さて、何でしょう?といった感じですが
河原の砂礫を撮ったわけじゃありません。今日の主人公は中央に写っているバッタ君です。
実はこれ、京都府のRDBでは絶滅寸前種に指定されているカワラバッタの幼虫。
バッタは卵→幼虫→成虫と、蛹の段階を通らずに成虫になる不完全変態ですが、孵化直後の
幼虫を1齢幼虫、最初の脱皮をしたものを2齢幼虫などと呼んで、生長の度合いを表しています。
トノサマバッタ等では4回の脱皮を繰り返して成虫になります。
画像の幼虫の幼虫齢は特定できませんが、体長が15㍉で既に前翅が生えているところを見ると
3回目の脱皮を終えた4齢幼虫といったところでしょうか?
しかし、このバッタ君の砂礫に溶け込んだ見事な色合いは
ピョコンと飛び出したりしなければ誰にも気付かれることはないでしょう。
バッタは緑色かと思う、一般人の私には、びっくりです。
これも擬態の一種でしょうね。全く砂利になりきっています。
しかし、枯れ葉そっくりの蛾や、木の枝と見間違うナナフシなど、身を守る手段として
周囲の景色に溶け込む色や形にしてしまう自然の力は、全く不思議という他ありません。
この不思議なメカニズムが完全に解明されることはないような気がします。
人類の英知の及ばざるところあり・・・だからこそ自然は常に魅力的です