ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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班行動させるだけで班行動の質は高まらない

2007-11-21 | 育児
 集団の意識を高めるために班を利用することは多い。しかし、集団の意識を高めるためには、班での行動や活動への支援の仕方で変わってくる。班を作ると必ずリーダーを作る。それが当たり前のように行われる。リーダーを作る前に班の仲間意識を高める指導が十分されないと作ったリーダーへの負担が大きくなり、時にはリーダーをつぶしてしまうことにもなりかねない。リーダーを育てる前にまずは、グループの仲間意識を高める指導が必要である。
 <仲間意識を作るための3つの約束>
・仲間は離れないこと
 席をくっつける。グループで輪になる。
 離れるときには仲間に伝える。
・仲間は助け合うこと
 みんなが経験する。交代する。順番にする。
 欠けると心配する。遅れる子やできない子に気を配る。
・することは、仲間と相談して決めること
 話し合いの場を作る。
 自分の思いや願いを話す。友だちの思いや願いを聞く。
 友だちに尋ねる。仲間の承諾を得る。
 グループの姿をこの3つから見て、できていないことがあれば指導し仲間とうまく関われるグループにする。うまく仲間と関われるようになると、
 ・仲間を気遣って声をかける子
 ・素敵なアイデアを出す子
 ・仲間に注意をしてまとめる子
 ・相談相手になり、頼りになる子
 ・判断が的確で仲間から認められる子
などが現れてくる。リーダーを決めなくても、しなければならないと追い込まれると誰かがリードし動き出す。1日2日、リーダーがいなくても班で活動はできる。その1日2日で誰をリーダーにするとよいかを班で決めても遅くはないし、仲間の合意で決めることができる。また、リーダーとフォロアーの関係を築く前に互いに同じ班の仲間だと自覚させ、仲間意識を高めるきっかけを作るのは、班の質を外から客観的に見ることができる教師。教師しかできない。
 「あの子は、グループの仲間を意識していない。」「あのグループは、活動に時間がかかる。」「仲間を見捨ていていることに気づかないでいる。」「あのグループは、離れていても平気でいる。」などと感じられるからこそ指導ができる。これはリーダーの責任ではない。気づかせていない教師の側に大きな責任がある。リーダーを作った後でも、この3つの約束から子どもを見続けることでリーダーの支援ができる。
 相手を思いやる温かい仲間に囲まれる班にするかどうかは教師の働きかけ次第である。