三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

鍵を握るテレビ中継

2009年12月16日 | 2009年
今朝の産経新聞のコラム「すぽーつサロン」で
日本の男子マラソンの衰退ぶりが取り上げられていました。

6日の福岡国際マラソンで、
63回の大会史上初めて、
日本が8位以内に入れなかったとあります。
最近ではマラソンに挑戦する選手が少ないのだそうです。

「駅伝がマラソンをダメにした」(生島淳著)という本がありますが、
ついに本当にマラソンがダメになってしまったようです。

一方、箱根駅伝は日本のお正月の風物詩として、
すっかり定着したといってよいでしょう。

テレビ中継の力が大きく影響しています。
箱根の山道を走るランナーの姿を途切れずに映像化するには
多くの困難があったと聞いています。

ランナーが力を合わせてタスキをつなぐという行為は、
日本人の心を大いに揺さぶる物語として、
毎回、ドラマチックに伝えられます。

アナウンサーが連呼する大学名は
そのまま、ランナーが所属する大学の
“宣伝”のようになっています。

かつて箱根で活躍した大学のOBが
「ウチの大学はどうした?」と気に掛けるのも
分かる気がします。

とはいえ、もし駅伝に人気が集中して
マラソンがダメになったのだとしたら、
考える必要があるかも知れません。

冬場はマラソンのシーズン。
女子は箱根駅伝がないせいか(?)
国際女子マラソンは大賑わいです。

「大阪国際女子マラソン」「名古屋国際女子マラソン」。
それに「東京国際女子マラソン」にかわって
「横浜国際女子マラソン」が始まりました。

各地の国際女子マラソンが始まって、
女子の陸上競技は長距離に人気が集中して、
短距離やフィールド競技の競技人口が減ったという話を
以前、聞いたことがあります。

現代はテレビ中継が、競技の人気を大きく左右します。
それだけに競技団体は、
縮小してしまった種目に対して、十分な目配りが必要です。

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 三ッ谷 洋子
 株式会社スポーツ21エンタープライズ代表取締役
 法政大学スポーツ健康学部教授
 スポーツビジネスコンサルタント
 スポーツビジネスプロデューサー
 地域づくりアドバイザー
 WSFジャパン(女性スポーツ財団日本支部代表

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