知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

ある事件 その2

2021年11月22日 | Weblog
前回の利用者さんの職務質問の事件なんですが、その後について・・・


今日、知ったんですが、その事件の翌日、利用者さんの自宅に、警察のビラが入っていました。(いわゆる今流行り?の振り込み詐欺等の注意について・・・みたいなものです)
また、同時に警察官が自宅に来て、注意喚起をされたようです。

この点は、よくあるパターンなんですが、問題は、この利用者さんが、先日の事件によって、警察官に対して「大きな不信感」を持っているということです。


そのため、その呼びかけにも応じず、「最近は、こういうものを配る偽物もいる・・・」
という対応になり、今日、そのビラを事業所に持って来てくれました。


また、事業所の所長も、この利用者さんの担当されている地元の支援センター(就労・生活支援センター)や、本人にこの事業所を紹介いただいた生活介護センター等に連絡を入れ、各担当者に今後の対応を話し合うように、伝えてくれました。


しかし・・・


まず、本人さんは、この事件で皆が心配してくれている・・・とか、いろいろ動きがある・・・という感覚ではなく、むしろ「なぜ、この事件のことを知ってるんだ」とか、「話を聞いてくれた人(私)の名前を知らない・・・」等、非常に事件に対して行動している私たちに対し、否定的なのです。その気持ちも分からないではありませんが、何か失望感を感じます。

「誰のために、行動してるんだ・・・」なんて、無粋なことは言いません。あくまでも、事業所の利用者を守ろうという意思で行動しているだけです。

私のことも、名前で覚えていなくて、おそらく顔を見ればすぐに分かるとは思いますが・・・


また、支援センターの担当の方の意見も、意外に前向きではなく、否定的な感じに捉えられました。


なぜ、そんなに一生懸命行動してるんだろう・・・とか、警察に苦情を言うつもり?とか、非常に面倒なことを言っている・・・そんな感覚で答えられました。


なんか、大きな失望感です。


じぶんのやっていることが、バカバカしくなってきた感じですね。

支援センターの担当者などは、「警察官の職務質問に答えるのは、国民の義務・・・」だとか、「自分も毎年、職務質問を受ける」なんて、問題の擦り違えをされてしまいました。


私が言っていることは、そんな部分ではなく、主観で判断され、職務質問をされても、最後はしっかり「謝る」行為をしてほしい、ということです。もちろん、主観で判断することも問題ではありますが、もっと警察は、障害者について知識をつけてほしい・・・ということです。

よく、暴れた障害者を取り押さえて、怪我を負わせたり、ひどいときには、犯罪者扱いになってしまうこともあります。
理解が及ばないため、そういった行動しか出来ない・・・のだと思います。


私は、過去に知的障害者の入所施設で、長年勤務してきましたが、いろいろな事件がありました。それぞれの警察の対応がひどかったことは、忘れもしません。(意外にその設立されていた地元の駐在所のおまわりさんは、結構理解がありました。) だからこそ、今回の事件も問題視するのですが・・・。


同じ業界でも、なかなか分かってもらえない、そんな世間の意識は寂しいですね。



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