うてん通の可笑白草紙

江戸時代。日本語にはこんな素敵な表現が合った。知らなかった言葉や切ない思いが満載の時代小説です。

宇江佐真理先生 訃報

2015年11月08日 | 宇江佐真理
 大好きな作家の宇江佐真理先生が、7日、乳癌のため北海道函館市内の病院で亡くなられました。
 その訃報に、呆然としております。先生の作品は全て読ませて頂いており、最近では、新刊本発売を待ち切れず、雑誌掲載文を読んでおりました。
 私を時代小説に引き付けてくれたのも宇江佐先生でした。最初に読ませて頂いたのは「卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし」でした。
 女性の心理、男性の心理、子どもの…老若男女を問わず、その人間のバックボーンに相応しい描写。何より、文章から伝わる江戸の情景に魅せられ、以後、読みあさりました。そして、日本語の美しさを教えてくれたのも宇江佐先生の文章でした。
 「髪結い伊三次」シリーズも、未だ未だ終焉をみておらず、いち読者として、先が気になるところではあります。闘病を告白なさった折り、「書きたいものは大体書いた」というようなことをおっしゃっておられましたが、最も無念な想いを抱いておられるのは、宇江佐先生でしょう。66歳は早過ぎます。
 心から御冥福をお祈り申し上げます。合掌


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。