ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

CINEMA 1

2008-09-02 06:24:25 | ジャパン・プログレ
 70年代のジャパン・プログレ・シーンに<フロマージュ>というバンドがありました。NOVELA・GERARDのキーボーディスト永川さんと、Peagent・浪漫座のギタリスト中嶋さんが在籍していたことでその名を知りました。もっともおふたりともアルバム発表する以前に脱退してしまったんですよね。当然ながら自分は<フロマージュ>のアルバム2枚を手に入れて聴いてみたんですけど、どうもヴォーカルの声が自分には合わなくて、手放してしまったんです。
 先日、いつものように会社帰りに某CD店へ。ジャパンプログレの中古コーナーをチェックしていると、そこに<CINAMA>の3rdアルバムがあったんです。その時点では<CINEMA>がどういうバンドなのか全くわからなかったんですけど、なぜか興味が湧いて買っちゃったんです。(お値段も手ごろだったし。) それから<CINEMA>がいったいどういうバンドなのか調べてしました。すると・・・
 <CINEMA>は、フロマージュに在籍していた、ギタリスト<太田亨さん>、ベーシスト<真下正樹さん>、キーボード<北村芳彦さん>、そしてフロマージュのオリジナルメンバーであるドラマー<谷口裕一さん>の元フロマージュのメンバー4人と、女性ヴォーカリスト<藤本ひろみさん>、女性ヴァイオリニスト<中西則子さん>の計6人で、1994年に結成されました。ある意味、フロマージュの発展形のバンドなのですね。ジャパン・プログレでしかも女性ヴォーカル&ヴァイオリンときたらこれはもう文句ナシ&ハズレナシ!すぐに調査して1stアルバムと2ndアルバムも手に入れました。
 まずは1995年6月に発表された1stアルバム「The Seven Stories」。深い森の奥で、蝶が舞い、魚が泳いでいて・・・ダークで不気味なジャケットにちょっと引いてしまいました。1曲目は「Labyrinth(迷宮)」。雅楽器のようなサウンドのパーカッションからはじまってすぐに伸びやかなヴァイオリンのサウンドが響いて、そして琵琶のような和弦楽器の素朴な音色が。和のテイストたっぷりですね。そして女性のスキャットが響いて、美しく幻想的な歌を聴かせてくれます。終盤にはエモーショナルなギターソロが。情緒たっぷりの曲ですね。
 2曲目は「やさしい風景」。やさしくおだやかなピアノからはじまり、アコースティックギターの素朴な音色が響いて、エコーがたっぷりとかかった美しいヴォーカルが。ゆったりと流れ、ほのぼのとするような癒し系の曲ですね。しかもとってもドラマティックです。
 3曲目は「Hungging Me」。いきなりヴォーカルからはじまる、ゆったりとしたバラードソングです。アコースティックギターの素朴な音色と美しいコーラス、そして艶やかなヴァイオリンに聴きほれてしまいます。ラストのアコギソロも素敵ですねぇ。
 4曲目は「La Luna」。幻想的なシンセサウンドからはじまるゆったりとしたテンポの叙情的な曲。間奏は一旦リズムが止まり幻想的な雰囲気に。そしてリズムが入ってハードなギターソロを聴かせてくれます。
 5曲目は「”One”」。金属的なシンセサウンドとパーカッション、そして素朴なオカリナの音色からはじまり、ゆったりと素朴な雰囲気につつまれ、そしれヴァイオリンの伸びやかな音色が響いて、美しいヴォーカルが。たおやかな曲調にうっとり、です。間奏ではリズミカルで楽しい雰囲気になる部分も。コーラスのあとにはエモーショナルなギターソロも聴けます。
 6曲目は「竹」。オカリナとブズーキの素朴な音色からゆったりとはじまって、叙情的なヴォーカルがはいります。サビはとっても美しくドラマティック。終盤のヴァイオリンの艶やかな音色もいいですねぇ。
 7曲目は「Kaya(渡月~波間~満夜)」。波の音とストリングスサウンドからゆったりとはじまり、ミドルテンポながらリズミカルなリフがはいって、ロマンティックな雰囲気に。ヴァースはゆったりと美しいヴォーカルが響いて、サビはコーラスたっぷりで感動的に聴かせてくれます。中盤には艶やかで美しいヴァイオリンソロ、そしてその後リズムが止まって波の音とシンセサウンドのみとなり、そこにアコースティックギターがはいって幻想的な雰囲気に。そのあとドラムが再びリズムをしかもパワフルに刻んで、ヴァイオリントーンのギターソロが。そして一転アップテンポになってリズミカルに。ブズーキのソロが心地よいサウンドを聴かせてくれます。終盤にはハードでエモーショナルなエレキギターソロもあり、ダイナミックでドラマティックなエンディングを迎えます。
 情緒たっぷりのゆったりしっとりとしたサウンド、しかも和風テイストを存分に楽しめて。心に染入る癒し系の美しい音楽ですね。 95年11月に初のライブを行い、翌96年の9月にもライブを行ったそうです。

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