鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

渡辺崋山『参海雑志』の旅-田原から伊良湖岬まで-その5

2015-01-24 06:43:34 | Weblog
前回、崋山の『参海雑志』のスケッチを全て見ることはできないものか、と書きましたが、「渡辺崋山 参海雑志」でインターネットで検索してみたところ、「近代デジタルライブラリー」において『参海雑志』(大正9年、米山堂)を見ることができることを知りました。これはとても嬉しいことでした。原本は関東大震災で焼失してしまいますが、ここに出てくるのは、大正9年(関東大震災の3年前)に稀書複製会から刊行された、原本の写真版であるでしょう。もちろん崋山が描いた全てのスケッチを、写真版ではあるもののこれで見ることができるわけです。これがインターネットのすごいところ。自宅にいながらにして崋山のスケッチに触れることができるからです。印刷も可能なので、さっそくそのスケッチをすべて印刷することにしました。印刷すると全部で56枚になりました。特に私は、彼が描いた街道筋の風景画や立ち寄った人家や神社仏閣の絵に興味関心があり、次から次へと出てくるそれらの絵に接して強い興奮を覚えました。 . . . 本文を読む