リチャード・パワーズの『オーバーストーリー』
単行本で670ページ。
なかなかの量ですまたもや。
2019年ピュリッツァー賞受賞作。
「オーバーストーリー」は「樹冠」をあらわす英語で、
多数の登場人物の重なりあいも示唆しているらしい。
そのタイトル通り、前半は様々な人物の人生と、
それにまつわる「木」の話しが積み重なり、
中盤から登場人物の人生が交わり始めます。
前半は良い。すごく良い。
一本の栗の木と、そこに住む一族の歴史、最後のひとり。
裏庭の桑の木(マルベリー)とともに育った
中国系の少女は長じて、父親の自死と時の流れを考える。
バースデーツリーとしてカエデの木を植えられた
ちょっと変わった男の子アダムが
心理学にたどり着くまでの幼少時代。
いろんな人生と、大小あるけれど人生に関わる植物(自然)。
おもしろい。
とはいえ中盤以降がいただけない。
登場人物が出会って、
アメリカの環境保護活動につながるのだけど、
ちょっと強引というか、行動や思想が通俗的というか、
共感しにくい。
いや、自然は大事ですよ。
それは否定しようがないのだけど。
その周辺が、なんかね。残念だね。
単行本で670ページ。
なかなかの量ですまたもや。
2019年ピュリッツァー賞受賞作。
「オーバーストーリー」は「樹冠」をあらわす英語で、
多数の登場人物の重なりあいも示唆しているらしい。
そのタイトル通り、前半は様々な人物の人生と、
それにまつわる「木」の話しが積み重なり、
中盤から登場人物の人生が交わり始めます。
前半は良い。すごく良い。
一本の栗の木と、そこに住む一族の歴史、最後のひとり。
裏庭の桑の木(マルベリー)とともに育った
中国系の少女は長じて、父親の自死と時の流れを考える。
バースデーツリーとしてカエデの木を植えられた
ちょっと変わった男の子アダムが
心理学にたどり着くまでの幼少時代。
いろんな人生と、大小あるけれど人生に関わる植物(自然)。
おもしろい。
とはいえ中盤以降がいただけない。
登場人物が出会って、
アメリカの環境保護活動につながるのだけど、
ちょっと強引というか、行動や思想が通俗的というか、
共感しにくい。
いや、自然は大事ですよ。
それは否定しようがないのだけど。
その周辺が、なんかね。残念だね。
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