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読書と旅行と柴犬のブログ
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「上海の伯爵婦人」かつてこんな世界があった

2007-01-09 22:47:53 | ミニシアター系映画
「上海の伯爵婦人」★★★☆
レイフ・ファインズ 、ナターシャ・リチャードソン 、真田広之 主演
ジェイムズ・アイヴォリー 監督、2005年、イギリス=アメリカ=ドイツ=中国


第一次大戦後、
中国に列強が進出し、
各国が「租界」という独特の街を作っていた。

かつては外交官の大物で、
ある事故がきっかけで視力を失った男が、
自分の夢見た店の実現に取り組む。

そこでは生バンドに歌手が歌い、
客はフロアで踊る、
自由な気分の溢れる場所だ。

ここに謎の日本人が関わってくる、
真田広之が堂々たる演技で、
ワケありの日本人を好演。

実はこの映画の主人公は他にもいる、
ロシアの貴族で今は落ちぶれて
踊り子となった伯爵婦人だ。

その当時の中国という国と
その運命が重なる。
かつては頂点を極めたが時代は変わり、
自分の持っているものを差し出して、
生きながらえる日々。

そして日本の軍隊の足音が聞こえてくる。

文学作品を読んでいるような、
格調高い雰囲気に満ちた作品だ。

自分はまだまだ日本や近隣諸国の
近代史を詳しくは知らない、
知るべきことが多すぎると感じる。

大袈裟なセリフや激しい戦闘もない、
それでも大変な時代の空気はしっかり伝わる、
ということで★3つ半、
地味な作品ながら、見たことが無い時代を
感じることが確実にできる作品だ。

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異国で暮らす異邦人たち、
根無し草的な退廃と
不安定な様子は画面から感じ取ることができる。
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