ひよりの音楽自己満足

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柳田ヒロさん 1

2009-04-27 06:55:52 | 70's J-Rock
 70年代初期、各方面からひっぱりだこで八面六臂の活躍をされていた凄腕キーボードプレーヤーの<柳田ヒロさん>。ヒロさんは、日舞の家元という由緒あるお家に生まれ、幼い頃から日舞や三味線を習っていたそうです。それがいつのまにかエレキギターを持って、68年に当時の日本のモンキーズファンクラブがメンバー募集して結成したGSバンド<フローラル>に参加されます。当初はギターだったものの、The Doorsに影響を受けてオルガンを始めたそうです。で<フローラル>は実際に<モンキーズ>の日本公演の前座を務められたそうで。その後、松本隆さん・細野晴臣さんらとサイケバンド<エイプリル・フール>を結成し、アルバムを1枚発表されるも、バンドはメンバーの音楽的相違により解散。そしてヒロさんは前述の通り多くのプロジェクトに参加され大活躍。その合間をぬって70年に初のソロアルバム「Milk Time」を発表されます。このゴリラのジャケット、凄いインパクトありますよね。(でも“ミルク・タイム”でなんでゴリラなのかな?)。このアルバムにはドラムスに<つのだ・ひろさん>、ギターに<水谷公生さん>、ベースに<石川恵樹さん>、そしてヴァイオリン奏者の<玉木宏樹さん>や、フルートの<中谷望さん>らが参加されています。
 アルバム1曲目は「Love St」。アップテンポでチェンバロのような優雅なサウンドが奏でられて。短いインストです。
 2曲目は「Running Shirts Long」。ミドルテンポのパワフルなオルガンリフからはじまり、そしてアップテンポになってアグレッシブなギターソロが。裏ではベースがうねりまくってます。そしてめっちゃアグレッシブでヒステリックなヴァイオリンソロも。パワフルなハードロックですね。中盤からはお待ちかねのハードなオルガンソロがたっぷりと。めちゃめちゃかっくいいっす。あの頃のDPのJon Lord氏を彷彿させる凄いパワフルなオルガンサウンドですね。後半にはベースソロ、そしてドラムソロも。
 3曲目は「When She Didn’t Agree」。ゆったりとした優雅なチェンバロの音色が響き、そしてフルートの素朴で美しい音色がたおやかにながれて。おだやかで心地いい短い曲です。
 4曲目は「Happy, Sorry」。アップテンポの明るく楽しいカントリー風な曲調ではじまり、そしてパワフルなドラム&ギターがはいってロック調に。エモーショナルなギターソロのあとは、ハードサウンドのヴァイオリンソロが。後半からはリズミカルで明るく楽しいオルガンソロ。終盤ではギターもオルガンもバイオリンもベースも入り乱れてのソロバトルが。
 5曲目は「Yum」。ゆったりとしたチェンバロのロマンティックな音色が響き、そこにフルートの抒情的な音色がしっとりとながれて。とっても上品で美しい曲ですね。
 6曲目は「Love It」。ゆったりと艶やかなヴァイオリンの音色が響き、そこにオルガンやチェンバロの音色もくわわって哀愁ただよう美しい曲調に。短い曲です。
 7曲目は「Fish Sea Milk」。暗い空間に様々な音が飛び交う混沌としたリズムもコードもない前衛サウンド。
 8曲目は「Fingers of a Red Type-Writer」。ゆったりとしたテンポでけだるい感じのヴァイオリンのリフからはじまって、ミドルテンポでエモーショナルなギターソロが。JAZZのスイングモードって感もありますね。それが徐々にパワフルなロックモードになり、アグレッシブなギターソロが。バックもめっちゃ盛り上がってます。それが落ち着くと今度は再びJAZZビートでアヴァンギャルドなヴァイオリンソロがたっぷりと。ラストは元のリフに戻ってFin。
 9曲目は「Milk Time」。20数秒のあっという間の美しいストリングの協奏曲です。 10曲目は「Me And Milk Tea And Others」。ゆったりとした艶やかで美しいヴァイオリンの音色が心地よく響きます。とってもロマンティックな曲ですね。午後のティータイムのような感じでしょうか。 
 ヒロさんをはじめ、メンバーの皆さんも多忙を極めておられたでしょうから、このアルバムもフード・ブレイン同様に短時間のジャムセッションをそのまま収録したような感じで、その場のノリで繰り広げられるアツい演奏がたっぷり楽しめます。曲もバラエティに富んでいて、あらゆるジャンルに精通されている凄腕のヒロさんだからこそ、どの曲もとってもかっこよく、美しく聴けるのでしょうね。

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