思惟石

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『ペンタメローネ』 一番なのに知名度ゼロ!

2022-11-11 17:36:39 | 日記
『ペンタメローネ』
ジャンバティスタ・バジーレ
三宅忠明・杉山洋子:訳
読了!

『ペンタメローネ』は
主にイタリア地方の昔話を集めて書かれた
17世紀の民話集。

はい。
突然ですが問題です。
『ペンタメローネ』は、
グリム兄弟よりも、シャルル・ペローよりも早くに出版され、
ヨーロッパ最古の民話集と言われていますが
めちゃくちゃ知名度が低い!
それはなぜでしょうか?


答え。
ごりごりのナポリ方言で書かれていたため、
イタリア人でも読めない人が多かったから。
残念!

このナポリ方言の独特なリズムが
バジーレによる民話の真骨頂らしいのですが、
長所が短所になってしまった見事な例です。
残念っ!!

「シンデレラ」「眠り姫」「長靴を履いた猫」などの
原型は、この本が初出とも言われています。
(あちこちに類型の伝承はあるようですが)
残念!バジーレ!!!

作者のバジーレは17世紀ナポリの人。
『デカメロン(十日物語)』に触発されて書いたそうですが、
こちらは10人の語り女が5日間物語を話す構成。
というわけで『五日物語』を表す『ペンタメローネ』と呼ばれています。

ちなみにグリム兄弟は19世紀の人、バジーレより200年後である。
「長靴を履いた猫」「眠り姫」を流行らせたシャルル・ペローも
バジーレの約60年後。

ちなみにイソップ(アイソーポス)は紀元前6世紀のギリシャ人
と言われている。
ぶっちぎり先輩である。
ひとりだけ芸風がちがうけど。
コメント
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