夕刊/金田ヒサ

THE RAMBLINGSのフロントマンが贈る漂流記

夢の近道に地図はなし

2007-04-24 | Weblog
ありふれた事ばかり唄い続けて時を過ごしてきた。
この歳までやってりゃ多少気の利いた演奏も
出来るようになるし曲だって書けるさ。
何にも知らない奴に限って勝手な事を言いやがんだ。
「メジャーに行かないんですか?」
「メジャーに行くべきですよ。」
「もったいないと思いません?」
「やっぱり最終目標はメジャーですよね。」
なんだそりぁ?人の最終目標を語ってんじゃねぇよ。
メジャーに行かないのかだぁ?
ほぉ~そんなに簡単ならお前が先に行けよ。
気をつけて行ってらっしゃい。
俺は今やんなきゃいけない事があんだよ。
これからもずーっとあんだよ。
世の中オヤジ・バンドブームだか何だか知らねぇよ。
俺は学校帰りにすげぇ面白いモン見つけたからさ夢中になって
寄り道してたらすっかりオヤジになりましたってだけの話だよ。
オヤジ・バンドって世のオヤジ達が
生活に余裕出来たからもう一度ってやつだろ?
悪かないさ最高だよ。
初恋の人に会いに行くみたいにドキドキしたりしてさ。
またトッツアン仲間集めてガンガンやりゃあいいんだ。
当時欲しかった楽器を手に入れて
ガキみたいな笑顔でプレイするんだろうな。
素敵な物語じゃないか。

ところで君に相談なんだけどさ。

俺に何か与えてくれるなら

飛ばせない自家用ジェットなんかよりすぐ走れる楽器車を用意してくれ。

何も吹けないホーンセクションなんかより吹けるハーピストを1人だけ用意してくれ。

ガラガラのきらびやかなホールなんかより蒸せ返るような小さな箱で唄わせてくれ。

売れ続ける曲より歌い継がれていく曲を書かせてくれ。

それだけであとは何もいらねぇよ。
コメント (4)
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