カメムシの仲間は、いわゆる不完全変態で、孵化した幼虫は概ね成虫と同じ体形で成長し、蛹という
過程を通らず成虫になります。
しかし、模様や色はその間に同じ昆虫とは思えないほどの色んな変化を見せます。
この3枚の画像は、いずれもミナミアオカメムシの幼虫で、上段から順に、3齢幼虫、4齢幼虫、
5齢幼虫となります。
成虫はアオクサカメムシなどと同じ単色の緑色で、違いを見分けるのはかなり難しくなります。
こういった不完全変態をとげる昆虫の場合は、昆虫図鑑も、成虫の画像だけでなく、幼虫期の姿を併載するか
幼虫図鑑のようなものがあると便利なのですが、作った図鑑が売れるかどうかという出版社の事情から
考えるとかなり難しいのでは?
ところで、カメムシと言えば、敵から攻撃を受けた場合に発するあの悪臭が頭に浮かびますが、
中学生時代に、小型のカメムシを捕えるのに吸虫管という器具を使ったことがあります。
筒型のガラスビンから2本のビニールチューブ出ていて、その一本を虫に近づけ、もう一本のチューブを
吸うことで、小さな昆虫を吸い取るというものですが、吸い取った瞬間に口中が悪臭に満たされ
喉の奥は毒ガスの刺戟でヒリヒリ・・・改めてこの虫の持つ化学兵器の威力を思い知らされたものです。
ミナミアオカメムシ <カメムシ科 アオカメムシ属>
元々熱帯地域に住むカメムシですが、荷物や船舶などに伴って日本に上陸した帰化昆虫です。
稲に被害を与えるアオカメムシの仲間ですが、特定の植物を食べる単食性ではなく、幅広い植物の茎から
汁を吸って生きているようです。
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