを作り上げることになる。
 bタイプの子どもならば、意味や願いに合った行動にする働きかけをすることで行動のぶれをなくすことができる。
★動いた後に「どんなことがわかった?」など、活動の「ふりかえり」の時間を作る。
 a タイプの子どもならば、行動して学んだことを整理する機会になる。そして、bタイプの子どもならば、考えた通りの行動ができたかを確かめる機会となる。(活動を通してつかませたい内容をはっきりとしてこの時間を扱わないと学んだことが明確にできない。ここが教師の指導力の見せ所となる。)

 どの手立ても自分のタイプとは無関係な手立てである。
 子どもと合う、合わないはある。だからこそ、子どもの様子を見届け、指導を改善することが重要となる。活動のさせっぱなしでは到底どの子にも力をつけることはできない。
 Aタイプ、Bタイプとは別に考えながら行動する姿勢(Cタイプ)が教師には必要なのかもしれない。