映画「ツーリスト」上級者向けヴェネチア観光案内

「ツーリスト」★★★☆
ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリー、
ポール・ベタニー、ティモシー・ダルトン出演

フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督、103分、2011年3月5日公開
2011,アメリカ、フランス,SPE
（原作：原題：THE TOURIST）




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ヴェネチアとヴェニスが同じ場所ということも
よく知らなかった頃、旅行した場所。
バックパッカーだったので
とにかく物価が高いことだけが
印象に残っている、
ホテルなんか狭い暗いエレベーターなしで
いい思い出はない、
けれど街を目的もなく歩いても
自分が今どこにいるんだろうと
別世界を楽しむことは出来た。
そんな場所が舞台の映画を見た。


「ハリウッドスターの豪華な共演、
この映画への期待はそれだけだった、
そして舞台はヴェネチア、
庶民には手が届かないが
入り組んだ水路、石造りの街、
観光旅行の気分も満たしてくれた」


「面白い映画を観るぞ！」と
意気込んでいくような映画じゃないが
列車の駅に到着し
水路と建物の間の広場に立った時の
現実的じゃない美しさを思い出した。

それだけで見る価値はあったな。


謎の美女エリーズ（アンジェリーナ・ジョリー）に
列車の中で替え玉候補に選ばれた
アメリカ人旅行者のフランク（ジョニー・デップ）、
ホテルに着いてキスしたまではいいが、
翌日からギャングみたいな二人組に
追われることになり
パジャマで屋根を走り、よじ登り
最後は落下と、何が何だか。

このあたり笑わせたいのだろうが、
もうひとつ笑えないのは
なんだかテンポがチグハグだからだろう、
勢いのまま次から次へとフランクを
悪いほうへ悪いほうへと導いて
観客をも「どうなるんだろう」と
思わせておいてくれたらいいのに、
フランクは無関係そうだと
早い段階で教えてしまうのはどうなんだろう。


ラスト近くなんとなく結末がわかってしまうのも
こういうその最後の驚きの一点にかけたような
この映画には致命的だった。
だから終わりがなんだかすっきりしない。


ただアンジェリーナ・ジョリーは
どこまでもゴージャスで
石造りの古い街にも
豪華なホテルでも存在感は際立っていた、
どこかもう少し違っていたらなぁ、
オシャレないい作品になったのに
なんか二人の大物スターを
うまく使いきれなかった印象で残念。

でもヴェネチアには行きたくなる。


★100点満点で75点★

soramove
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